事務局 開講 記載欄 年度 2016年度 科目 夏季集中科目 科目 区分 (司書教諭) コード 学習指導と学校図書館 1527266 履修 制限 (’16)= 無 単位 数 科目名(メディア) = 英文名 = 〔 School Curriculum and School Library ('16) 〕 2 (TV) 〔主任講師(現職名): 堀川 照代 (青山学院女子短期大学教授) 〕 〔主任講師(現職名): 塩谷 京子 (関西大学非常勤講師) 〕 【 本 学 担 当 専 任 教 員 : 岩崎 久美子 (放送大学教授) 】 講義概要 本科目は、学校図書館の「読書センター」と「学習・情報センター」という2つの機能のうちの後者の機能を対象として 解説するものである。学校図書館は、学習・情報センターとして、必要な情報や資料を利用者に提供し、児童生徒 の学びを幅広く豊かにし、そして、児童生徒が主体的に情報や資料を活用できる力、つまり情報リテラシーを身に つけ、情報活用のプロセスを会得することができるように、指導・支援する。こうした学校図書館の機能について、そ の歴史・理論・実践の面から解説する。 授業の目標 現代のデジタル化社会において、生涯にわたって必要な情報活用能力を、小・中・高等学校において、実際にどの ように育成していったらよいのかを理解し、将来、司書教諭として勤務する場合、この情報活用能力の育成の重要 性を学校全体の教員に認識させ、学校全体の情報リテラシーのカリキュラムの計画・実行・評価のリーダーシップを 身につけることを目標とする。 履修上の留意点 特になし。 回 テ ー マ 内 容 執 筆 担 当放 送 担 当 講 師 名講 師 名 (所属・職名) (所属・職名) 現在の教育課程改革の潮流において、児童生徒に求めら れている力を確認し、教育課程における学校図書館の意 義・機能を明確にする。また、学習指導要領やその解説で 記述されている学校図書館の役割を押さえ、実際に学校図 堀川 照代 教育課程と学校図書 書館を利用するとはどういうことかを理解する。 (青山学院女 1 館 子短期大学 教授) 【キーワード】 PISA調査、読解力、21世紀型スキル、教育課程改革、学習 指導要領、生きる力、言語活動の充実、探究的な学習、総 合的な学習の時間 堀川 照代 (青山学院女 子短期大学 教授) 学校図書館は、図書館という枠の中で図書館利用指導を 行っていた時代から、司書教諭がどの教科にも基礎となる 情報リテラシーの教育へ関わり、それを推進する立場をとる 堀川 照代 学校図書館利用指 ようにと変化してきた。その変化と意味について、米国の歴 (青山学院女 2 導から情報リテラシー 史を踏まえながら理解を深める。 子短期大学 教育へ 教授) 【キーワード】 図書館教育、図書館利用指導、『学校図書館の手引き』、 学校図書館基準、情報リテラシー 堀川 照代 (青山学院女 子短期大学 教授) 情報リテラシーの理 3 論 情報リテラシーの育成の必要性や情報リテラシー研究の動 向、代表的な情報リテラシーモデル等に関して説明し、情 報活用プロセスの指導におけることばかけの重要性につい 堀川 照代 (青山学院女 て考える。 子短期大学 教授) 【キーワード】 利用教育、情報リテラシー教育、情報リテラシーモデル、情 報活用プロセス、Big6スキルモデル、探究モデル 堀川 照代 (青山学院女 子短期大学 教授) 回 4 テ ー マ 情報リテラシー教育 の推進 情報リテラシーの育 5 成(1) 課題の設定 情報リテラシーの育 6 成(2) 情報の収集 情報リテラシーの育 7 成(3) 整理・分析 内 容 執 筆 担 当放 送 担 当 講 師 名講 師 名 (所属・職名) (所属・職名) 情報リテラシーを育成するには、学級担任や教科担当教員 が個々に実施するよりも、全校で組織的体系的に取り組む 方が効果的である。まず、校内の教職員に情報リテラシー に関する理解を図った上で、その教育の推進組織を明確 塩谷 京子 塩谷 京子 にし、全体計画や年間指導計画等を作成する必要がある。 (関西大学非 (関西大学非 本章では、これらの作成の仕方について理解を深める。 常勤講師) 常勤講師) 【キーワード】 コーディネーター、体系表、全体計画、年間指導計画、指 導案、評価 情報活用プロセス(探究の過程)を4段階でとらえると、第1 段階は課題の設定である。本章では、テーマ(課題)の設 定の仕方、情報探索の計画を立てる時の留意点について 塩谷 京子 塩谷 京子 理解を深める。 (関西大学非 (関西大学非 【キーワード】 常勤講師) 常勤講師) 情報リテラシー、情報活用プロセス、探究の過程、情報活 用スキル、課題の設定、テーマの設定、ウェビング、情報探 索の計画 テーマの設定ができたら次は、情報を収集する段階に入 る。情報を収集するためには、まず学校図書館の使い方や ルールを知る必要がある。また、自分が必要としていた情報 にたどり着くための方法や集めた情報を手元に置く方法も 知っておきたい。本章では、学校図書館のオリエンテーショ 塩谷 京子 塩谷 京子 ンから始まり、情報の集め方と記録の仕方について理解を (関西大学非 (関西大学非 深める。 常勤講師) 常勤講師) 【キーワード】 オリエンテーション、分類、目録、情報探索、参考図書、 ファイル資料、情報カード、要約、引用、目次、索引、インタ ビュー 情報収集後は、手元に情報カードなどが数多く集まる。これ らを整理したり分析したりして主張を導くのが「整理・分析」 の段階である。本章では、整理・分析の仕方について理解 塩谷 京子 塩谷 京子 を深める。 (関西大学非 (関西大学非 常勤講師) 常勤講師) 【キーワード】 整理する、比較する、分類する、関連づける、多面的にみ る、順序立てる、シンキングツール 整理・分析後は、事実や意見をもとに自分の主張を見出 し、それを表現する段階に入る。主張を伝えるには、いくつ かの根拠から主張を導き出す筋道が必要になる。本章で は、まとめる方法や、相手に伝える方法について理解を深 情報リテラシーの育 める。また、学び方を振り返ったり、自己のテーマに関する 塩谷 京子 塩谷 京子 成(4) 8 まとめと表現、学習の 進捗状況を振り返ったりするなど、振り返る(評価する)時間 (関西大学非 (関西大学非 は欠かせない。情報リテラシー育成の終章である本章にお 常勤講師) 常勤講師) 評価 いて、評価の視点についても考える。 【キーワード】 組み立てる、ピラミッドチャート、レポート、発表会、振り返 り、評価 さまざまな教科学習において、学校図書館および資料・情 報をどのように活用すべきかを考える。学校図書館(機能) 活用の前提としてどのようなことが必要なのか、また単元の 展開、一時間の授業の展開過程では、どのような活用が可 能なのか、実例を元に検討する。授業展開のなかで、児童 鎌田 和宏 鎌田 和宏 教科における学校図 生徒・教員・司書教諭・学校司書がどのようにかかわってい (帝京大学教 (帝京大学教 9 書館活用(1) るかについても検討する。 授) 授) 【キーワード】 知識基盤社会、情報リテラシー、教科学習に対応した学校 図書館コレクション、目録の整備、資料を探しやすい図書 館、利用指導、座席表 回 テ ー マ 内 容 執 筆 担 当放 送 担 当 講 師 名講 師 名 (所属・職名) (所属・職名) さまざまな教科学習において、学校図書館および資料・情 報がどのように活用されて授業が展開していくかについて、 鎌田 和宏 鎌田 和宏 教科における学校図 実例を紹介しながら考察する。 (帝京大学教 (帝京大学教 10 書館活用(2) 授) 授) 【キーワード】 教科等での学校図書館活用、言語活動、並行読書、ブック トーク、レポート作成、新聞活用 総合的な学習において、学校図書館及び資料・情報がど のように活用されて授業が展開していくかについて、実例を 鎌田 和宏 鎌田 和宏 総合的な学習におけ 紹介しながら考察する。 (帝京大学教 (帝京大学教 11 る学校図書館活用 授) 授) 【キーワード】 総合的な学習の時間、調べ学習、探究的学習、情報リテラ シー、課題の設定、情報の収集、整理・分析、まとめ・表現 特別な支援を必要とする児童生徒の学習に関して、学校図 書館をどのように整備し、司書教諭や学校司書はどのよう に関わればよいかについて述べる。 鎌田 和宏 鎌田 和宏 特別支援教育と学校 (帝京大学教 (帝京大学教 12 図書館 授) 授) 【キーワード】 特別な教育的ニーズ、特別支援教育、DAISY図書、LLブッ ク、墨字図書、点字図書、拡大図書、拡大読書機、対面朗 読 学校教育においてデジタル教科書をはじめデジタル資料 の利用が普及してきている。情報教育やNIEなどの教育と ICTを活用した教育・ 学校図書館の活用および情報活用能力の育成との関わり 鎌田 和宏 鎌田 和宏 (帝京大学教 (帝京大学教 13 デジタルコンテンツの について考える。 活用と学校図書館 授) 授) 【キーワード】 情報教育、情報活用能力、デジタルコンテンツ、電子黒板 学校図書館は、児童生徒の学習活動に対しても教職員の 教育活動に対しても、その情報要求に対応する。レファレン スサービスをはじめとした情報サービスについて説明し、利 堀川 照代 教授/学習活動を支 用者に適切な情報提供をするためには、どのように準備が (青山学院女 14 援する情報サービス 必要かを考える。 子短期大学 教授) 【キーワード】 情報サービス、レファレンスサービス、レフェラルサービス、 カレントアウェアネスサービス、パスファインダー 堀川 照代 (青山学院女 子短期大学 教授) 学校教育のインフラとして学校図書館が存在し機能するこ と、とくに学校図書館機能をカリキュラムに位置づける司書 教諭の役割を理解する。また、カリキュラム展開における学 堀川 照代 学習/教育のインフ 校図書館活用について、児童生徒の学習効果と関連付け (青山学院女 15 ラとしての学校図書 て評価する方法を学ぶ。 子短期大学 館 教授) 【キーワード】 学習/教育のインフラ、年間指導計画、司書教諭と学校司 書の協働、学習評価、学校図書館活用評価、アセスメント 堀川 照代 (青山学院女 子短期大学 教授)
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