認定者の声 ※平成 27 年度マスター養成講座修了者の方に受講の感想や今後の抱負をおき (認定番号順/敬称略) かせいただきました。 株式会社新銀行東京 リスク統括部課長 兼 市場事務室長 鴫濱 直樹(ARES マスター M1606740) 私はこれまで銀行での有価証券投資業務に携わってきましたが 、その中で CMBS や REIT などの不動産関連商 品への投資も行ってきました。1年ほど前にミドルオフィスに異動になり、現在はそれらの商品も含めてリスク管理を 行う立場となっています。 不動産市場の活況はいつまで続くのか 、今後の先行きを見通すためにしっかりとした市場の見方を身に付けたいと 思ったことと、リスク管理を行う立場として改めて不動産について体系的に学習してみたいと思ったことが ARES マス ター挑戦のきっかけです。 Course1のテキストが届いてまず範囲の広さとボリュームに驚かされました。内容は不動産分野から金融分野まで 多岐にわたっていて、とくに不動産分野については初めて触れる用語も多く戸惑いましたが 、各テキストともよくまと まっており、新しい知識を吸収できる喜びを感じながら学習を進めることができました。学習の時間の確保がなかな か難しい中、スマホでも視聴できる Web 講義はとても有効なツールとなりました。Course1修了試験までの半年間 はほぼ毎日通勤の電車で Web 講義を繰り返し視聴し 、いつもは苦痛な職場までの通勤時間の長さがこの時ばかり は有利に働いたかもしれません。 マイナス金利により難しい投資環境が続く中、不動産証券化商品は魅力的な金融商品ですが 、正しい知識としっか りとした目線を持った投資を行わないと過熱化する恐れもあります。今後はマスター養成講座を通じて得た知識を活 かし 、不動産市場の健全な発展に微力ながら寄与していければと考えています。 福岡地所 R & I 株式会社 代表取締役社長 藤村 秀雄(ARES マスター M1606765) 私の勤務先は、福岡にある福岡地所株式会社の100%子会社として一昨年 6月に設立された会社です ( 格付機関と の関係はありません。 ) 。設立後約1年がかりで第二種金融商品取引業の登録をしたのですが 、その過程で、不動産 証券化について知識が足りない 、体系的な知識が必要であるとの思いを強くし 、マスター養成講座の受講を決めまし た。 しかしながら、実際にテキストが届いてみるとその分厚さに尻込みしてしまい 、取り掛かるまで時間がかかりまし た。正直なところ、Course1については、試験になんとか間に合うようにギリギリのスケジュールでの勉強になってし まいました。Web 講義やテキストの内容で疑問に思った点や理解できなかった点がいくつかあったのですが 、既に 質問をしているタイミングではなくなってしまっており、折角の機会を逸したことを後悔しています。 Course2 は、レポートの提出期限がタイトだったので、夜明け前に起きてコツコツと取り組みました。ただの座学に 終わらせないための良い課題であり、大変な労力をかけて採点をしてくださった協会の方々には頭の下がる思いです。 今後は、本講座で学んだことを日々の業務で活用し自分のものとするとともに、少しでも不動産証券化市場の発展 に貢献できるように自己研鑽に努めたいと考えております。 May-June 2016 95 認定者の声 ユニバース開発株式会社 清水 直幸(ARES マスター M1606884) 私は、以前勤めていた会社で半年程度アセットマネジメント業務に携わっていました。残念ながらリーマンショック によって不動産証券化の世界から遠ざかる形となってしまい 、現物不動産の賃貸や運営に触れてはいるものの、気付 けば 5 年が経過していたこともあり、知識のブラッシュアップ、実務のキャッチアップといった目的で受講を決意しまし た。 Course1では、まず Web 講義を視聴 、レジュメに書き込みをしながら要点の把握に努め 、そのうえで、テキストを 何度も読み返しながら理解を深めていきました。法律関係も年々改正されていますし 、J-REIT の分野についても勉 強ができたことで視野が広がり、大変勉強になりました。 Course2 では、不動産ファイナンス、そして J-REIT の投資口価格のバリュエーションには苦労しました。どのよう な前提をおけばよいのか判断に悩み 、テキストや有価証券報告書等を目の奥がクラクラするまで何度も読み返しなが らレポートを作成しましたが 、取り組んでいる時間は楽しく、新鮮な感覚でした。 現職ではなかなか不動産証券化の実務を積んでいける機会がなく、年齢を重ねる度にもどかしさが募ってはいきま すが 、何かしらの機会で触れることがあったときに備え、業界の諸先輩方に教えを乞いながらこれからも情報の収集 やマスターの継続教育を始めとする自己研鑽に努めていきたいと考えております。今後とも皆様方のご指導ご鞭撻を 賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。 三井住友信託銀行株式会社 不動産カストディ部 入野 史寛(ARES マスター M1606896) 私は信託銀行において約10 年間 J-REIT や私募 REIT の一般事務受託者として、主に投資法人の会計事務や機 関運営事務に従事しておりますが 、一般事務受託者の業務は、事務オペレーションに限定されず、投資法人の会計監 査、税務レビュー対応や資産運用会社への会計、法律 、信託を初め REIT 立ち上げに関する助言、情報提供等を内 容とし 、必要とされる知識も多岐にわたることから、受託者として業務の幅を広げることができればと思い 、今回、マ スター養成講座を受講しました。 受講において、Course1のテキストは非常にボリュームの多いものでしたが 、各項目が体系的 、網羅的にまとまって いるので、業務で馴染みの薄い部分もテキストを読むことで理解できるようになっており、体系的に不動産証券化全 般に関する知識を学ぶのに最適でした。修了試験に向けては、土日を中心に学習し 、まず過去問を解いた後、過去 問で問われていた内容 、項目を意識しながらテキストを通読して、過去問とテキストの確認を繰り返すというやり方で 臨みました。 Course2 の実務演習では、特に J-REIT の個別銘柄分析において、主要な投資口の投資指標を学び、実際にバ リュエーションを体験することで、投資家、資産運用会社の立場からの考え方、視点を新たに持つことができ、業務 での視野を広げる良い機会となりました。 今後も J-REIT や私募 REIT 市場に関わる者として、不動産投資市場 、証券化市場の更なる発展に微力ながら貢 献できるよう、日々の自己研鑽に努めたいと考えております。 96 ARES 不動産証券化ジャーナル Vol.31 (認定番号順/敬称略) エヌエヌ生命保険株式会社 財務企画部 アシスタントマネージャー 板倉 弘実(ARES マスター M1606956) 私は生命保険会社で一般勘定資産の運用企画部門に所属し 、主に公社債を中心とした運用立案 、管理 、分析、レ ポーテイング業務を行っております。不動産証券化商品への投資は資産ポートフォリオのうち限られた一部という位 置付けでした。しかしながら、昨今、低金利下における新規投資資産の運用利回りの低下を抑える目的として様々な 投資代替資産を検討する中、改めて不動産証券化商品を分析する機会がありました。その際、既保有の不動産証券 化商品に限らず投資未経験の商品を含めたより深い分析が求められ 、不動産証券化商品の表面的な特性やリスク等 から一歩踏み込んだ分析能力を身に着けるため本講座を受講しました。 投資用不動産や不動産証券化商品の組成等について体系的に学習をする場が乏しい中、本講座での学習は大変 勉強になりました。Course1のテキストは詳細な内容が記載されており、普段は不動産関連業務に従事していない身 として大変助かりました。Web 講義はテスト対策はもとよりテキストの内容理解の一助となり大変有用であったと思 います。Course2 は実践的な内容になっており今後の分析業務の貴重な参考となりました。 刻一刻と状況が変化していく金融市場において、今回の学習に留まらず協会の継続教育等を通して引き続き不動 産証券化商品に関する新しい情報の取得と分析を続けていきたいと思います。私の活動が微力ながらも業界の裾野 の拡大および発展に貢献できれば幸甚です。 株式会社エスアンドダブリュ 嘉本 明史(ARES マスター M1606964) 私は、前職で上場不動産会社の経営企画部門で中期経営計画の立案や機関投資家対応をしておりましたが 、現職 では、不動産事業の最前線に立つ機会も多く、スキル・知識の中途半端さを感じていたところ、偶然にも、昨年の 「認 定者の声」に登場されている方にお話を伺う機会がありました。その方は、自分より年長者でかつ世の中で活躍され ている方であるにも関わらず、ゼロベースで真摯に取り組んでおられ 、 「これは勉強になる」とおっしゃっていたので感 化され受講開始しました。 Course1は不動産証券化とその周辺の (本当に!)膨大な知識を、講師陣が上手に体系化しています。不動産出身者 にとって、金融の法律・規制・コンプライアンスはなじみが薄く非常に苦労します。Course1の修了試験をクリアするの が最大の難関です。最初は途方に暮れますが 、Web 講義・講義資料 (あくまで補助的にテキスト利用)・過去問を3回 転ぐらいすれば先が見えてくるので、くじけずに繰り返しやってみてください。必ず光が見えてきます。 試験をクリアした後の Course2のレポートは、時間的制約もないので、自分自身が「不動産ファンドの投資責任者」 や 「 J-REIT のアナリスト」になりきって、楽しんでください。単にエクセルのシートを課題の通り埋めていくだけでは 無味乾燥でおもしろくないです。採点頂く先生も思いつかないようなユニークな視点をレポートにぶつけてみてくださ い! 歴史が浅いこの分野はこれからもどんどん発展していくと思いますので、それに少しでも寄与できればと思っており ます。どうもありがとうございました。 May-June 2016 97
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