EXIN Agile Scrum Master

EXIN Agile Scrum
Master
準備ガイド
2016 年 6 月版
Copyright © 2016 EXIN
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データ処理システムへ保存、または、印刷物、写真、マイクロフィルムなどいかなる形式によっても配布することを禁
じます。
Preparation Guide EXIN Agile Scrum Master (ASM.JP)
2
目次
1.
2.
3.
概要
試験要件と試験仕様
試験の参考文献
4
6
10
Preparation Guide EXIN Agile Scrum Master (ASM.JP)
3
1. 概要
EXIN Agile Scrum Master [ASM.JP]
要約
EXIN アジャイルスクラムマスターは、アジャイルのフレームワークとスクラム手法に関して
スキルと知識の両方を持っていることを確認して認定するものです。
アジャイルスクラムとは目標達成の成功に向けて力を合わせて取り組むというものです。ア
ジャイル手法はソフトウェア開発の世界ではすでに普及した手法ですが、他の分野でも利用
される機会が増えています。スクラムプラクティスでは、組織横断的かつ自己組織的チーム
を作り、それぞれの反復またはスプリントの終わりに動く成果物を作ります。EXIN アジャイ
ルスクラムマスターは、職場にアジャイルまたはスクラムを導入すること、また、スクラム
マスターの役割を引き受けることについて焦点を合わせています。
背景
EXIN アジャイルスクラムマスター試験は EXIN 認定プログラムの一環であり、業界の国際的
エキスパートの人々との協力で開発されたものです。
受験者は EXIN アジャイルスクラムファンデーションコースの基本概念をすべて熟知している
必要があります。詳細は EXIN アジャイルスクラムファンデーションの準備ガイドをご参照く
ださい。準備ガイドはウェブサイト www.exin.com から自由にご利用いただけます。
対象グループ
アジャイル思考法はソフトウェア開発の世界で最もよく知られているものですが、その原則
は他の異なるタイプのプロジェクトに適用されるケースが増えています。スクラムはアジャ
イル開発手法の中で最も頻繁に使われており、IT およびプロジェクトマネジメントの分野で
最新の知識を保ちたいと考えるすべてのプロフェッショナルの方々、特にプロジェクトを主
導する方やプロジェクトに参加される方に適したものです。とりわけ、この認定制度はプロ
ジェクトマネジメント、ソフトウェア開発、IT サービスマネジメント、そしてビジネスマネ
ジメントの分野で活躍するプロフェッショナルの方々にふさわしいものです。
必須条件
特にありませんが、教育・訓練はこの認定の必須項目です。EXIN アジャイルスクラムファン
デーション試験などを通してスクラムの用語を習得することを強くお勧めします。
試験種別
コンピュータベースまたは紙ベースの多肢選択形式
学習時間の目安
120 時間(学習者の知識によって異なる)
実践課題
教育・訓練の中で必須項目です
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試験時間
90 分
試験の詳細
問題数:40
合格点:65%(40 問中 26 問正解)
資料の持ち込み:不可
電子機器の使用:不可
模擬試験
模擬試験を www.exin.com から無料でダウンロードできます。
教育・訓練
教育・訓練はこの認定の必須項目です。
グループの規模
受講生の最大人数は 25 人
(オンラインの教育・訓練コースは該当しません。)
授業時間
この教育・訓練コースの最小受講時間は 16 時間です。グループ課題、試験準備、休憩が含まれま
す。宿題、試験準備の計画、昼休みはこの時間に含まれません。
教育事業者
認定教育事業者のリストを www.exin.com で参照できます。
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2. 試験要件と試験仕様
試験要件
試験要件
参考文献
1. アジャイル思考法
1.1
アジャイルのコンセプト
1.2
プロセスの継続的改善
ウェイト
15%
1.3
アジャイルおよびアジャイル以外のその他のフレーム
ワーク
1.4
IT サービスマネジメントにおけるアジャイル原理の適
用
2. スクラムマスターの役割
2.1
責任と約束
2.2
チームのコーチング
2.3
その他の役割(プロダクトオーナ、開発チーム)
3. アジャイルの見積り、計画、モニタリングおよび制御
3.1
バックログの記述
3.2
アジャイルの計画法
3.3
アジャイルの見積り法
3.4
進捗の追跡とコミュニケーション
3.5
制御の維持
4. 複雑なプロジェクト
32.5%
12.5%
4.1
アジャイルプロジェクトのスケーリング
4.2
さまざまなプロジェクトに対するアジャイルの適合性
4.3
ツールおよびツール統合におけるアジャイル管理
5. アジャイル導入
合計
22.5%
17.5%
5.1
アジャイルの導入
5.2
自己組織化
5.3
アジャイルの要件および適切な環境
100%
Preparation Guide EXIN Agile Scrum Master (ASM.JP)
6
試験仕様
1.アジャイル思考法
1.1.アジャイルのコンセプト
1.1.1 アジャイル思考法の説明
1.1.2
5%
アジャイルがどのようにして予測可能性と柔軟性をもたらすかの説明
1.2 プロセスの継続的改善
1.2.1 継続的改善をどのように使うかの説明
2.5%
1.3 アジャイルおよびアジャイル以外のその他のフレームワーク
1.3.1 以下のフレームワーク・手法の確認:ウォーターフォール、クリスタル、
5%
リーン、エクストリームプログラミング (XP)、Atern、DevOps
1.4 IT サービスマネジメントにおけるアジャイル原理の適用
1.4.1
2.5%
IT サービスマネジメントでのアジャイル原理の適用方法の説明
2. スクラムマスターの役割
2.1 責任と約束
2.1.1 スクラムマスターの役割に含まれるタスクと責任の説明
2.1.2
問題解決に適したソリューションの説明
2.1.3
チームのファシリテートに使用するツールの説明
2.2 チームのコーチング
2.2.1 コンフリクトをいつ、どのように調停するかの説明
2.2.2
チームのコーチングとチャレンジの方法説明
2.2.3
トレーニングの重要性の説明
2.3 その他の役割(プロダクトオーナ、開発チーム)
2.3.1 スクラムのフレームワークに含まれる全ての役割の説明
Preparation Guide EXIN Agile Scrum Master (ASM.JP)
7.5%
7.5%
7.5%
7
3. アジャイルの見積り、計画、モニタリングおよび制御
3.1 バックログの記述
3.1.1 完了の定義の適切性が重要である理由の説明
3.1.2
適切なユーザーストーリーの作成と認識
3.1.3
バックログの維持方法と項目追加方法の説明
7.5%
3.2 アジャイルの計画法
3.2.1 全ての計画段階における反復計画の説明:ロードマップ、リリースおよび
スプリント計画
3.2.2 全ての計画段階におけるスクラムマスターの役割の説明:ロードマップ、
リリースおよびスプリント計画
5%
3.3 アジャイルの見積り法
3.3.1 ストーリーポイント、理想時間および理想日数を使って、いつ、どうやっ
て見積りをするかの説明
3.3.2 プランニングポーカを使って、または使わずにプランニングセッションを
進める方法の説明
3.3.3 見積りのエラー認識
10%
3.3.4
ROI(投資対効果)の計算方法の説明
3.4 進捗の追跡とコミュニケーション
3.4.1 進捗にプラスまたはマイナスの影響を及ぼす障害物、逸脱、妨害などの邪
魔になるものの識別
3.4.2 情報ラジエータの作成方法、解釈方法および解釈結果に基づく活動方法の
説明
3.4.3 一般的に使われている追跡方法の説明(バーンダウンチャート、ベロシテ
ィなど)
7.5%
3.5 制御の維持
2.5%
3.5.1
問題・バグの管理方法およびチーム外の人々への情報伝達についての説明
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8
4.複雑なプロジェクト
4.1 アジャイルプロジェクトのスケーリング
4.1.1 スケーリングされた環境でのプロダクトバックログの使用方法の説明
4.1.2
スクラムオブスクラムと SAFe フレームワークの両方を使って、どのよう
に大きなチームへとスケーリングするかの説明
4.2 さまざまなプロジェクトに対するアジャイルの適合性
4.2.1 アジャイルが適用できないケースの説明
4.2.2
5%
5%
スクラムチームの制限の識別
4.3 ツールおよびツール統合におけるアジャイル管理
4.3.1 チームがアジャイルを使用または導入する際に役立ち、開発プロセスの品
質を向上させるツールの説明
2.5%
5. アジャイル導入
5.1 アジャイルの導入
7.5%
5.1.1
移行計画に含めることが重要なプロジェクト管理活動の説明
5.1.2
移行段階で重要なマイルストーンの説明
5.1.3
変化への抵抗にどのように対応するかの説明
5.2 自己組織化
5.2.1 自己組織化の意味の説明およびプロジェクト管理がどのように共有される
かの説明
5.2.2 機能横断型チームを持つ意味の説明
5.3 アジャイルの要件および適切な環境
5.3.1 アジャイル採用の前に変更しなければならない企業文化の説明
5.3.2
5%
5%
アジャイル採用の前に実施しなければならない物理的な変更の説明
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3. 試験の参考文献
A.
Cohn, Mike
Succeeding with Agile: Software Development Using Scrum
Pearson Education (2009)
http://www.amazon.com/Succeeding-Agile-Software-Development-Using/dp/0321579364
B.
Cohn, Mike
Agile Estimating and Planning
Prentice Hall (2005)
http://www.amazon.com/Agile-Estimating-Planning-Mike-Cohn/dp/0131479415
C.
Schwaber, Ken & Sutherland, Jeff
The Scrum Guide™ - The definitive guide to Scrum: The Rules of the Game
Scrum.Org and ScrumInc. (2014)
http://www.scrumguides.org/docs/scrumguide/v1/Scrum-Guide-US.pdf
D.
http://www.scaledagileframework.com/
追加文献(試験でこの文献と類似したケースを扱います)
E.
Schwaber, Ken
Agile Project Management with Scrum (Developer Best Practices)
Microsoft Press (2004)
http://www.amazon.com/Agile-Project-Management-Developer-Practices/dp/073561993X
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10
参考文献と試験仕様
試験要件
参考文献
1. アジャイル思考法
1.1
アジャイルのコンセプト
A (Part I), C
1.2
プロセスの継続的改善
A (Part V ), C
1.3
アジャイルおよびアジャイル以外のその他のフレー
ムワーク
1.4 IT サービスマネジメントにおけるアジャイル原理の
適用
2. スクラムマスターの役割
A (Part IV), D
A (Part IV), D
22.5%
2.1
責任と約束
A (Part II & III), C
2.2
チームのコーチング
A (Part III), C
2.3
その他の役割(プロダクトオーナ、開発チーム)
A (Part II), C
3. アジャイルの見積り、計画、モニタリングおよび制御
32.5%
3.1
バックログの記述
3.2
アジャイルの計画法
A, (Part III), B (Part
III)
B (Part I, IV & VI)
3.3
アジャイルの見積り法
B (Part II)
3.4
進捗の追跡とコミュニケーション
B (Part V)
3.5
制御の維持
B (Part I, III, IV & V)
4. 複雑なプロジェクト
12.5%
4.1
アジャイルプロジェクトのスケーリング
4.2
さまざまなプロジェクトに対するアジャイルの適合
性
ツールおよびツール統合におけるアジャイル管理
4.3
ウェイト
15%
A (Part IV), B (Part I
& VI)
A (Part I & IV), C
A (Part III) , B (IV &
V)
5. アジャイル導入
17.5%
5.1
アジャイルの導入
A (Part I & II)
5.2
自己組織化
A (Part III), C
5.3
アジャイルの要件および適切な環境
A (Part I, II, III & IV),
C
合計
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EXIN の連絡先
www.exin.com