こんにちは!気象庁です!

気象庁
6月号
です!
平成28年
(2016年)
土砂災害警戒判定メッシュ情報の
気象庁HP表示改善
気象庁は、降り続く雨によりがけ崩れや土石流などの土砂災害の危険が高まったときに、段階的
に大雨注意報、大雨警報(土砂災害)を発表し、さらには市町村長が避難勧告等を発令する際の
判断や、住民の自主避難の参考となるよう、都道府県と共同で対象となる市町村を特定して土砂
災害警戒情報を発表しています。これらの情報が発表された市町村内で実際に土砂災害発生の
危険度が高まっている領域をさらに詳しくお知らせするために、気象庁ホームページでは、危険度
分布を5km四方の領域(メッシュ)ごとに5段階で表示した「土砂災害警戒判定メッシュ情報」を提
供しています。
土砂災害警戒判定メッシュ情報(気象庁ホームページ)
http://www.jma.go.jp/jp/doshamesh/
今回、気象庁ホームページでは「土砂災害警戒判定メッシュ情報」を表示する地図を、5月24日に
高解像度降水ナウキャストと同様の地図に変更・改善しました。この改善によって、中心位置や拡
大・縮小の自由な操作、道路・河川・鉄道といったランドマークとの重ね合わせができるようになり、
自分のいる地域に迫りつつある土砂災害の危険度の高まりが把握しやすくなりました。スマート
フォン等の端末を持っていれば、GPS機能によってボタンひとつで現在地を中心とした現在地周辺
の土砂災害発生の危険度分布を表示できます。これにより、市町村長の避難勧告等の対象地域
の絞り込みへの活用や、住民の主体的避難の判断の支援をさらに促進していきます。
土砂災害は、建物に壊滅的な被害をもたらし一瞬のうちに尊い人命を奪ってしまう恐ろしい災害
です。土砂災害の被害を防ぐためには、一人ひとりが土砂災害から身を守れるように備えておくこ
とが重要です。そのために知っておくべき、3つのポイントを紹介します。
(1) 普段から地域の危険度を把握
急傾斜地や渓流の付近等、土砂災害によって生命に危害が及ぶおそれがあると認められる場
所は、都道府県によって土砂災害危険箇所や土砂災害警戒区域等に指定されています。土砂災
害のハザードマップ等を参照して、お住まいの場所が土砂災害危険箇所・土砂災害警戒区域等に
当たるかどうか、あらかじめ確認しておいてください。これらの区域等にお住まいの方は土砂災害
から命を守るための避難行動が必要となります。
(2) 雨が降り出したら情報に注意
雨が降り出したら、自治体からの避難情報とともに、大雨注意報、大雨警報、土砂災害警戒情報
の発表状況にも留意してください。また、「土砂災害警戒判定メッシュ情報」を使って、お住まいの
場所の土砂災害発生の危険度の高まりを確認してください。
(3) 早めの避難行動が重要
「土砂災害警戒判定メッシュ情報」において、土砂災害警戒情報や大雨警報の基準に到達した
領域(メッシュ)では、土砂災害危険箇所・土砂災害警戒区域等の外の少しでも安全な場所へ避難
することが基本です。周囲の状況や雨の降り方にも注意し、自治体からの避難に関する情報がな
くても、危険を感じたら躊躇することなく自主的に避難してください。避難をしようとしたときに、激し
い雨や暴風のために屋外を移動することがかえって命に危険を及ぼす状況となっている場合は、
少しでも命が助かる可能性のある行動として、頑丈な建物の2階以上の、崖や沢筋からなるべく離
れた部屋に退避するなど屋内でもより安全な場所へ移動することが有効となる場合があります。
また、土砂災害警戒情報等が発表されていなくても、斜面の状況には常に注意を払い、普段とは
異なる状況(一般に「土砂災害の前兆現象」と言います)に気がついた場合には、直ちに周りの人
と安全な場所に避難するとともに、市町村役場等に連絡してください。