T11-155 - 東北テクノアーチ

T11-155
東北大学シーズ紹介
新規アルコール酸化触媒
1級アルコールと2級アルコールが共存する基質の1級アルコールのみをTEMPOよりも効率的に酸化できる
概要
アルコール酸化反応は、医薬、農薬、香料、化成
品等の高付加価値化合物を有機合成する際に用
いられる基本的な反応の一つであり、反応触媒と
してTEMPOが用いられることが多い。しかし、第1
級アルコールと第2級アルコールが共存する基質
の第1級アルコールのみを選択的に酸化させるた
めには、多量のTEMPOを必要とする場合や長い
反応時間を必要とする場合が多く、延いては収率
低下の原因となっていた。そこで本発明は、上記
反応においてTEMPOよりも優れた第1級アルコー
ル選択的酸化触媒を提供する。
本発明のアルコール酸化触媒の構造
第1級アルコール選択的酸化反応:例2
1,5-dimethyl-nor-AZADO (DMN-AZADO)
第1級アルコール選択的酸化反応:例1
効果・応用例
共酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムやジアセト
キシヨードベンゼンなどを用いた条件下で、様々な
アルコール酸化触媒との触媒活性を比較した結
果、本発明で提供するアルコール酸化触媒は、第
1級アルコール選択的酸化反応において、既存の
酸化触媒であるAZADOや1-Me-AZADOよりも選
択性に優れており、TEMPOと比較して低濃度・短
時間で高い収率を示した。
特許データシート
特許番号:特願2012-038047
発明者 :岩渕 好治、澁谷 正俊、土井 龍輔
第1級アルコール選択的酸化反応:例3
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