2016 SUPER耐久 第2戦 スポーツランドSUGO

[ 予選 ] 3 号車 2 位
A ドライバー/ YUKE TANIGUCHI…… 1 位 AM 11:00 〜 ドライ B ドライバー/峰尾恭輔…………… 8 位 AM 11:25 〜 ドライ C ドライバー/山内英輝…………… 6 位 AM 11:50 〜 ドライ 開幕戦のもてぎラウンド後、第 2 戦の舞台となるスポーツランド SUGO にマシンを持ち込み、開幕戦でステ
アリングを握れなかった山内、さらには各部のセットアップの方向性を探るなどして、ライバルとなる 2 台
の GT-R との差を詰めるべく走らせた。
ライバル 2 台は一昨年から GT-R を走らせているチーム。当チームは今シーズンから GT–R を走らせている
チームで、明らかにデータが少なく、その差は予想以上に大きい。簡単にはなかなか詰まるモノではないが、
これを乗り越えないことには連覇の夢に突き進むことはできない
第 2 戦の舞台となるスポーツランド SUGO では、ST-4 と ST-5 クラスが別グループで決勝レースを行う。つ
まり、当チームが走る ST-X は、ST-1、ST-2、ST-3 という比較的速いマシンだけで決勝レースが行われた。
予選は B グループの決勝レースが午後に行われるため、午前 11 時過ぎから始まった。A ドライバーの
YUKE TANIGUCHI。外気温度 19℃、路面温度 41℃と絶好のコンディションの中、YUKE TANIGUCHI がコ
ースに入る。2 ラップ目には 1 分 23 秒台。3 ラップ目には自らが目標にしていた 1 分 22 秒台半ばを上回
る 22 秒 270 をマーク。このセクションの 2 番手につけた。クリアラップを作って、さらにアタック。5 ラ
ップ目には 21 秒台に入ろうかという 1 分 22 秒 095 をマークして、このクラスのトップにたった。
B ドライバーの峰尾恭輔。コースオープンから 7 分が経過したところでコースイン。しっかりとタイヤを暖
めた 3 ラップ目にアタックするが 1 分 21 秒台にとどまる。YUKE TANIGUCHI 同様、1 ラップペースダウン
させてから再度アタックするも、今度は遅いマシンにも引っかかり 22 秒台。結局、峰尾はこのセクション
の 8 番手に沈んでしまう。マシンから降りてきた峰尾は「左コーナーでアンダーが強く、右コーナーでは腰
砕けになってしまう。不安定で……」と、悔しがる。
十分にドライブできるまでに完治した山内英輝が C ドライバーとして、この SUGO でデビュー。
山内は決勝に備えて燃料を多めに積み、タイヤの皮むきなども行いながらのアタックとなった。軽々と予選
基準タイムをクリア。マシンの状態などを確認した。
結局、A ドライバー枠でも 3 番手につけていた開幕戦のウィナーでもある 24 号車の GT—R が連続ポールポ
ジション。当チームの GT—R は 2 番手に滑り込み、決勝レースはフロント・ロゥからのスタートとなった。
[ 決勝 ] 3 号車 2 位
PM 2:38 スタート 5 時間レース(PM 5:39 チェッカー) ドライコンディション
昨日同様、日差しは暖かいものの日陰に入ると冷やりとする中で決勝レースを迎えた。
走行時間に自由の効く山内(ジェントルマンドライバーの YUKE TANIGUCHI:40 分以上 プラチナドライバーの峰
尾恭輔:72 分以内)
をスタートドライバーに持っていき、最後に峰尾が攻める作戦で今回は挑むことになった。しかし、
この作戦が……。今回は結果的に失敗となってしまった。
まずまずのスタートを切った山内が 24 号車の GT—R を追う展開で始まった。トップの GT—R は 1 分 21 〜 22 秒台
前半で逃げるのに対し、山内は 22 秒前半から中盤というラップタイム。ジワジワと離される。10 ラップ過ぎには
3.5 秒、20 ラップ過ぎには 7.7 秒にまで広がる。さらに 3 番手につけていた 5 号車の GT—R が速さを見せ 24 ラッ
プ目に当チームの GT—R をかわして 2 番手に上がり、当チームは 3 番手に後退。その直後に当チームが立てた作戦
を大きく崩す事態が起こった。
ST-X クラスで走るフェラーリがコースアウト。コースに戻りかけるが止まってしまったため、セーフティカーが 5
ラップにわたってコースに入る。2 番手に上がっていた GT-R を始め、続々と ST-X のマシンがこのタイミングでピッ
トストップ。言うまでもなく、セーフティカーが入っている時は、ラップタイムが大きく落ちるため、このタイミン
グでピットストップすれば、最小限のロスで済む。当チームも、ピットストップさせたかったのだが、このタイミン
グだと YUKE TANIGUCHI の乗車時間を延ばさないといけなくなるし、燃費なども厳しくなる。机上での計算に過ぎ
ないがギリギリ燃費が持つ 32 ラップ目にピットストップ。YUKE TANIGUCHI に乗り替わり、給油、タイヤ交換して
7 番手で送り出す。このラップにセーフティカーもコースアウト。この時点で 30 秒ほどロスする結果となってしまう。
タイヤが暖まり、YUKE TANIGUCHI のペースが上がり出した 37 ラップ目、今度は ST-1 クラスのポルシェがクラッ
シュ。2 回目のセーフティカーがコースに入る。トップを走る 24 号車の GT—R は、ここでピットストップ。これで
24 号車は大きく勝利に近づくことになり、逆に当チームは完全に脱落となってしまう。45 ラップ過ぎにセーフティ
カーが抜け、この時点で当チームは 5 番手。
しかし、ツキは逃げていなかった。
50 ラップ過ぎ、最終コーナー手前でコース上
にオイルのラインが……。YUKE TANIGUCHI
は「前のラップには何もなかったのに、路面
が光っているからとアウト側のラインを通っ
たら……。大正解。助かりましたよ」と話す。
このオイルにより、3 回目のセーフティカー
が入る。セーフティカーが入っているときの
ピットストップは、早く入った方が有利なの
は分かっているが、峰尾が最大で乗れる乗車
時間の 72 分を切るところまで我慢しなけれ
ばならなかった。やや不利ではあったが、チ
ェッカーまで 72 分を切るタイミングでピッ
トストップ、4番手でコースに送り出した峰
尾にすべてを託す。
60 ラップ過ぎ、セーフティカーが抜け、レー
ス再開。トップ 5 台が 2 秒以内という、熱い
闘いが始まった。とりあえず、最初のピット
ストップでロスした分を大きく取り戻すこと
になる。
ピットストップのタイミングでトップに躍り
出ていたのは 10 号車、これを 24 号車と 8 号
車。その後方に峰尾がステアリングを握る当
チームの GT—R が追う展開。この 4 台による
バトルは、15 ラップ近くにわたって繰り広げ
られる。79 ラップ目、まず 24 号車がトップ
に躍り出て、翌ラップには当チームの GT—R
も抜き、2 番手に浮上。24 号車との差は 1.57
秒。しかし、この差は予想以上に大きかった。
遅いマシンに引っかかるタイミングで抜きた
いのだが、このタイミングもほとんど生まれ
ない。それどころか逆に当チームの GT-R が
引っかかるなど、思ったように攻められない。
20 ラップ以上にわたって、必死になって追う
峰尾。2 秒以内の差を詰め切れず、当チームの GT-R は 2 位でのチェッカーに終わった。
2 年以上前から GT-R を走らせているライバルチームがもつデータの豊富さは、予選での速さ、さらにこのレースの
終盤での安定した速さという形で見せつけられる結果となった。ランキング 2 位に浮上したとは言え、ポイント差は
さらに広がってしまっているだけに、次の鈴鹿ラウンドでは……。チームが一丸となって、今季初勝利を合い言葉に
乗り込みたい。