学校経営方針

平成 27 年度
学校経営方針
校長
長
博
1.はじめに
「教育とは、人間が人間を人間らしく育てる営みである。」
学校とは、校長を中心とした組織体として、子どもたちを意図的・計画的・
組織的・継続的・社会的に育てるところである。子どもたちの健やかな成長の
ために、教職員・保護者・地域・関係機関等が、心と考え・思いや願いを通わ
せながら、教育活動を展開していく。
私は、歴史と伝統のある本校へ校長として着任した。学校教育の原点である
基本と原則を生かした経営と、本校の伝統と文化を継承しつつ、時代の流れの
中で改善する意識と意欲と勇気を常にもちながら信頼される経営を進める。
2.渕江第一小学校の教育
「渕江第一小学校は、日本・東京都にある足立区の公立学校である。」
憲法・教育基本法・学習指導要領、東京都及び足立区の教育目標・教育方針
に基づき、昨年度の学校評価を基に作成された本校の教育課程を確実に実施し
ていくことを通して、子どもたちの成長を確実に実現する。
「渕江第一小学校で教える私たちは、教育公務員である。」
私たちの教育への思いは、職務を通して実現される。管理職・主幹・主任・
教諭等の職の果たすべき役割を自覚するとともに、その前提である教育公務員
であることを念頭に置き、渕江第一小学校の教育を推進していく。
開校は昭和 42 年(1966 年)、本年度 49 周年を迎える。いよいよ来年度には、
創立 50 周年を迎える。校歌に込められた建学の精神は
○
希望や願い、目標をもち、強い心とからだを鍛え育てる学校
○
自然を愛し、自らを律し、友だちと励まし合い成長する学校
○
困難に負けず、先生の教えのもとに、笑顔が溢れる楽しい学校
である。
教育目標
○
考える子
(知)
○
思いやりのある子
(徳)
○
鍛える子
○
よく働く子
(知・徳・体)
(徳)
3.目指す渕江第一小学校 学校像
「子どもが大切にされる学校」 (人間尊重の精神を基調= 人権教育の推進 )
⇒
子どもたちの心と考え・思いや願いをくみ取る姿勢を示すことを重視する
「教育の成果を、子どもの事実で勝負する学校」(目の前の事実がすべて)
・子どもの知を大切にする(学力定着と向上、自らわかる喜びと学ぶ楽しさ)
・子どもの徳を大切にする(豊かな心、思いやりの心、人と触れ合う心地よさ)
・子どもの体を大切にする(たくましい体、自ら鍛える意欲、心身ともに健やか)
・知、徳、体を支える情(心のつながり)を大切にする教育活動を展開する。
4.目標達成のための基本方策
⑴学習指導の充実
・ 基礎基本の確実な習得(学習内容、学習習慣、学習態度等)
・ 個に応じた指導の工夫と改善(習熟度、個別、グループ別指導)
・ 体験的な学習活動の具体化(自然体験、社会体験、奉仕体験等)
・ 量の確保(45分間チャイムと共に)質の確保(ねらいを意識した指導)
・ 計画性ある指導、見通しとゆとりある指導⇒ 週案に基づく学習指導が必須
⑵生活指導の充実
・ 心地よい学級集団と学年集団の形成と、人間関係づくりの構築
・ 安全安心安定した学校生活のために、きまりや約束の意識化と実践化
・ 特別支援教育に根ざした 学習及び生活指導と校内指導体制の確立
・ いじめ 0,不登校 0,言葉の暴力 0,遅刻 0 の理想を実現するための対策と実行
・ 生き方指導、キャリア学習につながる自己肯定感の育成
⑶学校運営の充実
・ 校長-副校長-主幹-主任教諭、主任-各担任,分掌のラインを通した職務遂行
・ 児童の指導は、 すべて学年が基本単位である (学年児童保護者の把握)
・ 情報の共有化、特にマイナス情報は早く伝達(早期発見、早期解決)
・ 主幹教諭、主任教諭制度の定着と拡大(あこがれる職となるように)
・ 各職種の相互理解と、共通実践による共感的理解の推進(事務や主事との連携)
⑷特別活動その他の充実
・ 学級集団学年集団活動の充実(心地よい仲間とやりがいのある活動)
・ 異年齢集団活動の充実、副籍や交流及び共同学習等の実践推進
・ 自校の行事を誇りに思うような工夫(校歌を誇りに思う子の育成)
・ 望ましい人間関係は、 望ましい環境から (清掃活動、整理整頓の勧め)
・ 足立区歌の指導と定着(「ふるさとわが足立」を愛する子の育成)
⑸研究研修の充実
・ 校内研究活動の充実(自校の子どもの成長のための授業づくりが大前提)
・ 区小研への積極的な参加、区や都の研修会への参加による自己の資質向上
・ 道徳授業地区公開講座の推進(家庭や地域社会への啓発、いじめ防止の啓発)
・ 授業公開の推進(指導案を作成する授業を 年間3回以上実施 、含む授業観察)
・ 校内OJT (校内日常勤務での学び合い高め合い、学年が母体)の重視
⑹家庭地域等との連携の充実
・ 一人一人が 渕江第一小の代表者 であるという自覚をもって対応(電話等も)
・ PTA行事、地域行事等へのより積極的な参加(年間を見通して)
・ 開かれた学校づくり協議会委員や保護者・PTA役員との良好な関係づくり
・ 子どもたちの良さを家庭や地域へ(HP等活用、ボランティア等)
・ 交流給食活動の定着と活発化、幼稚園や保育園・中学校との連携強化
5.求められる教員の姿勢
「教育の成否は、直接児童の指導にあたる教員の力量にかかっている。」
⇒「教育の成果を、子どもの事実で勝負する学校」(思いや願いを実践に)
⑴社会人としての常識のある教員
・ 教師であることの誇りと責任が、社会人としての自信につながる
・ 目や耳から入る常識(服装や言葉遣い)、雰囲気から感じる常識を大切に
・ 新聞、本、旅、他業種の方からも学ぶ姿勢を(山,川,草,木みな師)
・ 服務厳正は当然言うまでもないこと(毎日が服務事故防止デーである)
・ 「公」立学校は公開が原則、いつ誰に見られても良い指導良い勤務が基本原則
⑵教育公務員としての専門性のある教員
・ 児童理解(個の理解と人間理解)
私たちは、だれに教えるのか
・ 教材研究(素材研究と教材研究)
私たちは、何を教えるのか
・ 教育技術(集団指導と個別指導)
私たちは、どうやって教えるのか
・ 教員免許更新制度(取得から 10 年間でライセンス切れ)に耐える力量を
・ 学び続ける者のみが、人を教えうることができる
⑶根底となる教育愛のある教員
・ 自分の子どもを通わせたくなる学校、自分の子どもに受けさせたくなる授業を
・ 目の前のすべての子が教育の対象、1㎝でも 1 ㎜でも伸ばそうとする熱意を
・ やっぱりやさしい人が好き(人権に配慮した厳しい愛情のある教育活動の推進)
・ 時には教師を志した初心を思い出し、初めて子どもの前に立った感動を心に
・ 教師であることをおそれつつ(教職で収入を得ていると胸を張れるか)
6.本年度の重点
現在求められる確かな学力は、改正学校教育法で「生涯にわたり学習する基
盤が培われるよう、基礎的な知識及び技能を習得させるとともに、これらを活
用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力をは
ぐくみ、主体的に学習に取り組む態度を養う」と定められている。学習の結果
だけでなく、学習過程での評価を適切に行い、子どもたちの向上心を育ていく。
現在の本区及び本校の実態を考慮すれば、
「基礎的な知識及び技能を習得させ
る」ことを中心に指導していくことが現実的である。しかし、今後 21 世紀を生
きていく子どもたちには、基礎的な知識及び技能をもつだけでなく、それを自
分のものとして活用するための思考力、判断力、表現力等が必要であることは
確かである。『基礎基本と活用力の育成』がキーワードである。
1、基礎学力定着重点校(3 年間)脱却後の学力定着策の着実な実践⇒ 詳細は別途
①安定した学校生活(約束の順守),荒れの無い学級経営,学習のきまりの徹底
②PU タイム,授業,放課後指導まで、学年を基盤として共通実践
③国語算数,足立スタンダードの徹底(授業の流れ,板書計画,ノート指導 等)
④国語算数,SP表活用,ポートフォリオ活用等⇒ワークテスト全学年共通に
⑤国語(説明文中心)を柱とした校内研究活動(研推+学力 PT で+αの力を)
2、特別支援教育体制の本格化 (⇒「特別支援教育」9年目)
・生活指導部会は、まずあらゆる要配慮児童を把握することからスタート。
発達障害等児童への対応(理解と手立てを個別指導計画や教育支援計画へ)
・特別支援教育コーディネーターの活動活性化と新 SC との連携
障害理解教育推進、副籍事業、保護者等への啓発、関連機関と連携
等
3、地域とともに歩む渕江第一小づくりの推進 (創立 50 周年を意識して)
・学校の教育活動へ保護者、地域の力を導入
授業支援、学習活動支援、諸行事支援、安全活動支援、環境整備支援
等
・子どもの成長活動を共に支え合うパートナー関係
保護者との交流、開かれた学校づくり協議会委員との交流
等
・地域からの信頼を得る教育環境づくり(校門・内壁等のリニューアル化等)
校長の仕事は、大きく次の2つである。
・物 事 を 判 断 し 決 定 す る こ と 。
・決定したことに責任をとること。
判断が適切にできるためには、情報が必要不可欠である。必要となってから集め
る前に、日頃からの情報収集を大切にする。開かれた校長室を築く。