30年前に見た光景をいつか今の子どもたちにも―― 地域にホタルが舞う

いっぱいだった」
。当時を振
く 」 そ れ が 小 林 さ ん の 考 え。
然のままホタルを増やしてい
り返りながらホタル川を眺め
子どもたちと行う生き物調
査では、シュレーゲルアオガ
年 前、 田 ん ぼ が あ の 光 で
る小林さん。子どもたちにあ
エルなどの希少種も確認さ
「
の頃の光景を見せてあげたい
れ、参加者の驚きや喜びにつ
ながっていると言う。
と、保全活動に対する思いを
語る。
「ホタルでいっぱいにすっか」
そんな冗談半分のことから発
足した会。代表を務める永井
さんの発案でスタートした活
動 も 今 年 で 9 年 目 を 迎 え る。
きっかけは組内の会議中、休
憩で家の外に出たときにホタ
ルの光が舞っているのを見た
目に見えて増加が実感できる
ルの数も、ここ4年ぐらいは
名簿を眺める。
大きい」と、昨年度の参加者
こと。減少傾向にあったホタ
ほどだと語る。
せき
永井さんが懸念するのは生
き物調査をした際に、数や種
人以上が参加する。
ることで生態系に影響が及ん
を造り、水の流れをせき止め
が 年 々 減 っ て い る こ と。「 堰
「この地域はゲンジボタルが
でいるのか」今後の活動で原
毎年6月に開催する観察会
は、子どもから高齢者まで
たくさん舞う。しかし、ホタ
保全活動なども行う。
「徐々に大人になるにつれて
になる行為はやめましょう
「農薬の散布が始まったから
本
本環境管理課 ☎
0287(62)7193
因究明への意欲を見せる。
所で観察会を実施。水路の
ルの生態であったり、近所で
大声を出す、ごみのポイ捨てなど、迷惑
ホタルの存在が頭の片隅から
▶申し込み・問い合わせ
だと思う。年々ホタルは減っ
行 う 水 路 に 放 流。 毎年2箇
「後継者の問題などもあるが、
・近隣に住宅があります。路上駐車する、
観察できることを知らない人
▶申込開始日 6月13日㈪~
消えてしまう。忙しい毎日こ
ワニナを取集し、観察会を
ていった」
。小林さんが長年
たらないように注意しましょう
この活動を何かの形で続けて
▶定員 各地区20人 ▶費用 無料
が意外に多い。そういう人の
地区内に自生する野生のカ
そ、あの幻想的な光に意識を
懐中電灯、カメラのフラッシュなどが当
眺 め て き た″ 人 と ホ タ ル の 共
※小学生は保護者の同伴が必要。
いきたい」と話していた。
地域にホタルが舞うこと みんなの気づきや誇りにつながれば
ためにも観察会をやる意義は
越堀自然を守る会
向けてみてほしい」と話して
発光をやめてしまいます。車のライト、
存バランス”も、年々崩れて
くれた。
カワニナは同じ水系から取集
▶対象 小学生以上の市民
隊長 小林 憲治 氏
シュレーゲルアオガエル
準絶滅危惧(県レッドリスト)
いくばかりだった。
平成 年に那須疏水の水路
をホタル川として造成し、保
全 活 動 を 開 始。 今 で は 毎 年、
ホ タ ル が 飛 ん だ 数 を 記 録 し、
活動の効果を見守る。観察会
として披露し、多いときは
人ほどが参加することも。
「なるべく人の手を加えず自
掌の中 で 2 つ の 光 が 出 会 っ た 。
▶集合場所 二区町公民館
この光は、豊かな自然と人々の思いによって灯る。
▶集合場所 とようら公民館
育環境の保護に取り組む。
それは こ の 先 も ず っ と 変 わ ら な い 。
ホタルの一生について学んだ後、観察に出かけます。
刈りや水路の清掃など、生
どうか 来 年 も た く さ ん 舞 っ て ほ し い ― ―
専門家がホタルの生態や観察のポイントを解説。
活動の拠点にし、周辺の草
これからもこの光をずっとずっと灯し続けていきたい。
~ホタル観察会を開催します~
場所を「ホタルの里」という
寄り添う
ホタルの光をゆっくり観察しよう
二区町地域資源保全隊
30
6
平成28年6月5日号
平成28年6月5日号
7
代表 永井 憲一 氏
午後7時~
・ホタルは光に敏感で、強い光を当てると
午後7時~
自然のまま観察しましょう
▶とき 6月30日㈭
・ホタルは持ち帰ってはいけません。
▶とき 6月24日㈮
70
60
≪二区町地区≫
観察マナー
≪鍋掛地区≫
守る
地区内のホタルが多く飛ぶ
17
減りゆくホタルの光を守ろうと、保全活
動に取り組む人々。その思いとは――
30年前に見た光景をいつか今の子どもたちにも――