キャロル・ダンカン氏 公開講演会 「美術館、あるいは儀礼と権力の空間」の開催について このたび、立教大学文学部 学校・社会教育講座 学芸員課程では、アメリカにおけるミュージア ム・スタディーズの第一人者として世界的に知られるキャロル・ダンカン氏をお招きし、下記のとお り、公開講演会を開催します。 ダンカン氏は、1980 年代以後の、美術史を権力関係において捉えなおそうとする、いわゆるニュ ー・アート・ヒストリーの流れを受けて、アートと美術館を、儀礼概念を媒介に独自の社会的、政治 的な視点から考察してきました。また、19 世紀末から 20 世紀初頭にかけて、進歩主義の立場からア メリカの図書館改革に大きな足跡を残し、さらには新しいタイプの美術館としてさまざまな議論を呼 んだニューアーク美術館を創設したジョン・コットン・デイナについての著作もあります。これらの 成果は、今日、とくに英語圏のミュージアム・スタディーズを学ぶ学生や研究者にとっては必読の文 献となっています。 本講演会では、草創期のルーヴル美術館に光を当て、それが、共和制フランスにふさわしい市民を 生み出すための儀礼の場であり、その儀礼を通してフランスの国家と国民(ネーション)が視覚化さ れていった過程についてお話しいただく予定です。 今回の試みが、ダンカン氏の研究の成果を専門家のみならず、広く一般の方がたとも共有するため の機会になればと願うものです。 記 1.名 称:公開講演会「美術館、あるいは儀礼と権力の空間」 (逐次通訳つき) 2.日 時:2016 年 5 月 21 日(土) 3.場 所:立教大学 池袋キャンパス 11 号館 A203 教室 4.講 師:キャロル・ダンカン(Carol Duncan) 氏 14:00~16:00 Ramapo College 名誉教授、Ph.D. (Columbia Univ.)、 著書に The Aesthetics of Power: Essays in the Critical History of Art, Cambridge University Press, 1993, Civilizing Rituals: Inside Public Art Museums, Routledge, 1995(川口幸也訳『美 術館という幻想-儀礼と権力』、水声社、2011 年)、A Matter of Class:John Cotton Dana, Progressive Reform, The Newark Museum, Periscope, 2010.ほか。 5.主 催:立教大学文学部 学校・社会教育講座 学芸員課程 6.後 援:美術史学会(予定)、文化資源学会(予定) 7.参加費:入場無料/事前申し込み不要 8.お問合せ:佐藤 真実子(学芸員課程 教育研究コーディネーター) 立教大学 文学部 学校・社会教育講座 学芸員課程 TEL: 03-3985-2575 なお、上記以外にも、キャロル・ダンカン氏による次の公開講演会が予定されています。 「アメリカの図書館とミュージアムの民主化――ジョン・コットン・デイナの改革」(仮) (主催:立教大学文学部司書課程) 日時:5 月 26 日(木)18:30-20:30 場所:立教大学池袋キャンパス 1 号館 1202 教室
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