その他の資料

合併推進のための財政措置
16.5.26
1.普通交付税による措置
(1) 普通交付税額の算定の特例(合併算定替)
合併後10カ年度は、合併がなかったものと仮定して毎年算定した普通交付税の額を
保障。さらに5カ年度は激変緩和措置。
(2) 合併直後の臨時的経費に対する財政措置(合併補正)
合併後における行政の一体化(基本構想等の策定・改定、ネットワークの整備等)に
要する経費等に対する措置。
(4 市町村措置額)
5 年間で 7.7 億円程度
(3) 都道府県の行う合併推進事業に対する財政措置
都道府県の行う合併のための調査研究・啓発事業等に対する経費を普通交付税措置。
(4 市町村支援額)
県に対する支援であるため、直接は該当なし
2.特別交付税による措置
(1) 合併市町村に対する財政措置
合併を機に行われる新しいまちづくり、合併関係市町村間の公共料金格差調整、公債
費負担格差の是正や土地開発公社の経営健全化等についての需要に的確に対応するため
に包括的に措置。
(4 市町村支援額)
(1)から(4)合計、3 年間で 8 億円程度
(2) 合併準備経費に対する財政措置
合併協議会設置等、合併の準備に要する経費に対する措置。
(3) 合併移行経費に対する財政措置
合併関係市町村が電算システムの統合等合併市町村の一体性の速やかな確立を図るた
め合併前に要する経費に対する措置。
(4) 合併支援のための公債費負担の平準化措置
合併市町村における旧市町村間の公債費負担の平準化を図るために行う地方債の繰上
償還に伴う補償金に対する措置。
1
(5) 都道府県の行う合併支援経費に対する財政措置
合併重点支援地域に指定された市町村及び合併市町村の行う事業に対して都道府県が
交付する補助金・交付金等について措置。
(4 市町村支援額)
県に対する支援であるため、直接は該当なし
3.合併特例債等による措置
(1) 合併市町村のまちづくりのための建設事業に対する財政措置
合併後10カ年度は市町村建設計画に基づく特に必要な事業の経費に合併特例債を充
当(95%(公営企業に係るものは100%))。元利償還金の70%を普通交付税措
置。
①合併後の市町村の一体性の速やかな確立を図るために行う公共的施設の整備事業
②合併後の市町村の均衡ある発展に資するために行う公共的施設の整備事業
③合併後の市町村の建設を総合的かつ効果的に推進するために行う公共的施設の統合
整備事業
なお、合併後の市町村が、市町村建設計画に基づいて行う地方公営企業(上水道事
業、下水道事業及び病院事業)に係る事業で、合併に伴い発生する増高経費のうち特
に必要と認められる経費に対する一般会計からの出資又は補助に要する経費について
も対象とすることとしている。
また、これらの事業に係る標準的な全体の事業費(標準全体事業費)を設定し、そ
の事業量の目安としている。
(4 市町村借入限度額) 312.5 億円
注 合併特例債を 312.5 億円借入増する一方、一般地方債を 146 億円減する(一般地方
債から特例債へ振り替え)計画である。
(2) 合併市町村振興のための基金造成に対する財政措置
旧市町村単位の地域振興・住民の一体感醸成のため行う基金造成に対し合併特例債を
充当(95%)。元利償還金の70%を普通交付税措置。
(4 市町村借入限度額)
27.7 億円
(3) 合併推進のための建設事業に対する財政措置
合併重点支援地域において合併に関係する複数の市町村が連絡調整して一体的に実施
する公共施設及び公用施設の整備事業に対して合併推進債を充当(90%)。元利償還
金の50%を普通交付税措置。
(4 市町村借入額)
現時点では未定。今後の協議による。
(4) 都道府県が行う合併支援事業に対する財政措置
2
合併重点支援地域等において都道府県が行う合併市町村の一体化を促進するために必
要な道路、街路、農道等の整備事業に対して合併推進債を充当(90%)。元利償還金
の50%を普通交付税措置。
(4 市町村借入額)
県に対する支援であるため、直接は該当なし
4.国費による補助
(1) 合併準備補助金
法定協議会を構成する市町村に対し、その経費として1市町村あたり500万円を補
助。
(4 市町村支援額)
500 万円×4 市町村(旧市町村へ交付)
(2) 合併市町村補助金
市町村建設計画に基づく事業に対し、合併関係市町村の人口に応じ、1関係市町村あ
たり3カ年で6千万円∼3億円の合算額を補助。
(4 市町村支援額)
3 年間で 5.4 億円程度
注意事項
・4 市町村の借入額・支援額については、国の規定による限度額を仮試算したものです.
合併特例債の借入額などは、今後 4 市町村の協議により決定されます。
支援額の累計
4 市町村合併の場合
3
259 億円程度
合併に伴う財政への影響
注
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この試算は、平成 16 年 5 月時点における 4 市町村の合併の仮試算を行ったも
のであり、今後の合併協議、建設計画協議の中で推定額は変更となります。
これまでと同水準程度の
事業が出来ます
20年間で
1,145億円
10 年間で
645 億円
現在4市町村で想定している「今後20年間に
必要と考えている投資的事業費」(道路を造
る・直すことや学校の建替・大規模な改修な
ど)は1,121億円(574億円)ほどですが、合併
しない場合は640億円(411億円)程度の事業しか
実施出来ません。
合併した場合には、合併特例債なども活用
し、1,145億円(645億円)程度の事業が実施可能
と見られます。
しかし、これら事業には多額の合併特例債を
借入れますので、後世代の負担を考慮すると可
能額全額の事業を行うかどうか、事業の選択・
増加は慎重に行う必要があります。
注
国の合併支援があります
20年間で
200億円
10 年間で
55億円
行政経費を削減します
20年間で
465 億円
10 年間で
166億円
将来の財政見通し
20年間は運営可能だが
長期的には
事業の選択、行政の効率化が
求められます
(
)の額は、10 年間の額です。
合併した場合、地域間の交流や連携を円滑に
するための事業(道路整備など)などを実施す
るため、合併特例債(借入金)をはじめ、国か
ら様々な支援があります。
合併に関連する借入金に対しては、その返済
の70%が国から措置されるなど、これら支援の
総額は20年間では200億円(10年間では55億円)
になります。
合併特例債の総額は340億円で、一部〔30%〕
は新市が負担していくこととなります)
合併した場合、特別職や議員数はもちろん減
少しますが、長期的には職員数も減少します。
この他、物件費(事務費など消費的性格の経
費)や補助費(各種負担金や補助金など)も類
似団体程度まで削減できる可能性があります。
●●人件費 合併後20年間で
202億円の減
(10年間で
70億円の減)
●●物件費 合併後20年間で
124億円の減
(10年間で
47億円の減)
●●補助費 合併後20年間で
139億円の減
(10 年間で
49 億円の減)
従って、合併による財政面の効果は、国から
の支援などよりも、合併に伴う行財政の効率化
の面でより大きいといえます。
合併した場合、国からの合併支援措置と人件
費の削減などで28年度まではほぼ歳入が歳出を
上回ります。しかし、生活保護費などの支払い
や借入金の返済額が増加し、国から配分される
交付税は減少するため、29年度以降は歳入不足
となります。
今回の財政推計では、合併後20年間程の財政
運営は可能なことはわかりましたが、合併後の
事業については、将来に備えた人材育成・産業
育成に力を入れるなど事業の評価・選択を行う
とともに想定した以上の行政の効率化を図って
いかないと、より長期的な安定した行政活動は
行えないこともわかりました。
このため、住民の方々の意見を踏まえた新し
いまちづくり
を行っていくことが重要です。
4
合併シミュレーション結果
4市町村が合併した場合の財政シミュレーション結果は以下のようにまとめられます。
・歳入額は、合併初年度の平成 17 年度は 329 億円程度が見込まれ、その後 27 年度までの
間は概ね 300 億円以上で推移します。
平成 27 年度以降は、合併による普通交付税の一本算定などにより歳入額は減少し、平
成 29 年度以降の予算規模は 290 億円を下回ることとなります。
・合併特例債等の合併支援措置や人件費の削減等で、平成 28 年度までの実質収支はプラ
スで推移し 10 年間で累計 70 億円となります。
ここから地域振興基金を除く 40 億円程度を人材育成、産業育成などのために活用する
ことが可能となります。
・しかし、合併による普通交付税の一本算定によって平成 29 年度以降はマイナスとなり、
平成 30 年度以降毎年 5 億円を超える歳入不足となります。
・また平成 28 年度までの剰余金を活用した場合には基金の取り崩しが早まることとなり、
平成 29 年以降は大幅な歳出の削減が求められることを示しています。
このため合併した場合でも前提条件で設定した以上の経費等の削減が求められることに
なります合
ン結果
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
H25
H26
H27
H28
H29
H30
H31
H32
-2,000
-4,000
-6,000
単年度実質収支
5
累積収支
基金残高
H33
H34
H35
H36