橋渡し研究の強化に関する報告書(中間とりまとめ)概要 (1/2) 資料4 橋渡し研究支援方策の概要及び現状 ●橋渡し研究支援プログラム(平成19年度~平成23年度) 北海道臨床開発機構 概 要 ●橋渡し研究加速ネットワークプログラム(平成24年度~平成28年度) 京都大学 ※平成27年度から厚生労働省事業と一体的に運営し、革新的医療技術拠点プロジェクトとして推進 全国の大学等の拠点において、橋渡し研究に必要な人材・設備等の基盤を整備することに より、アカデミア等による革新的な基礎研究の成果を一貫して実用化に繋ぐ体制を構築し、 革新的な医薬品・医療機器等を持続的、かつより多く創出することを目指す。 3つの柱:①シーズ育成機能の強化、②拠点の自立化、③ネットワークの構築 ○拠点機能の充実・強化は順調に進み、基盤整備はほぼ完了した。 ○育成シーズも急速に増加し、着実に成果を創出している。 ○自立化を進めているが、完全な自立化には至っていない。 ○ネットワーク構築事業について着実に進捗している。 ●米国や欧州でも橋渡し研究の体制整備・ファンディングを推進している。 橋渡し研究推進の重要性 ●現行事業は着実に成果を生んでおり、現在の好循環を維持することが重要。引き続き橋渡し 研究を推進することが必要である。 ●極めて挑戦的なシーズ、稀少疾患のシーズ等を実用化に繋げるには国の支援が必須である。 大阪大学 岡山大学 九州大学 東北大学 東京大学 慶應義塾大学 名古屋大学 橋渡し研究支援拠点 プログラム開始後の実績 (H19年8月~H27年8月) 計 医師主導治験 45 企業主導治験 10 企業へライセンスアウト 32 先進医療承認 17 製造販売承認 15 保険医療化 7 橋渡し研究の強化に関する報告書(中間とりまとめ)概要 (2/2) 橋渡し研究の現状の課題 ●専門人材の育成、将来に渡ってのキャリアパスの形成は未だ十分でない。 ●シーズとニーズのマッチングが十分にできていない。 ●自立化は重要だが、利益を生じることが少ない領域の支援も行っており、数年以内の完全な自立化は困難である。 ●拠点と拠点外の格差が大きくなっている。拠点がいかに拠点外のシーズを見いだすか、研究支援体制を充実させるか大き な問題である。 ●医師主導治験までは到達できるようになったが、最後にいかに実用化するかに課題がある。 今後の橋渡し研究推進の方向性 ●今後取り組むべき施策 ○拠点以外の機関における橋渡し研究の推進 実施体制は今後も検討を続ける必要があるが、拠点が自機関だけでなく、他機関のシーズの開発を支援することで、 拠点が蓄積した経験、ノウハウを他拠点や拠点外と共有しながら、オールジャパンで橋渡し研究支援を実施するための 体制整備を更に推進していく必要がある。 ○産学連携の推進 シーズオリエンテッドからニーズとの融合に転換する取組をさらに推進する必要がある。また、産学連携に対する意識 がまだ弱く、研究のスタート時点から、大学等と企業が情報を共有して産学連携を強化していくことが必要である。 ○拠点機能のさらなる強化 シーズとニーズ、アカデミアと企業のマッチングを促進するためには、人材の育成が重要である。 基盤整備はほぼ完了しており、今後はパイプラインの維持に向けた取組が重要である。 ○基礎研究の充実 これまで築き上げた基礎研究の基盤をもとに、医療イノベーションにつながるシーズを創出する現在の好循環が生まれ ている。今後もシーズを継続的に生み出すために、将来臨床応用につながる基礎研究をさらに充実させる必要がある。
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