Page 1 Page 2 前田 洋典氏の学位論文審査の要旨 論文題目

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Title
Polyvascular Diseaseと末梢微小血管内皮機能障害との
関連
Author(s)
前田, 洋典
Citation
Issue date
2016-03-09
Type
Thesis or Dissertation
URL
http://hdl.handle.net/2298/34642
Right
前 田
洋 典 氏 の 学 位 論 文 審 査 の 要 旨
論 文題 目
Polyvascular Diseaseと 末 梢 微 小 血 管 内 皮 機 能 障 害 と の 関 連
(Association between
Polyvascular Disease and Peripheral Microvascular Endothelial Dysfunction)
ア テ ロ ー ム 動 脈 硬 化 症 は 、冠 動 脈 疾 患(CAD)・
脳 血 管 疾 患(CVD)・
末 梢 動 脈 疾 患(PAD,閉
塞1生動 脈 硬 化 症)
等 を も た らす 全 身 性 お よ び 進 行 性 の 病 態 で あ る 。 近 年 で は 、 生 活 習 慣 の 欧 米 化 お よ び 患 者 の 高 齢 化 に 伴 い 複
数 の 動 脈 硬 化 疾 患 を 合 併 す るpolyvasculardisease(poly-m)患
者 が 増 加 して い る。 臨 床 的 に はpoly-m
患 者 に お け る 心 血 管 疾 患 の 生 命 予 後 悪 化 が 認 め られ て い る。今 回 、心 血 管 疾 患 高 リス ク 患 者 に お け るpoly-∼D
の 存 在 と 末 梢 微 小 血 管 内 皮 機 能 と の 関 連 に つ い て 検 討 した 。
複 数 の 心 血 管 リス ク フ ァ ク タ ー お よ び 糖 尿 病 を 持 っ 高 リス ク 症 例 を533症
例 を 対 象 と して 、CAD、CVD、PAD
な ど の 血 管 疾 患 の 有 無 と こ れ ら の 血 管 疾 患 合 併 に よ り血 管 疾 患 無 し(non-VD)、
っ の 血 管 疾 患 合 併(double-VD)、3っ
を 合 わ せ てpoly-VDと
の 血 管 疾 患 合 併(triple-VD)と
疾 患(single-VD)、2
し た 。 末 梢 微 小 血 管 内 皮 機 能 は 、 反 応 性 血 管 拡 張 を 指 標 と す るreactivehyperemia
peripheralarterialtonometry(RH-PAT)を
価 し、poly-VDと
単m管
に 分 類 し た 。更 に 、double-mとtriple-VD
用 い てRH-PATindexを
測 定 しRHI=Ln(RH-PATindex)と
して 評
の 関 連 を 検 討 した 。
症 例 数 の 内 訳 はnon-VDX141例(26%)、VD群392例(74%)、CAD群371例(7(瑞)、CVD64例(12%)、
PAD群75例(14%)、poly-VD群93例(17%)で
あ っ た 。poly-VD群
はnonpoly-VD群
糖 尿 病 ・喫 煙 歴 ・HbAlc高 値 を認 め 、 ま た 低HDL一 コ レス テ ロー ル ・低e-GFRを
症 例(0.440±20)に
お い て 、nonpoly一
例(0.54±0.19,p<0.001)に
533症 例(オ
の 群440症
に 比 し有意 に 高 血 圧 ・
認 め た 。RHIは
例(0.56±0.19,p〈0.001)お
、poly-VD群93
よ びsingle-1:299症
比 し有 意 に 低 値 で あ っ た 。 多 重 ロ ジ ス テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 で は 、 高 リ ス ク 群 全 体
ッズ 比;0.727,p<0.001)お
よ びVD群392症
例(オ
ッ ズ 比;0.724,p〈0.001)に
お い て 、RHI
はpoly一 の 存 在 に 対 し て 独 立 し て 有 意 な 関 連 が あ っ た 。R㏄(receiveroperatorcharacteristiccurve)分
析 で は 、 高 リス ク群 全 体 集 団 に お い てRHIはpoly-VDと
poly-VD存
有 意 に 関 連 して い た(AUC=0.682,p〈0.001)。
在 の カ ッ トオ フ 値 はLn-RHI=0.479(sensitivity;0.649,specificity;0.651)で
今 ま で に 明 らか に な っ て い るpoly-VDの
る こ と で 、AUCは0.728か
審 査 で は 、1)RHIと
ら0.772に
心 血 管 リ ス ク4因
有 意 な(p=0.015)増
子(喫
内 容 に よ る 結 果 へ の 影 響 、6)今
の 関 係 、4)'L源
後RHIに
あ った 。 更 に、
煙 ・高 血 圧 ・CIΦ ・HbAlc)にRHIを
追加す
大 を示 した。
内 皮 機 能 と の 関 係 や 臨 床 的 意 義 、2)RHIと
コー ル や 喫 煙 ・職 業 な ど とRHIと
また、
他 の 動 脈 硬 化 危 険 因 子 と の 関 係 、3)ア
ル
性 脳 梗 塞 が 含 ま れ て い る 可 能 性 に っ い て の 考 察 、5)投
薬
関 す る 研 究 の 展 望 な ど に つ い て 質 疑 応 答 が な され 、 申 請 者 か らお お
む ね 適 切 な 回 答 が 得 られ た 。
本 研 究 に よ り末 梢 微 小 血 管 内 皮 機 能 障 害 はpoly-VDと
り高 い リス ク を 持 っ 患 者 がRHIに
有 意 に 関 連 す る 事 が 示 さ れ た 。 心 血 管 イ ベ ン トの よ
よ り評 価 さ れ る こ と で 、 微 小 血 管 の 内 皮 機 能 不 全 を 改 善 す る た め の 効 果 的
な 治 療 戦 略 や 治 療 開 発 に 貢 献 す る こ と が 示 唆 さ れ 、 学 位 授 与 に 値 す る 優 れ た 研 究 で あ る と判 断 され た 。
審査委員長 轍 管外糊 獺
憲 井 薦 虐