Title Author(s) Citation Issue Date URL SUBSTANCE P AND ITS SATELLITE POLYPEPTIDES IN THE NERVOUS TISSUES( Abstract_要旨 ) Hori, Seiki Kyoto University (京都大学) 1968-01-23 http://hdl.handle.net/2433/212413 Right Type Textversion Thesis or Dissertation none Kyoto University 堀 清 はり せい 学 位 の 種 類 医 学 位 記 番 号 学位授与の要件 3 2 2 号 昭 和 43年 1月 2 3日 学 位 規 則 第 5条 第 1項 該 当 研究科 ・ 専攻 医 学 研 究 科 生 理 系 専 政 学位論文題 目 SUBSTANCE P ANI )I TSSATEI . LI TE POI . YPEPTI DES I N THE NERVOUSTI SSt J ES 学位授与 の 日付 学 ︼ 罪 n J引 r L記 き 士 は JJ 氏 医 博 博 第 (神経組織 中の P 物質 とその関連 ポ リペプチ ドに関す る研究) (主 論 文 調 査 委員 査) 教 授 井 上 論 文 章 教 授 早 石 内 容 の 要 修 教 授 荒木辰之助 / ■ 旨 Eul e r Gaddum によ り見 出された P物質 ( SP)の神経組織 中での存在 は, 神経系の機能 に関係 あるも のとして注 目されて きたが, 近年 Ze t l e r によ りその粗標 品中に少 な くとも 2種類 の SP と異 なる活性 ペ Fa および Fc )が含 まれていることが明 らか にされた。 そ こで本論文ではこの関連 ペプチ ド各 プチ ド ( 考慮 しつつ神経組織 中の SP につ いて再検討 を行 ない, 特 に Fa ペプチ ドにつ いて調べた。 SP の抽出は Eul e r の方法 によ り, Fa, Fc および SP 分画 の分離 は Ze t l e rの方法 に従 い, 定量は bi o a s s a y によ った。 得 られた結果を要約す ると 1) 脊椎動物の脳組織 中には SP のみな らず Fa および Fc 成分 も存在す る。 その含有量は動物種 に よ り著 しく異 なるが (例えば両棲類では晴乳類 の約1 0倍), SP:Fa:Fc の比率 は, 調べ た種類 の範 囲で は少 な くとも著明な種属差を示 さないで, 約 1 : 0.3- 0.5 : 0.1- 0.2 の程度であ った。 また三者 とも額 粒分画, 殊 に ミクロゾーム分画 に存在す る0 2) グ リア等の混入のおそれの少 ない牛 の末梢神経の搾出液 において も, SP および関連ペプチ ドは頼 粒分画 に見 出され, これ らの活性物質 は低鯵透圧, 加熱, 酸添加等 の処理 によ って頼粒か ら遊離 され る 。 従 って神経額粒中に存在す るもの と考 え られ る。 3) 末梢神経の搾 出液か ら分離 した神経頼粒中の Fa 活性 は, その生物学的作用のみな らず 折紙 クロ マ トおよび折紙電気泳動的にもブ ラヂキニ ンと同様 の挙動 を示 したO 唯食用蛙 の脳組織 よ りの Fa成分 に は, 電気泳動的に異 なる成分の存在が認め られた。 4) Ro c haeSyl va の ブ ラヂキニ ン抽 出法 に従 って粗 Fa の精製を試み, 単位重量 当 りの活性 を約50 倍 あげることがで きた。 この標品の生物学的活性 およびその電気泳動的挙動は粗 Faおよび合成 ブ ラヂキ ニ ンにほぼ一致す るが, 5 00uni t / mg にまで精製 した SP とは一致 しない。 従 って Fa ペプチ ドと称せ られ るものはキニ ン様物質 と考 え られ る。 5) 神経額粒を CC1 4 , トリプ シン, プ ラス ミン, カ リク レイ ン等で処理す ると, Fa活性が増加す る。 - 267- 従 ってキニノ- ゲ ンに相 当す る物資が厳粒 中に存在す るもの と考 え られ る。 6) 家兎脳 と血栄 よ り調製 したキニン- ゲ ンを用 い, 脳 ミクロゾーム中にキニ ン遊離酵素活性があるこ と, その活性 はカ リク レイノーゲ ン様 の酵素 によるものであることを明 らか にした。 7) 家兎脳 につ いていわゆ るキニナーゼ活性がその額粒分画 および上清分画 にあることを認めた。 8) クロロホル ムーメタノール ( 2:1 )で脳組織を抽出す るとき, 主 として Faのみが抽出 され, その Fa も溶剤を水 にて くりかえ し洗 うときには, 容易 に水相 に移 る。 この際 SP および Fc は残姪 に見 出さ i pi d と結合 して存在 してお り, その結合 いかんで関連ペプチ ド Fa, Fc れ る。 従 って脳組織 中で SP は l 等が分かれ るとす る Le mbe c k の見解 は必ず しも妥 当と思われない。 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨 中枢神経組織 中に兄いだ され る生物活性 ペプチ ド, P 物質 は, その特異な脳 内分布, 抗痩肇 およ び 鎮 静作用等か ら神経機能 に関係あ るもの として注 目されて きたが, じゅうらい用 い られた SP 標品は粗標 品 であ って, その精製が進む に したが って向神経作用が失われ るために, 粗標品中の い わ ゆ る s a t e l l i t e pe pt i de sが これ らの作用 に関係があると予想 されなが ら現在 に至 るまでその詳細 な研究がおこなわ れ て いない。 t l e rの s at e l l i t epo l ype pt i de s , Fa および Fc の中, 特 に Fa を主 として調べ, Fa が 申請者 は, Ze 神経顧粒中に存在す ること, これを約5 0 倍 に精製 した標品 につ いて, 生物学的活性 および電気泳動的 にブ ラヂキニ ンにほぼ一致す ること, キニ ン生成活性を有す る酵素で処理す ることによ り神経頼粒中の Fa宿 性が増加 し, したが って頼粒中にキニノーゲ ンに相 当す る物質が存在す ることなどを明 らか にした。 さ ら に脳組織の頼粒分画 にキニ ン生成 およびキニ ン分解活性が存在す ることも明 らか にされた。 at e l l i t epe pt i de s の一つ をキニ ン様物質 として明 らか にしたのみでな く, 以上 の研究 は, 単 に SP の s ur o ki ni n に関 して新 しい知見 を提供す るものであ り, 医学博士の学位論文 じゅう らい想定 されていた ne として価値 あるもの と認定す る。 -2 6 8-
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