徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【内科】(全1,640症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 全国 平均 年齢 患者用パス 040080x099x0xx 15歳以上の肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎の治療 182 17.2 15.2 11.5% 76.0 なし 100070xxxxxxxx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)の治療 74 19.5 16.1 0.0% 65.1 なし 前庭機能障害(めまい)の治療 55 5.6 5.4 0.0% 66.1 なし 030400xx99xxxx 解説 内科では肺炎の患者さんが最も多くなっております。特に高齢の患者さんが多く、重症化しやすいため、 2週間以上の入院となることが多いです。 次いで2型糖尿病の入院が続きます。血糖コントロールのための教育入院が多く、その他感染症に伴う 高血糖や低血糖による入院もあります。 当院では耳鼻科の常勤医師がいないため、めまいで内科に短期入院することが多くなっております。 【循環器内科】(全516症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 全国 平均 年齢 患者用パス 050050xx99100x 狭心症などのカテーテル検査 102 3.2 3.1 2.0% 70.4 ① 050050xx0200xx 狭心症などのカテーテル治療 92 5.5 5.0 1.1% 71.0 なし 050130xx99000x 心不全の治療 61 13.6 18.9 6.6% 82.0 なし 解説 循環器内科で最も多い症例は、狭心症などに対する治療前・治療後の心臓カテーテル検査のための入院で、 2番目に多いのは心臓カテーテル治療のための入院となり、この2つは全症例のおよそ4割を占めております。 なお、心臓カテーテルによる治療は狭心症だけでなく、心筋梗塞などの症例でも施行されます。 また、症例数が3番目に多いのは心不全の治療となっております。 心不全の患者さんの平均年齢は80歳を超え、後期高齢者の患者さんが多いことが分かります。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【小児科】(全369症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 040080x1xxx0xx 15歳未満の肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎の治療 全国 平均 年齢 患者用パス 150 4.6 5.7 0.0% 2.5 なし 150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎の治療 59 3.9 5.6 0.0% 3.8 なし 030270xxxxxxxx 上気道炎の治療 42 4.1 4.8 0.0% 3.0 なし 解説 小児科ではマイコプラズマやRSウイルスなどによる肺炎や急性気管支炎などの呼吸器感染症の症例が 多くなっております。とくに冬季は乳幼児の入院が増加します。 呼吸器感染症に次いで多いのは、ノロウイルスやロタウイルスなどによる胃腸炎です。 これらは感染力が強く、容易に脱水症をおこすため、乳幼児から学童まで幅広い年齢の方の 入院があります。咽頭炎や扁桃炎などの上気道炎も、高熱が遷延して入院に至ることがあり、 小さいお子さん達にとってこれらの感染症の予防と治療が重要であることがわかります。 【外科】(全431症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 全国 平均 年齢 患者用パス 060150xx03xx0x 虫垂炎の手術 25 4.4 5.7 4.0% 40.0 なし 060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞の治療 19 6.8 9.2 5.3% 72.5 なし 060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など)の手術 19 4.7 7.3 0.0% 59.4 なし 解説 外科で最も多い症例は虫垂炎で、全例手術を施行しております。 すなわち、当科で診療した虫垂炎は全例手術対象ということで、手術せずに治療できる症例は、 内科・小児科などでも診療対象となります。2番目の腸閉塞は、いろんなことが原因で起こりうる疾患ですが、 この症例数に腹部の各種ヘルニアを原因とした腸閉塞は含まれておりません。 当科では腹部手術既往のある症例にみられる癒着性腸閉塞の頻度が高く、中には緊急手術を 要する場合もあります。胆嚢疾患の症例数は3番目に甘んじておりますが、これは胆嚢結石症に絞った数で、 これに急性胆嚢炎などを加えると、胆嚢手術症例は2倍以上となっております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【整形外科】(全899症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折の手術 070160xx01xxxx 160690xx99xx0x 104 23.8 上肢末梢神経麻痺の手術 58 4.5 胸椎・腰椎の骨折の治療 50 16.2 全国 30.3 85.6% 平均 年齢 患者用パス 82.2 ② 0.0% 63.5 なし 22.5 54.0% 75.8 なし 6.2 解説 整形外科では全899例の入院がありました。 傷病名で見てみますと、高齢化に伴う骨粗鬆症の影響で発症する大腿骨近位部骨折が最多で、 三番目にも同じ理由で胸椎や腰椎の骨折が並びます。これらは骨粗鬆症の4大骨折といわれるうちの 二つで、他の二つは踵骨遠位端骨折と上腕骨近位端骨折があります。 また、当院は手の外科センターを併設しており、二番目には手根管症候群や肘部管症候群などの 上肢の末梢神経麻痺の患者さんが多く見られるのも特長です。 【脳神経外科】(全275症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 全国 平均 年齢 患者用パス 010060x099030x 脳梗塞(脳保護剤などを投与した)治療 60 26.4 18.9 36.7% 76.0 なし 010060x099000x 脳梗塞の治療 36 18.8 16.2 13.9% 71.7 なし 27 31.3 20.8 55.6% 71.6 なし 010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)の治療 解説 脳神経外科では、脳卒中の急性期病変、特に脳梗塞の入院が最も多くなっております。 入院後の治療としては、発症4~5時間以内であれば、t-PAによる急性期血栓溶解療法が可能であり、 また、病型によって抗血小板療法(ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞)や 抗凝固療法(心原性脳塞栓症)を行います。ほとんどの症例の場合には、発症24時間以内に入院する ことが多く、その場合には、上記治療薬に加え脳保護療法として活性酸素除去剤(エダラボン)を 用いて活性酸素(フリーラジカル)を低減、脳梗塞による被害を軽減することが可能であります。 次いで多い疾患としては、脳卒中の中でも脳内出血であります。高血圧症を危険因子として合併して いる割合が高く、入院後は血圧管理やリハビリを行い、出血量が多い場合には手術(脳内血腫除去術) を選択することもあります。年齢が平均70歳以上といったこともあり、片麻痺など後遺障害が比較的 高率に残存し、リハビリ目的で転院する割合が高くなっております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【皮膚科】(全44症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 全国 平均 年齢 患者用パス 080020xxxxxxxx 帯状疱疹の治療 13 6.9 9.1 0.0% 65.9 なし 080011xx99xxxx 急性膿皮症の治療 11 11.5 12.3 0.0% 69.1 なし 161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒)の治療 6 3.2 3.7 0.0% 75.2 なし 解説 1番目に多い帯状疱疹は、痛みを伴う紅斑や水疱を症状とする疾患ですが、早期診断、早期治療を 行わないと潰瘍となり、瘢痕を残したり疱疹後神経痛が持続する可能性が高くなります。 汎発性帯状疱疹や眼瞼が腫張することの多い顔面の帯状疱疹では、後遺症を残さないように入院加療を 行っております。 2番目の急性膿皮症は、具体的には溶連菌やぶどう球菌による細菌感染症である丹毒や蜂窩織炎で、 高熱を伴ったり、外来治療では十分な治療を行えない重症患者の入院治療を行っております。 3番目の薬剤内服に伴う皮疹(薬疹)は、ウイルスや細菌感染に伴って出現する皮疹(中毒疹)が よく見られます。発熱や全身倦怠感、食欲不振などを伴うときには入院加療を行っております。 【泌尿器科】(全310症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 11012xxx020x0x 上部尿路疾患の手術(腎結石や尿管結石など) 110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全の治療 110070xx02020x 膀胱腫瘍の手術 全国 平均 年齢 患者用パス 55 5.3 6.0 7.3% 60.1 なし 32 6.4 14.8 0.0% 68.7 なし 26 7.8 8.5 0.0% 75.7 なし 解説 泌尿器科では、腎結石や尿管結石に対し、細径の内視鏡を用いてレーザーで破砕抽石を行っております。 2番目に多い症例は、様々な原因で慢性腎不全となられた患者さんが、尿毒症症状が強く出現する前に、 計画的に血液透析へと導入しており、緊急の患者さんにも対応しております。 3番目に多い膀胱腫瘍の手術は膀胱癌に対する治療で、内視鏡的切除や、進行癌に対しては膀胱全摘、 全身抗癌剤治療などを行っております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【産婦人科】(全329症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 140010x199x00x 新生児低出産体重に関連する障害の治療(出生時体重2500g以上) 全国 平均 年齢 患者用パス 52 4.8 6.1 0.0% 0.0 なし 120140xxxxxxxx 流産の処置 22 1.9 2.4 0.0% 31.6 ③ 120070xx02xxxx 卵巣良性腫瘍の手術 21 8.1 6.7 0.0% 42.5 ④ 解説 1番目に多い症例は、当院で出生した新生児の黄疸、低体重、多呼吸などの軽度の異常は 産婦人科で対応しており、治療が必要な場合は小児科医と連携して治療を行なっております。 2番目の流産は、妊娠の10~15%がなるとされ、決してまれではありません。 入院治療が必要な患者様は開業クリニックから紹介され、当院で受け入れております。 3番目の卵巣の良性腫瘍は、ある程度大きくなると根元がねじれて血流が悪くなり、激しく痛む茎捻転を 起こすことがあります。悪性腫瘍との区別は、最終的には摘出による組織診断が必要です。 治療と組織診断を兼ねて摘出手術を行なうことがあり、当科では、ほぼ臍に収まる小さな切開1箇所で 手術を行なう単孔式腹腔鏡を行なっております。 当科は近隣開業医からのご紹介を受けております。鳴門市、松茂町、北島町からはもちろんですが、 鳴門インターチェンジが近いことにより、淡路島南部、香川県東部からも多くの患者様が受診されております。 入院患者様で統計を取ると、妊娠関連、良性腫瘍で手術を受けられる患者様の割合が多くなります。 分娩に関しては、麻酔科医による無痛分娩を行なっており、遠方から来られる患者様もいらっしゃいます。 【眼科】(全11症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 全国 平均 年齢 患者用パス 020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の手術 5 3.0 3.4 0.0% 7.6 なし 020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。)の手術 4 3.0 3.4 0.0% 7.0 なし 020220xx99xxxx 緑内障の治療 1 2.0 3.5 0.0% 86.0 なし 解説 眼科の入院はほぼ全て手術目的です。 最も多いのは白内障手術ですが、DPC対象症例ではないため、上記の表には出てきません。 次いで多いのが眼瞼と斜視の手術です。斜視は主に小児が対象で、全身麻酔で行ないます。 眼瞼の手術は高齢者の眼瞼下垂や眼瞼外反、眼瞼内反が対象疾患となっております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院 徳島県鳴門病院の病院指標(平成26年度) 【形成外科】(全55症例) ※症例数は一患者さんの一連の入院につき1カウントとなります 平均在院日数 DPCコード 名称 症例数 転院率 自院 全国 平均 年齢 患者用パス 080007xx010xxx 皮膚の良性新生物の手術 5 2.2 4.3 0.0% 15.6 なし 100100xx97x0xx 糖尿病足病変の手術 5 31.0 30.8 0.0% 54.2 なし 080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)の手術 4 10.3 10.2 0.0% 80.0 なし 解説 内臓疾患は一般外科、骨折は整形外科が手術的に治療していると考えると、形成外科は皮膚浅層を 手術的に治療する診療科です。従って、粉瘤などの皮膚良性腫瘍の切除や、皮膚癌などの悪性腫瘍の 切除、難治性の皮膚潰瘍に対する植皮などを行う診療科として考えて頂ければ簡単です。 入院して治療する場合は、①皮膚の良性腫瘍の中でも8cmを超えるような比較的大きな腫瘍や、 ②糖尿病や床ずれによる難治性の皮膚潰瘍、③皮膚癌に対する治療などを多く行っております。 地方独立行政法人 徳島県鳴門病院
© Copyright 2025 ExpyDoc