長期研修検討委員会 保健指導型クリニカルラダー Ⅰ.開業助産師のための助産実践能力習熟段階の目的 1.開業助産師として地域での助産実践能力を高める。 2.開業助産師として個人の目標設定を明確にする。 3.開業助産師の助産実践能力習熟段階を可視化し、キャリア発達を支援する。 Ⅱ.開業助産師(保健指導型)クリニカルラダー (仮称) レベルⅠ(開業1~5年目) 到 達 目 標 レベルⅡ(開業5年目~) 1.地域において女性とその家族へ安全で自律した助産ケアが実践できる。 1.地域の中で創造的・発展的な助産実践を展開することができる。 2.地域において対象者の生活にあった助産ケアが実践できる。 2.地域において助産ケアの指導的役割を担うことができる。 3.地域のニーズに合った助産ケアを展開することができる。 3.医療機関や行政や他団体、他職種、開業助産師との調整的役割を担うこと ができる。 4.対象者の健康や家庭生活をめぐる問題に対応できる。 4.学生や後輩助産師に対し、教育的役割を担うことができる 5.医療機関や行政、開業助産師と連携することができる。 5.地域において創造的・発展的な助産実践を展開することができる。 6.責任ある態度・行動をとることができる。 7.経営的視点を持って助産実践を展開することができる。 感倫 応理 力的 マ タ ニ テ ィ ケ ア 能 力 ①ケアリングの意味、主要概念や理論に基づいた助産ケアが実践できる。 ケ ア 姿リ 勢ン グ の 妊 娠 期 ・ 産 褥 期 ・ 育 児 期 の 診 断 と ケ ア ポ地 ー域 トに すお るけ 家る 族女 の性 ケと アそ れ を サ ①ケアリングの意味、主要概念や理論に基づいた実践のために、後輩・同僚 助産師に指導ができる。 ②対象者および家族に専門的な情報を提供し,十分な情報に基づいて自己決 ②対象者や助産師が葛藤やジレンマを抱いた事例について、状況の分析など 定ができるよう支援ができる。 教育的立場から助言ができる。 ③対象者の生活も含めたケアを振り返り、助産師としての姿勢を自己評価でき る。 診情 断報 ・ 収 計集 画 ・ 立ア 案セ ・ ス 実メ 践ン ・ ト 評/ 価問 題 の 明 確 化 ・ ①対象者が妊娠産褥・新生児各期の生理的変化に適応しながら生活できるよ ①妊産褥婦と新生児が地域で生活するために必要な体制、連携について行政 う支援ができる 等に提言することができる。 案題情 ・ の報 実明収 践確集 ・ 化 ・ 評 ・ ア 価診 セ 断ス ・ メ 計ン 画ト 立/ 問 ①新生児訪問指導、児童虐待防止にまつわる事業(こんにちは赤ちゃん事業) ①地域での助産実践に必要な情報を心理・社会的側面、家族背景など全体像 等を実践できる。 を捉えて収集できるよう後輩助産師等に指導ができる。 専 門 的 自 律 能 力 ②地域で対象者に必要な産前・産後ケアが展開できる。 ③ 家庭における乳幼児の成長発達に応じた育児状況をアセスメントし母乳育 ③妊産褥婦と新生児が地域で生活するために必要な体制、連携について行政 児支援ができる。 等に提言することができる。 ④対象者の心理・社会的側面、家族背景において、地域性を考慮しながらア セスメントができる ⑤妊産褥婦と新生児および家族を支援するために地域ネットワークを活用で きる。 ⑥地域での助産実践において心理・社会的側面、家族背景も考慮したケアが できる。 ⑦対象者が必要時、地域で社会資源や制度を活用できるように支援ができ る。 ⑧地域の対象者および新生児の健康レベルに応じて,健康診査や相談,訪問 等適切に方法を選択し支援ができる。 ②女性と家族に関する情報について、根拠に基づき、関連職種から意図的に 収集できる ③女性と家族の心理・社会的側面、家族背景等をアセスメントし地域性を考慮 したケアができる。 ④女性と家族に関して必要時、施設(組織)や自治体等に情報提供ができる ⑤問題やリスクを抱えている女性と家族に対し、解決策をともに考えることがで きる。 ①後輩助産師が対象者に適切な支援活動ができるよう助言できる。 教 育 ・ 指 導 教 育 ②地域で対象者のニーズに応じた母子支援活動を企画・運営することができ る。 ①地域で助産活動するために必要な教育や研修を査定し、プログラミングする ことができる。 ②ローリスク・ハイリスクに関わらず、地域で妊産褥婦と新生児への保健指導 ②助産学生の効果的な地域での実習のために教育機関と協力できる。 が実施できるよう学習を支援できる。 ③後輩助産師が対象者へ適切な支援活動ができるよ助言できる。 ③後輩・同僚助産師からの相談に対し適切に対応できる。 ④後輩育成の視点で助産師学生に関わることができ、実習や講義に協力でき る。 ⑤助産師同士の事例検討会でケースを提供できる。 自 己 開 発 ①自己の助産実践能力を客観的に評価できる ①キャリア開発の視点から、地域での助産師活動を支援できる ②キャリアや専門性に応じた計画を立案することができる。 ②地域で助産師としての専門分野を深めるための自己課題を明確にし、取り 組むことができる。 ③社会の変化やニーズに応じた助産実践能力を維持・向上するために継続的 ③取り組んだ結果を開業助産師としての実践に活かすことができる。 に学習ができる。 ④職能団体や自治体等の活動に参画できる。 研 究 ①助産ケアを研究的にまとめることができる。 ①研究的にまとめた結果を学会や研究会で発表することができる。 ②学会や研究会に参加し、自らの研究計画に活かすことができる。 ②研究的にまとめた結果を自らの助産実践に活用することができる 長期研修検討委員会 保健指導型クリニカルラダー レベルⅠ(開業1~5年目) (コ 対ミ 人ュ 関ニ 係ケ ー ) シ ョ ン ①対象者や家族が関係する施設(組織)や職種、地域住民と良好な関係を築く ①地域で活動するうえで対象者と家族および関連する施設(組織)や他職種と ことができる。 のコミュニケーションに関して教育的役割をとることができる。 ②対象者・家族の言葉に積極的を傾聴し適切なコミュニケーションを図ること ができる。 ②交渉力を活用することができる。 ③アサ―ティブなコミュニケーションをとることができる。 社 会 性 倫 理 レベルⅡ(開業5年目~) 助 産 倫 理 ①地域での連携やチーム医療を推進し、責任ある行動をとることができる。 ①開業助産師として法律や地域で活動するうえでの規定法等の遵守に関して 後輩同僚助産師に指導することができる。 ②地域での活動にあたり職能団体の一員としての行動をとることができる。 ①地域において対象者と家族が最善の選択ができるよう意思決定プロセスを 支援することができる。 ①助産倫理を順守した助産ケアを指導することができる。 ②対象者と家族に適切な時期に説明することができる。 ②後輩助産師が助産倫理に関する判断に迷っているとき助言することができ る。 ③判断に迷う事例に出会った時、他の助産師に相談することができる。 ③助産倫理に関する話し合いやカンファレンスの場を提供することができる。 ④法的規定に基づいた助産業務を行うことができる。 ④個人情報保護について指導することができる。 ⑤個人情報を保護しつつ、必要な情報を関連施設や行政と共有することがで きる。 ①地域や家庭におけるリスクを考慮して助産ケアができる。 ①地域で助産活動するうえでのリスクに関して指導することができる。 ②アクシデント・インシデント・感染防止・災害対策について地域性を認識し、報 ②アクシデント・インシデント・感染防止・災害対策について指導することができ 告・連絡・相談ができる。 る。 安 全 ③地域の防災に関する女性と家族への支援時にリーダシップを発揮すること ができる。 ④適切な助産実践を発揮するために健康管理・時間管理ができる。 ⑤法令に基づいた備品・医療機器の使用、管理ができる。 ③地域や家庭に潜むリスクに関して後輩同僚や行政に助言することができる。 ④助産実践に必要な備品・医療機器に関する法令に対し助言することができ る。 ⑤適切な助産実践を発揮するための健康管理・時間管理について助言するこ とができる。 ⑥必要な記録を正確に記載し、適切に保存することができる。 リ ー ダ シ ッ プ 管 理 助 産 管 理 ( 経 営 を 含 む ①施設(組織)や他職種と調整・連携することができる。 ①地域で質の高いケアを展開するための組織を作ることができる。 ②地域で助産実践を展開するためのネットワークを作ることができる。 ②施設(組織)や他職種と良好な関係で助産実践ができるよう助言することがで きる。 ③行政が行う事業に参画し、根拠に基づいた提言をすることができる。 ①安全で安全な助産ケアを提供するために、自己の助産理念、活動目標等を ①地域での助産管理に対して、リスクマネジメント、法令、記録、経営等につい 設定し活動できる。 て指導することができる。 ②経営目標を持って助産実践を展開できる。 ③助産実践に必要な法律等を理解し、文章や記録を適切に管理できる。 ④自らの助産管理、助産ケアを記録し質を評価できる。 ⑤開業助産師(保健指導型)に必要なリスクマネジメント、法令、記録等につい て管理ができる。 ) ⑥個人情報保護法に沿った情報管理ができる。 ウ イ メ ン ズ ヘ ル ス ケ ア 能 力 *別紙参照 (健 個 康 人 ・ 及 教 び 育 集 相 団 談 ) ②助産実践に必要な文章や記録を適切に管理できるよう指導することができ る。
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