SC-012 Windows Server 2012、2012 R2 と進化を続けるストレージ機能 を一挙に解説 日本マイクロソフト株式会社 ビジネスプラットフォーム統括本部 北澤 英崇 アジェンダ なぜ Windows Server はストレージ機能を進化させるのか ストレージの仮想化 ストレージ容量の削減 ファイルサーバーからストレージシステムの進化 Windows Azure の活用 ~コストの更なる削減~ マイクロソフトでは「Storage」を「記憶域」と訳していますが、本セッションでは文脈上「ストレージ」と 記述している箇所があります。ご了承ください。 マイクロソフト自身がクラウドサービスを提供 Windows Update 過去20年以上のわたり、 クラウドサービスを提供 世界規模クラウドの経験と実績を 皆様のデータセンターに アジェンダ なぜ Windows Server はストレージ機能を進化させるのか ストレージの仮想化 ストレージ容量の削減 ファイルサーバーからストレージシステムへの進化 Windows Azure の活用 ~コストの更なる削減~ ストレージの仮想化 • 仮想ディスクの概念を導入 • 運用管理 / パフォーマンス / コストなど様々なメリット 仮想ディスク (※) 物理ディスク 今まで通り利用可能 領域を切り出す ローカルの物理ディスクに見える ⇒ 今までの物理ディスクの様に扱える 記憶域プール 物理ストレージ 複数ディスクを束ねてプール化 複数種類のディスクも束ねる 事が可能 既存ストレージ / 最新ストレージ を有効活用 ローカルディスク (HDD/SDD)、SAN ストレージ、USB ドライブ・・・ (※)「記憶域スペース」と表現されている場合もありますが、本セッションでは仮想ディスクで統一しています 仮想ディスク ~冗長性~ • ディスクの冗長化を実現するテクノロジー • 記憶域プールから仮想ディスクを作成する時に設定 レイアウト ディスク要件 Simple 最小1台 RAID 0 相当 ストライピング Parity ( シングル パリティ ) 最小3台 RAID 5 相当 データとパリティ情報(1台)が複数の物理ディスクに ストライピングされる Parity 最小7台 RAID 6 相当 データとパリティ情報(2台)が複数の物理ディスクにス トライピングされる Mirror ( 双方向ミラー ) 最小2台 RAID 1 相当 データは2台の物理ディスクに複製される Mirror ( 3方向ミラー ) 最小5台 RAID 1 相当 データは3台の物理ディスクに複製される R2 の新機能 ( デュアル パリティ ) 仮想ディスク ~シンプロビジョニング~ • ディスクの容量を仮想化。実際の物理領域以上の領域を認識させる • 最小限のディスク容量でスモールスタート。必要に応じてディスクを追加 • ディスク追加はオンラインで可能 • 記憶域プールから仮想ディスクを作成する時に設定 仮想ディスク 仮想的に認識 されている領域 容量が足りなくなったら ディスク追加 ( オンラインで可能 ) 実際の物理 ディスク領域 仮想ディスク~階層化ストレージ~ • データの配置を最適化 R2 の新機能 仮想ディスク ストレージアクセス 記憶域プール SSD • ファイルの固定化を制御可能 ホットデータ • ポイント コールドデータ HDD 仮想ディスク~ライトバックキャッシュ~ R2 の新機能 • SSD を含んだ仮想ディスクにライト バックキャッシュを確保 • デフォルト 1GB (変更可) • SSD を有効活用 WBC ホットデータ コールドデータ 記憶域プールと仮想ディスク DEMO アジェンダ なぜ Windows Server はストレージ機能を進化させるのか ストレージの仮想化 ストレージ容量の削減 ファイルサーバーからストレージシステムへの進化 Windows Azure の活用 ~コストの更なる削減~ ファイル 1 A B C M N ファイル 2 名前、 属性、... 名前、 属性、... A B C チャンク ストア 名前、 属性、... スパース 再解析 データ データ チャンク A ファイル 2 ファイル 1 データの重複除去 名前、 属性、... スパース 再解析 データ X B Y C M N X Y 重複除去の容量削減効果 ファイル サーバーデータ 3500 3000 :28% 削減 2500 OS VHDs (仮想マシン) 2000 :98% 削減 1500 1000 仮想マシンライブラリの場 合は重複部分が多いため特 に効果が高い 500 0 File Server Data Before Deduplication OS VHDs After Deduplication 出典:ESGラボ 「Microsoft Windows Server 2012 記憶域およびネットワーキング分析」 重複除去設定時のパフォーマンス 1 フ ァ イ ル 数 22 83 125 0 5 10 15 20 ファイルを開くまでの経過時間 (秒) 25 30 Before Deduplication 重複除去のオーバーヘッド - 複数の小さなファイルを開く場合 ファイル数 全ファイルを開くための合計時間 重複除去前(秒) 全ファイルを開くための合計時間 重複除去後(秒) 1 22 83 125 1.312 7.171 27.765 35.638 1.321 7.702 28.171 36.799 35 40 After Deduplication すべてにおいて、 重複除去設定の オーバーヘッドは3% 以下 出典:ESGラボ 「Microsoft Windows Server 2012 記憶域およびネットワーキング分析」 アジェンダ なぜ Windows Server はストレージ機能を進化させるのか ストレージの仮想化 ストレージ容量の削減 ファイルサーバーからストレージシステムへの進化 Windows Azure の活用 ~コストの更なる削減~ SMB の進化 • ファイル共有に接続するためのプロトコル • Windows Server 2008 以降 急激に進化 – より速く より可用性を高く SMB 1.0 SMB 2.0 Windows 95 Windows NT Windows Vista Windows 2008 SMB 2.1 Windows 7 Windows 2008 R2 SMB 3.0 新機能 パフォーマンスの向上 SMB ダイレクト (RDMA) 可用性の向上 SMB 透過フェールオーバー パフォーマンス & 可用性の向上 SMB マルチチャネル スケールアウト ファイル サーバー SMB 3.0 Windows 8 Windows 2012 一般的なストレージシステムとの構成比較 一般的なストレージシステム FC/iSCSI ストレージアレイ Windows ファイル サーバー ストレージを利用する 各種サーバー FC/iSCSI ストレージ コントローラ ストレージを利用する 各種サーバー SMB ストレージ コントローラ Windows ファイル サーバー (コモディティ サーバー) ポイント: ① SMB プロトコルを利用したファイルベースアクセス ② JBOD (Just a Bunch Of Disks)で、ディスクをそのまま利用 ③ OS がディスクの制御、冗長化を行い、ストレージサービスを提供 一般的なストレージとの機能比較 一般的なストレージシステム FC/iSCSI ストレージアレイ Windows ファイル サーバー • • R2 の新機能 • • R2 で拡張 • • • • • • • • R2 で拡張 R2 の新機能 • • • • SMB の進化 一般的なストレージシステム FC/iSCSI ストレージアレイ Windows ファイル サーバー ストレージを利用する 各種サーバー FC/iSCSI ストレージ コントローラ ストレージを利用する 各種サーバー SMB ストレージ コントローラ Windows ファイル サーバー (コモディティ サーバー) ポイント: ① SMB プロトコルを利用したファイルベースアクセス ② JBOD (Just a Bunch Of Disks)で、ディスクをそのまま利用 ③ OS がディスクの制御、冗長化を行い、ストレージサービスを提供 SMB マルチ チャネル 構成例 複数の 1GbE NIC 複数の 10GbE/IB RSS-capable NICs SMB クライアント SMB クライアント NIC 1GbE NIC 1GbE NIC 10GbE/IB NIC 10GbE/IB スイッチ 1GbE スイッチ 1GbE スイッチ 10GbE/IB スイッチ 10GbE/IB NIC 1GbE NIC 1GbE NIC 10GbE/IB NIC 10GbE/IB SMB サーバー SMB サーバー SMB ダイレクト (RDMA) ファイル クライアント ファイル サーバー アプリケーション ユーザー カーネル SMB クライアント RDMA が利用できる ネットワーク R-NIC SMB サーバー RDMA が利用でき るネットワーク R-NIC NTFS SCSI ディスク 毎秒のトランザクション数 SMB パフォーマンスデータ (負荷:一般的) OLTP ワークロード、Windows Server 2012、SQL Server 2012 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 SMB(10GbE Non-RDMA) SMB(10GbE RDMA) iSCSI SAN (10Gb) FC SAN (8Gb) 2 487 522 508 518 4 963 1,026 997 989 6 1,443 1,523 1,498 1,463 8 1,932 2,003 1,963 1,950 仮想マシンの数 SMB (10GbE) は FC SAN /iSCSI SANと比較しほぼ同等のパフォーマンス Non-RDMAは若干劣り(5%未満)、RDMAだと若干勝る (5%未満) 出典:ESGラボ 「Microsoft Windows Server 2012 記憶域のパフォーマンスとコストの分析」 SMB パフォーマンスデータ (負荷:超高) SSD + PCIe 直結 SMB 3.0 + 10GbE SMB 3.0 + Infiniband QDR 32Gbps SMB 3.0 + Infiniband FDR 54Gbps Local データ ( SSD+PCIe直結 ) の 大きな IOサイズ (512KB) で IOPS 1万超 15,000rpm DISK 数十本 の RAID 0 相当のパフォーマンス Infiniband FDR (54Gbps) + RDMA の組み合わせで ほぼ同等のパフォーマンス CPU の負荷の軽減 を実現 ファイルサーバーの可用性 一般的なストレージシステム FC/iSCSI ストレージアレイ Windows ファイル サーバー ストレージを利用する 各種サーバー FC/iSCSI ストレージ コントローラ ストレージを利用する 各種サーバー SMB (10GbE / Infiniband) ストレージ コントローラ Windows ファイル サーバー (コモディティ サーバー) ポイント: ① SMB プロトコルを利用したファイルベースアクセス ② JBOD (Just a Bunch Of Disks)で、ディスクをそのまま利用 ③ OS がディスクの制御、冗長化を行い、ストレージサービスを提供 ファイル サーバー の可用性 汎用ファイル サーバ ー スケール アウト ファイル サーバー (Active-Active 型のクラスタ) (従来の フェールオーバー クラスタ) Active Passive 共有ストレージ 頻繁にファイルを開く・閉じる・ファイルを生成する等の操作 を行うユーザーまたはアプリケーション の可用性を向上 一般的なファイルサーバー Active Active 8ノード までの 拡張性 共有ストレージ 共有ストレージ ( CSV 2.0 ) 長時間ファイルを開いたままにするアプリケーション または 仮想マシンの記憶域の配置 Hyper-V / SQL Server 用のストレージ SMB 透過フェールオーバー • フェールオーバーはアプリケーション に対して透過的 • • ダウンタイムなし – フェールオーバー中は 微細な IO 遅延が発生 計画内外問わず、利用可能 • • • HW/SW メンテナンス HW/SW 障害 負荷分散 ファイル/ディレクトリ どちらの操作に も対応 • 要件: 1 通常操作 2 共有のフェールオーバー – 接続とハンドルが 喪失し、一時的に IO がストールする 3 接続とハンドルが自動的に復旧 アプリケーションの IO はエラーを報告され ることなく継続 Hyper-V • • • • Windows Server 2012 以上のフェールオー バー クラスター クライアントは、Windows 8 または Windows Server 2012 以上 ファイル共有が ”継続的可用性 (CA)” プロパ ティで作成されていること 1 3 ¥¥fs1¥share ¥¥fs1¥share 2 ファイルサーバークラスター ファイル サーバー ノード A ファイル サーバー ノード B クラスタ 対応更新 (CAU) 更新 コーディネーター 物理構成例 一般的なストレージシステム FC/iSCSI ストレージアレイ Windows ファイル サーバー ストレージを利用する 各種サーバー FC/iSCSI ストレージ コントローラ ストレージを利用する 各種サーバー SMB (10GbE / Infiniband) Windows Server (クラスタ) Windows ファイル サーバー (コモディティ サーバー) ポイント: ① SMB プロトコルを利用したファイルベースアクセス ② JBOD (Just a Bunch Of Disks)で、ディスクをそのまま利用 ③ OS がディスクの制御、冗長化を行い、ストレージサービスを提供 物理構成例 • 安価なハードウェアを利用 Network サーバー A CPU SAS HBA Network 1/10G イーサネット クラスタ接続 Shared SAS (共有SAS) 接続 サーバー B CPU SAS HBA JBOD SAS エクスパンダ A ポート 0 1 … B ポート 23 SAS エクスパンダ • ファイルサーバーとストレージ間は SAS ケーブルを利用した Shared SAS (共有SAS) 接続 • 現在の転送帯域は 48 or 24 Gbps • 安価な JBOD (Just Bunch Of Disks) を利用 • サーバーは安価で汎用的な コモディティ PCサーバー • 制御はWindows Server • RAID等 は Windows Server の 記憶域プール・仮想ディスクで制御 コスト比較 GB あたりの取得コストの分析 (24 台の 10K 600 GB SAS ドライブから 14.4 TB の未加工容量) $10 $/GB $8 $6.65 $6 $6.19 $3.33 $4 $2 $0 FC SAN iSCSI SAN File-based Storage with Spaces, SMB, RDMA, SAS JBOD 出典:ESGラボ 「Microsoft Windows Server 2012 記憶域のパフォーマンスとコストの分析」 FC SAN / iSCSI SAN と比較し、Windows Server のファイルサーバー ベースのストレージは約半分のコストで導入可能 アジェンダ なぜ Windows Server はストレージ機能を進化させるのか ストレージの仮想化 ストレージ容量の削減 ファイルサーバーからストレージシステムへの進化 Windows Azure の活用 ~コストの更なる削減~ Windows Azure へのバックアップ • 低コストな Azure 上の Storage をバックアップ領域として利用 暗号化 Windows Azure Online Backup Agent • Windows Azure Online Backup Agent と連携する事により Windows Azure へのオンライン バックアップが可能 • Windows Server 標準バックアッ プユーティリティである Windows Server Backup に統合される System Center による統合バックアップ • オンライン高速差分バックアップ • 複数のマイクロソフト製品を統合バックアップ Windows Azure Backup 暗号化 オンライン 差分 バックアップ ディスク テープ デバイス クラウド統合ストレージ StorSimple Windows Azure • ストレージアプライアンス アクセス頻度の低い データは自動的に クラウドへ移動 • 自動階層化機能によりクラウドと ローカルストレージ間のデータ配 置を最適化 • ローカルストレージとして パフォーマンスを維持 暗号化 重複排除/圧縮 よく使うデータは ローカルストレージ (SSD/HDD) に格納 StorSimple • Windows Azure と連結 • 自動バックアップ機能 • バックアップデータをクラウドに 配置する事で災害対策、事業継続 環境を実現 まとめ ストレージコストの削減 • 記憶域プールによる既存ストレージの有効活用 • 重複除去による 使用ストレージ容量の削減 • シンプロビジョニングによるスモールスタートの実現 • 安価なコモディティサーバー + 安価なストレージ で ハイエンドストレージ並のパフォーマンスと信頼性の実現 最新ハードウェア の有効活用によるパフォーマンス向上 • SSD の有効活用 ( 階層化記憶 / ライトキャッシュ ) • 10Gb Ethernet / Infiniband 等の有効活用 Windows Server 2012 R2 & System Center 2012 R2 対応 最新ホワイトペーパーを一気に公開 ! http://technet.microsoft.com/ja-jp/cloud/ タイトル タイトル Windows Server 2012 R2 Preview & System Center 2012 R2 評価ガイド System Center 2012 R2 Operations Manager ステップバイステップ評価ガイド Windows Server 2012 R2 フェールオーバー クラスタリング 構築・運用・管理ガイド System Center 2012 R2 Orchestrator, Service Manager ステップバイステップ評価ガイド Windows Server 2012 R2 高信頼ファイル サーバー構築ガイド Windows Azure Services for Windows Server ステップバイステップ評価ガイド Windows Server 2012 R2記憶域スペースの Windows Server 2012 R2 ネットワーク仮想化 アーキテクチャーと設計・管理のベストプラクティス (SDN)ステップ バイ ステップ評価ガイド Hyper-Vベースの仮想環境評価ガイド Windows Server 2012 R2 マイグレーションガイド 無償評価版はこちら:Windows Server 2012 R2 & System Center 2012 R2 http://technet.microsoft.com/ja-jp/evalcenter/dn205286.aspx Windows Azure を 使った評価も可能 あなたはどのように 設計をしてますか ? Windows Server 2012 R2 と System Center 2012 R2 対応 現場目線の書籍がついに登場 ! 本年中に発売決定 ! お楽しみに © 2013 Microsoft Corporation. All rights reserved. Microsoft, Windows, and other product names are or may be registered trademarks and/or trademarks in the U.S. and/or other countries. The information herein is for informational purposes only and represents the current view of Microsoft Corporation as of the date of this presentation. Because Microsoft must respond to changing market conditions, it should not be interpreted to be a commitment on the part of Microsoft, and Microsoft cannot guarantee the accuracy of any information provided after the date of this presentation. MICROSOFT MAKES NO WARRANTIES, EXPRESS, IMPLIED OR STATUTORY, AS TO THE INFORMATION IN THIS PRESENTATION.
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