【会情報】 【会員企業ご訪問:Vol 127】 大阪銘板株式会社(東大阪支部) 今回は東大阪市七軒家に本社のある西日本プラスチック東大阪支部会の大阪銘板 株式会社 取締役兼執行役員室長小泉 八朗様と本社経営企画室 総務・経理グルー プの荒木 貴之様を訪ねました。 本社住所 大阪府東大阪市七軒家 18-15 電話/FAX 06-6745-6309/06-6745-3044 資本金 4 億 8,500 万円 創業 1914 年(大正 3 年) ダ イ メ イ グ 大阪:10~2,500t 8 台 ル ー プ 設 置 岡山:10~680t 11 台 成形機台数 奈良:30~850t 6 台 ※奈良は試作機のみ 茂木:110~850t (右)小泉 八朗 取締役 兼 執行役員 (左)荒木 貴之氏 室長 11 台 大分:220~1,600t 10 台 タイ:80~1,600t 13 台 会社名の由来 創業は 1914 年(大正 3 年)です。新聞で 看板作成者募集の広告を見たことをきっか 本社 外観 けとして製造を生業とするようになった様 です。その後、金属製ネームプレートバッジ等の製造を行うようになり、1948 年(昭 和 23 年)に現在の「大阪銘板株式会社」になりました。現在では銘板の製造は行っ ておりませんが、当初は「大阪」で金属製のネームプレート、つまり「銘板」の製造 を行っていたのでこの社名となりました。 プラスチック関連の商品に携わるようになったのは 1950 年(昭和 25 年)からで、 ラジオの目盛板(チューニングを併せる際に目安とする為の周波数を記したメモリ) の作成を主に行っていました。1955 年(昭和 30 年)には二次加工仕上げを開始し、 世界で最初にテレビブラウン管マスク射出成形に成功し、飛躍する事ができました。 皆様のおかげで当社は 2014 年(平成 26 年)に創業 100 周年を迎える事ができまし た。現在ダイメイグループは海外を含めて 7 社ありますが、ここまで成長する事がで きたのは、お客様、取引先様をはじめ、皆様方にお力添えを頂いたおかげだと思って います。 自社の強み その① 当社はグループ全体では試作機専用を含め て 10~2,500t まで、59 台の成形機があります。 2 次加工設備もありますので塗装や印刷も行う 事ができますし、金型も自社で製作しています ので、一貫生産を請け負うことが可能です。ま た、2,500t の様な大型の成形機は大阪では非常 に珍しいのですが、当社には 2 台あります。こ のクラスになると代替がきかないケースが多 いのですが、万一 1 台が故障したとしても、も う 1 台の稼動で対応できることによりお客様に 安心感を与える要因ともなっているようで す。また、製品の軽量化に成功した「ガス アシスト成形」や高光沢製品向けの「ヒー ト&クール製法」、コスト低減に貢献する 「インサート成形」といった技術力にも自 信があります。 自社の強み 希少な 2,500t 射出成形機 軽量化に成功したガスアシスト成形品 (左)完成品 (右)断面 その② 当社では様々な商品を製造していますが、受注するきっかけで最も多いのが取引先 様からの依頼や紹介によるものです。例えば、当初はプラスチックの一部品のみ受注 を請け負っていた物が品質や対応を大変気に入って頂いたことで、塗装や組み立てま で依頼されるようになりました。更に、現在では商品の完成に必要な金属性部品等を 当社に支給していただき、まさに部品の製造から商品の完成まで一貫して請け負うよ うになりました。これは極端な例ですが、「対応が良いから」という理由で取引先様 から新たなお客様を紹介頂く事が多いことは顧客満足度の高さに起因すると思いま すので、自社の強みと言えるかと思います。 今後について 以前はテレビやビデオ、プロジェクターの 様な家電関連の製品を中心に製造していま したが、約 10 年前に人件費等の理由で海外 での生産が主流になってきた頃、ある会社か ら自動車部品の生産依頼がありました。当時 は自動車関連部品の製造は大手が担うこと が多かったのですが、当社も多分に漏れず、 業務が海外に流出していた時期という事も あって自動車関連に参入することにしまし た。 現在は自動車関連製品、アミューズメント関 連、白物家電関連の製造が主力ですが、今後は 自社開発商品の製造、販売を強化したいと思っ ています。円安の影響もあり製造は国内に回帰 しつつあるとの声も聞かれますが、当社ではあ まり縁がなく、特に家電関係は今後も厳しい状 況が続くと考えていますので、自社開発商品の 製造、販売を新しい柱にしたいと思っています。 現在は、「ヘルシーフットウォッシャー」の 自社開発商品 1 商品だけですが、今後は更にラインナップを 「ヘルシーフットウォッシャー」 増やしていく予定です。このヘルシーフット ウォッシャーは足の甲まで洗えるという珍しい商品なのですが、なかなか売れなかっ たので正直やめようと考えていました。しかし、物は良いのだから売れるはずだとい う社長の言葉があり、自社商品企画チームを立ち上げてインターネットを中心に本格 的に販売を開始したところ想像以上の成果がありました。その後、テレビや新聞等で も紹介されたこともあって現在では小売店様でも取扱って頂いています。今後はこう いった商品の開発、製造、販売を強化したいと考えています。 力を入れていること 当社では人材育成に力をいれています。 「ダイメイ・クレド」という理念があるのですが、内容は役職員毎に分けています。 これは、役職によって立場や行動の責任が異なる為で、従業員全員がどういった理念 の下で行動すべきなのかを充分理解し、その上で行動するよう心掛けています。また、 将来を見据えて外部セミナーを活用してリーダーシップやマネジメント研修にも積 極的に参加するよう促している他、社内改善にも積極的に取り組んでいます。具体的 には、改善提案の内容によってポイントを付与し、このポイントが年間を通じて高い 従業員を表彰する様にしています。 ※ 会社を訪問して ※ 今回小泉取締役と荒木氏のお話をお聞きして、常に先を考え、行動されていること、 そして常に改善を求められていることが創業 100 年以上続いておられる所以ではない かと感じました。この方針は是非協会の業務でも参考にさせて頂きたいと思います。 ◎ありがとうございました 取材:事務局 大野・山下 ※本記事記載の情報については、2016 年 4 月 18 日現在のものとなります。 掲載希望の方は 事務局(06-6214-8300)までご連絡ください。
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