産業廃棄物管理について[丹青社]

Ⅰ - 安全衛生管理の基礎知識
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産業廃棄物管理について[丹青社]
丹青社は産業廃棄物の処理について、産業廃棄物処理法に基づいて社内規程を定めていま
す。社内の規程をよく理解し、適正な管理をして下さい。
(1)産業廃棄物等の発生抑制策
①プレカット、ノックダウン工法などの採用で、廃棄物の発生を削減する。
②レンタル(リユース)資材、備品の採用で、廃棄物の発生を削減する。
③資材の過剰持込みをなくし、余剰資材は持ち帰る。余剰資材とは、持込まれたまま使用されない
資材等のこと。
(再利用できない端材は廃棄物)
④過剰な梱包を避け、リユースできる梱包材を検討、採用する。
⑤経済寸法の活用で、端材の発生量を削減する。
⑥再生資源を分別収集することで、混合廃棄物を減らす。
⑦その他、一般廃棄物と産業廃棄物を区別するなど、発生量の削減に努める。
(2)処理委託会社の選定と、基本契約の締結
①産業廃棄物処理規程細則に基づき、委託会社を選定する。解体工事業の許可を持ち、解体工事か
ら最終処分まで一括契約できる会社が望ましい。
②選定した会社の審査は品質・安全部で行い、調査報告書をもとに担当役員が承認する。
③指定会社の登録、取消し、基本委託契約の更新は、品質・安全部で年一回、行う。
④指定会社との処理委託契約は、品質・安全部の調査および基本委託契約の更新により以下の業務
を簡略化できる。
A. 「産業廃棄物管理者」による資格、能力等の事前調査。産業廃棄物処理管理者は、制作部長と
する。
(部長のいない支店は定められた責任者)
B. 「産業廃棄物処理計画書」作成時の処分先や許可番号の入力。
C. 「産業廃棄物関連帳票の運用基準」に従って「委託通知書」を作成し、指定会社にFAX送付
し「受託書」を入手することにより個別物件の処理委託契約に替えることができる。
(3)指定外の会社との処理委託契約
①施主指定や遠隔地等の条件で、やむなく指定外の会社へ収集運搬、処分を委託する場合は以下の
通りとする。
A. 「産業廃棄物管理者」は委託契約に先立ち、事前に確認、調査を行い、その記録(資料・写真
等)を「産業廃棄物処理計画書」に添付して、品質・安全部に提出する。
B. 「産業廃棄物処理計画書」を品質・安全部が受理した後、
「産業廃棄物関連帳票の運用基準」
に従って委託契約を締結する。
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Ⅰ - 安全衛生管理の基礎知識
②指定外の会社との処理委託契約前の、確認、調査業務
A. 許可証の写し入手と、許可期限の確認。
B. 許可地域(発生地と中間処分地の両方の許可が必要。政令指定都市は独自の許可が必要。)
C. 扱い品目(現場で発生する産業廃棄物のすべての種類が入っているか。
)
③中間処理(最終処分)の施設を訪問し以下の調査を行い、それを記録する。(記録写真を撮る。)
A. 許可証の表示
B. 周辺環境
C. 処理能力(施設内の設備、処理実態、受入体制、パンフレットで説明を受けて確認する。)
D. 施設内巡回(廃棄物の受入れ・検品状況、機材の稼動状況、分別の実態など)
E. 搬入ルート(現場から処理施設までの運搬ルート)
④特別管理産業廃棄物・関連帳票の管理と保管耐火被覆の石綿撤去作業等、特別管理産業廃棄物(廃
石綿)を扱うことが予測される際、「産業廃棄物管理者」は事前に廃石綿除去作業の概要をして進
めること。詳細は、当社・産業廃棄物処理規程細則を参照のこと。帳票の管理・保管は品質・安
全部が行う。
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