5 安全問題に対する関心 日本は「地震や台風などの自然災害の問題」への関心が最も高い。中国は「食品の安全の 問題」への関心が際立って高い。韓国は「地域の治安の問題」 「建築物の安全の問題」が他の 3か国と比べて高くなっている。米国は、全体的に数値が低いが、その中で、 「水質汚染の問 題」に対する関心が他の3か国と比べて高い。 「地震や台風などの自然災害の問題」 「食品の安全の問題」など 11 項目の安全問題を挙げ、関 心の高いものを3つまで選んでもらった。日本の高校生は、「地震や台風などの自然災害の問題」 を選択した者の割合が 55.3%と、ほかの3か国と比べて際立って高い。「インターネットによる 被害の問題」も 40.0%と4か国の中で最も高い。中国は「食品の安全の問題」を挙げた者の割合 が 75.8%で、際立って高い。「学校内の安全の問題」(35.9%)、「薬品の安全の問題」(29.1%)、 「公共交通機関の安全の問題」 (23.5%)も4か国の中で最も高い。韓国は、 「地域の治安の問題」 (38.3%) 、 「建築物の安全の問題」 (24.7%)、 「オレオレ詐欺、なりすまし詐欺の問題」 (24.4%) に対する関心がほかの3か国に比べて高い。米国は、回答者は多くないものの、 「水質汚染の問題」 が 22.3%と他の3か国に比べて関心が高い(図 5-1)。 地震や台風などの自然災害の問題 55.3 27.9 31.2 9.6 54.6 22.1 食品の安全の問題 75.8 40.3 インターネットによる被害の問題 29.9 32.8 19.8 40.0 24.1 19.9 22.5 24.6 大気汚染の問題 16.4 18.6 薬品の安全の問題 23.8 29.1 20.9 学校内の安全の問題 26.8 32.6 35.9 18.0 20.3 24.4 オレオレ詐欺、なりすまし詐欺の問題 15.8 17.2 23.5 18.7 公共交通機関の安全の問題 14.7 18.3 地域の治安の問題 13.4 建築物の安全の問題 9.1 10% 38.3 中国 24.7 14.5 0% 米国 27.7 18.4 11.9 水質汚染の問題 日本 20% 韓国 22.3 20.5 30% 40% 50% 60% 図 5-1 安全問題について、関心の高いものを 3 つ選ぶ 26 70% 80% 次に日常生活での不安や危険と、社会の安全について、それぞれどのように思っているのかを 聞いた。 「近年、あなたの日常生活の中で、不安や危険を感じることが増えたと思うか」との設問 では、 「増えた」 「どちらかといえば増えた」と回答した者の割合が、米国 54.7%、中国 48.9%、 日本 48.2%、韓国 37.6%となっている(図 5-2) 。 「全体的にみれば、今の社会はどの程度安全だと思うか」については、 「とても安全である」 「ま あ安全である」と回答した者の割合は、日本が最も高く 67.1%、次いで米国 62.2%、中国 56.8%、 韓国 27.2%の順となっていて、韓国の低さが際立っている(図 5-3) 。 増えた 日本 どちらかといえば増えた 16.9 米国 14.0 韓国 13.5 どちらかといえば減った 29.5 7.2 4.3 50.6 20% 40% 60% 6.2 3.4 10.8 35.2 24.1 無回答 3.2 3.3 0.3 28.5 34.9 0% 減った 45.0 31.3 25.2 中国 特に変わっていない 3.2 1.9 7.1 0.5 80% 100% 図 5-2 近年、あなたの日常生活の中で、不安や危険を感じることが増えたと思うか とても安全である 日本 まあ安全である 6.2 米国 あまり安全ではない 全く安全ではない 27.2 60.9 10.4 無回答 51.8 25.3 5.2 8.5 0.4 4.0 2.0 中国 54.8 韓国 2.6 0% 7.3 34.4 24.6 13.9 58.5 20% 40% 60% 80% 図 5-3 全体的にみれば、今の社会はどの程度安全だと思うか 27 1.6 0.4 100%
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