学部長メッセージ

学部長メッセージ
受 け 身 で 知 識 を 得 るの で は なく、
自 分 の 手 を 動 か す「 研 究 活 動 」を 通じて
人 類 の 課 題 に 挑 む「 知 恵 」を 学 ん で ほしい
理工学部長 石井 靖
Contents
02
02
学部長メッセージ
12
数学科
52
共通科目教員紹介
04
中大理工の“ 研究力 ”
16
物理学科
54
大学院進学
06
キャンパスダイアリー
20
都市環境学科
55
キャリアサポート
08
後楽園キャンパス「 理工LIFE 」
24
精密機械工学科
56
卒業後の道標
10
学科一覧
28
電気電子情報通信工学科
57
資格取得/保護者の皆さまへ
32
応用化学科
58
留学/グローバル教育/サークル活動
36
経営システム工学科
59
キャンパスマップ/アクセスマップ
40
情報工学科
44
生命科学科
48
人間総合理工学科
Faculty of Science and Engineering 2017 理 工 学 部
研究は実 学 的な教 育 方 法 のひとつである。
中央大学の建学の精神に「實地應用ノ素ヲ養フ」と謳われていま
人を納得させる力が必要になります。積極的に人の輪の中に入ってい
す。このうちの「實地應用」は学生諸君がそれぞれ将来において展開
き、しっかりと自分の考えを伝えるコミュニケーション力や問題解決
していく部分です。大学の役割はあくまで「素ヲ養フ」ことだと思いま
力、組織的行動力が求められます。
「段階別コンピテンシー育成教育
す。すなわち応用の基礎となる知識をしっかりと身につけさせるとと
システム」は、こうした力を伸ばすための教育支援システムです。
もに、学生の創造性を伸ばす教育です。理工学部ではこれまでの実
また、研究環境がますますグローバル化していることを考えれば、
績をもとに、幅広い視野から人類の課題に挑む「知恵」をもった新世
英語力も不可欠でしょう。理工学部では 2015 年度より、学科間共通
代の科学技術者を育てたいと思っています。
科目「グローバルスタディーズ」を正課授業として開講しました。本学
その教育の根幹を担うのが「研究力」です。研究とは、明確な答え
初の海外拠点であるパシフィックオフィスがあるハワイ大学の協力の
が見つかっていない問いに対して、自分なりの答えを見つける作業。そ
もと、約 3 週間の海外研修とホームステイを通じて外国語運用能力向
のためには、どのような情報が必要なのか、それを得るにはどうすれば
上、多文化理解および理工系諸問題を英語で学ぶ機会を提供し、グ
いいのか、そこからどのようなロジックを使って自分の結論を導きだ
ローバルな視点をもった学生の養成を行います。語学研修だけに留
すのか。研究活動のプロセスの中でさまざまな経験を積み、ときには
まらず、現地の企業や大学の研究室を訪ね、同じ志を持った海外の
失敗を通じて多くのことを学ぶ。これこそ私たちが重視している「On
学生と交流する機会も提供します。
the Research Training(ORT)」です。
理工学部で学ぼうと考えている皆さんには、ぜひ「夢」を持ってほし
理工学系の学問は、教科書や web に書かれた情報を読むことに加
いと思います。私の世代は子供の頃に『鉄腕アトム』を見て 21世紀
え、みずから「手を動かす」ことが大切になります。紙と鉛筆を使っ
に憧れました。当時の夢は、すでに多くが現実のものとなっています。
て計算し、図を描いてみることで理解が深まります。どの学科も座学
スマホという名のコンピュータをポケットに入れて持ち歩き、やがて
だけではなく、自分の手を動かす「実験」を中心としたカリキュラム
自動運転の車が街中を走るようにもなるでしょう。夢を持ちにくい時
を用意しています。全学科の学生が一年間研究室に所属して取り組む
代だからこそ、新たな夢を抱いてください。22 世紀の未来社会に向
卒業研究が、必修となっています。
けて「こんな世界を実現したい」と願ってほしい。すべてはそこから
その研究力を社会で発揮するためのサポートとしては、
「 段階別コ
始まるのです。
ンピテンシー育成教育システム」があります。社会で仕事をしていく
理工学部は今後も後楽園キャンパスでさらに充実した教育活動を
うえで、自分がまとめた調査結果や考えを発表し、仲間と議論をし、
行っていきます。
“Research capability” forms the basis of our education.
Professor Yasushi ISHII
Dean, Faculty of Science and Engineering
The Faculty of Science and Engineering strives to educate
only class lectures but also research curricula designed to
and nurture a new generation of technologists with
involve experiments that require the moving of your own
“wisdom” and broad perspectives, young people who can
hands.
address the challenges that all humanity faces today.
If you wish to study at our Fa culty of Science and
“Research capability” forms the basis of this education. It
Engineering, please have a “dream” and, by all means, aim
is important in the studies of Science and Engineering to
to realize your “dream” for the 22nd century, future society.
“move your own hands”, as well as to read and understand
This is where it all begins.
textbooks and Internet sources. W hen calculating or
We look forward to studying with you at our Korakuen
drawing a diagram with a pen and paper by yourself,
campus in central Tokyo.
your understanding deepens. Our departments offer not
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