[ 予選 ] 3 号車 2 位 A ドライバー/ YUKE TANIGUCHI…… 1 位 AM 11:00 〜 ドライ B ドライバー/峰尾恭輔…………… 8 位 AM 11:25 〜 ドライ C ドライバー/山内英輝…………… 6 位 AM 11:50 〜 ドライ 開幕戦のもてぎラウンド後、第 2 戦の舞台となるスポーツランド SUGO にマシンを持ち込み、開幕戦でステ アリングを握れなかった山内、さらには各部のセットアップの方向性を探るなどして、ライバルとなる 2 台 の GT-R との差を詰めるべく走らせた。 ライバル 2 台は一昨年から GT-R を走らせているチーム。当チームは今シーズンから GT–R を走らせている チームで、明らかにデータが少なく、その差は予想以上に大きい。簡単にはなかなか詰まるモノではないが、 これを乗り越えないことには連覇の夢に突き進むことはできない 第 2 戦の舞台となるスポーツランド SUGO では、ST-4 と ST-5 クラスが別グループで決勝レースを行う。つ まり、当チームが走る ST-X は、ST-1、ST-2、ST-3 という比較的速いマシンだけで決勝レースが行われた。 予選は B グループの決勝レースが午後に行われるため、午前 11 時過ぎから始まった。A ドライバーの YUKE TANIGUCHI。外気温度 19℃、路面温度 41℃と絶好のコンディションの中、YUKE TANIGUCHI がコ ースに入る。2 ラップ目には 1 分 23 秒台。3 ラップ目には自らが目標にしていた 1 分 22 秒台半ばを上回 る 22 秒 270 をマーク。このセクションの 2 番手につけた。クリアラップを作って、さらにアタック。5 ラ ップ目には 21 秒台に入ろうかという 1 分 22 秒 095 をマークして、このクラスのトップにたった。 B ドライバーの峰尾恭輔。コースオープンから 7 分が経過したところでコースイン。しっかりとタイヤを暖 めた 3 ラップ目にアタックするが 1 分 21 秒台にとどまる。YUKE TANIGUCHI 同様、1 ラップペースダウン させてから再度アタックするも、今度は遅いマシンにも引っかかり 22 秒台。結局、峰尾はこのセクション の 8 番手に沈んでしまう。マシンから降りてきた峰尾は「左コーナーでアンダーが強く、右コーナーでは腰 砕けになってしまう。不安定で……」と、悔しがる。 十分にドライブできるまでに完治した山内英輝が C ドライバーとして、この SUGO でデビュー。 山内は決勝に備えて燃料を多めに積み、タイヤの皮むきなども行いながらのアタックとなった。軽々と予選 基準タイムをクリア。マシンの状態などを確認した。 結局、A ドライバー枠でも 3 番手につけていた開幕戦のウィナーでもある 24 号車の GT—R が連続ポールポ ジション。当チームの GT—R は 2 番手に滑り込み、決勝レースはフロント・ロゥからのスタートとなった。 [ 決勝 ] 3 号車 2 位 PM 2:38 スタート 5 時間レース(PM 5:39 チェッカー) ドライコンディション 昨日同様、日差しは暖かいものの日陰に入ると冷やりとする中で決勝レースを迎えた。 走行時間に自由の効く山内(ジェントルマンドライバーの YUKE TANIGUCHI:40 分以上 プラチナドライバーの峰 尾恭輔:72 分以内) をスタートドライバーに持っていき、最後に峰尾が攻める作戦で今回は挑むことになった。しかし、 この作戦が……。今回は結果的に失敗となってしまった。 まずまずのスタートを切った山内が 24 号車の GT—R を追う展開で始まった。トップの GT—R は 1 分 21 〜 22 秒台 前半で逃げるのに対し、山内は 22 秒前半から中盤というラップタイム。ジワジワと離される。10 ラップ過ぎには 3.5 秒、20 ラップ過ぎには 7.7 秒にまで広がる。さらに 3 番手につけていた 5 号車の GT—R が速さを見せ 24 ラッ プ目に当チームの GT—R をかわして 2 番手に上がり、当チームは 3 番手に後退。その直後に当チームが立てた作戦 を大きく崩す事態が起こった。 ST-X クラスで走るフェラーリがコースアウト。コースに戻りかけるが止まってしまったため、セーフティカーが 5 ラップにわたってコースに入る。2 番手に上がっていた GT-R を始め、続々と ST-X のマシンがこのタイミングでピッ トストップ。言うまでもなく、セーフティカーが入っている時は、ラップタイムが大きく落ちるため、このタイミン グでピットストップすれば、最小限のロスで済む。当チームも、ピットストップさせたかったのだが、このタイミン グだと YUKE TANIGUCHI の乗車時間を延ばさないといけなくなるし、燃費なども厳しくなる。机上での計算に過ぎ ないがギリギリ燃費が持つ 32 ラップ目にピットストップ。YUKE TANIGUCHI に乗り替わり、給油、タイヤ交換して 7 番手で送り出す。このラップにセーフティカーもコースアウト。この時点で 30 秒ほどロスする結果となってしまう。 タイヤが暖まり、YUKE TANIGUCHI のペースが上がり出した 37 ラップ目、今度は ST-1 クラスのポルシェがクラッ シュ。2 回目のセーフティカーがコースに入る。トップを走る 24 号車の GT—R は、ここでピットストップ。これで 24 号車は大きく勝利に近づくことになり、逆に当チームは完全に脱落となってしまう。45 ラップ過ぎにセーフティ カーが抜け、この時点で当チームは 5 番手。 しかし、ツキは逃げていなかった。 50 ラップ過ぎ、最終コーナー手前でコース上 にオイルのラインが……。YUKE TANIGUCHI は「前のラップには何もなかったのに、路面 が光っているからとアウト側のラインを通っ たら……。大正解。助かりましたよ」と話す。 このオイルにより、3 回目のセーフティカー が入る。セーフティカーが入っているときの ピットストップは、早く入った方が有利なの は分かっているが、峰尾が最大で乗れる乗車 時間の 72 分を切るところまで我慢しなけれ ばならなかった。やや不利ではあったが、チ ェッカーまで 72 分を切るタイミングでピッ トストップ、4番手でコースに送り出した峰 尾にすべてを託す。 60 ラップ過ぎ、セーフティカーが抜け、レー ス再開。トップ 5 台が 2 秒以内という、熱い 闘いが始まった。とりあえず、最初のピット ストップでロスした分を大きく取り戻すこと になる。 ピットストップのタイミングでトップに躍り 出ていたのは 10 号車、これを 24 号車と 8 号 車。その後方に峰尾がステアリングを握る当 チームの GT—R が追う展開。この 4 台による バトルは、15 ラップ近くにわたって繰り広げ られる。79 ラップ目、まず 24 号車がトップ に躍り出て、翌ラップには当チームの GT—R も抜き、2 番手に浮上。24 号車との差は 1.57 秒。しかし、この差は予想以上に大きかった。 遅いマシンに引っかかるタイミングで抜きた いのだが、このタイミングもほとんど生まれ ない。それどころか逆に当チームの GT-R が 引っかかるなど、思ったように攻められない。 20 ラップ以上にわたって、必死になって追う 峰尾。2 秒以内の差を詰め切れず、当チームの GT-R は 2 位でのチェッカーに終わった。 2 年以上前から GT-R を走らせているライバルチームがもつデータの豊富さは、予選での速さ、さらにこのレースの 終盤での安定した速さという形で見せつけられる結果となった。ランキング 2 位に浮上したとは言え、ポイント差は さらに広がってしまっているだけに、次の鈴鹿ラウンドでは……。チームが一丸となって、今季初勝利を合い言葉に 乗り込みたい。
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