大学院学校教育研究科

大学院学校教育研究科
修士課程 専門職学位課程
H y o g o
U n i v e r s i t y
兵 庫 教 育 大 学 とは
教員には、教育者としての使命感と人間愛に支えられた広
い教養、教育の理念・方法、人間の成長や発達についての深
い理解、教科に関する専門的学力、優れた教育技術や指導
o f
T e a c h e r
E d u c a t i o n
兵庫教育大学には、幼稚園・小学校の教員養成を中心と
する「学校教育学部」、現職の教員を数多く受け入れる「大
学院学校教育研究科(修士課程・専門職学位課程)」、4つ
の大学で構成する「連合学校教育学研究科(博士課程)」
があります。
能力など専門職としての高度な資質能力が求められます。
こ
大学院学校教育研究科は、修士課程(3専攻)
と専門職
れらの資質能力は、教育の伝統と創造を見すえた実践的な
学位課程(1専攻)で構成しています。
研究課題の設定と解決に関する能力に裏打ちされ、学校の
管理や運営に関する知見などの全体的、総合的観点に支え
られているものでなくてはなりません。
兵庫教育大学は、
このような教員の資質能力の向上に対
する社会的要請に応えるため、学校教育を中心とした理論
的、実践的な教育・研究を進める「教員のための大学」、教
育・研究に関して国内外に「開かれた大学」、
さらに教育実
修士課程では、学校教育に関する理論と実践について
の研究能力を持ち、実践の場における教育の推進者となる
教員を養成します。
専門職学位課程(教職大学院)
では、学校現場における実
践力や応用力などの高度な専門性を身に付けた指導的教員、
学校づくりの有力な一員となり得る新人教員を養成します。
践の絶えざる改善・創造に向けて「発信する大学」
としての
兵庫教育大学は、常に時代が求める真の教育者を輩出す
特色を生かしつつ、時代の進展とともに生起する教育諸問
べく、
さまざまな取り組みを重ね、
生涯を通して進化し続ける教員
題に対応する教員の力量形成を支援し、
わが国の教育の一
(「学び続ける教師」)
の育成をめざします。
また、
そのための学
層の発展に寄与することを基本理念としています。
びの環境づくりに一層努めていきます。
【兵庫教育大学のミッション】-
「※教育子午線」からの発信-
兵庫教育大学は、教員の資質能力の向上と学校教育の改善を求める社会的要請に応えるために、
次の使命を遂行します。
1.現職教員に対する高度な専門性と
実践的指導力の育成
現職教員に対し、教育現場の課題を踏まえた学びの場を提供するこ
とにより、
専門職として高度な専門性と実践的指導力を育成します。
2.実践力に優れた新人教員の養成
豊かな教育環境を生かして、実践力と人間性に優れた新人教員を養
成します。
また、教育大学の特性を生かして、学校教育分野の心理専
門職を養成します。
3.教育実践学の推進
学校教育に関する理論と実践を融合した研究(「教育実践学」)
を
推進し、優れた研究者を養成します。
2
4.教師教育の先導的モデルの構築
国内外の学校教育の課題やニーズを不断に捉え、新しいカリキュラ
ムや教育方法を主体的に改善・開発することにより、教員養成・研修
の先導的モデルとなります。
5.教育研究成果の国内外への発信
教育と研究の成果を地域や広く国内外に発信し、学校の教育活動
に生かします。
※教育子午線とは
兵庫教育大学が日本中央標準時子午線をまたぐキャンパスを有することから、
わが国の教師教育の中心的存在として先導的な教育研究に関わる取り組み
を行っていることを象徴するものとして名付けたものです。
G r a d u a t e
S c h o o l
History
Contents
昭和50( 1975)年
11月 1日 文部省内に
「教員大学院大学創設準備室」
を設置
学長メッセージ
4
昭和53( 1978)年
10月 1日 兵庫教育大学開学
学校教育学部を設置
(57年度から学生を受け入れ)
組織・機構
6
学校教育研究科の概要
7
昭和55( 1980)年
4月 1日 大学院学校教育研究科
(修士課程)
を設置
昭和63( 1988)年
11月19日 開学10周年記念集会
平成 8( 1996)年
4月 1日 大学院連合学校教育学研究科
(博士課程)
を設置
平成10( 1998)年
10月23日 開学20周年記念式典
平成12( 2000)年
4月 1日 大学院神戸サテライト
(神戸サテライト)
を設置
平成16( 2004)年
4月 1日 国立大学法人兵庫教育大学を設置
連合大学院大阪サテライトを設置
平成18( 2006)年
9月23日 大学院連合学校教育学研究科
(博士課程)
創立10周年記念式典
平成20( 2008)年
4月 1日 教職大学院を設置
10月11日 創立30周年記念式典
平成25( 2013)年
4月 1日 神戸サテライトを整備・拡充し、
神戸ハーバーランドキャンパスとして開設
平成27( 2015)年
4月 1日 神戸ハーバーランドキャンパスにイノベーティブラボ
(神戸ラボ)
を設置
【兵庫教育大学のビジョン】
兵庫教育大学は、次のような大学を目指します。
■ 教師教育のトップランナー
高い専門性と確かな実践力を備えた教員を養成するとともに、先導的
な教育研究を推進して、
教師教育の実践と研究における全国拠点(ナ
ショナルセンター)並びに地域拠点(リージョナルセンター)
となります。
■ 学生の持てる力を最大限に引き出す大学
質の高い教育内容と充実した学習環境を提供して、学生一人ひと
りがその可能性を最大限に伸ばし、高い達成感と満足感を得られ
る大学となります。
教員養成スタンダード
(大学院)
10
【人間発達教育専攻】
教育コミュニケーションコース
12
幼年教育・発達支援コース
14
学校心理・学校健康教育・発達支援コース
16
臨床心理学コース
18
【特別支援教育専攻】
障害科学コース
20
発達障害支援実践コース
22
【教科教育実践開発専攻】
言語系教育コース
24
社会系教育コース
26
理数系教育コース
28
芸術系教育コース
30
生活・健康・情報系教育コース
32
【教育実践高度化専攻(教職大学院)】
学校経営コース
36
授業実践開発コース
38
生徒指導実践開発コース
40
小学校教員養成特別コース
42
教育政策リーダーコース
44
グローバル化推進教育リーダーコース
46
取得できる資格
48
神戸ハーバーランドキャンパス
50
長期履修学生制度
52
神戸ハーバーランドキャンパスに関するQ&A
52
夜間クラス生に聞く 学業と仕事の両立
53
小学校英語活動プログラム
54
教職アドバンストプログラム
55
理数系教員養成特別プログラム
56
コア・サイエンス・ティーチャー
(CST)
養成プログラム
57
子育て支援コーディネーター養成プログラム
58
神戸ハーバーランドキャンパス特別支援教育プログラム
58
健康教育実践プログラム
59
ダブルディグリープログラム
59
修学支援
60
キャンパスライフ
(学生寄宿舎、
キャリア支援など)
62
■ 成長し続ける大学
教育・研究施設
66
Q&A
(入学試験、奨学金制度、教員免許・資格など)
68
時代に即応する教育研究と大学運営を効果的に遂行できる環境を
整備して、教職員の帰属意識を高め、成長し続ける大学となります。
カレッジバス
70
交通アクセス
71
3
4
日本 の 教 師 教 育をリード する
兵 庫 教 育 大 学 大 学 院 で 豊 かな 学 び を
兵庫教育大学は、大学院における教員の養成・研修を中核とする新しいタイプの教育大学として、1978年に創設され
ました。以来、
日本の教師教育をリードする先導モデルとして、学校現場の課題やニーズ、教育政策の変化に応じて、絶
えず大学院組織改革を行い、専攻・コースを刷新し、
カリキュラムの改善に尽くしてきました。そのような本学大学院は他
の教育系大学院にはない特徴・特色を持っています。そのいくつかを挙げてみましょう。
●大学院のミッションが明確です。すなわち、現に教職などにある方とこれから新たに教員
や心理専門職になろうとする方に、専門職としての高度な専門性と実践的指導力を育成
すること、
そしてそのための教育・研究を行うことです。
●学校や教育委員会などの教育実践現場との交流や連携を重視した教育・研究を行って
いますので、常に臨場感をもった学修や研究を行うことができます。教職大学院だけでは
なく、修士課程においても実践を重視しており、実践から遊離せずに理論を学ぶので、理
論と実践の架橋・融合を図ることができます。
●小・中学校や高等学校等の現職教員が大学院生として多数入学しています。これから、
大学院で学んで教員になろうとする方にとって、学校現場の課題や感覚・雰囲気を感じな
がら学習できます。現職教員にとっても、
これから教員になろうとする若い世代との交流は
「人材育成力」
を高める機会となるはずです。
●コース以外の学びの場として多様なプログラムがあります。教員に求められる能力は高
度化し多様化しています。そこで、修士課程の大学院生を対象に、専攻・コースにおける
通常のカリキュラムに加えて、理数系教科や、小学校英語活動の指導者の養成を目的と
したコンパクトなプログラムを用意しています。これらによって、現代の教育課題やニーズ
に対応した自分の得意分野や強みをつくることができます。
●ほとんどのコースは夜間クラスを開設していますので、昼間の通常勤務と夜間の大学院
での学びを両立させることができます。また、一部のコースでは土日を中心とした授業を
行っています。
●学習・研究や生活支援に力を入れています。通常の授業料減免と奨学金に加えて、学生
の実践的な研究を支援する同窓会奨学金、修学休業制度利用者の全額授業料免除な
ど、本学独自の支援策を用意しています。
●就職支援が充実しています。教職キャリア開発センターや教育実習総合センターなどか
ら計画的な指導や支援を受けることができます。学部卒業者の教員採用率のみでなく、
大学院修了者の就職率も非常に高く、多くの学生が教員や心理専門職に就いています。
本大学院案内はこのような兵庫教育大学の特徴・特色を具体的に紹介したものです。皆様一人ひとりが本学大学院で、
可能性を最大限に伸ばし、高い達成感と満足度を得られることを願っています。
今後も、兵庫教育大学は学校教育ニーズの変化や教師教育政策の変化に主体的に対応して新しいカリキュラムや教育
方法を積極的に開発するとともに、学生支援をさらに充実させていきます。施設・設備も充実した兵庫教育大学で、豊かな
学びの時を一緒につくりましょう。
国 立 大学 法 人 兵 庫 教 育大学 長
福田 光完
5
組織・機構
学校教育実践学専攻
連合学校
教育学
研究科
先端課題実践開発専攻
博士課程
教科教育実践学専攻
教育コミュニケーションコース
人間発達
教育専攻
大 学 院
幼年教育・発達支援コース
学校心理・学校健康教育・発達支援コース
臨床心理学コース
修 士 課 程
特別支援
教育専攻
障害科学コース
発達障害支援実践コース
言語系教育コース
社会系教育コース
学校教育
研究科
教科教育
実践開発専攻
理数系教育コース
生活・健康・情報系教育コース
【教職大学院】
学校経営コース
学校教育学部
専門職学位課程
兵庫教育大学
芸術系教育コース
附属図書館
教材文化資料館
授業実践開発コース
教育実践
高度化専攻
生徒指導実践開発コース
小学校教員養成特別コース
教育政策リーダーコース
グローバル化推進教育リーダーコース
発達心理臨床
研究センター
学校教育系コース
教育実習総合センター
学校教育専修
幼年教育系コース
学校心理系コース
教職キャリア開発センター
情報処理センター
保健管理センター
国際交流センター
社会連携センター
附属幼稚園
附属学校・園
附属小学校
附属中学校
6
初等教育教員
養成課程
言語系コース
社会系コース
教科・領域教育
専修
自然系コース
芸術系コース
生活・健康系コース
総合学習系コース
学 校教育 研究科 の概要
教育にとって本質的なものを探究する
修士課程
人間発達教育専攻
今日の多様化する学校教育の諸課題を踏まえ、教育学、心理学をはじめとする関連諸科学を
基盤に、学校教育を核として生涯発達や家庭や地域との連携の視点を含んだ人間の発達教
育に関する総合的な教育研究を行います。
特別支援教育専攻
障害のある児童生徒に対する支援力が身に付くよう、障害者の発達とその特性の理解に基
づいた支援をめざし、障害者の教育、心理、生理と病理、指導法の教育研究を行います。また、
発達障害児を支援するための個別の指導計画を作成し、関係する諸機関との連携をコーディ
ネートできるなど実践的な能力を持った人材の育成に取り組みます。
教科教育実践開発専攻では、
「 言語系教育コース」
「 社会系教育コース」
「 理数系教育コース」
「芸術系教育コース」
「 生活・健康・情報系教育コース」の教科に関わる5コースを展開します。
教科に関する専門的な知識と実技能力を習得し、理論と実践の往還を踏まえた教科の実践
的指導力の向上をめざした教育研究に取り組みます。また、教科の枠を超えた複合領域の内
容と教育方法に関する教育研究も行います。
教科教育
実践開発専攻
● 修 了 要 件 授与される学位…修士(学校教育学)
人間発達教育専攻
特別支援教育専攻
教科教育実践開発専攻
2年(長期履修学生は3年)以上在学し、所定の32単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けたうえ、学位論文などの審査および
試験に合格することとしています。
現場に実践力の高い教員を送り出す
専門職学 位課程(教職大学院)
教育実践高度化専攻
近年の社会の激しい変動や学校教育の抱える課題が複雑化、多様化する中で、教員に対
する社会からのゆるぎない信頼を獲得し、現代のさまざまな教育ニーズに対応できる高度
な専門性と実践力・応用力を備えた教員の養成・研修を行います。
● 修 了 要 件 授与される学位…教職修士(専門職)
学校経営コース
授業実践開発コース
生徒指導実践開発コース
2年(長期履修学生は3年)以上在学し、
共通基礎科目20単位、
専門科目20単位、
実習科目10単位の合計50単位以上の修得が必要です。
※3年以上の教職経験者については、実習科目の一部またはすべて
(夜間クラスのみ)
を免除する場合があります
小学校教員養成特別コース
3年以上在学し、共通基礎科目20単位、専門科目16単位、実習科目14単位の合計50単位以上の修得が必要です。
さらに、
小学校教諭 1種免許状の取得のため、
本学学部の教職課程で70単位
(幼・中・高1種免許状所有者は52単位)
の修得も必要です。
教育政策リーダーコース
2年(長期履修学生は3年)以上在学し、共通基礎科目12単位、専門科目24単位、実習科目10単位の合計46単位以上の修得が必要です。
※3年以上の教職経験者、現に地方教育行政の職に就いている者、
または教育機関、官公庁等で10年以上の勤務経験者については、実習科目の一部(最大8単位)
を免除する場合があります
グローバル化推進教育リーダーコース
2年(長期履修学生は3年)以上在学し、共通基礎科目18単位、専門科目18単位、実習科目10単位の合計46単位以上の修得が必要です。
※3年以上の教職経験者については、実習科目の一部(最大8単位)を免除する場合があります
7
修士課程
アドミッション・ポリシー
(入学者受け入れの方針)
入学者選抜の基本方針
カリキュラム・ポリシー
(教育課程編成・実施の方針)
学校教育研究科(修士課程)は、主として現職教員の研究・研鑽の機会を確保し、学校教育に関する実践的な教育
研究を推進することによって、高い力量を持った教育指導者を育成することを目的とします。
入学者の選抜に当たっては、教育に携わることへの使命感と熱意を持ち、自らの資質能力の向上を志向する現職教
員や、高い専門性と実践力を持った初等・中等教育教員になることを強く志向する者を選抜します。
学校教育研究科(修士課程)のアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)に基づき、筆記試験や口述試験等
の評価を総合して入学者を選抜します。
学校教育研究科(修士課程)では、現職教員及び新人教員の学校教育に関する研究・研鑽の機会を確保し、学校教
育の実践にかかわる諸科学の総合的・専門的研究を通して、教育力・人間力に優れ、高い専門性を持つ教員ならび
に心理専門職を養成することを目的とした教育に資する理論と実践の融合を図るカリキュラムを主に次のよう
な科目区分により編成します。
【共通科目】教員として身に付ける教養的な内容、実践的な理論や方法論の内容を扱う教職教養科目及び教職共
通科目からなります。
【専攻科目】教員として高度の専門性を高め、多様化する教育課題・知識基盤社会へ対応する知見を修得する専
門科目と探究力を養成する課題研究からなります。その他、教員等の力量形成に資する各種の教育
プログラムを提供し、幅広い教育ニーズに対応する授業科目も設定します。
ディプロマ・ポリシー
(学位授与の方針)
学校教育研究科(修士課程)では、2年以上(長期履修学生は3年以上)在学し、所定の単位を修得し、以下のような
資質や能力を獲得するとともに、必要な研究指導を受けて、修士論文の審査及び試験に合格した者に修士(学校
教育学)の学位を授与します。
◎優れた実践活動を創造するため、自らの教育実践・活動を客観的に省察し、
理論の構築と探究を不断に行うことができる力
◎教育の背景となる理論や子どもの特性について総合的・専門的知識を有し、
教育実践等に応用し課題解決を図ることができる力
◎教科等に関する幅広い知見を有し、理論知と実践知の融合を図ることができる力
専門職学 位課程(教職 大学院)
アドミッション・ポリシー
(入学者受け入れの方針)
入学者選抜の基本方針
学校教育研究科(専門職学位課程)は、高度の専門性が求められる教職を担うための深い学識及び卓越した能力
を培い、学校現場における実践力や応用力などの資質能力を身に付けた指導的教員及び学校づくりの有力な一
員となり得る新人教員を養成することを目的とします。
入学者の選抜に当たっては、地域や学校における指導的役割を果たし得る教員等として不可欠な確かな指導理
論と優れた実践力・応用力を備えたスクールリーダーになることを志向する現職教員や、学部段階での資質能力
を修得した者の中から、さらにより実践的な指導力・展開力を備え、新しい学校づくりの有力な一員となり得る
教員を志向する者を選抜します。 学校教育研究科(専門職学位課程)のアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)に基づき、筆記試験や口
述試験等の評価を総合して入学者を選抜します。
学校教育研究科
(専門職学位課程)では、現代のさまざまな教育ニーズに対応できる高度な専門性と実践力・応用力
を備えた教員の養成・研修を行うことを目的とした体系的なカリキュラムを以下のような科目区分により編成します。
カリキュラム・ポリシー
【共通基礎科目】学校教育における中核的・指導的役割を果たし得る教員として必要な基礎的領域に基づいた授
業科目からなります。
(教育課程編成・実施の方針) 【 専 門 科 目 】具体的な事例に関する知識を、基礎理論をもとに構造的かつ体系的に捉えることができ、学校現場
の諸課題に取り組むことのできる実践研究力を備えた教員を育成する科目からなります。
【 実 習 科 目 】実践的指導力の強化を図るため、学校や教育行政現場等の教育活動等全体について総合的に体
験し、考察することのできる実習科目を設定します。
ディプロマ・ポリシー
(学位授与の方針)
8
学校教育研究科
(専門職学位課程)では、2年以上(小学校教員養成特別コースに所属する学生、長期履修学生は3年
以上)在学し、所定の単位を修得(小学校教員養成特別コースに所属する学生は、小学校教員専修免許状の所要資
格を得るための単位を修得)し、以下のような資質や能力を獲得した者に教職修士(専門職)の学位を授与します。
◎優れた実践活動を創造するため、自らの教育実践・活動を客観的に省察し、理論の構築と探究を不断に行うことができる力
◎深い学識、社会人としての確かな見識を備え、新しい学校づくりに貢献できる力
◎高度の専門性と優れた実践力・応用力・経営力を備え、組織的に学校現場の課題解決ができる力
◎同僚・保護者や地域社会との協調的関係を構築することができる力
●専攻別・授業科目の区分別の履修方法
※履修方法と共通科目は変更する場合があります
履修方法と修了に必要な単位
教科教育実践開発専攻
区 分
人間発達教育専攻
特別支援教育専攻
共通科目
教職教養科目
言語系教育、社会系教育、
理数系教育、芸術系教育各コース
生活・健康・情報系教育コース
2単位以上を修得する
教職共通科目
2単位以上を修得する
専門領域科目群
12単位以上を修得する
広領域科目群
2単位以上を修得する
専門科目
専攻科目
特別支援教育の
理論と実践を学ぶ科目群
特別支援教育を
多面的に理解する科目群
教科教育の理論と方法を学ぶ
教科教育科目群
教育内容の理解を深める
教科専門科目群
教科専門と教科教育の架橋により
理論と実践の融合を図る科目群
複合領域の内容と
教育方法を学ぶ科目群
12単位以上を修得する
2単位以上を修得する
4単位以上を修得する
8単位以上を修得する
2単位以上を修得する
探究力を養成する課題研究
14単位以上を修得する
ただし、「教科専門と教科教育
の架橋により理論と実践の融
合を図る科目群」または「複
合領域の内容と教育方法を学
ぶ科目群」の授業科目のうちか
ら、4単位以上を修得すること。
各自の研究課題に応じ、担当教員の指導のもとに8単位を修得する
合計単位数
26単位
最低修得単位数
32単位(以下を参照すること)
※合計単位「26単位」
と最低修得単位「32単位」の差「6単位」
は、共通科目、専門科目、理数系教員養成特別プログラム開設科目、小学校英語活動プログラム開設科目、交流科目
(教職アドバンストプログラム
対象科目の教職アドバンスト科目群を含む)
の中から修得するものとする。なお、
この場合の専門科目については所属コース以外の専門科目を修得できるものとする
●共通科目
【教職教養科目】 ■ 教育の歴史と教育理論の展開 ■ 子どもの発達と学校の関わり
■ 学校における防災教育と心のケア
【教職共通科目】 ■ 教育課程の変遷と教育の課題 ■ 教授・学習理論と教育評価
■ 児童・生徒の理解と教師の関わり
※専門科目については各コースの紹介(12〜35ページ)を参照
●各コースの履修方法など
※履修方法と共通基礎科目は変更する場合があります
※小学校教員養成特別コースは3年次で共通基礎科目を履修します
履修方法と修了に必要な単位
区 分
学校経営コース
授業実践開発コース
生徒指導実践開発コース
教育政策リーダーコース
グローバル化推進教育
リーダーコース
12単位以上を修得する
18単位以上を修得する
16単位以上を修得する
24単位以上を修得する
18単位以上を修得する
小学校教員養成
特別コース
20単位以上を修得する
共通基礎科目
専門科目
20単位以上を修得する
実習科目
10単位以上を修得する
14単位以上を修得する
10単位以上を修得する
10単位以上を修得する
学部教職課程
—
70単位以上を修得する
—
—
最低修得単位数
50単位
50単位+70単位
46単位
46単位
※幼・中・高1種免許状所有者は 52 単位
※幼・中・高1種免許状所有者は 50 単位+ 52 単位
●共通基礎科目
学校経営コース
授業実践開発コース
生徒指導実践開発コース
小学校教員養成特別コース
【Ⅰ群】
■
■
■
■
■
【Ⅱ群】
特色あるカリキュラムづくりの理論と実際
授業の指導計画と教材研究の演習
授業での学習支援と指導法に関する事例分析
授業における評価の基準作成理論と学力評価法
児童生徒の問題行動に関する事例研究
教育政策リーダーコース
■
■
■
■
■
学校における心の教育の実践研究
教員のための学校組織マネジメントの実践演習
児童生徒を活かす学級経営の実践演習
教員の社会的役割と自己啓発
教員のための人権教育の理論と方法
■
■
■
■
人間的成長を促す教育の理論と実践
学校における特別支援教育への対応と方法
教員のための情報処理演習(基礎)
教員のための情報処理演習(応用)
グローバル化推進教育リーダーコース
■ カリキュラム・マネジメント
■ 特別支援教育の実際と改善課題
■ 多様な授業方式・形態とその支援体制
■ 地域教育経営と教育委員会の学校経営改善施策
■ 生徒指導の学校体制と教育委員会の危機管理 ■ 教育の国際化戦略と学校経営
■ 現代教育の理念と背景
■ 地域と学校
■ グローバルイシュー論
※専門科目・実習科目については各コースの紹介(36〜47ページ)を参照
9
教員養成スタンダード(大学院)
教員養成スタンダード(大学院)の趣旨
専門性の実現に向けたスタンダード
専攻
教育
コミュニケー
ション
教員養成の高度化を見据えて、教員等の高度専門職業人としての力量形成を確
かなものとするために、経歴や年代の異なる大学院生が、
コースの求める人材像に
ツールとして、
また、基本的な教員像をベースに、指導教員が、
コースの専門性を反映
した力量形成を促すカリキュラムや研究をより豊かに指導することができるツールとし
て、資質能力の体系を大学院版の教員養成スタンダードとして策定しました。
人間発達教育
基づいて、
それぞれの学びの質的側面を可視化し、
自己成長を振り返ることができる
コ ース
教員養成スタンダード(大学院)の2つの枠組み
幼年教育・
発達支援
学校心理・
学校健康教育・
発達支援
臨床心理学
コースが目指す知識や技能の定着方針も同一ではないことから、本学大学院の教
しており、
学生は自己の持っている資質能力を大学院の学びで補強していきます。※
「専門性の実現に向けたスタンダード」は、各コースが養成する人材像やコースの
特別支援教育
にしながら、教員としての専門性に必要な、基礎的な資質能力について15項目を設定
実践力
研究と実践の融合
専門性・研究
子育て支援
連携・協働
学校心理
発達支援
学校健康教育
臨床心理学実践
理論と実践の融合
員養成スタンダードは、全コース共通の「基礎部分のスタンダード」
と、各コース別の
「基礎部分のスタンダード」は、本学学部の教員養成スタンダードの5領域をベース
探究力
臨床心理学理論
本学の大学院生の経歴は多様であり、各専攻・コースの養成する人材像やその
「専門性の実現に向けたスタンダード」の2つの枠組みで構成しています。
観 点
障害児・者の教育・福祉と
支援における連携
障害科学
障害児・者、保護者、
学級・学校への支援
発達障害
支援実践
方針・特性に応じて、
コースごとに3~4項目を設定しており、学生は所属コースの「専
門性の実現に向けたスタンダード」に基づき、
自身の専門性の実現に向けて目標を設
障害理解と啓発
定します。
コミュニケーションと校内体制
個別のニーズと指導計画
通常の学級と特別支援教育
教科内容
※詳しくは、本学ホームページ
(http://www.hyogo-u.ac.jp/files/standard_in.pdf)
をご覧ください
言語系教育
教科教育
教科内容と教科教育の融合
教員養成スタンダード(大学院)の評価
に、学生自身が自己の学びを、個人で定める到達目標のための基準として捉え、対外
的に自己の学びを保証するエビデンスとなるものです。
「基礎部分のスタンダード」は、
4つの尺度(「十分できる」
「ほぼできる」
「少しでき
る」
「できない」)
で自己評価し、
自己省察につなげます。
また、
「専門性の実現に向け
たスタンダード」は、個々の学生が自分の学びを設定し、
その成果を保証していく
「学
教科教育実践開発
教員養成スタンダード
(大学院)は、大学が学生に対して学びの保証をするととも
教科内容
社会系教育
教科教育
学び続けることができる探究力
教科内容
理数系教育
教科教育
教科内容と教科教育の融合
教科内容
芸術系教育
びのスタンダード」
となっています。
教科教育
教科内容と教科教育の融合
教科内容
生活・健康・
情報系教育
教科教育
教科内容と教科教育の融合
複合領域
学校経営
専門性の実現
に向けた
スタンダード
学校経営
教育行財政
理論と実践の融合
児童
・
生徒の理解
に基づく
学級経営
・
生徒指導
教科等の指導
学び続ける教師
教育実践高度化
教師としての基本的素養
授業デザイン
授業実践開発
礎部分のスタンダード
10
授業改善
ミドルリーダー
生徒指導
実践開発
包括的児童生徒支援に関する知識と理解
包括的児童生徒支援のリーダーとしての実践力
包括的児童生徒支援の研究能力
教科・領域の教育内容
連携
・
協働
基
授業実践
小学校教員
養成特別
教科・領域の教育方法
教科・領域の教育内容と
教科・領域の教育方法の融合
ス タ ン ダ ード
人間、
社会、
教育について、
広い視野から、
根本に立ち返って考えることのできる探究力を有している
人と人との対話的な関係を構築しながら、
組織変革のために提言できる実践力を有している
実践的研究者としてよりよい実践を探究し続ける力を有している
乳幼児教育や子育て支援に関する専門的な知見と高度な研究力を持ち、
実践の改善に取り組むことができる
未就園児を含む親子の活動に対する援助と環境構成を適切に行うとともに、
地域や保護者の実態に配慮した子育ての支援ができる
保護者や地域との連携を図りながら、
他の教師と協働して保育の改善に取り組むことができる
学校における子どもの支援に役立つ心理学的な理論と実践についての理解を深め、
それに基づく研究能力と指導・支援力を身につけている
子どもの発達に関する理論と実践についての理解を深め、
それに基づく研究能力と指導・支援力を身につけている
学校保健、
学校安全、
健康教育に関する理論と実践についての理解を深め、
それに基づく研究能力と指導力を身につけている
臨床心理学の支援理論と技術とを知り、
学校現場を初めとする各臨床現場での心理士としてこれらの知識・技術を学び続けることのできる専門職者としての探究力をもっている
学校現場を初めとする各臨床現場での臨床心理サービスに関わる知見と技術を他者と共有し、
高め続けることのできる研究・実践力をもっている
臨床心理学に基づく支援の理論、
および支援技術の実習を通じて、
学校現場を初めとする各臨床現場で臨床心理学的支援の方法を開発・研究・省察していくことができる
障害児・者の教育・福祉に関する理念や制度を知り、
多様な学問領域からのアプローチを理解し、
多領域の連携・協働による支援について重要性を理解し探究し続けることができる
視覚障害、
聴覚障害、
知的障害、
肢体不自由、
病弱・身体虚弱、
言語障害、
発達障害、
重度重複障害等の多様な障害について、
特性の理解を深め、
また、
障害児・者の周囲に対して
理解を促すことができる
障害児・者、
保護者、
学校・学級から地域の支援制度といった、
個人レベルから社会レベルに至る様々な次元で、
共生社会形成・インクルーシブ教育構築に向けた包括的・体系的支援の
必要性を理解し、
計画、
実践、
評価していくことができる
教員間コミュニケーションを促す基本スキルを身につけ、
キャリアステージに応じて校内や地域の連携・協働を推進することができる
個別のニーズを見極め、
支援・配慮の目標設定を行い、
手立て・工夫を取り入れた指導計画を立案して、
その結果を評価できる
特別支援教育的観点から、
通常の学級における授業デザインや学級経営の工夫を考えることができる
国語・英語を学ぶ楽しさを知り国語・英語を学び続けることのできる強靭な探究力をもっている
国語・英語の教科指導力にかかる知見を他者と共有し、
高め続けることのできる研究力をもっている
国語・英語の教育内容に関する高度な専門的知識と国語・英語の教科教育学に基づく知見をもとに、
授業の内容と方法を開発・研究・省察していくことができる
社会系教科の内容と社会系教科の背景にある専門諸科学について高い理解力をもっている
社会系教科の教科教育について高い実践力をもっている
修士論文の作成過程において研究の方法を学び、
社会系教科の授業力の向上のために強靭な探究力をもって学び続けることができる
数学・理科を学ぶ楽しさを知り、
教員として数学・理科を学び続けることのできる強靭な探究力をもっている
教員として、
算数・数学、
理科の教科指導力にかかる知見を他者と共有し、
高め続けることのできる研究力をもっている
数学・理科の教育内容に関する高度な専門的知識と算数・数学、
理科の教科教育学に基づく知見をもとに、
授業の内容と方法を開発・研究・省察していくことができる
音楽・美術を学ぶ楽しさを知り、
教員として音楽・美術を学び続けることのできる強靭な探究力をもっている
教員として、
音楽、
図画工作・美術の教科指導力にかかる知見を他者と共有し、
高め続けることのできる研究力をもっている
音楽・美術の教育内容に関する高度な専門的知識と音楽、
図画工作・美術の教科教育学に基づく知見をもとに、
授業の内容と方法を開発・研究・省察していくことができる
保健体育、
技術・家庭、
工業、
情報に関わる高度な専門的知識と技能を有するとともにそれらを学ぶ楽しさを知り、
教員として学び続けることのできる探究力をもっている
教科の学習指導に関わる理論と方法を熟知するとともに、
実践力向上に努め続けることのできる研究力をもっている
教科の内容に関わる高度な専門的知識と教科教育学に基づく実践的知見をもとに、
授業の内容と方法を開発・研究・省察することができる
教科の枠を超えた食育・健康・環境・情報(ICT活用)等の複合領域について高度な知識と技能を有し、
さまざまな視点から授業の内容と方法を開発・研究・省察することができる
学校経営の基本枠組みと理論を理解し、
学校経営における問題発見・課題形成ができ、
学校の課題解決の方向性を提案する実践力を有している
教育行財政の基本法規や制度を理解し、
教育委員会における問題発見・課題形成ができ、
教育委員会の課題解決の方向性を提案する実践力を有している
学校経営や教育委員会の事例から、成功要因を探り出し、学校や教育委員会に適用するための中範囲の理論化ができる。
また、理論をもとにして、学校や教育委員会の改善方策の具体化ができる
理論と実践の事実に基づいて、
カリキュラム、
単元、
授業の開発(デザイン)
を行う力をもっている
授業実践についての高度な知識・技能に基づいて、
同僚と協働して実践研究を推進する力をもっている
授業実践の分析・評価に基づいて、
課題を発見し、
それを解決する力をもっている
現職教員については、
研修リーダーやメンターなど、
同僚や若年教員に対して指導的役割を果たし得る力をもっている
包括的児童生徒支援の各領域(生徒指導、
教育相談、
キャリア教育、
道徳教育、
学級経営、
特別活動・地域連携)
に関する知識と理解を十分に持っている
学校等において、
包括的児童生徒支援を実践し、
研修企画ができる
学校等において、
包括的児童生徒支援の各領域に関する実践研究を継続して行うことができる
小学校の教科・領域の教育内容の特質を知り、
教員として研究対象とした教育内容について強靱な探究力をもって学び続けることができる
小学校の教科・領域の指導と評価にかかる知見を身に付け、
実践と省察を通してそれらの能力を高め続けることができる
小学校の教科・領域の教育内容に関する高度な専門的知識と教科・領域の教育方法に関する知見をもとに、
授業の内容と方法を開発・実践・省察していくことができる
11
【修 士課程】人間発達教育専攻
教育コミュニケーションコース
"かかわり" から教育を見つめなおす
ハウツーだけでは学べない
コミュニケーション力
今、
社会のあらゆる領域でコミュニケーションの重要性が叫ばれ
ています。
とりわけ、
教育においては、
その諸問題がコミュニケーショ
理論
ンの問題という観点から語られる傾向にあります。
しかし、
そこでコ
ミュニケーションのハウツーのみを覚えても限界があります。教育は
人と人とのかかわり、人と社会とのかかわりの中で成立するもので
批判
す。
それゆえ、教育の本質的な課題に取り組むためには、
まず"か
る教育をじっくりと見つめなおすところから出発します。基幹科目で
ある
「教育コミュニケーション論」
と8つの授業科目からなる専門領
の哲
学
教
育
文
化
の
教え
歴
と
学
史
びの
社会
学
コース生は教育の原点に立ち返り、
さまざまな時代や文化におけ
教え
と学
び
教 育・社 会・
文化の関係
教育の原点に立ち返った後、
理論と実践の融合へ
─子
ども
関
の思 係
想
人間形成とそのダイナミズム
を探究します。
その集大成として、
修士論文を作成します。
教師
史
係の思想と歴
教師 │子ども関
教育システムを問い直し、
より良い教育コミュニケーションのモデル
検証
と
因について、哲学・歴史学・社会学・心理学の観点から、多元的か
つ総合的に研究を行います。
それらを通して、
これまでの教育観や
教え
議論
探究
学び
の心
理学
このコースでは、教育という営みを成立させているさまざまな要
省察
課題研究(ゼミ)
理学
の心
理解
人間
学
理
心
達
発
の
り
わ
か
か
欠です。
教育コミュニケーション実践論
対話
かわり"、
すなわち関係性という点について深く考察することが不可
協同
創造
実践
域科目群では、
教育コミュニケーションのモデルを探究するうえでの
基盤となる人間の発達過程や教育についての幅広い知識や理論
を学んでいきます。
「教育コミュニケーション実践論」では、
基盤とな
る諸理論をツールとして、現代の教育実践を読み解いていきます。
修士論文では、
自らの教育実践を省察し、
さらに改善していくため
のよりどころとなるコミュニケーションモデルを構築し、
理論と実践の
融合を図ります。
12
教育コミュニケーション論
専攻科目
主な教育研究課題
●教師-子ども関係の思想と歴史
【専門領域科目群】
■ 教えと学びの社会学
■ 教師-子ども関係の思想
■ かかわりの発達心理学
■ 教えと学びの哲学
■ 人間理解の心理学
■ 教育文化の歴史
■ 教えと学びの心理学
【広領域科目群】
■ 教育コミュニケーション論
■ 児童青年精神病理学
■ 子育て支援総合研究
■ 精神保健学持論
■ 子ども理解と学級経営の心理学
【探究力を養成する課題研究】
学校における教師と子どもの関係について、その歴史的変化と思想的展開
を解明することを通して、今日の子どもに対する教育的かかわりの課題と望
ましい在り方について教育・研究を行います。
●教育・社会・文化の関係
教育という位相から見た社会・文化の問題、及び社会・文化という位相から
見た教育の問題の解明を通して、教育・社会・文化の関係性について教育・
研究を行います。
教育コミュニケーションコース
■ 教育コミュニケーション実践論
●人間形成とそのダイナミズム
教授・学習のプロセスと生涯にわたる人間の発達を支援する教育的かかわ
りについて、他者や社会との相互作用および自己との対話の視点から教育・
研究を行います。
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります)
須田 康之
「教えと学びの社会学」
を担当。教えるということと学ぶということがい
かにして成立するのかを明らかにするため、授業論や学習論、学習集
団論を踏まえながら、現代の子どもの学びの文脈と学びの構造につい
て教育社会学的視座から検討を加えています。
准教授
宮元 博章
「人間理解の心理学」
を担当。人の心はどのように形成されていくのか、
また、人は他者や自己の心をどのように理解しようとするのか、
といった
テーマを相互作用論的な観点から検討します。教育コミュニケーション
に関しては、教員の実践とその省察過程について探究しています。
准教授
大関 達也
「教えと学びの哲学」
を担当。20世紀のドイツを代表する哲学者ガダ
マーを中心に、
ドイツ教養思想に関する研究を進めています。時代の
隔たりや異文化間の差異という観点から、教養を異質なもの同士の
対話として実現する道を探ります。
教 授
中間 玲子
「かかわりの発達心理学」
を担当。青年心理学と自己論が専門です。
特に青年期の自己の形成過程に焦点を当て、
自己の変容や創発のメ
カニズム、
そこに連関する現象の意味などについて検討しています。
准教授
吉國 秀人
「教えと学びの心理学」
を担当。教授学習過程における素朴理論の
実態解明や法則的知識の習得に有効な援助方略の開発に取り組
んでいます。学校の授業とのつながりを重視し、教材を介した教員と児
童生徒との相互作用の問題を実験的構想に基づき探究しています。
講 師
平野 亮
「教育文化の歴史」
を担当。19世紀の西洋に興った骨相学や社会
物理学を素材に、人間観や認識論を歴史的に検討してきました。過
去を知ると同時に現在
(私たち自身)
の自明性を問い直す歴史のアプ
ローチから、
「教育」
について考察します。
Voice
子どもたちと共に成長し続けることができる実践者を目指して
教育コミュニケーションコース
平成28年3月修了
泉 美穂さん
小学校での勤務を通して、子どもたちや保護者
とのかかわりの重要性を感じ、大学院に入学しま
した。
授業では、教育における"コミュニケーション"
に関する知識や理論を学び、特に、
「 教育コミュニ
ケーション実践論」では、酒造りという師弟関係の
中で、心・技・態
(態度)がいかに伝承されるのかとい
う課題を設定し、学校教育の中でなされるコミュ
ニケーションと比較しました。
ゼミでの意見交流は刺激的なものでした。それ
ぞれの立場からの意見や専門的な知見を聞くこと
で、小学校で求められている教育の姿、次の段階
では子どもたちがどのように学び続け成長してい
くのかという、系統だった視点をもつことができる
ようになりました。今後も謙虚に学び続ける姿勢
を失わず、子どもたちと共に成長し続けることがで
きる実践者を目指していきたいと思います。
13
【修 士課程】人間発達教育専攻
幼年教育・発達支援コース
幼年期の子どもとともに希望ある未来をつくる
現代の子どもを取り巻く状況に対応した理論と実践の構築をめざして
幼年期は、遊びや生活の中の具体的な体験を通して生きる力
い幼年期の教育・発達支援の理論と実践の構築をめざして教育と
の基礎を培い、
その学びが小学校以降へとつながる重要な時期
研究を進めていきます。子どもとともにある今の生活にまなざしを向
です。
しかし、子どもを取り巻く環境は厳しさを増し、
さまざまな問題
け、
互いに手を取り合い、
希望ある未来を切り開いていきましょう。
が生じています。幼年教育・発達支援コースでは、現代にふさわし
総合的な教育・発達支援と子育て支援コーディネーターの養成
かけがえのない子どもの未来を切り開くためには、
総合的な幼年
の課題に対応するコーディネーターが必要とされることから、本学
期の教育・発達支援が求められます。
そのために、
「乳幼児教育」
の子育て支援ルームや地域の子育て支援センターでの実践を通
「児童福祉・養護」
「乳幼児心理」
「乳幼児発達支援」
「保育内
容・学習支援」
「子育て支援・世代間交流」の6分野から教育・研究
を行います。
これらの専門科目による最新の知識を基に修士論文
作成に取り組むことで、実践を理論的に分析し、教育・発達支援を
して、地域連携や親支援の専門的指導力を持った「子育て支援
コーディネーター」
を養成します。
※子育て支援コーディネーター養成プログラムについては58ページを
参照
進める専門性を高めます。
さらに、今日の多様化する子育て支援
乳幼児教育
児童福祉・
養護
乳幼児心理
総合的な
幼年期の教育・
発達支援
子育て支援・
世代間交流
保育内容・
学習支援
乳幼児
発達支援
主な修士論文のテーマ(近年提出分)
・遊びの中の学びを支える教師のかかわり -ラーニング・ストーリーを用いたK児(5歳児)の評価を手がかりに-
・発達に課題のある子どもの就学に向けた支援体制の確立
・幼老複合施設における保育者の専門性 -多世代交流のつながりを中心に-
・保育における医療的ケアの実態と課題 -病弱障がい支援を中心に-
・協働性につながる保育の語り合いに関する研究 -職場内コミュニケーションと保育者効力感との関係に焦点を当てて-
・乳幼児の四つ這い動作の発現に影響を及ぼす要因の検討 -育児用品の使用との関連を中心として-
・母親のスマートフォン使用と親子のコミュニケーションの関係 -フードコートでの食事の観察を通して-
・子どもの遊びにおけるリズムに関する研究 -身体的同調に着目して-
・就学前後の子どもの行動傾向と保育における集団活動との関連性
・幼保小連携による「気になる子」への支援 -保育者と小学校教員の語りの分析から-
・運動能力の向上を目指す実践プログラムの開発と検証 -狭い園庭での取り組み-
14
専攻科目
【専門領域科目群】
■ 幼年期のカリキュラム論と保育・教育方法 ■ 幼児の生活論演習
■ 幼年期の教育支援と職能開発
■ 幼児の生活と表現
■ 乳幼児の発達と心理
■ 子育て支援内容開発論
幼年教育・発達支援コース
■ 幼年期の心理学方法論(量的研究法) ■ 幼年期の子育て支援演習
■ 幼年期の心理学方法論(質的研究法) ■ 子ども家庭福祉論
■ 子育て相談支援論
■ 子ども家庭福祉論演習
■ 幼児の生活と健康
【広領域科目群】
■ 教育コミュニケーション論
■ 児童青年精神病理学
■ 子育て支援総合研究
■ 精神保健学持論
■ 子ども理解と学級経営の心理学
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります)
橋川 喜美代
「幼年期のカリキュラム論と保育・教育方法」
などを担当。保育者-子
どもの関係性から生み出される保育形態の有り様を歴史的・実践的
に探りながら、乳幼児期の子どもたちにふさわしい生活環境について
研究しています。
教 授
足立 正
「幼児の生活と健康」
などを担当。乳幼児期の運動発達・身体発育、
睡眠や遊びなどの生活習慣と健康との関連性について研究していま
す。
また、発育発達や身心の健康を促進する実践的な検討も進めた
いと思っています。
助 教
教 授
横川 和章
「幼年期の心理学方法論」
などを担当。子どもの仲間関係、保育者と子
どものコミュニケーション等を中心に、発達・教育の対人的側面に関し
て教育社会心理学的視点から研究しています。
准教授
石野 秀明
「乳幼児の発達と心理」
などを担当。乳幼児期を中心に、
自我形成の
問題について発達心理学的視点から研究をしています。
加納 史章
「子ども家庭福祉論」
などを担当。子ども虐待や親支援の課題を中心
に、歴史・思想的視点から実践へとつなげていく研究をしています。
Voice
子どもとともに大人も成長していける保育の場を実践していきたい
幼年教育コース
平成28年3月修了
幼年教育コースでは、現代の子どもを取り巻く
厳しい環境において、子どもの育ちと育てること
の大切さや難しさ、そして喜びを専門の先生方か
らさまざまな視点で学び、院生同士の討論や自身
の研究を通して、より学びを深めました。中でも、
子育て支 援コーディネーター養 成プログラムで
は、子育て支援に関する基礎的・専門的な内容を
講義や演習によって学び、現代の子育ての課題に
対応できる支援者としての力を磨き、さらに大学
の子育て支援ルームでの乳幼児や保護者との関
わりからは、支援者としての目を養うこともできま
した。大学院での貴重な学びを糧に、今後も一人
ひとりの子どもと保護者に向き合い、共に成長し
ていきたいと思います。
上原 千晶さん
15
【修 士課程】人間発達教育専攻
学校心理・学校健康教育・発達支援コース
こころとからだの発達支援と教育を究める
学校心理・学校健康教育・発達支援コースは、
「学校心理」、
「発達支援」ならびに、
「 健康教育」の3つの領域にまたがる
コースです。その中で、①生徒指導と学校教育相談、②学級に
おける発達・学習支援のカウンセリング、③情動・社会性の基
礎研究と発達支援、④学校保健安全と健康・ライフスキル教
育を4つの柱として、児童・生徒に対する心理教育的対応、予
防的介入を含めた発達支援、学校健康・安全教育(保健学習を
含む)、校内連携など、学校内外の専門家や諸機関との連携が
できる知識と実践力を養います。
学校健康教育
■学校心理・発達健康教育コースで
得られる受験資格
所定の条件を満たすことで受験が可能になります。
●学校心理士
●臨床発達心理士
学校保健安全と
健康・ライフスキル教育
生徒指導と
学校教育相談
●認定カウンセラー
情動・社会性の
基礎研究と発達支援
学級における発達・学習支援
のカウンセリング
学校心理
発達支援
主な修士論文のテーマ
・担任の働きかけが学級雰囲気と生徒のクラスメート受容に及ぼす影響
・園内研修における保育カンファレンスからとらえた保育者の発達に関する実践研究
・東日本大震災被災地の児童生徒のPTGに関する研究
・授業中の児童の行動に対する教師の視線分析研究
・知的障害児・自閉症児の注視を促す支援に関する視線分析研究
・小学生の対人関係場面における社会的情報処理能力の発達
・子どものおしゃれ障害に対する養護教諭及び養護教諭養成課程の学生の意識に関する研究
・子どもの防災対応能力とソーシャルキャピタルとの関連
・小学校中・高学年を対象としたセルフエスティーム育成プログラムの効果
16
専攻科目
【専門領域科目群】
■ 衛生学・公衆衛生学研究
■ 心理統計研究法
■ 学校保健研究
■ 心理統計研究法演習
■ 子どものリスクと安全教育
■ 生徒指導と学校教育相談
■ からだと心の健康
■ 子どもの発達支援
■ ライフスタイルと健康
■ 学校臨床心理学演習
■ 食育の考え方と進め方
■ 子どものメンタルヘルス
■ 運動指導の基礎と応用
■ 情動・社会性発達論
■ 発達・学習支援特論
■ 情動・社会性発達支援研究
■ 学校コンサルテーション演習
■ 子ども虐待の理解と支援
■ キャリアカウンセリング特論
■ 健康教育論
■ 発達アセスメントと支援
学校心理・学校健康教育・発達支援コース
■ 心理教育アセスメント
【広領域科目群】
■ 教育コミュニケーション論
■ 児童青年精神病理学
■ 子育て支援総合研究
■ 精神保健学特論
■ 子ども理解と学級経営の心理学
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります)
松村 京子
「情動・社会性発達論」
「 子ども虐待の理解と支援」
などを担当。子ど
もの情動・社会性の発達と発達支援についての研究、実行機能・セ
ルフレギュレーションや学習意欲を育む教育実践研究を進めていま
す。
教 授
西岡 伸紀
「健康教育論」
「子どものリスクと安全教育」
などを担当。喫煙、飲酒、
薬物乱用、不安全行動等の危険行動の防止教育および評価につい
て、意志決定・対人関係スキル等のライフスキル育成と関連させて研
究しています。
教 授
秋光 恵子
「子ども理解と学級経営の心理学」
などを担当。学級の中の人間関
係、教師の指導行動、校内連携等に関心があります。スクールカウン
セラー等の経験から実感する学校現場の課題解決につながる実践
的な研究をめざします。
教 授
小林 小夜子
「子どもの発達支援」
「学校臨床心理学演習」
などを担当。子どもだけな
く保護者や指導者にも着目し、就学前集団保育から小・中学校におけ
る集団適応に向けた支援に役立てるための研究に取り組んでいます。
教 授
藤原 忠雄
「子どものメンタルヘルス」
などを担当。児童生徒対象のストレスマネジ
メント教育、教師のメンタルヘルス支援、
リラクセーションを中核とした
メンタルトレーニング、学校教育相談に関する実践研究に取り組んで
います。
准教授
細谷 里香
「発達・学習支援特論」
などを担当。乳幼児期からの子どもの認知・社
会的発達と他者との相互作用に関心があります。
さまざまな個性を持
つ子どもたちを教員が学級の中でどのように支援できるか考えていき
たいと思います。
Voice
心と体の発達を科学的に分析し、実践に活かす
学校心理・発達健康教育コース
平成28年3月修了
本コースでは、心と体の発達に関し、実践に活
かせる理論や研究を深めることができます。コー
ス内では、子どもの心や健康、情動、社会性の発
達に関するものや、教員の指導行動に関するもの
など、学校教育全般にわたる多彩な研究が繰り広
げられています。
私自身の研究では、心理学的知見に基づいて、
教師の子どもたちへの働き掛けを中心に、主に学
級経営について学びを深めることができました。
これまでの教職経験を振り返りながら学べたこと
は、貴重な財産となりました。
先生方に教えていただいたことや仲間たちと熱
く語り合ったことなど、2年間の大学院で得られた
数々の感動は生涯忘れられません。今後は、学ん
だことを実践に活かせるよう努力していきたいで
す。
弘海 修司さん
17
【修 士課程】人間発達教育専攻
臨床心理学コース
学校で職場で地域で悩める人たちとともに考え、
支援する人材を養成
心の健康の問題に関する
教育・研究を多面的に進める
臨床心理学コースの 4 つの特色
臨床心理学コースでは、
子どもをはじめとする生涯発達のさまざま
教育臨床心理、
発達臨床心理、
学校精神保健、
トラウマ回復支
な段階において、
心の問題にアプローチする専門家を養成します。
臨床心理士には①面接や心理テストなどを用いた心理査定技
術、
②臨床心理面接援助技法を適用した的確な対応・処置能力、
③地域の心の健康活動にかかわる人的援助システムのコーディ
ネーティングやコンサルテーション能力、④心理臨床実践に関する
継続的な研究と社会への還元が求められます。
これらに精通する
ための基礎的な知識と技術を身に付けることをめざしています。
①多彩な方法論による立体的アプローチ
援の4つの柱(分野)
を設定し、
常にその4つが協働して立体的なア
プローチを行います。教員には、
精神分析学をはじめとする力動論
的アプローチを専門とする者、応用行動分析(ABA)
や認知行動
療法(CBT)
などの行動論的アプローチを専門とする者、
さらに統
合的アプローチであるEMDRや臨床動作法などを専門とする者
がそろっているので幅広い方法論を学べます。
②広い対象と豊富なケース
児童生徒個人の学校適応上や発達上の問題はもとより、学校
■取得できる資格
臨床心理学コースは、
( 公財)日本臨床心理士資格認定
協会から、臨床心理士の受験資格
(第1種)が得られる大
学院に指定されています。修了者は臨床心理士資格試験
の受験資格を得られます。
臨床心理士とは
日本臨床心理士資格認定協会が認定する資格で、有資
格者は
「心のケアの専門家」
として学校現場
(スクールカウ
ンセラー)
や保健医療、福祉、司法等の多方面で活躍して
います。詳しくは日本臨床心理士資格認定協会のホーム
ページ http://fjcbcp.or.jp/をご覧ください。
※国家資格・公認心理師の養成も検討しています
■修了後の進路
【心理士】
スクールカウンセラー、保健所心理判定員、情緒障害児短期治療
施設、児童養護施設、児童相談所心理判定員、民間病院・精神科
クリニック心理職、
リハビリテーションセンター心理判定員、特別養
護老人ホーム、知的障害者更生・授産施設、県職員
(心理職)、県
警被害相談員、市教育委員会準カウンセラー
【相談員】
市教育委員会教育相談員、県・市教育研修所、市・区悩み相談セ
ンター、市教育相談センター、児童相談所、発達障害者支援セン
ター、公立障害者相談所、小学校での教育相談員、大学学生相
談室、公立がんセンター相談支援センター、市役所発達相談員
【指導員】
市教育研修所、適応指導教室、児童養護施設児童指導員、社会
福祉施設、児童自立支援施設、障害児施設、知的障害者更生・授
産施設、市社会福祉事業団
【教 員】
特別支援学校教員、養護教諭
18
教員、保護者、成人一般の精神疾患、
さらに学校や職場といった
集団における精神健康の問題も広く対象として、
教育と研究に取り
組んでいます。
そのため、
授業でもさまざまなケースを扱っており、
カ
ウンセリングの実習でも多様なケースを経験できます。予防的視点
も重視しており、
ストレスマネジメントやソーシャルスキルトレーニング
(SST)
など、
クラスや集団でできる予防的・開発的プログラムも学
べます。
③臨床心理士をめざす
所定の科目を履修し本コースを修了した者は、
臨床心理士資格
試験を受験できます。
なお、本学大学院で受験資格を得られるの
は、
このコースの修了生に限られます。
④活発なトラウマ研究
災害や事故、
虐待、
犯罪被害などによるトラウマを抱えた人に対
する支援について、活発な実践と研究を行っています。東日本大
震災、
インド洋津波災害、
四川大地震などをはじめ、
内外の被災者
支援に精力的に取り組んできました。
主な教育研究課題
●教育における心理臨床支援
●発達障害の心理臨床支援
●学校における精神保健
●トラウマのなりたちとそこからの回復支援
【コースを超えた総合的研究】
●ライフサイクルの中の学びと発達支援
●家庭・地域社会・学校の役割と連携
●教職員のメンタルヘルス
専攻科目
【専門領域科目群】
臨床心理学の理論と方法
臨床心理査定演習
臨床心理基礎実習
臨床心理実習
臨床心理学特論
力動的心理療法の理論と実際
■
■
■
■
■
■
行動療法・認知行動療法の理論と実際
臨床心理統計研究法
行動分析学特論
発達障害心理臨床特論
トラウマ回復支援論Ⅰ
トラウマ回復支援論Ⅱ
■
■
■
■
被災・被害者の心のケア
犯罪心理学
投映法演習
人間性心理学の理論と実際
臨床心理学コース
■
■
■
■
■
■
【広領域科目群】
■ 教育コミュニケーション論
■ 子育て支援総合研究
■ 子ども理解と学級経営の心理学
■ 児童青年精神病理学
■ 精神保健学特論
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります)
冨永 良喜
教 授
いじめ・事件・事故・虐待などによるPTSDやストレス反応を示す人への心理療法と、
スト
レスマネジメントなどの心の授業プログラムの開発研究に取り組んでいます。災害・事故・
事件で傷ついた人たちへの望ましい支援の在り方を一緒に考えましょう。
教 授
大野 裕史
教 授
行動分析学の観点から、発達障害のある人や幼児・児童、
その周囲の人々
(保護者・教
員など)
の支援について取り組んでいます。効果的・効率的な対人援助、
そのための言語
の使い方にも関心を持っています。
教 授
有園 博子
教 授
岩井 圭司
准教授
嶋﨑 まゆみ
准教授
遠藤 裕乃
准教授
辻河 昌登
臨床心理学、精神分析学が専門。心理療法の中でも、特に対人関係論的あるいは関
係論的な精神分析の立場で、人間のさまざまな行動を自己と他者の相互影響的な関係
性から理解する視点を提供していきたいと思っています。
准教授
精神分析的心理療法に家族療法、短期療法の技法を取り入れ、幅広い分野に応用可
能な心理的援助モデルを探索しています。臨床心理学を学ぶことは
「面白いけど恐い」
「楽しいけど苦しい」の連続です。心身ともにタフな方にお勧めします。
海野 千畝子
コミュニティー心理学の立場から子ども虐待対応臨床、学校臨床を捉え、現場に役立つ
介入について研究しています。心理療法の臨床技法としては、解離に焦点を当てた統合
的心理療法を実践しています。一緒に多面的な臨床の可能性を探索していきましょう。
准教授
発達障害、幼児期から思春期の問題などに対して、実験的行動分析による基礎研究と
応用行動分析による臨床研究を行っています。周囲の人間の関わり方が変わることで
子ども自身が変わっていくことを実感しています。
市井 雅哉
トラウマ回復支援研究分野を担当。PTSD、
ストレス、不安、
うつなどへの効果的な援助
法や予防法について研究しています。自己満足に終わらない臨床心理学の技を一緒に
追究しましょう。
教 授
心的外傷に対する心理療法的介入、学校教員の精神保健、学校防災論などが研究
テーマです。人間はさまざまな意見を持ち得、意見が一致しないのもまた良し。見解の相
違から学問が生まれ、無理解からこそ心の癒やしが始まります。多様性は常に豊穣です。
遊間 義一
犯罪心理学と心理査定が専門です。人々が犯罪を繰り返す要因に関する研究と、投映
法の一つであるTAT検査の信頼性・妥当性の研究を中心に行っています。
どちらもあまり
研究が進んでいない領域なので、
皆さんと一緒に未知の世界を探究したいと思います。
教 授
犯罪被害者、遺族、被虐待児、DV被害者の方々への心理的回復支援に取り組んでい
ます。医療・福祉・教育・産業の各分野や地域社会の中で生活している方々へのさまざま
な援助方法について、
また心理職ができる支援の可能性と限界について一緒に考えま
しょう。
野田 哲朗
アルコール・薬物・ギャンブル嗜癖、
自殺予防、大人の発達障害など現代社会と密接に
関係しているメンタルヘルスの課題を研究することで、生きづらい人々を少しでも支えるこ
とができればと願っています。一緒に研究していきましょう。
佐田久 真貴
発達障害臨床心理学と行動療法が専門です。発達障害のある子どもと保護者への応
用行動分析的介入が研究テーマです。特に、心理臨床支援は支援者の臨床技術の
研さんとさまざまな職種との協働が要である、
という視点に立ち、子どもたちとその周囲の
人々への支援に取り組んでいます。
中村 菜々子
生涯発達のさまざまな局面で生じるストレスへの有効な対処と予防に関する研究と実践
に取り組んでいます。健康心理学領域
(生活習慣病予防や慢性疾患の心理側面など)
での認知行動療法の適用についても研究と実践を行っています。
Voice
別の可能性や変化に気付くこと。
2年間の学校生活そのものが訓練の場でした。
臨床心理学コース
平成28年3月修了
臨床心理学コースの最大の特徴は、臨床心理
学の中でも、あらゆる方面の専門家の先生がい
らっしゃる点だと思います。そのため、座学・実習
ともに、基本に忠実で、専門性の高い指導を受け
ることができます。一つの見方にとらわれず、複数
のアプローチから事例を考える機会はとても貴重
で、今後の臨床活動にとって大きな財産になりま
した。
また、本コースは先生だけでなく学生も多く、人
数が多くてもそれぞれがしっかり自分と向き合え
るような仕組みがあります。異なる立場の臨床家
の先生を目の当たりにし、学生同士互いに課題を
抱え変化していく中で、自分がどんな臨床家にな
りたいのかを真剣に考えることができました。修了
後も、意見を交わせる同期たちと交流を持ち続け
たいと思っています。
橘 優里さん
19
【修 士課程】特別支援教育専攻
障害科学コース
総合的な専門性に裏付けられた支援力を
特別支援教育における総合的な専門性とは
特別支援教育という新しい時代を迎え、
障害のある人を支援する
す。このような多様な障害に関する特性の理解を深めます。
には総合的な専門性が求められています。障害科学コースでは、特
②多様な障害の特性に関する理解に基づいたうえで、障害児・
別な教育的ニーズのある子どもたちの成長・発達に応えられる
「実践
者、保護者、学校・学級、さらには地域の支援システムといっ
する力」
「連携する力」
「研究する力」の養成をめざしています。
「特
た個人のレベルから社会のレベルに至るさまざまな次元で、
別支援教育における総合的な専門性」には、
次の3つのポイントがあ
包括的な支援を実践できる力を育成します。
③教 育学、心理学、生理・病理、指導法、福祉、コーディネート
ります。
①特 別支援教育では視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不
(他領域との連携)といった多様な学問領域からのアプ
自由、病弱・身体虚弱、言語障害、情緒障害、発達障害(LD、
ローチを学ぶことにより、総合的な「実践する・連携する・研
ADHD、高機能自閉症・アスペルガー症候群など)、また、そ
究する力」といった専門性を高めます。
れらの重複障害といったさまざまな障害種を対象としていま
■総合的な専門性の概念図
視覚障害 聴覚障害 知的障害 肢体不自由
病弱
発達障害
障害特性の理解
障害児・者、保護者、学級・学校への支援
地域における支援システム
教育学・心理学・生理および病理・指導法・福祉・コーディネート
実践する力
連携する力
研究する力
主な修士論文のテーマ(近年提出分)
・特別支援学校高等部における知的障害・発達障害のある生徒に対するキャリア教育の成果と課題についての検討
・自閉症スペクトラム者における非行および犯罪要因とその支援に関する研究
・幼児の多動傾向が育児ストレスに与える影響に関する研究 -緩和に向けたソーシャルサポートに着目して-
・わが国におけるGifted教育の構築に関する研究
・高等学校における特別支援学校との連携に関する研究
・道路交通法を基にした視覚障害者の道路通行に関する研究
・「きこえとことばの教室」における親への支援に関する研究
・知的障害特別支援学校教員の授業力向上を目指した校内教員による協働的な授業コンサルテーションの検討
・競技スポーツが重度脳性麻痺児・者にもたらす効果とプロセス
・院内学級における体験的な学習活動に関する調査研究
・重症心身障害児の定位反応の把握と授業での活用に関する研究
20
専攻科目
【特別支援教育の理論と実践を学ぶ科目群】
■ 特別支援教育実践論
■ 病弱児指導論
■ 障害児病理
■ 行動障害支援論
■ 特別支援教育研究
■ 障害児心理学研究
■ 言語病理学
■ 特別支援教育特論
■ 特別支援教育史
■ 聴覚障害児心理学研究
■ 視覚生理・病理
■ 特別支援教育方法演習
■ 特別支援教育課程論
■ 障害児教育基礎技能
■ 障害児保健研究
■ 視覚障害児教育論
■ 聴覚障害児指導法
■ 聴覚障害児教育基礎技能
■ 聴覚言語障害児臨床
■ 視覚障害児心理学特論
■ 重複障害児指導論
■ 聴覚・音声検査法
■ 障害児医学特論
■ 視覚障害児心理学研究
■ 肢体不自由児指導論
■ 特別支援心理学研究方法演習
■ 障害児診断学
■ 視覚障害児指導法
■ 特別支援教育総論
■ 障害児教育実地研究
■ 特別支援教育リーダーのための創発的コミュニケーション
■ 特別支援教育事例研究
■ 発達障害研究
■ 特別支援教育と通常学級の授業づくり・学級経営
障害科学コース
【特別支援教育を多面的に理解する科目群】
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
主な教育研究課題
●障害児の教育・福祉の理念と歴史・制度
●障害児・者および家族の心理と支援・指導法
●障害児・者の医学と医療・保健・福祉
●障害児・者への地域支援と教育・福祉・医療・労働の連携
【コースを超えた総合的研究】
●障害理解と社会への啓発
●障害分野の国際協力・支援
平成28年度担当教員 発達障害支援実践コース主担当教員と密接に連携しながら教育研究を進めます
教 授
河相 善雄
特別支援教育学を担当。法社会学的見地から、主として米国の障害
児教育法・制度を学び、個別教育プログラム等を手がかりに協働連携
システム論、特別支援コーディネート論、障害児地域教育経営論を探
究しています。
教 授
髙野 美由紀
障害のある児・者の生理・病理や健康・保健に関する授業科目を担当
しています。医学的側面から発達障害の早期発見・早期支援や親支
援に取り組み、最近では障害のある児・者のナラティブを育成すること
にも興味があります。
教 授
井澤 信三
障害児臨床心理学が専門。応用行動分析学に基づいた自閉症、発
達障害児・者の社会的行動支援、行動問題に対する支援方法につ
いて研究しています。
教 授
(変更する場合があります)
鳥越 隆士
聴覚障害児心理学・指導法を担当。手話を含めたコミュニケーションや
言語の習得過程を発達心理学の側面から研究。思春期・青年期の自
己概念の発達にも関心を持っています。
教 授
石倉 健二
肢体不自由児、病弱児、重複障害児の指導論を担当。動作やコミュ
ニケーション、
日常生活について、主に自立活動の視点から取り組ん
でいます。地域生活や生涯発達も視野に入れ、関係機関との連携も
重視しています。
講 師
丹所 忍
視覚障害児心理・教育を担当。生まれながらに目の見えない・見えにく
い子どもたちが、
どのように「広がりのある空間」
を理解していくのかに
関心をもっており、指導実践を中心に取り組んでいます。
Voice
大学院での学びと出逢いは今後も大切にし続けたい貴重なものになりました
障害科学コース
平成28年3月修了
阪村 茉莉子さん
障害児について専門的に学びたいと考え、大学
院に進学しました。教員免許を所有していない私
にとって、教育分野の講義は新鮮で、学部の時とは
違った視点から障害について学ぶことができまし
た。講義ではストレート生だけでなく、現職教員の
方々や他コースの学生と共に学ぶ機会もあり、グ
ループワーク等を通してさまざまな意見を聞き、考
えの幅を広げることができました。
障害科学コースでは、特別支援学校の教員免
許を取得することができます。また、学 校教員だ
けではなく、市役所や警察、病院等への就職をめ
ざす人もおり、特別支援教育や障害に関する学び
を、多彩な分野で生かすことができます。
私は大学院生活の中で、さまざまな視点から物
事を見つめることの大切さを学びました。今後は
福祉職として、一人ひとりと向き合い、多様な視点
から理解しようとする姿勢を大切にしたいと思い
ます。
21
【修 士課程】特別支援教育専攻
発達障害支援実践コース
すべての子どもにより良い支援を!
特別支援教育における課題の解決を自ら主体的に考え、地域
や学校で中核となって活動する特別支援教育担当者の育成をめ
ざしています。通常の学級担任・教科担当者にも発達障害支援の
特別支援教育
コーディネーター
実践力
(例えば、
ユニバーサルデザインの授業)
が求められている
ことから、
新たにストレート学生も入学対象となりました。
発達障害支援に当たって「特別支援教育コーディネーター」
「通
級指導教室担当者」
「特別支援教育を理解して通常の学級にお
いて授業・学級経営の工夫をする教師」の人材育成を念頭に、授
発達障害のある
子どもへの支援
業科目の領域が設定されています。
2年間を通して、地域の教育
委員会や学校と協働した学校現場実習を組んでいることも大きな
特色です。
コーディネーターや通級担当者には、
ミドルリーダーとして教師間
コミュニケーションを促進して、体制を推進する役目もあります。通
常の学級担任には、
インクルーシブ教育を踏まえた授業デザインの
力量も求められます。本コースはこのような新しい役割にも積極的
に対応しています。
主な修士論文のテーマ(近年提出分)
・場面の切り替えに困難を示す児童を持つ養育ストレスの
高い母親への支援
・特性を活かした漢字書字指導とその効果
・マルチ知能を活用するアクティブラーニングの社会科授
業デザイン
■取得できる資格など
「特別支援教育士」養成のコース認定を受けているので、受験申
請に必要なポイントのうち、30ポイントを本コース授業科目単
位での振り替えが可能です。
22
通級指導教室
「通常の学級」
の授業・学級経営
専攻科目
主な教育研究課題
●学校における発達障害児の指導と支援
【特別支援教育の理論と実践を学ぶ科目群】
■ 特別支援教育論
■ 発達障害支援課題実習
●校内特別支援教育体制の推進とコンサル
■ 特別支援教育論文講読と研究方法
■ 発達神経医学
テーション
■ 特別支援教育授業方法論
■ 学習障害児指導法演習
■ 障害者福祉論
■ 行動支援法演習
■ コーディネート概論
■ 言語・コミュニケーション指導法演習
■ コーディネート研究
■ 個別の指導計画演習
■ 家族支援心理学
■ 個別支援ケース実習
■ 発達障害支援基礎実習
■ 個別支援アセスメント演習
発達障害支援実践コース
【特別支援教育を多面的に理解する科目群】
■ 特別支援教育総論
■ 特別支援教育リーダーのための創発的
■ 特別支援教育事例研究
コミュニケーション
■ 障害児教育実地研究
■ 特別支援教育と通常学級の授業づくり・
■ 発達障害研究
学級経営
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
平成28年度担当教員 障害科学コース主担当教員と密接に連携しながら教育研究を進めます
教 授
樋口 一宗
教 授
特別支援教育の教員経験と県や国の教育行政に携わった経験を生
かし、学校における特別支援教育の在り方や方向性について共に学
んでいきたいと思っています。読み書き障害や高等学校における支援
についても関心を持っています。
准教授
岡村 章司
院生研究室
宇野 宏幸
発達神経心理学が専門。
ADHD、ASDなど発達障害の特性理解を
基にした対応・指導法に関して研究しています。通常学級の教師支援
や授業づくり、特別支援教育におけるリーダーシップ論についても関
心を持っています。
准教授
障害児臨床心理学、応用行動分析学が専門。発達障害、特に自閉症
に対する教育的支援や家族支援に関して研究しています。学校におけ
るチーム支援の在り方についても関心を持っています。
コーディネーター情報処理室
(変更する場合があります)
石橋 由紀子
「コーディネート概論」
「 特別支援教育史」
などを担当。校内で特別支
援教育を推進するための学校組織の在り方、特別支援学校のセン
ター的機能などについて関心を持っています。
課題実習発表会
Voice
子どもの「困った」を「笑顔」に変えられるよう特性を活かした指導や支援をしていきたい
特別支援教育コーディネーターコース
平成28年3月修了
德田 恵子さん
京都府現職教育職員長期研修派遣者として、学
ぶ機会を与えていただいたことに感謝しています。
講義では、専門的な知 識を習得することがで
き、自身の実践と理論を結び付けることができま
した。また、自らの実践を省察し教員としての自分
を見つめ直すこともできました。
実習では、通常の学級に在籍する特別な教育
的支援を要する児童への指導について、実践を通
して考えることができました。子どもの特性を幅広
く捉え、特性を活かした指導を行うことで、子ども
の自信・やる気・根気を育むことができます。強みを
活かし弱みを補う指導で、子どもの「困った」を「笑
顔」に変えることができるのです。
今までの経験知による見方を改め、科学的で多
面的な見方で子どもの特性を捉え、その特性を活
かした支援を行うことができるよう努力していき
たいです。
23
【修 士課程】教科 教育実践開発専攻
言語系教育コース
国語・英語教育のエキスパートを育てる
言語系教育コースは国語と英語に分かれています。
英語は、
「英語教育学」
「英語学」
「英米文学」で構成され、
それ
国語は、
教育全般や国語科教育について学び、
研究することは
ぞれの担当教員が教育・研究をサポートします。英語教育実践を
もちろん、
国語学(古典語・現代語・言語学)
、
国文学(古典文学・近
広く
「ことば」
と
「ひと」
と
「環境」が交わり合う現象として捉え、
それ
代文学)
、
漢文学(中国文学)
の専任スタッフが、
講義・演習や修士
ぞれのエリアに、
各教員の専門領域を生かした講義や演習を設定
論文作成のためのゼミ活動を通して、
日常的に学習・研究活動を
し、英語教育に関わるすべての領域(小学校外国語活動を含む)
全面的にサポートします。
をカバーできるカリキュラムを展開しています。
専攻科目
主な教育研究課題
【教科教育の理論と方法を学ぶ教科教育科目群】
【教科教育研究】
■ 国語科カリキュラム研究
■ 英語教育研究法
●国語科教育
■ 国語科授業実践研究
■ 英語科教育史論
●英語科教育と小学校外国語活動
■ 国語科カリキュラム研究演習
■ 英語音声指導論演習
■ 国語科授業実践研究演習
■ 小学校英語教育論
■ 英語コミュニケーション授業研究
■ 小学校英語教育論演習
【教科内容研究】
●日本語の特質と言語文化
●英語の文法と認知
■ 英語科におけるカリキュラムと評価の研究
●日本の古典文学と近現代文学
●英語の歴史と文化
【教科内容の理解を深める教科専門科目群】
■ 国語系教育内容論Ⅰ(古典文学)
■ 国語系教育内容論演習Ⅴ(日本語教育学)
●中国の古典と漢字文化
■ 国語系教育内容論Ⅱ(近現代文学)
■ 英語教育内容論Ⅰ(英米文学)
●英米の文学と社会
■ 国語系教育内容論Ⅲ(漢文学)
■ 英語教育内容論Ⅱ(英文法と言語理論)
■ 国語系教育内容論Ⅳ(古典語)
■ 英語教育内容論Ⅲ(英語の変異と語法)
■ 国語系教育内容論Ⅴ(日本語教育学)
■ 英語教育内容論Ⅳ(音声学・音韻論)
■ 国語系教育内容論演習Ⅰ(古典文学)
■ 英語教育内容論Ⅴ(アカデミックライティング)
■ 国語系教育内容論演習Ⅱ(近現代文学)
■ 英語教育内容論演習Ⅰ(英米文学)
■ 国語系教育内容論演習Ⅲ(漢文学)
■ 英語教育内容論演習Ⅱ(英文法と言語理論)
■ 国語系教育内容論演習Ⅳ(古典語)
■ 英語教育内容論演習Ⅲ(英語の変異と語法)
【総合的研究】
●言語の仕組みと言語の教育
●言語発達と言語学習
【教科専門と教科教育の架橋により理論と実践の融合を図る科目群】
■ 日本語の仕組みと言語教育
■ 母語学習と外国語学習
■ 児童文学から教材研究へ
■ 言語の理解と表出
■ 児童文学から教材研究へ演習
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
Voice
大学院での学びを通して、新たな観点からの指導を
文化表現系教育コース
言語系教育分野(国語)2年
松岡 かな子さん
24
高校の国語科の教員として教壇に立ち、長い年
月がたちました。目まぐるしく変化する社会の中で
子どもたちの多様化も進み、教員の資質・指導力の
向上がますます求められています。定番の教材を
用いての授業で、以前の子どもたちに行っていた指
導方法では教育的効果が上がらないということが
ありました。実践だけではなく理論も学び直す必
要があると思い大学院への進学を決意しました。
指導教員から深い洞察に基づいた質問や新た
な観点からの助言を頂くことで、充実した研究生
活を送っています。院生間の交流も盛んで、とりわ
け小・中学校の教員との意見交換は貴重な時間で
す。自身の研究だけではなく、
「伝統的な言語文化
と国語の特質に関する事項」についても連携した
指導方法を模索し検討しています。
平成28年度担当教員
(変更する場合があります ※コース協力教員)
【国語】
教 授
前田 貞昭
日本近代文学を担当。井伏鱒二を中心に昭和期の文学について研
究。私小説の伝統に則りつつも、全く別な相貌を見せる井伏作品の
解明と、本文批判の方法の整備が課題です。
教 授
堀江 祐爾
国語教育学を担当。
日米比較研究を中心に、
日本の国語科教育全般
を対象に研究を進めています。現在は、授業論、学力評価論に焦点を
当てた実践的研究をしています。
教 授
山口 眞琴
准教授
羽田 潤
国語教育学を担当。
イギリスのメディア・リテラシー教育を研究。多様
なメディアを活用した国語科授業の開発を目的に、
メディア素材(映
画、広告等)
の分析に取り組んでいます。
鈴木 敏雄
教 授
田中 雅和
国語学
(国語史)
を担当。中古中世の和化漢文・漢文訓読文・和文に
おける語法や用字・用語等に関して研究。近年は和化漢文における
表現行為と理解行為との関係を考察しています。
教 授
菅井 三実
国語学
(現代語)
を担当。理論言語学の手法により、
一般的な認知能
力との関連で具体的な日本語の現象を捉えるとともに、言語教育の
内容や方法論に対する検討もしています。
教 授
吉川 芳則
言語系教育コース
日本古典文学を担当。主に中世の説話や物語を研究。近年は特に
思想史・社会史の観点から、仏教説話集や西行伝、西行和歌をめぐ
る物語伝承などを考察しています。
教 授
漢文学を担当。中国中世
(魏晋南北朝時代)
の詩人を研究対象とし、
彼らが先賢の文学をいかに継承し、
それをいかに自らの思想感情を表
出する詩体として成立させているかを考察中です。
※
国語教育学を担当。授業における言語活動
(学習活動)
の構成と展
開、学習指導過程の在り方や教材開発について研究しています。
【英語】
教 授
大嶋 浩
英文学を専攻。時代と文学のかかわりあいという観点から、
ジョージ・エ
リオットの作品を中心にヴィクトリア朝小説を研究しています。
教 授
谷 明信
英語学を専攻。英語史、特に中英語
(1100〜1500年の英語)
作品
の語彙・文法と文体のかかわりを研究しています。
准教授
近藤 暁子
英語教育学、応用言語学を専攻。外国語習得に個人差が生まれる
要因について研究しています。映画などのオーセンティックなメディア
を利用した指導や教材の開発にも取り組んでいます。
講 師
教 授
有働 眞理子
英語学、言語学を専攻。英語語法・文法および言語学理論に基づい
て、文法指導の手掛かりを求めます。
また、知的障害児・者の対話能
力育成・支援についても研究しています。
教 授
吉田 達弘
英語教育学を専攻。言語教育への社会文化的アプローチをベース
に、小中高の英語教育実践を学校教育現場と協働的に研究していま
す。
講 師
多田ウェンディ
応用言語学を専攻。第2言語習得と英語教育に関する研究をしてい
ます。特に子ども英語教育と子どもの第2言語の読み書き能力の発
達に興味を持っています。
鳴海 智之
英語教育学、応用言語学を専攻。心理言語学的・神経科学的アプ
ローチにより、
学習者が英文を読む際の文処理プロセスと熟達化に伴
う処理の自動化の過程を研究しています。
Voice
恵まれた学びの環境の中、仲間と切磋琢磨し研究を深めています
文化表現系教育コース
言語系教育分野(英語)2年
大和 智子さん
これまで、グローバル化、4技能の統合、英語で
授業など、スローガン化した言葉が現場に入るた
びに、それに合わせた実践を、と翻弄されてきたよ
うな気がします。そこで、もっと理論的背景を知る
ことで、実践を深めたいと思い大学院に入学しまし
た。実際、実践と理論の間には、教員・生徒の発話、
教材、タスク、動機、評価など膨大な要素があり、複
雑に絡みあっています。研究は、その中の小さな事
象や変化を掘り下げる地道な作業ですが、多方面
から物事を捉えるところに学びの楽しさがありま
す。また、先生方の見識の深さと学問への情熱で、
学びの意欲もさらにかき立てられています。
現在、年齢も、歩んできた道も、戻る場所も違う
仲間たちと学んでいます。経験を語り合い、英語力
向上のために勉強会を開き、互いの研究について
議論をしたりと、充実した毎日の中で親交を深め
ています。この恵まれた環境で、仲間と切磋琢磨し
ながら研究を突き詰め、不易と流行を捉えながら
生徒の力を育てることのできる教員になりたいと
思っています。
25
【修 士課程】教科 教育実践開発専攻
社会系教育コース
よりよい市民社会構築のために
社会系教員の資質・能力向上を
近年の急速な社会変化の中、
自ら考え行動できる市民を育成す
科)
の内容ばかりではなく、
その背景と基礎を成す学問(歴史学、
ることが重要な課題になっています。社会系教育コースは、現代に
地理学、
法学、
政治学、
経済学、
社会学、
哲学、
倫理学)
を踏まえて
生きる人間にとって必要な社会認識をどう育むかについて、教科
授業実践を見据えつつ、
教育・研究を行います。
教育、
教科専門と両者の架橋的科目の三方から教育・研究を行い
両者の架橋的科目では、
教科教育の教員と教科専門の教員が
ます。
協働して、
一層、
理論と実践の融合を果たします。
教科教育研究は、小・中学校の社会科、高等学校の地理歴史
このように、
教育実践に主眼を置いた教科教育研究と幅広い研
科・公民科における教育課程と、授業に関する教育・研究を行う
究領域をカバーする教科専門研究との連携によって、
それぞれの
「社会系教科教育」
を中心としています。
研究テーマを生かしつつ、社会系教科の教員としての資質・能力
教科専門研究は、
単に社会系教科(社会科、
地理歴史科、
公民
の向上を図ります。
主な修士論文のテーマ
・中世興福寺による関所支配について
・中国宋代における服飾の変遷
・フランス革命期におけるフェミニズムの萌芽 -コンドルセとオランプ・ドゥ・グージュを中心に-
・日中の学校教育における社会参画に関する研究
・ARアプリ「Junaio」を用いた教員研修用教材の開発 -兵庫県篠山市を事例に-
・ESDの視点を取り入れた溜池学習プログラムの開発 -東播磨地域を事例として-
・戦後日本の平和教育の変遷と平和教育への提言
・経済格差と教育格差
・和辻哲郎は構造主義の夢を見るか?
・グローバリゼーションにおける個人化と個人の新たな社会的存立基盤 -U.ベック「リスク社会論」の批判的検討を通じて-
・構成主義的アプローチによる小学校社会科防災学習の開発 -第5学年単元「自然災害を防ぐ」を事例として-
・リスク・コミュニケーションの視点を導入した中学校社会科防犯学習の授業開発
・中等歴史教育におけるメタヒストリー学習の理論と方法
専攻科目
主な教育研究課題
【教科教育の理論と方法を学ぶ教科教育科目群】
■ 社会系教科教育論Ⅰ
■ 社会系教科教育論Ⅱ
●社会系教科教育
【教科専門研究】
【教科内容の理解を深める教科専門科目群】
■ 歴史教育内容論Ⅰ(日本古代中世史) ■ 公民教育内容論Ⅰ(法律学)
●日本と外国の歴史と文化
■ 歴史教育内容論Ⅱ(日本近世史)
■ 公民教育内容論Ⅱ(政治学)
●地域と景観
■ 歴史教育内容論Ⅲ(東洋史)
■ 公民教育内容論Ⅲ(経済学)
●現代の社会構造と経済
■ 歴史教育内容論Ⅳ(西洋史)
■ 公民教育内容論Ⅳ(社会学)
●現代の民主主義と思想
■ 日本史教材の背景と基礎Ⅰ
■ 公民教育内容論Ⅴ(哲学)
■ 日本史教材の背景と基礎Ⅱ
■ 公民教育内容論Ⅵ(倫理学)
■ 外国史教材の背景と基礎Ⅰ
■ 公民教材の背景と基礎(法律学)Ⅰ
■ 外国史教材の背景と基礎Ⅱ
■ 公民教材の背景と基礎(経済学)Ⅱ
■ 教育地理情報研究
■ 公民教材の背景と基礎(社会学)Ⅲ
■ 地理学の教育展開
■ 公民教材の背景と基礎(哲学)Ⅳ
■ 地理教材研究法
■ 公民教材の背景と基礎(倫理学)Ⅴ
【教科専門と教科教育の架橋により理論と実践の融合を図る科目群】
■ 社会系教科教育授業研究Ⅰ
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
26
【教科教育研究】
■ 社会系教科教育授業研究Ⅱ
【コース内での総合的研究】
●多文化社会の共生
●シティズンシップの教育
【コースを超えた総合的研究】
●人間と環境
●地域学習の方法と教材開発
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります ※コース協力教員 *専門職学位課程〈教職大学院〉
と両方の専任教員)
原田 誠司
教 授
日本史を担当。近世前期の社会・経済史を専門とします。西国
(特に
瀬戸内沿岸諸国)
を対象地域として、近世村落の成立に関する諸問
題を扱っています。
教 授
吉本 剛典
教 授
人文地理学を担当。主として、都市と地域の交通システムおよび水利
ネットワークを対象とし、
データ解析と地図表現の方法に関心を持って
います。
教 授
小南 浩一
森 秀樹
教 授
哲学を担当。近代から現代にかけてのヨーロッパの哲学(特にドイツ
観念論、現象学)
を研究。自己と他者との関係性、
「共存」の基礎を研
究テーマとしています。
教 授
關 浩和
※
専門は社会認識教育学。教育課程の変遷と教育の課題を担当。構
成主義的アプローチに基づく社会科授業構成論や教材開発、学習
指導法の研究を主な研究領域としています。
また、
生活科や総合学習
のカリキュラム開発研究にも取り組んでいます。
准教授
山内 敏男
難波 安彦
経済学を担当。特にマクロ経済理論を研究領域としています。近年
は、現代の経済問題を経済理論的に分析することを試みており、特
に、少子高齢化が経済成長や社会保障に及ぼす影響について研究
しています。
原田 智仁
社会系教育コース
教 授
南埜 猛
地誌学を担当。モンスーンアジアを対象とし、水資源管理に着目した
地域研究を専門とします。特に、溜池を題材にした研究と授業計画・
授業実践に関心を持っています。
教 授
政治学、政治史を担当。幕末・明治維新から現代日本までの政治をカ
ヴァーします。靖国・慰安婦などの歴史認識問題や、
日本国憲法の改
正問題にも関心を持っています。
森田 猛
西洋史を担当。近代ヨーロッパ史を専門としています。特に19世紀の
ドイツ史学史、
スイス文化史に関心を持っています。
*
社会科教育学を担当。主に初等・中等段階の歴史教育を中心に、
カ
リキュラム開発や評価の研究を行っています。
また、米国や英国の歴
史教科書構成の研究、歴史的思考力の育成と評価の研究にも関心
を持っています。
教 授
吉水 裕也
※
社会科教育学を担当。初等・中等段階の地理教育を中心に、授業研究
やカリキュラム研究を学校現場との連携を大切にしながら行っています。
また、英国等の英語圏および近隣諸国の地理教育について教科書構
成、授業構成、地理的見方・考え方などの視点から研究しています。
※
社会科、特に歴史学習を中心に出来事の関連付けの在り方に着目し
た研究をしています。
これまでの見方・考え方の枠組みを乗り越え、新
たな見方・考え方を獲得していくプロセスを重視した学習モデルの開
発と実践的検討に取り組んでいます。
コース内研究発表会
ゼミ指導
大学院学生室
Voice
自らの実践を客観的に振り返り、今後の教育活動に生かすために
認識形成系教育コース
社会系教育分野2年
教職に就いて15年。この間の世界(日本)の変
化は大きく激しいものでした。
「 グローバル化し、
価値観が多様化する中で、子どもたちには社会認
識を深め、社会に出たときに必要な力を身に付け
させたい」という思いから実践してきた授業を客
観的に振り返り、さらに今後の教育活動に活かす
べく、日々研究に打ち込んでいます。時間が潤沢に
あり、
「 深く考える」という余裕がある大学院での
学びのありがたさを感じながら、日々の生活を送っ
ています。教授の先生方は丁寧に指導してくださ
り、研究のサポートをしていただいています。
また、他の現職教員の方々、教員を目指している
ストレートマスターの若者たちとの交流を通してた
くさんの刺激を受けて学ぶことが多く、本当に充
実した日々を送っています。
阿部 一郎さん
27
【修 士課程】教科 教育実践開発専攻
理数系教育コース
数学・理科教育を担う人材の輩出を
理数系教育コースは数学と理科に分かれています。数学では
理科では、小・中・高等学校で教える基礎的・基本的な学習項目
「数学を基礎から勉強したい」
「学校数学の内容を深く掘り下げ
を確実にするとともに、最先端の科学的知見や技術も十分に理解
たい」
「数学的な専門性を高めたい」
「子供の理解度を把握した
できるようになるテーマ設定も可能です。具体的には「運動とエネル
い」
「つまずきの原因を探りたい」など、
さまざまなテーマで幅広い
ギー」
「物質と反応」
「生物と生命」
「地球システムと地球史」
「理
観点から研究できます。研究テーマに対応するため、
「数と式」領
科教育」の5つの研究の柱を置いています。学生はそれぞれの柱
域の代数、
「 図形」領域の数理、
「 関数・数量関係」領域の数理、
で、比較的容易に取り組めるテーマを設定でき、
それを遂行するこ
算数・数学教育を4本柱に置き、
「数学の力」
と
「数学を教える力」
とで研究方法を体得し、現場復帰後の教育に反映することをめざ
の向上をめざします。
します。
専攻科目
主な教育研究課題
【教科教育の理論と方法を学ぶ教科教育科目群】
【教科内容研究】
■ 算数・数学教育基礎論
■ 理科の教育と授業
●「数と式」領域の代数
■ 算数・数学教育教授論
■ 理科教材の開発と実践
●「図形」領域の数理
■ 算数・数学教育教材論
■ 中等理科授業実践演習
●「関数・数量関係」領域の数理
●運動とエネルギー
【教科内容の理解を深める教科専門科目群】
●物質と反応
■ 数学教材の背景と基礎
■ 理科教育内容論Ⅴ(基礎生物学)
■ 数学教材の発展と応用
■ 理科教育内容論Ⅵ(現代生命科学)
■ 数と式・代数領域の教育内容論
■ 理科教育内容論Ⅶ(岩石鉱物学)
■ 図形・幾何領域の教育内容論
■ 理科教育内容論Ⅷ(地質科学)
■ 数量関係・解析領域の教育内容論
■ 物理学特別実験
●算数・数学教育
■ 理科教育内容論Ⅰ(基礎物理学)
■ 化学特別実験
●理科教育
■ 理科教育内容論Ⅱ(現代物理学)
■ 生物科学特別実験
■ 理科教育内容論Ⅲ(環境化学)
■ 地球科学特別実験
■ 理科教育内容論Ⅳ(機能物質化学)
■ 地質調査法
●生物と生命
●地球システムと地球史
【教科教育研究】
【コース内での総合的研究】
●科学的・数学的リテラシーの育成
●活動型理数教育の理論と実践
【教科専門と教科教育の架橋により理論と実践の融合を図る科目群】
■ 数学的リテラシーと算数・数学的活動
■ 算数・数学科教材研究と授業実践演習
■ 初等・中等理科実験演習
■ 理科実験実地演習Ⅰ
■ 理科実験実地演習Ⅱ
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
Voice
新たな風の中で子どもたちと向き合う視点を広げています
認識形成系教育コース
自然系教育分野(数学)2年
元井 祐子さん
28
現場での毎日は気になることがあっても、次々に
やってくる仕事と目の前の子どもたちに向き合う
ことに必死でした。今までを振り返り、新たな視点
を持ち、授業に臨みたいという思いから大学院で
の学びを希望しました。
大学院での日々は新しい出会いや理論的な学
びがあり、新鮮に感じることが多くあります。先生
方には、数学や数学教育についての幅広い知識を
教えてもらうだけでなく、考えを深めることができ
るように講義やゼミで工夫をしていただいたり、研
究について適切な助言を頂いたりしています。
また、院生の仲間とは疑問に思ったことをお互
いに言い合い、励まし合いながら、楽しく充実した
時間を過ごしています。これらの貴重な時間を大
切にして、教育現場で生かせるよう頑張りたいと
思います。
平成28年度担当教員
(変更する場合があります ※コース協力教員)
【数学】
教 授
小池 敏司
教 授
微分位相幾何学を担当。主として微分可能写像の特異点について、
位相幾何学、実代数幾何学、微分幾何学の観点から研究をしていま
す。
教 授
濵中 裕明
准教授
幾何学を担当。近年は直観的な幾何学の研究のほか、数学教育の研
究にも興味を持っています。大学院では、中等数学科教育の発展的教
材としての可能性を持つ幾何学の題材について研究指導しています。
准教授
加藤 久恵
講 師
川内 充延
数学教育学を担当。数学の教授・学習における例の使用について、歴
史的・理論的背景や、指導者および学習者という実践的な立場からの研
究に取り組んでいます。特に学習者がつくる例に関心を持っています。
理数系教育コース
講 師
小川 聖雄
解析学、特に偏微分方程式を担当。自然現象を記述する非線形方
程式に対して、初期値問題の適切性や解が持つ性質の研究などに
取り組んでいます。
※
専門は数学教育学。特に、
メタ認知能力に着目した算数科・数学科の
授業づくりや授業分析方法の研究を行うとともに、
ティーチング・ポート
フォリオを活用した教員養成プログラムの研究にも取り組んでいます。
國岡 髙宏
数学教育学を担当。数学学習における理解過程を認知心理学的手
法により研究しています。特に、数学的問題解決に際して心的に構成
される表象に視点を置き、理解過程の説明を試みています。
吉川 昌慶
代数学を担当。組合せ論的諸問題に対して、代数的手法を用いてア
プローチする代数的組合せ論を研究しています。特にアソシエーショ
ン・スキームの表現論に興味があります。
【理科】
教 授
渥美 茂明
植物学とその周辺分野を担当。
カタバミを材料にして種々の生理現象
と形態形成を、植物生理学と遺伝学から研究するとともに植物を材料
とした教材開発を行っています。
教 授
吉岡 秀文
発生生物学、分子生物学を専攻。特に鳥類の性分化機構を細胞分
化、形態形成の観点から研究しています。
教 授
准教授
教 授
庭瀬 敬右
准教授
笠原 恵
分子生物学専攻。生命現象のさまざまな仕組みを分子生物学の手法を
用いて解析しています。
ミジンコのライフサイクルや遺伝的多様性に関す
る研究をしています。
また、遺伝分野の教材開発にも取り組んでいます。
准教授
竹村 静夫
構造地質学、層位学を専攻。主にフィールドより得られる情報から、東
アジア東縁部における古生代後期−中生代のテクトニクスを研究し
ています。
山口 忠承
有機光化学を担当。
フォトクロミック反応性を示す機能性色素や蛍光
色素の合成と、合成した色素の物性評価に関する研究をしています。
澁江 靖弘
物性物理学が主な研究分野。粒子線照射下や衝撃圧縮下で起こる
物理現象および固体物性の変化を電子顕微鏡、
ラマン分光法等を
用いてミクロな立場から研究しています。
石原 諭
研究分野は理論物理学
(素粒子論、場の理論)
。素粒子の統一モデ
ルについての現象論と量子力学の非摂動論に関する研究をしていま
す。
准教授
教 授
小和田 善之
無機固体化学を担当。特にアモルファス材料の構造・電子状態と物
性を専門とします。機能性ゲル・コーティング膜の合成や固体電解質
の分子軌道計算などの研究をしています。
尾關 徹
地殻物質科学などの領域を担当。岩石・鉱物の観察と記載に力点を置いた火成岩岩石学
および鉱物学、学校教育での地学分野の教育内容に関する地学教育、土の性質や土・岩
石と水の反応に関する地球環境科学の各分野における教育あるいは研究を進めています。
竹村 厚司
古生物学、層位学を専攻。主に日本各地や南半球地域の放散虫化
石の古生物学、生層序学、古海洋学について研究しています。
教 授
教 授
溶液を対象とした物理化学と分析化学を担当。水晶振動子等を利用
した新しい分析化学方法の開発と酸性雨など環境化学的な調査・研
究を行っています。
准教授
猪本 修
非線形物理学と関連分野を研究しています。自然界に見られる多様なリ
ズムやパターンの自己組織化と秩序形成の仕組みに関心があります。
実験・観察を踏まえつつ、数理モデリングとシミュレーションを行います。
Voice
教員人生において、貴重な学びの時間でした
認識形成系教育コース
自然系教育分野(理科)2年
高校で地学を教えていた時、野外観察を指導し
なければならないのに、私自身の観察力が不足し
ていると感じていました。岩石の奥深さに魅力を
感じていましたが、現場にいるとなかなか研究の
時間が 取れません。専門的な知識が足りず、自分
の指導に自信が持てませんでした。そこで、大学院
への派遣を希望しました。
大学院では、現場では考えられないくらい自分
のために使える時間があります。岩石の研究はも
ちろんのこと、苦手だった科目や、今まで自分が積
み重ねた授業の振り返りを行って、さらなる指導
力の向上をめざすことができます。丁寧に指導して
くださる先生方や年齢幅の異なる院生と共に学
べ、大きな刺激になっています。
小野寺 弘幸さん
29
【修 士課程】教科 教育実践開発専攻
芸術系教育コース
芸術への理解と技能を深め新たなステージへ
芸術系教育コースは、学校教科としての音楽と美術の教育、芸
教育学を柱に、
それぞれ理論と実技および作品制作の両面におけ
術教育とこれに関わる諸事象を研究領域とし、
芸術的な表現や鑑
る創造的かつ実践的な研究を行います。
賞の能力に関する発達過程や発達課題などの共通的・総合的理
音楽分野では、
多様な楽器を備え、
視聴覚・合奏練習室、
50を超
解を基盤として、現代社会の抱える諸問題に対処するため、芸術
えるピアノ練習室があり、
本格的な演奏・研究活動が可能です。
教育に関する理論と実践の融合をめざした教育研究を行っていま
美術分野では、制作のための実習室や設備、研究室、視聴覚
す。音楽分野は声楽、器楽、作曲、音楽学、音楽科教育学を柱に、
設備などが充実しており、
本格的な制作・研究活動が可能です。
美術分野は、
絵画、
彫刻、
構成・デザイン、
工芸、
美術史学、
美術科
専攻科目
主な教育研究課題
【教科教育の理論と方法を学ぶ教科教育科目群】
【教科教育研究】
■ 美術教育カリキュラム論
■ 美術教育造形心理論
■ 美術教育情報教材研究
■ 音楽科教材の開発と実践論
■ 音楽科カリキュラム論
■ 美術教育研究
【教科内容の理解を深める教科専門科目群】
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
音楽科教育内容開発論Ⅰ(声楽)
音楽科教育内容開発論Ⅱ(鍵盤楽器)
音楽科教育内容開発論Ⅲ
(管 ・ 弦楽器)
音楽科教育内容開発論Ⅳ(創作表現)
音楽科教育内容開発論Ⅴ
(日本伝統音楽)
音楽科教育内容開発論Ⅵ
(ソルフェージュ)
音楽科教育内容開発論Ⅶ
(音楽文化史)
音楽科教育内容開発論Ⅷ(音文化論)
音楽科教育内容開発論Ⅸ
(アジア民族音楽)
音楽科教育内容開発論Ⅹ(指揮法)
音楽科授業応用実践論Ⅰ(声楽)
音楽科授業応用実践論Ⅱ(鍵盤楽器)
音楽科授業応用実践論Ⅲ
(管 ・ 弦楽器)
●音楽科教育
●美術科教育
【教科内容研究】
●音楽文化認識
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
音楽科授業応用実践論Ⅳ(創作表現)
音楽科授業応用実践論Ⅴ
(日本伝統音楽)
美術教育基礎論 (
I 絵画)
美術教育基礎論Ⅱ(彫塑)
美術教育基礎論Ⅲ(構成・デザイン)
美術教育基礎論Ⅳ(工芸)
美術教育基礎論Ⅴ
(美術史学・芸術学)
美術教育探究実践研究Ⅰ(絵画)
美術教育探究実践研究Ⅱ(彫塑)
美術教育探究実践研究Ⅲ
(構成・デザイン)
美術教育探究実践研究Ⅳ(工芸)
美術教育探究実践研究Ⅴ(鑑賞批評)
美術教育探究実践研究Ⅵ(版画)
●器楽表現の内容と技法
●創作表現の内容と技法
●声楽表現の内容と技法
●造形表現の意味と構造
●造形表現の方法と多様性
●美術史と批評・鑑賞
【コース内での総合的研究】
●総合的な芸術表現の探究
【教科専門と教科教育の架橋により理論と実践の融合を図る科目群】
■ 音楽教育授業研究
■ 美術教育授業研究
■ 総合芸術表現研究
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
Voice
今後の音楽教育の在り方を「理論と実践」両面から追究したいと考えました
文化表現系教育コース
芸術系教育分野(音楽)2年
山上 みさとさん
30
長年の中学校での現場経験と、数多くの実践を
積んできてはいたものの、社会の流れは速く、教育
界を取り巻く様相も刻々と変化し続けています。も
はや、遠い昔に大学で学んだ知識や技能だけでは
不十分で追い付けるはずもなく、さらなる何かを学
ばねばという焦燥感にも似た思いを、いつの頃か
らか抱くようになっていました。
しかし、何が変わっても教育の本質は一つ、
「絶
対に変えてはいけないもの」もあるのではないか。
うまく言葉では表現できませんが、それを自分の信
念として教育活動に携わってきました。それを実践
だけではなく、理論的にもこれだ、と言い切れる根
拠や後ろ盾がほしいとずっと感じつつ、
多忙に紛れ
る日々でした。
思い立って、2年間の「自己啓発休業」を戴き、教
員の身分を保有した状態で学ぶことのできる本大
学院に入学しました。通学費用や研究にかかる諸
経費などは全て今までの貯金を切り崩して、という
のが辛いところですが、
申請することによって、
現在
は大学院の学費を免除していただけているのが大
変ありがたいです。
約2時間かけての自動車通学にも慣れてきて、
年齢が離れたストレート院生らとの交流や演奏会
などへの出演も、刺激があるものです。
2年次は、本格的に修士論文に向き合い、音楽
教育についてさらに研究を深めていくつもりです。
主な修士論文のテーマ(近年提出分)
■音楽
・中学校音楽科における「永続的な理解」につながる学びと評価
~「逆向き設計」と「汎用的能力」を用いた単元開発を通して~
・道徳教育との関連を考慮した音楽科授業の一考察
・絵画を用いて「聴く」耳を育む小学校音楽科教材の研究
・中学校音楽科における和太鼓授業の研究
・ハーモニー感を育てるための合唱指導に関する研究
~ハンガリーでの指導法を参考に~
・合唱指導におけるリーダーシップに関する研究
~スポーツ心理学を用いたコーチングスキルを視点として~
・保育士、幼稚園・小学校教員に必要なピアノ実技力
~学生のつまずきからピアノ教育を考える~
・R.Schumannの晩年のピアノ作品に関する研究
・音楽のアウトリーチにおける子どもを対象としたコンサートにつ
いての研究
・アルトサクソフォンのリード調整法に関する研究
~リードの振動可視化から新たな調整法を探る~
平成28年度担当教員
■美術
・子どもの造形活動における「みたて」とその機能の有用性について
・図画工作科での描画活動における作品および画用紙のサイズに対す
る意識の考察
・美術教育におけるワークショップ型授業の可能性
-協働学習の視点から見たワークショップ型授業-
・ターナーの風景画における抽象性と光の表現に関する考察
・朝倉文夫の彫刻制作に関する考察
-『彫塑技法』(昭和二十八年〜三十一年)中心資料として-
・メディア・リテラシー教育におけるポスターデザイン学習の可能性
・日本における「蝶結びリボン」の定着に関する研究
・日本の現代パッケージにおける伝統パッケージの有用性
・中学校美術における皮革教材の可能性について
・図像学・イコノロジーを踏まえたヴィジュアル・リテラシー教育の
諸問題 -ボッティチェッリ作≪春≫の研究史を通じて-
(変更する場合があります ※コース協力教員 *専門職学位課程〈教職大学院〉
と両方の専任教員)
教 授
長尾 義人
教 授
音楽美学、音楽史学
(特にルネッサンス・バロック期の音楽)
を専攻。
現在、
サウンドスケープとサウンドスケープ・デザインの立場から環境教
育問題も研究中です。
教 授
木下 千代
准教授
岡本 信一
准教授
河内 勇
野本 立人
声楽を担当。声楽曲
(特に歌曲、宗教曲)
の演奏と解釈。発声技法の
理論および実践的研究。
また、合唱曲の演奏と解釈、合唱指導法に
ついても研究しています。
准教授
器楽
(管楽器)
を担当。
クラリネットを中心に、管弦楽器の奏法と指導
法を研究し、合奏・室内楽の諸形態について論じます。
新山 眞弓
ソルフェージュを担当。舞台・学校現場のあがり抑制法の研究、音楽
表現に直結した楽曲
(教材を含む)
分析・演奏解釈の研究に取り組ん
でいます。
准教授
音楽科教育を担当。子どもの音楽に対する認知過程を視点としたカ
リキュラム開発や授業研究を、認知心理学や一般教育学などの関連
諸科学を用いて学際的・実践的に行っています。
草野 次郎
作曲を担当。教育現場の状況から和声学の理論を中心に器楽曲・合
唱曲・歌曲等の作曲法および編曲法の理論と実践を行っています。
教 授
ピアノを担当。
ピアノ作品の芸術的な解釈と奏法および指導法につ
いて研究しています。
また、美術分野と共同で総合芸術表現を実践し
ています。
芸術系教育コース
【音楽】
河邉 昭子
※
音楽科教育学を担当。子どもが音楽を学ぶ過程に着目した授業づく
りの実証的研究を行っています。
また、基礎的音楽能力の育成をめざ
す音楽学習プログラムの開発にも取り組んでいます。
【美術】
教 授
初田 隆
*
絵画の指導法や教材開発、
アクリル技法などの研究をしています。
教 授
喜多村 明里
美学美術史学専攻。ルネサンス美術を中心として近現代に至る美術
史学の方法論と作品研究の諸相を展望し、人間と美術とのかかわり
を考察します。
准教授
大西 久
前芝 武史
※
彫塑に関する実技と理論を担当。塊を
「並べる・積む・組む」
を根底に、
人体塑造、造形原理、彫塑教育論を研究し、
これらの本質・可能性を
多面的に明確にすることをめざしています。
高木 厚子
准教授
村上 裕介
彫塑に関する実技と理論を担当。人間の営みである芸術、美とは何か
について、彫刻との関連を手がかりに研究しています。
准教授
絵画に関する実技と理論を担当。現代絵画を中心とした絵画空間を
成立させている各構成要素や相互の表現効果に関する研究を行って
います。
准教授
教 授
美術科教育学担当。美術や造形そして美術造形教育における人間
の心理や認知行動について探究しています。
淺海 真弓
工芸に関する実技と理論を担当。陶芸技法を中心に工芸の素材・技
法を用いた造形表現の在り方について探究しています。
助 教
金 度亨
構成・デザインに関する実技と理論を担当。あらゆる造形表現分野に
発展し得る可能性について、造形の基礎である構成学とその応用とし
ての視覚表現方法について探究しています。
Voice
想像すること 表現すること 自ら学び考えること これからも模索していきます
文化表現系教育コース
芸術系教育分野(美術)2年
橋本 和子さん
大学院での学びは、子どもにとっての造形教育
の意味や在り方を模索するとともに、これまでの
取り組みや実践を立ち止まって客観的に振り返る
機会でもありました。
充実した設備、環 境の下で行われる知的好奇
心や探究心をかき立てられる演習や講義の数々。
手や身体全体の感覚を使って道具・材料と関わる
"ものづくり"の楽しさや、
想像すること、
表現するこ
と、
学ぶことの大切さをあらためて確認できました。
また、特別支援教育においては、発達障害の子
どもへの支援の手立てから専門的知識や基礎技
能まで、免許取得を兼ねて一から学ぶことができま
した。
教育に携わるさまざまな人たちとの貴重な出会
いや交流を通して、今まで当たり前に思っていたこ
との根拠は一体どこにあったのか。一方向からた
だ与えられる学びではなく、まず疑問を持って臨む
姿勢や多面的な視点を持つこと、自ら学び考える
ことの意味を実感しました。これからも子どもと共
に学び続けていきたいと思います。
31
【修 士課程】教科 教育実践開発専攻
生活・健康・情報系教育コース
Imagination & Creation for Life ― 想像から創造へ
生活環境の変化に対応するためには、
「 健康で豊かな生活を
健康、環境、情報(ICT活用)、
ものづくり等の複合領域についても
営む力」や「主体的に問題解決する能力」が求められています。
教育・研究に取り組みます。健康教育について重点的に学びたい
生活・健康・情報系教育コースでは、
これらの力を培うために必要
方のために、
学校心理・学校健康教育・発達支援コースと連携した
な高度な知識と技能を身に付けるとともに、
授業の内容と方法を開
発・実践・省察することに取り組みます。
そして、
合言葉は"Imagination & Creation for Life"。想像し
このコースでは、保健体育、技術・家庭、工業、情報に関わる専
たことは創造できる。幅広い研究を通して豊かなライフスタイルの
門的な教科内容を学び、各教科の教育や授業の実践を深化させ
実現をめざします。
ることをめざします。
また、教科の枠を超えたスポーツ文化、食育、
32
「健康教育実践プログラム」
も開設しています。
主な修士論文のテーマ(近年提出分)
専攻科目
生活・健康・情報系教育コース
・動きを学ぶ剣道学習の提案-竹刀を用いない学習プログラムの効果-
・「捕」に焦点化した教材づくりとその授業実践-低学年・ゲーム領域において-
・小学校体育授業における教師の言語的相互作用に関する研究-高学年・バスケットボールの授業を対象にして-
・中学校バスケットボール競技における1対1の対応力に関する研究
・陸上競技中長距離ランナーにおける下腿部筋腱の力学的特性とパフォーマンスとの関係-ケニア・日本のランナーの比較を通じて-
・ライフスキルの獲得を促すスポーツコーチングスキル尺度の開発
・中学校における生活習慣の確立を目指した食育実践-家庭科を中心として-
・中学校家庭分野「問題発見」における生徒の認知傾向に関する探索的研究-消費生活領域を題材にして-
・高等学校家庭科教員のための教育情報サイトの開発
・教科教育における教材としての絵本の可能性-小学校家庭科デジタル絵本教材の開発から-
・恋人とのコミュニケーションスキルを高める授業の構想-高校生と大学生への調査に基づいて-
・家庭科教育の充実に向けた学校家庭クラブ活動のあり方
・技術科教育における生徒の工夫・創造時の思考内容の構造分析と測定尺度の構成
・発光ダイオードの温度センシング機能を利用した計測制御システムの開発
・自閉症者の行動要因の特定を志向した動画アノテーションシステムにおける教師の気づき獲得支援機能の検討
・小規模校におけるテキストマイニングの活用に関する研究-実践「やる気の花」を通した児童の変容把握を目的として-
・協調的授業改善を支援するための動画共有システムVISCOの実践と評価に関する研究
・小学校算数科における図形とその構成要素の間で形成的な行き来が可能な学習環境システム
主な教育研究課題
【教科教育の理論と方法を学ぶ教科教育科目群】
【教科内容研究】
■ 保健体育科教育論
■ 技術教育基底論
●からだと心の健康
■ 保健体育科授業研究
■ 技術教育カリキュラム論
●スポーツパフォーマンスと身体機能
■ 家庭科授業研究
■ 技術教育授業研究
●文化としてのスポーツ
●技術と工学
【教科内容の理解を深める教科専門科目群】
●情報とコミュニケーション
■ からだと心の健康
■ スポーツ心理学
■ 健康教育論
■ 食生活の科学と文化
■ 学校保健研究
■ 食生活科学演習
■ 衛生学・公衆衛生学研究
■ 衣生活の科学と文化
■ 子どものリスクと安全教育
■ 住生活の科学と文化
●保健体育科教育
■ 子どものメンタルヘルス
■ 電気・電子工学とものづくりの技術
●技術・工業科教育
■ 身体運動科学
■ 機械工学とものづくりの技術
●家庭科教育
■ スポーツ文化論
■ 情報工学とプログラミングの技術
●情報教育
【教科専門と教科教育の架橋により理論と実践の融合を図る科目群】
●生活の科学と文化
●人間環境と共生社会
【教科教育研究】
【複合領域研究】
■ 運動指導の基礎と応用
■ 計測・制御システム教材研究
●スポーツと現代社会
■ 保健体育科教材論
■ エネルギー変換教材研究
●子どもの健康と運動
■ 家庭科教材論
■ 材料加工教材研究
●情報社会と生活
●教育の情報化とICT活用
【複合領域の内容と教育方法を学ぶ科目群】
■ 地域スポーツの運営と課題
■ 教育情報工学
■ ライフスタイルと健康
■ 教育情報ネットワーク活用論
■ ライフスタイルと家族関係
■ 情報教育論
■ ライフスタイルと環境
■ 総合学習情報教育論
■ 食育の考え方と進め方
■ 情報教育環境開発論
■ 教育情報コミュニケーション
■ 情報社会と生活
■ 情報活用実践論
■ 教育の情報化と ICT 活用
●食育実践のあり方と方法
●生活環境と人間
●ライフスタイルと健康
■ 情報のモラル教育と学校のセキュリティ
【探究力を養成する課題研究】
■ 課題研究
※開講科目は変更する場合があります ※共通科目は 9 ページを参照
33
【修 士課程】教科 教育実践開発専攻
生活・健康・情報系教育コース
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります ※コース協力教員 *専門職学位課程〈教職大学院〉
と両方の専任教員)
山本 忠志
教 授
「身体運動科学」
「運動指導の基礎と応用」
「保健体育科教材論」
「ライフスタイルと健康」
「食育の考え方と進め方」
を担当。運動生
理学、運動方法学を専門とし、体力向上に関する研究や集団ボール
ゲームの技能向上などについて研究を進めています。
准教授
有山 篤利
准教授
「スポーツ文化論」
「保健体育科教材論」
を担当。武道の戦術的な思
考様式と日本人の美意識や古典芸能との関連、術理の変容と柔道
のスポーツ化等について探るとともに、教科体育における武道領域の
学習内容や指導方法を研究しています。
准教授
小田 俊明
特任准教授
島本 好平
准教授
筒井 茂喜
※
専門は体育科教育学。体育授業の意義を間身体性を手掛かりに、
「身体コミュニケーション」の観点から捉え直し、
その理論的枠組みの
構築をめざしています。現在は
「身体接触を伴う運動」における
「身体
コミュニケーション」の内実を明らかにしようとしています。
教 授
小山 英樹
「電気・電子工学とものづくりの技術」
「計測・制御システム教材研究」
などを担当。発光ダイオード
(LED)
やトランジスタなどの電子部品が持
つ興味深い特性に着目し、新しい教材の開発などを進めています。
教 授
森山 潤
*
「技術教育基底論」
「 技術教育カリキュラム論」
「 教育情報ネットワー
ク活用論」
などを担当。技術教育や情報教育における学習者の認知
的実態の分析に基づく教授・学習過程の検討、
カリキュラムや教材シ
ステムの開発等の課題について実践的に研究しています。
准教授
小川 修史
「教育情報工学」
などを担当。教育工学、認知科学の立場から主に特
別支援教育を対象とした教育支援システムや学習支援システムにつ
いて研究しています。
教 授
前田 智子
「食生活の科学と文化」
「ライフスタイルと健康」
を担当。各種穀物の
食品加工特性と機能性について、化学的・物理的側面から研究して
います。脳波や心身の状態が食のおいしさに及ぼす影響についても
研究を進めています。
助 教
永田 夏来
「ライフスタイルと家族関係」
を担当。現代社会における結婚観や夫
婦関係について、若者の恋愛・性行動を中心に研究しています。家族
社会学・家族関係論の知見に基づいたインタビュー調査や、
アンケー
トを用いた実証的な調査分析に取り組んでいます。
34
中須賀 巧
「保健体育科教育論」
「 保健体育科教材論」
を担当。体育授業にお
ける動機づけ雰囲気
(授業雰囲気の認知の仕方)
がスポーツへの取
り組み方や生きる力にどのような影響を与えているのかについて研究
を進めています。
教 授
「スポーツ心理学」
「保健体育科教材論」
を担当。アスリートを対象とし
て、
「生きる力」
に例えられる
「ライフスキル」の獲得を支援する、
日本独
自のライフスキルプログラム開発に関する実証的研究をしています。
森田 啓之
「スポーツ文化論」
「地域スポーツの運営と課題」
を担当。学校運動
部活動や地域スポーツクラブを対象にすることで、学校体育・スポーツ
と社会体育・スポーツの関係
(役割分担、連携)
について研究していま
す。
助 教
「身体運動科学」
「 運動指導の基礎と応用」
を担当。専門はバイオメ
カニクス、運動生理学、
トレーニング科学。運動器、特に骨格筋の機
能とその発育発達・適応を興味の中心に置きながら、医用工学など関
連分野も視野に入れて研究を進めています。
上原 禎弘
「保健体育科授業研究」
「 保健体育科教材論」
を担当。体育科教育
学を専門とし、優れた体育授業の創造をめざし、教師教育の在り方や
学習過程の組織化などに関心を持って研究しています。
西岡 伸紀
※
「健康教育論」
「子どものリスクと安全教育」
を担当。喫煙、飲酒、薬
物乱用、事故など重大な結果を招きうる課題を対象に、防止教育の内
容やその教育効果について、意志決定・対人関係等のライフスキル
の育成、保健学習などと関連させて研究しています。
教 授
長瀬 久明
「情報活用実践論」
「 情報教育論」
などを担当。
インターネット上の機
械翻訳サイトを用いた母語発信・母語受信コミュニケーションにおけ
る日本語原文の書き方や補助語などの追加法について研究していま
す。
教 授
森廣 浩一郎
「教育情報コミュニケーション」
「 総合学習情報教育論」
などを担当。
教育情報科学の立場から、認知科学的な考察に基づく教育・学習支
援システムを、
コンピュータネットワーク上に構築する方法論について
研究しています。
准教授
掛川 淳一
「情報教育環境開発論」
「情報工学とプログラミングの技術」
などを担
当。教育工学の立場から、知識工学・認知科学・学習科学的なアプ
ローチに基づき、ICTを活用した学習/教育支援システムについて研
究しています。
教 授
岸田 恵津
「食育の考え方と進め方」
「ライフスタイルと環境」
などを担当。食育、
栄養教育の学習内容と方法や、
野菜の嗜好・栄養特性について研究
しています。
教 授
永田 智子
*
「家庭科授業研究」
「 家庭科教材論」
「 教育の情報化とICT活用」
を
担当。家庭科教育を中心として、児童生徒の実態に基づいた教材や
授業の開発、ICTを活用した授業研究等について実践的に研究して
います。
教 授
溝邊 和成
※
「ライフスタイルと環境」
を担当。生活科、
理科、
総合的な学習を中心と
した小学校教育の環境にかかわる授業論、
カリキュラム論に関心を持
ち、研究を進めています。主に現場における事例的・実践的研究を手
掛けています。
生活・健康・情報系教育コース
Voice
体育・スポーツの幅広い分野が学べます
行動開発系教育コース
スポーツ健康系教育分野
平成28年3月修了
本コースは、現職教員、教員志望のストレートマ
スター、スポーツ指導者など、体育・スポーツの指
導に関わる人たちが集まっています。講義では、体
育科教育だけでなく、地域スポーツなど幅広い分
野を学ぶことができます。学生は、自らが設定した
研究テーマについて、所属するゼミの教員の下で
丁寧な指導を受けながら研究を進めます。また、研
究室でのゼミだけでなく、月1回、研究室の垣根を
越えた合同ゼミ
(勉強会)を開催し、研究の進捗状
況を発表して参加者
(学生・指導教員等)と意見交
流を図り、研究に役立てる機会があります。コース
の仲間からの意見が研究のヒントとなり自らを振
り返る貴重な時間になります。
今後、大学院で学んだことが学校現場で活かせ
るように、実践を進めていきたいです。
木村 如宏さん
Voice
"学校現場→教育大学大学院→学校現場"でステップアップ
行動開発系教育コース
応用生活系教育分野(工業)2年
大学院は、ストレートマスターだけでなく現職教
員や留学生とも一緒に講義を受け、会話をし、共
に学び、成長する場所です。講義以外の学生生活
は、バーベキューやそうめん流しなどイベントが盛
りだくさんで、学生だけでなく先生方ともたくさん
話すことができ、とても充実しています。
私の所属しているコースでは、情報教育を中心
に、担当教科である工業教育についても学ぶこと
ができるので、専門性が深まり、実践的な知識や
技能を得られます。ゼミでは、研究することの難し
さだけでなく、一つのものを多方面から見るという
視野の広がりを指導していただいています。
2年間で得たものを、学校現場に戻ったときに
生かせるよう、学びを重ねていきたいと思います。
大上 政俊さん
Voice
大学院でしか得ることのできない学び、出会い、経験がたくさんあります
行動開発系教育コース
応用生活系教育分野(家庭)2年
西窪 玲衣さん
「教育」についてもっと学びたいと思い、兵庫教
育大学の学部から大学院へ進学しました。大学院
の講義では、学部よりもさらに専門的な知識、実
践的な内容、指導方法を学ぶことができます。ま
た、自分の専門分野以外の講義も受けられます。
講義では、先生方やコースの仲間が優しく熱心に
指導してくださり、学ぶことの楽しさをあらためて
実感することができました。
大学院生が、ストレートマスター、現職の教員、
社会人経験者など年齢も経験もさまざまであるこ
とも魅力だと思います。共に学び 交流していく中
で、教育に対する多様な考えや思いに触れること
ができ、刺激を受けました。そして、自分自身の考え
を見つめ直すことができました。
多くの学び、仲間との出会いや交流は、大学院
でしか得ることができないものだと思います。今後
は大学院での学びと経験を生かし、日々学び続け
る教員になりたいです。
35
【専門職学位課程】教育実践高度化専攻
学校経営コース
学校改革や教育行政に貢献するキーパーソンを養成
学校づくりをリードする高度な経営力の育成を図る
学校教育に対する社会の期待は大きくなってきており、
これから
学校経営コースでは、
これからの学校づくりをリードする校長や
は、
学校が自らの判断で保護者や地域社会の期待、
要求に応えな
副校長、教頭などの学校経営専門職、学校を支援する教育行政
がら、
自律的に学校づくりに取り組むことがきわめて重要となります。
専門職を養成します。両者に必要とされる高度な実践力、
すなわち
特色ある学校づくりを実践するにあたり、
校長や副校長、
教頭に
深い教育的見識に支えられた高度な経営力の育成をめざします。
は深い教育的見識とともに、
組織を動かす経営力が求められます。
現職教員を対象に神戸ハーバーランドキャンパスで夜間クラスも開
また、学校づくりを支援する教育委員会の指導主事や管理主事、
設しています。
教育長などにも高度な役割、
力量が必要とされます。
■対象 校長や副校長、教頭、主幹や指導主事の候補者となりうる現職教員
指導主事や管理主事の候補者となりうる教育行政職員
教職、教育行政職以外の職にあり、学校づくりに携わる意志のある者
専門科目と実習科目の特色
36
■専門科目
■実習科目
●学校経営専門職と教育行政専門職に必要とされる力量を体系的
に網羅し、実務能力の育成を図ります。
●講義を通して基本的な理論を修得するとともに、演習などでより多
くの事例に触れながら、実務的なトレーニングを行います。
●研究者と実務家が協働して教育課程を編成。両者の協力のもと
ですべての授業を行います。
●学校、教育委員会と常に連携を図り、授業で取り上げる事例に関
する情報を収集するとともに、授業における議論の内容を学校、教
育委員会にフィードバックして、意見を交換します。現場と直結した
授業内容とします。
●すべての授業においてディスカッション、プレゼンテーションを重視
します。
●同 期入学生による少人数の学習集団(コーホート)
をつくり、2年
間常に学修や研究を共にします。
●実習生として学校経営や教育行政の実務に長期間携わることで、
学校経営専門職や教育行政専門職としての職務内容の遂行や
課題解決に必要な専門的知識、実践的スキルの修得をめざしま
す。
●数日間、校長や副校長、教頭(学校経営専門職)、所属長(教育
行政専門職)
のシャドウイングを行います。つまり、
実際の職務内容
を間近に観察します。
●日誌を作成し、全体を網羅したポートフォリオを作成します。
●実習の前後あるいは同時並行してセミナーを行い、各自の実地体
験や成果・課題を深化し、統合し、相互に共有します。
●大学の実務家教員
(スーパーバイザー)
、大学教員
(アカデミック・
アドバイザー)
、実習校の指導教員
(メンター)
が綿密に連携しなが
ら指導します。
専攻科目・実習科目
【専門領域科目群】
■ 教育行財政の制度と運用
■ 教職員職能開発と研修プログラムの開発
■ 学校改善・教育行財政実践課題研究Ⅰ
■ 教育施策の立案と評価
■ 開かれた学校づくりの事例と実践演習
(教育調査法)
■ 教育法規の理論と実務演習
■ カリキュラムの開発と学校の特色づくり
■ 学校改善・教育行財政実践課題研究Ⅱ
■ 学校組織マネジメントと学校評価
■ 学校危機管理の理論と事例演習
(改善プランの開発)
【実習科目】
■ 学校経営専門職インターンシップ
■ 教育行政専門職インターンシップ
※開講科目は変更する場合があります ※共通基礎科目(9 ページ参照)は現職教員とその他の学生でクラス分けします
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります)
淺野 良一
学校組織マネジメントが専門です。特に学校組織の活性化プロセスと
教職員の職能開発・人事管理について実証的研究を行っています。
また、教育委員会の政策評価や教員研修の事業評価、研修の効果
測定についても研究しています。
准教授
當山 清実
准教授
安藤 福光
カリキュラムマネジメントが専門で、
カリキュラムの組織的運営を
「アー
ティキュレーション
(接続と分節化)
」の概念で研究しています。小中一
貫や中高一貫教育のフィールド調査も手掛けており、実践的な研究を
めざしています。
大野 裕己
准教授
川上 泰彦
教育行政と学校経営の接点に着目しています。教員の異動・昇進や
配置といった教員人事行政に関する研究のほか、国・地方レベルにお
ける種々の教育行政システムの変化が学校の諸活動や経営に与え
る影響にも関心を持っています。
准教授
学校経営コース
学校現場と教育行政での実務経験に基づき、教員の職能開発とそ
の促進要因となる現職研修の在り方について研究を進めています。
自律的学校経営を支援する教育行政施策やわが国の経験を活用し
た国際教育協力に関する研究領域にも関心を持っています。
教 授
学校経営、特に学校内・外の連携マネジメントの研究に取り組んでい
ます。
コミュニティスクールなど参加型学校経営の在り方の研究に加
え、最近は、家庭学習推進の手法や民間企業などとの連携の在り方
についても研究を進めています。
上田 真弓
国の教育行政における実務経験に基づき、教育法規や教育行政を
専門としているほか、教育NPOにおける実務経験やそのネットワークを
生かして、地域とともにある学校づくりや学校と地域との協働に関心を
持って教育・研究に取り組んでいます。
Voice
「質の高い教育環境」での学び合いが魅力です
学校経営コース 2年
吉田 朝顕さん
子どもたちに対して、
「質の高い教育環境」
を整える
ことが私たち教員の仕事です。私が大学院修学休業
制度で進学した理由は、
「 質の高い教育環境」
が本
コースにあったからでした。
本校で学ぶ価値は、他校種・他府県の現職教員と
学校経営・教育行政等の分野における取り組みを互
いに吟味し、
より良い方策を練り合う体系的なカリキュ
ラムが充実していることにあります。加えて、
それらの
講義を一流の教授陣が受け持ち、現職教員が理論と
実践の往還が図れるよう支援してくださいます。
また、
日本各地で開催されている教授の講義や演
習にフィールドワークとして参加でき、
2年生になると
学校経営・教育行政専門職インターンシップという形
で現場の職務を観察・体験し、専門職としての資質力
量を養う貴重な学びも実習科目として設定されていま
す。
「質の高い教育環境」
において
「質の高い専門職と
しての"学び"」
が保障されているのが本コースです。
37
【専門職学位課程】教育実践高度化専攻
授業実践開発コース
授業を極める、学校現場とともに
高度な授業実践の力量を身に付けた教員を養成する教育課程を編成
優れた教育実践力を備え、学校教育の抱える複雑かつ多様な
リング、教育実践研究推進など、学校現場の中核を担う教員に求
諸課題の解決に向けて卓越した資質・能力を発揮し、
積極的に実
められる資質・能力の育成をめざします。授業では模擬授業や話
践改革に取り組める教員や将来の指導主事となる人材を養成しま
し合い活動、事例研究など、学生が実践的に取り組める演習や実
す。授業実践と学校の実践課題を中核に置いて、現職教員の大
習を豊富にそろえています。
また、現任校や連携協力校などで長
学院生と、教員免許状を有する学部新卒者、社会人経験者がそ
期にわたる実習を行います。
れぞれの特色を生かして教育研究を進めます。
このような教育課程を通して、高度な力量を身に付けた教員の
教育課程は、理論や実践課題の分析、
モデル開発などを組み
育成をめざします。小・中・高等学校などの教育現場で3年以上の
込み、
学校現場の諸課題に直接結び付くように編成しています。
カ
教職経験のある現職教員を対象に夜間クラスも開設しています。
リキュラムや単元、教材の開発、授業設計・展開・分析・評価、
メンタ
■対象 現職教員、教員免許状取得済みの者および取得見込みの者
専門科目と実習科目の特色
38
■専門科目
■実習科目
●授業実践、教材開発、授業研究、研究推進、教師成長などの科目
を用意し、授業実践者としての高度な資質・能力の育成をめざしま
す。
●「 教育実践課題解決研究」は3つの実習に連動し、学校現場の
実践課題の解決に取り組みます。
●模擬授業、話し合い活動、事例研究などを豊富に取り入れた実践
的授業により、
アクティブ・ラーニングをめざします。
●連携協力校や現任校で3種類の実習「教育実践基礎実習」
「教
育実践開発実習」
「 教育実践改善実習」
を実施します。
「教育実
践基礎実習」
では現状把握や児童生徒とのラポール形成、
「教育
実践開発実習」
では研究課題の解決に取り組みます。
「教育実
践改善実習」
では
「教育実践開発実習」の成果と課題を踏まえ、
さ
らなる解決に取り組みます。
●大学教員と学校現場の教員、大学院生が協働して内容を構築し
ていきます。
●夜間クラス生は所定の審査に合格すれば履修を免除します。
専攻科目・実習科目
【専門領域科目群】
■ 授業実践における専門的技能
■ 授業実践研究のためのデータ分析
■ 教師の専門的思考と知識基盤
■ カリキュラムデザインの基礎
■ 授業研究の理論と実践
■ 教育実践課題解決研究
■ 学習指導と授業デザイン
■ 学校カリキュラムのデザインと推進体制
■ 学習環境と ICT 活用
■ メンタリングの理論と実践
【実習科目】
■ 教育実践基礎実習
■ 教育実践開発実習
■ 教育実践改善実習
※開講科目は変更する場合があります ※共通基礎科目(9 ページ参照)は現職教員とその他の学生でクラス分けします
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります)
黒岩 督
教科学習をはじめとするさまざまな授業場面での学習・学習指導・評価
について、実証的アプローチによる研究を進めています。
とりわけ、児
童生徒の理解・認知・思考などの過程に焦点を当て、学習の質を高め
るための教育内容および方法の開発に取り組んでいます。
松本 伸示
教 授
吉水 裕也
初等・中等教育における授業論やカリキュラム論に関心を持ち、学習
問題発見、議論、地域、市民性育成などをキーワードに実践研究に取
り組んでいます。市民性育成のための授業の開発・実践・評価にも取
り組んでいます。
教 授
永田 智子
授業のねらいや児童生徒の認知・技能の実態を踏まえた教材開発、学習
指導および評価など、多様な側面からの授業研究に取り組んでいます。
ま
た、教員の指導力向上のための研修プログラムやシステムの開発研究に
も取り組んでいます。
さまざまな場面でICTを積極的に活用していきます。
准教授
山内 敏男
社会科、特に歴史学習を中心に出来事の関連付けの在り方に着目し
た研究を行っています。
これまでの見方・考え方の枠組みを乗り越え、
新たな見方・考え方を獲得していくプロセスを重視した学習モデルの
開発と実践的検討に取り組んでいます。
講 師
奥村 好美
学力評価、
カリキュラム評価、学校評価といった教育評価を中心に、
教育方法学の知見を生かし、授業実践に基づいた研究に取り組んで
います。日本だけでなく、
オランダもフィールドに学校現場と連携しなが
ら研究を進めています。
長澤 憲保
教 授
溝邊 和成
授業実践開発コース
教 授
学習者の知の再構築の実態を認識論の立場から分析し、教科学習
における授業の在り方を探究しています。
また、理科授業に関わる諸
問題を歴史的、
理論的に考察するとともに、
学習者の自然認識を分析
し、実践的な理科カリキュラムを開発しています。
教 授
授業づくり・学級づくりの指導理論およびその研究法に関する研究、
授業実践力開発のための教員の専門的資質能力の研究およびその
研修プログラムの開発、
メンタリング理論とその実践法に関する研究
などに取り組んでいます。
初等教育における授業論、カリキュラム論、教師教育等に関心を持ち、自然環境や科
学、伝統的な文化といった幅広いテーマに対し、史的検討をはじめ認識論的立場や
世代間交流の視点を取り入れたプログラム開発・授業改善を行っています。生活科
や理科、総合的学習、幼児期の科学を主な研究フィールドとして取り組んでいます。
教 授
森山 潤
授業におけるICT活用、情報教育や技術教育における実践研究に取
り組んでいます。児童生徒の認知・思考・情意の分析に基づくICT活
用の授業デザインやデジタル教材の開発などを行っています。
准教授
伊藤 博之
「新しい教育内容」
(情報教育・メディア教育、性教育・生教育、食育、
ソーシャルスキル教育など、近年、今までの伝統的な教育内容に付け
加えて学校で扱うべきではないかと考えられているもの)
のカリキュラム
化に必要な原理的・実践的検討を行っています。
講 師
宮田 佳緖里
児童生徒が授業を通して概念や法則を理解し、
それらの知識を使って
思考できるまでの教授学習過程について、実証的立場で研究してい
ます。
また、児童生徒が授業に先立って持っている知識や信念に応じ
た授業プランの開発・実践・評価にも取り組んでいます。
特任教授
吉田 和志
国語科教育学と日本語表現法を専門とし、
「 言語活動の充実」
「コ
ミュニケーション力の育成」
をめざして、
スピーチやshow & tell、
インタ
ビューや聞き書き、相互交流の新しい試みであるワールドカフェなど、
こ
とばを通して人と人とがつながる方策を探求しています。
Voice
現場経験を見つめ直し、学びを深め、さらなる成長を目指す
授業実践開発コース 2年
久保 智子さん
良い授業とは何なのか―日々、生徒と向き合う中
で感じていました。
大学院に入学してみると、授業のあり方はもちろん
のこと、幅広い見地から学びの場が開かれていまし
た。理論について学習したり、
それを現場の事例に即
して考えたりするなど、専門的な学びと今までの経験
がつながり、学ぶことの楽しさや奥深さを感じていま
す。
また、校種や教科を超えた多くの仲間との出会い
があり、
とても新鮮です。
さらに、共通基礎科目の講義
を他コースの方々と一緒に受けることができることも
魅力的です。
先生方は親身になって熱心に指導してくださいま
す。実習の際にも授業の方向性についてさまざまな
観点からアドバイスを頂き、実践へとつなげることがで
きました。
今後も、
これからの教育のあり方について学びを深
め、教員として大きく成長できるように、
自分らしく前に
進みたいと思います。
39
【専門職学位課程】教育実践高度化専攻
生徒指導実践開発コース
包括的な児童生徒支援のために
児童生徒の支援を包括的に学ぶ
生徒指導
現在、子どもを取り巻く状況は極めて複雑化しています。表
面的には一つの問題に見えても、
その背後にはさまざまな要因
教育相談
が絡んでいます。今こそ、複数の視点を包括した理解、
それに
包括的
児童生徒支援
基づくトータルな働き掛けが重要です。本コースでは、
現代の学
校現場に求められる包括的・多角的児童生徒支援を可能に
するさまざまなアプローチが学べます。
そのために、
「生徒指導」
「教育相談」
「学級経営」
「キャリア教育」
「道徳教育」
「特別
活動・地域連携」の6つの分野が設定されています。
キャリア
教育
Student
guidance & counseling
特別活動
地域連携
道徳教育
学級経営
学修内容の例としては、
次のようなものがあります。
◦道徳の教科化に伴う授業の充実、
評価の在り方
◦適応指導教室などとの連携による不登校児童生徒の支援
現場における包括的な児童生徒支援に寄与
◦いじめの発生原因の理解と予防に向けた対策
◦集団や人間関係の心理学を応用した科学的な学級経営
成果発信
◦カウンセリング手法をベースにした教育相談
実践研究
◦小学校から大学までを視野に入れた幅広いキャリア教育
◦特別活動を生かした21世紀型能力の育成 など
専門科目と実習科目の特色
■専門科目
専門科目は、上記の6つの領域それぞれ
について、専門的に学びます。
特色としては、理論・実践のどちらか一方
のみではなく、両者の融合を図る授業をめざ
しています。心理学、教育学、社会学、倫理
学など包括的児童生徒支援の基礎となる
理論や考え方を学ぶだけでなく、
それぞれの
理論の学校教育への応用・実践を常に見
据えた授業が展開されています。例えば、
あ
る学級経営の授業では、担当教員から学級
内の集団過程に関する社会心理学の理論
が紹介・解説されると、
その理論が現場のど
のような状態に当てはまるかを受講生一人
ひとりが振り返り、
グループ討論を行います。
次に、
そのような学級状態における児童生
徒の心理や行動を把握し改善するための方
法を、教員のアドバイスを受けながら検討し、
具体的に練り上げていきます。
また、学習方法としては、
ディスカッション、
ロールプレイ、事例検討、実践観察、調査な
ど、学生が自ら考えながら学習する授業を展
開します。
40
■実習科目
専門科目の中に、
実践研究に関する分野
があります。これらの中で、学生は自らの問
題意識を明らかにし、先行の調査研究、理
論、専門科目の授業等を踏まえ、実践研究
の計画、実践、データの収集と分析等を行
います。
したがって、専門科目と実習科目を
つなぎ、
自らの学びを深める授業科目といえ
ます。その成果は「特定の課題についての
学修の成果」
として結実します。各自の実践
研究の成果は、
コース発行の冊子としてまと
められ学校現場に発信されるとともに、図書
館を通じてWeb上でも公開されます。
なお、実践研究を進める上で、他にない
ユニークな指導体制を取っています。ゼミ担
当の教員による個別指導
(ゼミ指導)
に加え
て、定期的な集団指導が行われます。集団
指導にはゼミ担当者以外の他分野の教員
が複数参加し、院生は現時点での研究内
容や進捗状態を発表します。異なる分野の
教員からコメントや指導を受けることで、
より
現場に寄与し得る包括的な視点を養い、実
践研究をより深化させることができます。
実習科目は、学校や施設等で、大学での
学修を生かしながら実践的・体験的に学びま
す。実地研究Ⅰ
(包括的児童生徒支援の実
際)
では、学校現場における各自の問題意
識を焦点化するため、参与観察やシャドウイ
ングといった手法で、連携協力校(実習校)
での児童生徒支援の様相を学習します。
実地研究Ⅱ
(包括的児童生徒支援のた
めのアクションリサーチ)
は、実践研究に直
結する現場実習です。ゼミ指導・集団指導
で深めた研究内容に基づき、授業で培った
力量をもって、現任校や連携協力校(研究
課題によっては、
その他の児童生徒支援施
設)
で実際に実践し、
その効果性の検証や
省察を行います。
実地研究Ⅲ
(包括的児童生徒支援のた
めのケーススタディ)
では、
不登校など心の問
題を抱えた児童生徒への支援の実際を学
びます。適応指導教室などの支援機関を実
習先とし、不登校児童生徒への接し方や支
援の在り方を自らの問題として捉え、学校現
場での省察につなげることが求められます。
専攻科目・実習科目
【専門領域科目群】
■
■
■
■
生徒指導のための協働的指導体制の事例研究
教育相談の理論と技能開発
キャリア教育実践プログラムの開発
道徳教育及び道徳授業の理論と実際
■
■
■
■
道徳授業の教材及び指導過程の実践開発 ■ 包括的児童生徒支援のためのアセスメント
円滑な学級経営のための力量形成
■ 包括的児童生徒支援の実践研究Ⅰ
社会心理学に基づく学級経営の実践開発 ■ 包括的児童生徒支援の実践研究Ⅱ
特別活動・地域教育活動プログラムの開発
【実習科目】
■ 実地研究Ⅰ(包括的児童生徒支援の実際) ■ 実地研究Ⅱ(包括的児童生徒支援のためのアクションリサーチ)
■ 実地研究Ⅲ(包括的児童生徒支援のためのケーススタディ)
※開講科目は変更する場合があります ※共通基礎科目(9 ページ参照)は現職教員とその他の学生でクラス分けします
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります)
古川 雅文
学校におけるキャリア教育の実践や理論、
キャリアカウンセリングにつ
いて研究しています。特に、児童生徒の新入学時における学校適応
と将来展望に関する研究および、社会性と感情の教育に関する研究
に取り組んでいます。
教 授
松本 剛
教 授
竹西 亜古
専門は社会心理学、心理的公正。
フェアな学級経営から教員のリー
ダーシップを検証し、
それが子どもの所属感や自尊心、共感性、向社
会行動に及ぼす影響を検討しています。
リスク心理学も専門としてお
り、青少年のリスク認知から生徒指導の在り方を研究しています。
准教授
淀澤 勝治
小学校を中心とする学校現場での教職経験を生かし、現代社会にお
ける子どもたちの生徒指導上の諸課題に対応できる道徳教育および
道徳授業の在り方を実践的に研究しています。特に、価値の自覚を深
めるため、
「 話し合い活動」
を効果的に展開する授業過程の開発とそ
れに関する資料の開発を中心に取り組んでいます。
准教授
隈元 みちる
臨床心理学の中でも、
イメージや身体に焦点を当てた研究を行ってい
ます。発達障害も含め、不適応を起こしている子どもへのアプローチ
や周囲のかかわり方についても実践的に研究しています。
新井 肇
教 授
谷田 増幸
欧米圏や日本における道徳教育の基礎的・実践的研究を進めていま
す。具体的には、道徳科や公民科「倫理」の教材と指導過程の開発、
教育活動全体を通じて行う指導のカリキュラム開発などによって、子ど
もの発達段階を踏まえた人間としての在り方や生き方に関する教育
について考えていきます。
准教授
生徒指導実践開発コース
カウンセリング・臨床心理学と学校教育相談に関する研究をしていま
す。
カウンセラーとしては、人間性心理学の立場で青年期臨床を中心
に実践しています。学校教育相談に関する実践や集団で行うエンカウ
ンター・グループのファシリテーターの在り方についても関心があり、研
究しています。
教 授
生徒指導のための協働的指導体制の事例研究、
児童生徒の問題行
動に関する事例研究を担当します。協働的児童生徒支援システムの
構築、教師のストレスとメンタルサポートといったテーマを中心に、生徒
指導や学校カウンセリングに関する実践的研究に取り組んでいます。
安原 一樹
教育学
(特別活動の研究・人権教育)
、教育行政学
(社会教育学・地
域教育経営論)
を専攻。地域社会での青少年期から高齢期に至る教
育・学習活動を生涯教育の観点から研究するとともに、
その視点を生
かした学校における教科外活動
(特に特別活動)
の在り方を思索し、
体系的な研究を構想中です。
准教授
山中 一英
社会心理学、教育心理学を専攻。児童生徒の社会性を育む学級集
団づくり、児童生徒同士の人間関係づくりを促す学習活動のデザイン
などのテーマを中心に、学校現場の教員と協働しながら研究に取り組
んでいます。
そのような協働を積み重ねることで、学級経営にかかわる
新たな知の構築をめざしています。
特任教授
松田 修
専門は特別活動。長年の教職経験を生かし、
望ましい集団活動を通し
て、豊かな人間性や社会性を養う指導の在り方を探究します。
また、特
別活動と他の教育活動との関連や今日的な課題を踏まえ、特別活動
の果たす役割や期待について実践的研究を進めます。
Voice
仲間と共に学び合い、包括的児童生徒支援をめざして
生徒指導実践開発コース 2年
永吉 洋子さん
本コースは多岐にわたる内容から構成されていま
す。生徒指導、教育相談、
キャリア教育、道徳教育、
学級経営、特別活動・地域連携の6つの柱があり、
多角的・多面的視野に基づいた研究が毎年発表さ
れています。
1年次前期の終わりにはそれぞれのゼミ
に分属し、専門的な研究テーマに沿って指導を受け
たり、互いに意見交流をしたりしながら進められていく
のが特徴です。
また、現職教員と大学の学部から進学してきたスト
レート生が学び合うことはお互いにとって非常に有
意義です。ゼミ分属後は各テーマに沿って研究が進
められ、集団指導やゼミ指導により、
ますます深い学
びに向かっていきます。研究ですから、苦しいことや思
うようにいかないこともありますが、共に学び合う仲間
がいることは大きな励みです。
41
【専門職学位課程】教育実践高度化専攻
小学校教員養成特別コース
教育実践力と魅力のある先生を育てる
小学校教員免許状がなくても 3 年で教育現場の即戦力に
現代の小学校教員には、
深い児童理解に支えられた「学級づく
かな指導、
教員採用試験に向けた具体的なサポート体制を整えて
り」
「授業づくり」
とともに、地域や保護者との連携、
自らが常に教育
います。
研究を重ねていくことなどが求められています。
また、長期在学制度を活用した3年制で、修了時には小学校教
そのため、
このコースでは「学級経営」
「教科等の指導」
「個の
員専修免許状も取得できます。小学校教員養成特別コースでは、
課題」
「教育実践研究」
「教科の授業内容・方法」の5分野から成
実践的な指導力と自己の実践を省察・改善できる能力を身に付け、
る多様な授業科目、大学と現場が一体となった12週にわたる実地
新しい学校づくりを担える教員の養成をめざしています。
研究などの特色ある授業内容に加え、少人数ゼミを通したきめ細
■対象 中学校や高校などの教員免許状を有する者、大学卒業者、社会人
専門科目と実習科目の特色
42
■専門科目
■実習科目
●学校現場
(連携協力校)
の教員と大学教員、大学院生が協働して
課題の発見・追究・検証を行います。
●学生の「対話」
と
「省察」
を重視し、実践から"知"を構成する能力
を養います。
●アクション・リサーチ、
ケース・スタディなど、体験的・実践的な教育
研究手法を駆使します。
●2年次に約4カ月の実地研究、3年次に年間を通して約60時間以
上のインターンシップを実施します。
●教科や道徳、総合的な学習などの内容・方法・技術をはじめ、特別
活動、生徒指導、担任業務など多岐にわたります。
●実習期間中、週に1日は大学でのリフレクションセミナーに出席し
て、
その週の実習を振り返り、次週の課題や改善策を探ります。
ま
た、実習で学んだことを研究成果として発表します。
●実習先
(連携協力校)
の学級担任、大学教員、大学院生が協働し
てチーム・コンサルテーションを持ち、実践的指導力や自己教育力
の基礎を修得します。
専攻科目・実習科目
【専門領域科目群】
■ 学級づくりと教育的関係の構築
■ 生徒指導とキャリア教育の実際
■ 教育実践研究(アクション・リサーチ)
■ 特別活動指導と自治的文化的活動の展開
■ 障害のある児童への指導と支援方法
■ 教科・領域の内容・指導法研究
■ 道徳教育諸理論と道徳の授業づくり
■ 教育実地基礎研究
Ⅰ
(国語科)
・
(音楽科)
、
Ⅱ
(算数科)
・
(図工科)
、
■ 教科の授業づくりと授業分析・評価
Ⅰ(レポート作成法の研究)
、
Ⅲ(社会科)
・
(家庭科)
、
Ⅳ(理科)
・
(体育科)
、
■ 総合学習の創造過程と評価法
Ⅱ(教育実践研究法の研究)
Ⅴ(生活科)
・
(総合学習)
、Ⅵ(小学校英語)
■ 実地研究リフレクションセミナー
■ インターンシップ
【実習科目】
■ 実地研究Ⅰ(基本実習)、Ⅱ(発展実習)
※上記のほか、小学校教諭 1 種免許状の取得のため、学部で 70 単位(幼稚園、中学校または高等学校教諭1種免許状の所有者は 52 単位)の修得が必要です
※開講科目は変更する場合があります ※共通基礎科目(9 ページ参照)は現職教員とその他の学生でクラス分けします
平成28年度担当教員
教 授
(変更する場合があります ※はコース協力教員)
原田 智仁
教 授
専門は社会科教育学。特に歴史の領域を中心にカリキュラム研究や
授業開発・評価研究を行っています。近年は、活用力を育てる社会科
授業の開発、学習教材としての歴史教科書の研究にも取り組んでい
ます。
教 授
關 浩和
教 授
教 授
勝見 健史
准教授
専門は教育方法学。教育評価論を視点とした授業改善、特に国語科
単元学習や総合的学習の経験単元を対象に、単元組織・質的評価・
学習支援の方法に焦点を当てた実践的研究に取り組んでいます。
ま
た、評価の力量としての教育鑑識眼についても研究しています。
准教授
河邊 昭子
准教授
別惣 淳二
准教授
加藤 久恵
助 教
和田 あずさ
山本 智一
専門は理科教育学・科学教育学。科学的な説明活動(アーギュメン
ト)
の授業への導入や社会における科学問題の教材化に関して、理
科および総合的な学習の時間での指導法開発を中心に取り組んで
います。
准教授
専門は数学教育学。特にメタ認知能力に着目し、子どもの算数・数学
学習を考察するとともに、算数的活動・数学的活動を生かし、子ども自
らが知識を構成する授業づくりを研究しています。
鈴木 正敏
専門は幼児教育。幼稚園と小学校の接続期を中心に、
アジアや欧米
における幼児教育について日本と比較して、研究を行っています。
ま
た、幼稚園での保育実践研究のほか、小学校では情報教育・多文化
教育に関する実践にかかわっています。
准教授
専門は教師教育学
(教育実習研究)
。教育実習システムの内容およ
び方法について研究しています。近年は、教育実習生の省察的力量
の形成と専門職学習に関する研究、教育実習プログラムの開発と評
価に関する研究に取り組んでいます。
筒井 茂喜
専門は体育科教育学。体育教材論を視点とした体育授業の分析と
評価、教材開発について研究しています。身体接触を伴う運動の教
育的効果に着目した体育授業の在り方についても実践的に研究して
います。
准教授
専門は音楽科教育学。主に、音高感や音程感をはじめとする音楽的能
力の育成を目的とした学習プログラム開発を研究しています。子どもの
発達に即した合唱指導法や合奏指導法の研究、音楽科授業改善の
ための実践的研究、
これらに関する教材開発にも取り組んでいます。
吉川 芳則
専門は国語科教育学。説明的文章領域を中心に、学習活動の構成
と展開、学習指導過程の在り方や教材開発について研究していま
す。
また、言語活動の観点から、学級経営についても実践的研究に取
り組んでいます。
小学校教員養成特別コース
専門は社会認識教育学。構成主義的アプローチに基づく社会科授業
構成論や教材開発、学習指導法の研究を主な研究領域としています。
また、学校教育改善のためのカリキュラム・マネジメントに関する研究、
生活科と総合学習のカリキュラム開発研究にも取り組んでいます。
初田 隆
特別活動に関する授業を担当。主に図工・美術教育における指導法
や教材開発、
カリキュラム編成などを研究しています。
また、
アクリルを
中心に絵画技法の研究にも取り組んでいます。
前芝 武史
専門は彫刻。
とりわけ塑造による具象彫刻の制作を主軸に、彫塑造
形論・彫塑教育論にわたる研究を行い、
これらの相関性を追究してい
ます。
※
専門は英語教育学。小学校外国語活動で用いられる諸教材を英語
音声学音韻論の知見から整理するとともに、教室談話や記述物の分
析を通して、児童の英語音韻に関する気づきや学びの実態を可視化
することを研究主題としています。
Voice
4カ月にわたる教育実習で自らの成長を実感
小学校教員養成特別コース 3年
西村 美紀さん
小学校教員養成特別コースには、
ストレートマス
ターや社会人経験者など、
さまざまな経歴を持つ学生
が、小学校教員という共通の志を持って集まってきま
す。
私が一番成長を実感したのは、
4カ月にわたる小
学校での教育実習です。
1つの学級に長期間関わる
ことができるので、授業実践力だけでなく、個々の子ど
もとの関わり合いや学級経営、学校行事など、多様
な技術を身に付けることができます。
また、教育実習
総合センターでは、実習や採用試験対策の支援を受
けることができます。
講義では、実践的な指導方法に加え、
それを裏付
ける専門的な知識を学ぶことができます。現場で即
戦力として活躍できる教員を育てる環境が、
このコー
スには整っていると実感しています。
43
【専門職学位課程】教育実践高度化専攻
教育政策リーダーコース
教育行政にイノベーションを起こす人材を
日本の新しい地方教育行政をリードする人材育成
地方教育行政の組織および運営に関する法律が60年ぶりに改
行政の幹部養成コースです。必要な資質能力を獲得するために、
正され、
地方教育行政のリーダーの役割はますます重要なものとな
応用力、
知識、
実践のプログラムから構成しています。
りました。未来を創り出す子どもたちの教育に加え、地方分権化社
また、多忙を極める学生のために、修学形態を教員が出向いて
会における新たな地域社会を創り出すために、
教育行政の役割は
行う授業と、
VOD(ビデオ・オン・デマンド)
による授業、
半期に数日程
かつてないほどの転換期を迎えています。
度の神戸ハーバーランドキャンパスにおける集中授業とし、学生の
そのような中、本学に設置された教育政策リーダーコースは、
日
業務へのダメージ軽減を図るなど、
学びやすいものとしています。
本で初めてとなる、現職教育長や将来の教育長候補および教育
専門科目と実習科目の特色
44
■専門科目
■実習科目
●教育行政幹部職員
(教育長含む)
に必要とされる変革型の実践
的応用力を体系的に網羅し、
その力の育成を図ります。
●カリキュラムは、変革型応用力を身に付ける
「教育政策導入領
域」、教育長必須の専門的知識を修得する
「教育政策基礎領
域」、変革型の実践的応用力を身に付ける
「教育政策実践領
域」、
情報収集・分析力、
企画・構想力、
論理的思考力を身に付ける
「教育政策研究領域」
から構成されています。
●受 講生の要望等を踏まえた時期・場所で受けることができる
「フ
レックス&プレイスカリキュラム制度」
を導入し、教員が受講生のも
とに赴き行う
「出張講義」、教員の授業を収録したDVD等でフレッ
クスに学ぶことができる
「VOD方式」、受講生が一堂に会する神
戸ハーバーランドキャンパスでの「集中演習」の組み合わせを基本
とします。
●教育政策・教育行政に精通した教員陣による最新情報から成る
講義を踏まえ、受講生の多様な経験を生かした演習による授業を
行います。
●全ての授業においてディスカッションとプレゼンテーションを重視し
ます。
●海外、
自自治体首長部局・教育機関、他自治体等で実習を行い、
地域教育行政の変革を推進する上で求められる資質能力の獲得
を図ります。
●現職教育長については実務を通して実践の理論化を図り、教育
政策のトップリーダーとして多様で幅広いリーダーシップ能力を形成
し、
より高度な実践につなげることを目的としています。
また、教育
行政の幹部職員等については教育委員会等の教育行政に一定
期間関与し、教育施策の理念形成や構想・企画・実行等について
教育長等の職務を観察・疑似体験することを通して、教育政策トッ
プリーダーに向けた資質能力を養うことを目的としています。
●実習記録については、
日誌および全体を網羅したポートフォリオを
作成し、実習中・実習後のリフレクションの資料とします。
●教員と実習先の指導教員
(メンター)
が綿密に連携しながら指導し
ます。
専攻科目・実習科目
【専門領域科目群】
■ 教育行政マネジメント特論演習Ⅰ(情報収集・分析・構想)
■ 教育政策実践論
■ 生涯学習特論
■ 教育行政マネジメント特論演習Ⅱ(企画・実行・判断)
■ 教育行財政の立案と分析
■ 学校論
■ 教育行政リーダーシップ特論演習Ⅰ(組織人事)
■ 地方自治体行政論
■ 教育政策課題研究
■ 教育行政リーダーシップ特論演習Ⅱ(理念浸透)
■ 教育法規の理論と実践
【実習科目】
■ 教育政策トップリーダーインターンシップⅠ(海外教育行政機関)
■ 教育政策トップリーダーインターンシップⅡ(自自治体行政機関)
■ 教育政策トップリーダーインターンシップⅢ(自自治体教育機関)
■ 教育政策トップリーダーインターンシップⅣ(他自治体)
※開講科目は変更する場合があります
平成28年度担当教員
教 授
日渡 円
新制度下の教育長に必要な資質能力と養成について研究していま
す。
とりわけ、教育長の行動と過去の経験と学習の関係について明ら
かにし、養成プログラムの開発に取り組んでいます。
また、学校管理職
の研修プログラムの開発や、
コミュニティスクールについても研究して
います。
毎野 正樹
教育行政幹部や学校管理職のリーダーシップ開発、
マネジメント力向
上を中心に研究を進めています。
また、学校等における組織設計や人
事の在り方など、組織が人に与える影響についても関心を持っていま
す。
特任教授
教 授
小西 哲也
これまでの実務経験を生かし、
これからの時代に求められる学校およ
び教育行政におけるリーダーシップとマネジメントの在り方について研
究を進めています。特に、地域との連携によって教育の質の向上を担
保することの重要性について関心を持っています。
准教授
教育政策リーダーコース
准教授
(変更する場合があります)
諏訪 英広
教育経営学が専門で、教員評価、教員の力量形成、学校評価、学校
運営協議会等に関する研究を行っています。
また、地域教育経営の
視点から、
自主的・自律的学校経営を促進するための教育委員会の
支援の在り方についても関心を持っています。
堀内 孜
教育行政と学校経営の関係を中心に、教育政策から個別学校経営
までの全体構造を
「公教育経営」
として研究。京都教育大学教授・教
職大学院研究科長、兵庫教育大学教授、環太平洋大学副学長を経
て現職。
日本教育経営学会会長、中教審委員、
タイ国教育省顧問等
を歴任。
特論演習の様子
教育行政トップリーダーセミナー※の様子
※学生以外の参加者
(教育長など)
も合わせた公開型セミナー
45
【専門職学位課程】教育実践高度化専攻
グローバル化推進教育リーダーコース
学校現場のグローバル化推進のために
グローバル化が急速に進む今日において、
国際社会で活躍でき
して、国内外の多様な文化的背景を持つ人々との交流活動を企
る人材の育成が喫緊の課題となっています。本コースでは、
グロー
画・実施し、
同僚教員との協働を通じて組織的にグローバル人材を
バル人材の基盤である語学力、
コミュニケーション力、論理的思考
育成する実践力を養います。
力を備え、異文化や国際社会を理解した、学校におけるグローバ
受講生の多くが働きながら学ぶ現職教員であり、定期的に勤務
ル人材育成の中核となるスクールリーダーを養成します。
場所を離れて受講することが極めて困難であることから、受講生
教育に関連する専門的知識や実践力のある専任教員に加え
の都合に応じて授業スケジュールを組み、
出前授業、
ビデオ教材・
て、全国的に著名な専門家・実践者を講師やゲストスピーカーとし
スカイプを用いた授業等の多様な授業形態により、受講生が働き
て招き、
受講生の実践に生かせる最新かつ高度な専門知識・実践
ながら自身の実践と理論の往還を図り、
専門的知識や実践力を高
力が身に付く多彩な授業科目を設定しています。
これらの授業を通
めることができるカリキュラムを提供しています。
I CTを使った授業
専門科目と実習科目の特色
46
■専門科目
■実習科目
●世界の教育、国際理解教育などの科目を通して、
グローバルな視
野を養うことにより、
グローバル人材育成のリーダーとしての資質・
能力の育成を図ります。
●英語による授業指導技術の習得、英語を介した論理的思考やコ
ミュニケーション力を教授するために必要な知識・技術の習得およ
び実践力の向上を目的とした、学校の教育活動にすぐに役立つ
実践的な授業科目を数多く用意しています。
●英語を介して国際社会を理解し論理的思考法を学びながら、意見
を発信・議論するためのトレーニングを重ね、英語の運用能力を高
めます。
●英語を活用した授業実践力、英語による授業実践力を養います。
●受講生のこれまでの教育・実務経験と力量に応じて、各種教育機
関・開発援助実施機関等で実習を行います。
●実 習では多種多様なグローバル化実践およびその方法を学び、
幅広くグローバル化を推進できるスクールリーダーとしての資質能
力を養うことを目的としています。
●学生本人と教員、
実習先の指導教員が連携を図りながら内容を構
築し、
より高度なグローバル化実践力を獲得できるよう指導します。
●実習記録については、
日誌および全体を網羅したポートフォリオを
作成し、実習中・実習後のリフレクションの資料とします。
●所定の審査に合格すれば、10単位のうち最大8単位まで免除す
る制度があります。
専攻科目・実習科目
【専門領域科目群】
■ 国際理解教育
■ 実用外国語演習
■ グローバル・フィールドワークⅠ(海外)
■ 世界の教育
■ 英語を活用した授業研究
■ グローバル・フィールドワークⅡ(国内)
■ 国際教育協力
■ 英語を活用した論理的思考
■ グローバル教育実践課題研究
■ フィールドワーク・プレ演習
■ 外国語による表現法
【実習科目】
■ グローバル教育実践実習Ⅰ(現任校)
■ グローバル教育実践実習Ⅱ(現任校以外)
※開講科目は変更する場合があります
平成28年度担当教員
准教授
川﨑 由花
語彙習得における潜在記憶レベルでの記憶保持・学習効果について
研究しています。世界各国の人たちとの協働による語学教育の現場
経験に記憶研究の知見を照らし、
グローバル人材育成へ向けての英
語教育・英語による教科教育の方法について検討しています。
生駒 勝信
特任准教授
大山 守雄
高校時代の留学、
外国人留学生の受け入れ、
海外でのフィールドワー
クなどの実務経験を生かした、
グローバル人材育成教育の実践的プ
ログラムの研究・開発に取り組んでいます。
助 教
グレイディ クレア
日本の小・中学校におけるALTの経験および中国留学経験や中国
語の研究を通して、実用英語をはじめとするコミュニケーション能力を
上げる授業づくりの研究に取り組んでいます。
また、国際バカロレア認
定校の修了生としての経験を生かし、
グローバルな視野を持った人材
育成についても研究しています。
特任教授
楠本 信治
グローバル化推進教育リーダーコース
特任教授
科学技術が自然環境に及ぼす影響について、学校現場ではどのよう
な授業づくりができるのか。汎用性ある環境教育プログラムの作成を
通じ、理数科教育の立場からグローバル人材育成教育の実践研究
や開発に取り組んでいます。
(変更する場合があります)
長年、高校の英語教師として、英語を使った授業に取り組んできまし
た。
また、文部省
(当時)
の海外派遣や兵庫県の中国広東省訪問団
引率をはじめ、数々の国際交流事業に携わった経験を生かし、学校に
おける国際理解教育や国際交流の在り方について研究しています。
助 教
和田 あずさ
専門は英語教育学。小学校外国語活動で用いられる諸教材を英語
音声学音韻論の知見から整理するとともに、教室談話や記述物の分
析を通して、児童の英語音韻に関する気づきや学びの実態を可視化
することを研究主題としています。
スカイプ授業
外国語のグループレッスン
海外研修での個人指導
47
取 得で きる資 格
■教員免許状
兵庫教育大学大学院は、教育職員免許状の所要資格が得られる課程として文部科学大臣の認定を受けています。
各コースでは、以下の免許状を取得できます
(授業科目により対応免許が一部異なります)
。
…幼稚園教諭専修免許状 課程
専攻
…小学校教諭専修免許状 …中学校教諭専修免許状 …高等学校教諭専修免許状
人間発達教育専攻
コース
取得できる教員免許状の種類
教育コミュニケーションコース
臨床心理学コース
幼 小 中(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技術、家庭、職業、職業
指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教)
高(国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保健体育、保健、看護、家
庭、農業、工業、商業、水産、商船、職業指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教、情報、福祉)
幼年教育・発達支援コース
幼小
学校心理・学校健康教育・
発達支援コース
幼 小 中(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技術、家庭、職業、職業
指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教)
高(国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保健体育、保健、看護、家
庭、農業、工業、商業、水産、商船、職業指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教、情報、福祉)
養護教諭専修免許状
修 士 課 程
特別支援教育専攻
特別支援学校教諭専修免許状
(視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、病弱者、肢体不自由者)
障害科学コース
特別支援学校教諭 1 種・2 種免許状
(視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、病弱者、肢体不自由者)
(注 3)
特別支援学校教諭専修免許状
発達障害支援実践コース
言語系教育コース
幼 小 中(国語)
(国語) 高(国語)
(英語) 小 中(英語)
高(英語)
小 中(社会)
社会系教育コース
教科教育実践開発専攻
理数系教育コース
芸術系教育コース
(視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、病弱者、肢体不自由者)
障害科学コースの授業科目を受講することで、特別支援学校教諭 1 種・2 種免許状
(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
を取得できます(注 3)
高(地理歴史、公民)
幼 小 中(数学)
(数学) 高(数学)
小 中(理科)
(理科) 高(理科)
幼 小 中(音楽)
(音楽) 高(音楽)
幼 小 中(美術)
(美術) 高(美術、工芸)
高(保健体育)
幼 小 中(保健体育) (保健体育) 生活・健康・
情報系教育コース
中(技術)
(技術) 高(工業)
小 中(家庭)
(家庭) 高(家庭)
幼 小 中(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技術、家庭、職業、職業
指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教)
(情報)
高(国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保健体育、保健、看護、家
庭、農業、工業、商業、水産、商船、職業指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教、情報、福祉)
教育実践
高度化専攻
専門職学位課程
学校経営コース
授業実践開発コース
生徒指導実践開発コース
小学校教員養成特別コース
教育政策リーダーコース
グローバル化推進教育リーダーコース
幼 小 中(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技術、家庭、職業、職業
指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教)
高(国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保健体育、保健、看護、家
庭、農業、工業、商業、水産、商船、職業指導、英語、
ドイツ語、フランス語、宗教、情報、福祉)
注)1.授業科目は、特別支援学校教諭1種・2種免許状対応科目を除き、
すべて専修免許状に対応しています。1種免許状の取得には使用できません。
2.専修免許状を取得するためには1種免許状を所有していなければなりません
(小学校教員養成特別コースについては、入学時に小学校教諭の免許状
を所有していなくても、小学校教諭専修免許状を取得することが可能です)
。
3.特別支援学校教諭1種・2種免許状を取得するためには、幼・小・中・高いずれかの普通免許状を所有していなければなりません。
4.他の専攻・コースの授業科目を受講することで、所属コースでは課程認定を受けていない免許状取得のための単位を修得できますが、単位の修得を保
障するものではありません。
48
■その他の資格
「臨床心理士」の受験資格
「臨床心理士」は
(公財)
日本臨床心理士資格認定協会が認
定する資格で、有資格者は
「心のケアの専門家」
として学校現場
(スクールカウンセラー)
や保健医療、福祉、司法等の多方面で
活躍しています。
臨床心理学コース
(18ページ参照)
は、臨床心理士の受験資格
が得られるコースとして同協会から指定を受けています。所定の
単位を修得し、臨床心理士有資格教員の研究指導を受け、臨床
心理学に関する修士論文を作成、審査に合格のうえ修了した人
は、臨床心理士資格試験の受験資格を得られます。詳しくは同協
会のホームページ http://fjcbcp.or.jp/ をご覧ください。
「学校心理士」の受験資格
(一社)学校心理士認定運営機構が定める
「学校心理士」の資
格認定を申請できる条件は、学校心理学に関する専門的実務
経験等によっていくつかの〈類型〉
に分かれています。
本学の所定の専攻・コースで学校心理学に関する所定の単位
を修得し、
かつ1年以上の学校心理学に関する専門的実務経
験を有する人は
〈 類型Ⅰ〉
での申請条件を得られる場合がありま
す。
本学は
〈 類型Ⅰ〉
での申請に対応する科目を開設していますが、
履修に当たっては専門性を担保する観点から人間発達教育専
攻、特別支援教育専攻(原則、障害科学コース)、教育実践高
度化専攻授業実践開発コースおよび生徒指導実践開発コー
スに在籍する学生で、学校心理学に関連する修士論文等を作
成する人に限定しています。
また、資格認定を受けるには〈 類型Ⅰ〉の科目の履修に加え、筆
記試験やケースレポート等の審査に合格することが必要です。
詳しくは学校心理士認定運営機構のホームページ http://
www.gakkoushinrishi.jp/ をご覧ください。
「認定カウンセラー」の受験資格
この資格は、
日本カウンセリング学会が、
日本カウンセリング学会
に所属し、
カウンセリングについての一定の学識と技能を有する
会員に対して
「日本カウンセリング学会認定カウンセラー」の名称
を付与するものです。人間発達教育専攻学校心理・学校健康教
育・発達支援コースと教育実践高度化専攻生徒指導実践開発
コースは「認定カウンセラー資格認定大学院」の認定を受けてお
り、学会入会後1年以上経過し、所定の指導を受け、学会が実施
する資格認定試験(面接試験)
に合格した場合、修了を条件とし
て認定証を得ることができます。詳しくは日本カウンセリング学会
のホームページ http://www.jacs1967.jp/ をご覧ください。
「臨床発達心理士」の受験資格
「臨床発達心理士」は
(一社)臨床発達心理士認定運営機構
が認定する資格で、発達心理学をベースにし、
「 発達的観点」
を
持つところが特徴です。障害、社会適応など発達をめぐる問題
を査定し、子どもから大人まで、生涯にわたり支援します。資格
取得後は、各地の子どもセンター等での心理発達相談員、教育
委員会の特別支援の巡回相談指導員として活躍しています。
本学修士課程では受験資格を得るために必要な全ての指定科
目を開講しています。なお、必要とされる単位数等は臨床経験
によって異なります。詳しくは臨床発達心理士認定運営機構の
ホームページ http://www.jocdp.jp/ をご覧ください。
「特別支援教育士」の受験資格
「特別支援教育士」
は、LD・ADHDなどのアセスメントと指導を行
う専門資格です。発達障害支援実践コースは、
( 一財)特別支援
教育士資格認定協会からコース認定を受けており、本コースの
学生は資格申請時に必要な36ポイントのうち、指導実習以外の
30ポイントをコースが開講する指定科目を履修することで振り替
えることができます。ポイント振り替えを資格認定申請の際に適
用するためには、在学中に日本LD学会に正会員として入会し、
資格認定協会の養成セミナーに登録しておくことが必要です。資
格認定審査は書類審査と筆記試験により行われます。詳しくは
特別支援教育士資格認定協会のホームページ http://www.
sens.or.jp/ をご覧ください。
※国家資格「公認心理師」の養成について検討中です
49
働きながら教育力を磨く
神 戸 ハ ーバ ーランドキャンパス
教職等の仕事を終えてから夜間の授業を履修できるよう交通至便な神戸
市中央区に「神戸ハーバーランドキャンパス」
を開設しています。大学院
の12コースで夜間クラスを開講しており、現職教員や社会人を対象に、
働きながら神戸の港を望むキャンパスで学位を取得できます。夜間クラス
の学生は3年かけて計画的に学ぶことができる
「長期履修学生制度」
を
利用できます
(52ページを参照)
。
【授業時間】
第6時限/18:30~20:00 第7時限/20:10~21:40
神戸ハーバーランドキャンパスでの平成28年度授業開講状況
課 程
専 攻
注)
・各専攻・コースにおける入学者の状況や希
望により変更する場合があります。
コース
教育コミュニケーションコース
人間発達教育専攻
・修士課程の課題研究と研究指導は、指導
教員等と学生が相談のうえ、曜日・時限を
設定することになります。
幼年教育・発達支援コース
学校心理・学校健康教育・発達支援コース
・修士課程の共通科目
(選択必修)
および神
戸ハーバーランドキャンパスの特別支援教
育プログラムの一部の科目は、土・日曜や
休業期間中に集中講義として開講します。
臨床心理学コース
修士課程
言語系教育コース
社会系教育コース
教科教育実践開発専攻
・各専攻・コースの専門科目のうち集中講義
で行う授業科目は、加東キャンパス
(加東
市)
で開講します
(一部は神戸ハーバーラン
ドキャンパスで開講するものもあります)
。
理数系教育コース
芸術系教育コース
生活・健康・情報系教育コース
・演習科目の一部と実験・実習・実技科目
は、土・日曜や集中講義形式等により加東
キャンパスで開講することがあります。
学校経営コース
専門職
学位課程
授業実践開発コース
教育実践高度化専攻
生徒指導実践開発コース
教育政策リーダーコース
グローバル化推進教育リーダーコース
夜間クラス在籍者数(平成27年5月1日現在)
現職教員
夜間クラス学生の居住地(平成27年5月1日現在)
その他
1 年
24人(7.6%)
23人(7.3%)
2 年
40人(9.5%)
64人(15.2%)
(長期履修学生制度利用者を含む)
合 計
64人(8.7%)
87人(11.8%)
夜間クラス学生数
151人
京都府
4人
加東キャンパス
西播磨 東播磨
地区
地区
5人
7人
※
( )
内の%は各学年における夜間クラス学生の割合を示す
神戸市
44人
北摂
地区
11人
阪神
地区
25人
神戸ハーバーランド
キャンパス
淡路
地区
2人
泉州
地区
3人
大阪市
21人
河内
地区
6人
奈良県
8人
徳島県
1人
その他 14人
50
充実した施設・設備
臨床心理相談室
院生合同研究室
兵教ホール
社会に開かれた相談室とし
て、心理的援助を必要とす
る子ども、成人、家族などを
対象に、
さまざまな臨床心理
学的技法により相談を行っ
ています。また、児童生徒や
保護者への対応に悩んでい
る教育関係者へのコンサル
テーションにも積極的に取り
組んでいます。なお、主に臨
床 心 理 士を目指す臨 床 心
理学コースの大学院生や臨
床心理士になるための訓練
を受けた相談員が教員の指
導の下に相談にあたります。
デスクスペースはパーテー
ションで仕切っており、研究
に集中できます。共用のパソ
コン、
プリンターも配置してい
ます。
最大100人を収容。赤外線
会議システムやプレゼンテー
ションシステムを完備。講演
会やセミナー、大学院説明
会等にも使います。
プレイルーム
3
プレイルーム
2
面接室
2
面接室
1
観察室
臨床心理相談室事務室
兼 カンファレンス室
講義室
1
演習室
1 演習室
演習室 3
2
講義室
2
図書室
コ
ン
ピュ
ータ
教室
講義室
3
講義室
4
給湯室
演習室
5
事務室
教員
控室
受付
演習
室
10
院生
合同研究室
エン
ト
ホー ラン
ス
ル
演習室
4
演習
室9
演習
室8
演習
室7
演習
室6
講義
室6
講義室
5
プレイルーム
1
会議室
兵教ホール
EV EV
講義室
図書室
演習室
エントランスホール
主に授業で使用。液晶モニ
ター、DVDプレーヤー、
マル
チプロジェクターを備えてい
ます。
各コースに関連する図書や
雑誌を配架。加東キャンパ
スの附属図書館の所蔵図
書の貸し出し、文献のオンラ
イン検索もできます。
ゼミや少人数の研究会等に
使用します。
電子掲示板や証明書発行
機を設置しています。
所在地
〒650-0044 神戸市中央区東川崎町1-5-7 神戸情報文化ビル3階
078-361-5023(神戸ハーバーランドキャンパス事務室)
【利用できる時間】9:00〜22:00(土曜、
日曜、祝休日は18:00まで)
【最寄駅からの所要時間】 ※71ページのアクセスマップもご覧ください
JR「神戸」駅・市営地下鉄「ハーバーランド」駅から浜側へ徒歩約8分
神戸高速鉄道(阪急、阪神、山陽乗り入れ)
「 高速神戸」駅から浜側へ徒歩約13分
51
働きながら教育力を磨く
神 戸 ハ ーバ ーランドキ ャンパス
学業と仕事の両立を図る
長期履修学生制度
■長期履修を申請できる人
職業を有しているなどの事情により、2年の修業年
夜間クラス志願者で職業を有する等の事由のある者
理数系教員養成特別プログラム
(理数系教員養成ユニット)受講申請者
限で教育課程を履修することが困難な学生を対象
に、計画的に教育課程を履修することができる
「長
期履修学生制度」
を設けています。この制度を利
■授業料の納付について
用すれば3年かけて自分のペースで無理なく授業
通 常
や研究指導を受けられ、学業と仕事の両立がしや
すくなります。
長期履修学生許可者
1年目
535,800円
2年目
535,800円
1 年目
357,200円
2 年目
357,200円
3 年目
357,200円
※通常の2年分の授業料を3年間で分割納入することになります
神戸ハーバーランドキャンパスに関する
Q
Q&A
夜間クラスを志願すれば自動的に長期履修学
生制度が適用されるのでしょうか。
また、加東キャンパス
(加東市)の昼間クラス等
では適用されないのでしょうか。
大学院の夜間クラスを志願した際に制度の適用を申請し、職業を有して
いる等、大学が適切な申請理由であると認めた人に限ります。
加東キャンパスの昼間クラスの学生には適用されません。ただし、理数
系教員養成特別プログラム
(理数系教員養成ユニット)
の受講者について
は、履修科目が多いことなどから全員に制度を適用します。
Q
週何日ぐらい通学すれば修了できますか。
入学される専攻・コースによって異なるので一概には言えませんが、通常
2年間で修了しようとする人は週3日程度、長期履修学生制度
(3年間)
の
適用を受ける人は週2日程度の通学が必要となります。
長期履修学生制度を利用すれば、仕事の都合に合わせ、年度によって
授業科目を多く履修したり、少なく履修したりすることも可能です。
※詳しくは
「長期履修学生制度」
をご覧ください
※人間発達教育専攻臨床心理学コースの学生で臨床心理士受験資格を取得しよう
とする場合や、教育実践高度化専攻(教職大学院)
の各コースについては、修得
単位数が多くなるため、上記以上に通学日数を確保する必要があります
※教育政策リーダーコースおよびグローバル化推進教育リーダーコースは指導教員
と学生が相談の上、主として土・日曜や休業期間中に授業を行います
Q
夜間クラスを志望していますが、休業期間中に
加東キャンパスで開講される昼間クラスの集
中講義を受講することはできますか。
夜間クラス生は、集中講義だけでなく、昼間クラスの授業を全て受講する
ことができます。個人の都合に応じて、神戸キャンパスの授業と加東キャン
パスの授業を受講して修了に必要な単位を修得することも可能です。
52
Q
長期履修学生制度の適用を受けていたが、在
学途中で休職が可能になり学業に専念できるよ
うになった場合、予定よりも早く修了できますか。
逆に、勤務の都合等により、途中から制度の適
用を受けられますか。
前者は、
1年次の2月末までに申し出て許可を得られれば2年で修了でき
ます。後者も同じく1年次の2月末までに申請して、理由が正当と判断され
れば制度の適用を受けられます
(この場合の授業料納付額は60ページを
参照してください)
。
Q
神戸ハーバーランドキャンパス
(夜間クラス)の
学生の課題研究(ゼミ)や修士論文作成のた
めの研究指導は、いつ行われるのでしょうか。
学生と指導教員で実施する曜日・時限等を相談の上、決定します。
教育実践高度化専攻については課題研究および修士論文作成のため
の研究指導は行いませんが、各コースの専門科目の中でゼミ
(コースワー
ク)
等を行います。
Q
夜間クラスで特別支援学校教諭の免許状を
取得できますか。
神戸ハーバーランドキャンパスで特別支援教育プログラムを実施している
ので、
3年以上の教職経験のある人は、授業科目の履修状況に応じて、特
別支援学校教員
(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
の各領域の1種ま
たは2種の教員免許状を取得することが可能です。詳しくは、48ページおよ
び58ページを参照してください。
夜間クラス生に聞く
学業と仕事の両立
教育コミュニケーションコース
集う動機はそれぞれ異なっても、自分探しの旅であることは、きっと同
じだと思います。職業の異なる仲間と出会い、語らうだけでも楽しいし、
目的を共有できるチームに出会えたなら最高の旅になると思います。
澤井 茂和さん 教育コミュニケーションコース2年/教育相談員
1年次の授業科目
(平成27年度)
学期・時限
月
火
水
7
教育コミュニ
ケーション論
夜間クラスで学ぶメリット
金
子どもの発達と
学校のかかわり
期
前
6
かかわりの
発達心理学
木
時間を有効に使えることが第1のメリットで
す。頭を切り替え、
ワクワクした気持ちで教室
に向かっています。第2のメリットは、元気に
なって1日を終えることです。充実した1日を感
じながら帰路につきます。
将来(大学院修了後)
の希望など
後 期
6
学級における
人間関係の
心理学
7
教育コミュニ
ケーション
実践論
教えと学びの
哲学
教育相談を通して、子どもが置かれている状態を
保護者や学校に伝えています。学んだことが分析
の視点を増やし、役立っています。今後は子ども
の状態を学級集団の状態から捉え、助言に生か
していきたいです。
臨床心理学コース
素晴らしい先生方のサポートと職員の方々が温かく見守るアットホームな雰囲
気の中、もう一度学びの喜びと楽しさを味わってみませんか。きっと若い頃
とは違った感動があるはず。学びたいと思った今がチャレンジの時です。
内山 一雄さん 臨床心理学コース2年/兵庫県公立高校教諭
1年次の授業科目
(平成25年度)
学期・時限
月
火
行動療法・
認知行動療法
の理論と実際
7
臨床心理
基礎実習
臨床心理学の
理論と方法
期
前
6
臨床心理
基礎実習
水
臨床心理
査定演習
トラウマ
回復支援論
木
夜間クラスで学ぶメリット
金
子どもの
発達と学校の
関わり
ライフサイクル
の中の学びと
発達
後 期
6
臨床心理
基礎実習
発達障害
心理臨床
特論
臨床心理
査定演習
臨床心理学
特論
臨床心理
基礎実習
7
力動的心理
療法の理論と
実際
学校精神
保健学特論
1日フルタイムで働いた後、教室に駆け付け
るのは大変でした。何度もくじけそうになりまし
たが、
そのしんどさを帳消しにしてなお余りあ
る素晴らしい仲間ができました。年齢も仕事
もさまざまですが強い絆が生まれました。
将来(大学院修了後)
の希望など
臨床心理
統計研究法
先生方は経験からでは学ぶことのできない最新の
知識を伝えてくださいました。
これからあらゆる手段
を使ってこれを広め、生きづらさを抱える若者たち
を支援することに全力を尽くしたいと決意も新たに
しています。
53
高度な知識と実 践力を持つ小学校外国語活動の指導者を養成
小学校英語活動プログラム(昼間のみの開講)
このプログラムでは、外国語活動の指導者に求められる専門的な知識や技能
を学び、優れた指導者となるべく
「授業実践力」
「 教材開発力」
「 英語運用力」
を身に付けることをめざします。
また、2年目には、
これらの資質・能力を統合して
いく場として、学校現場での実習や教材開発を行う
「小学校英語活動インター
教材開発力
ンシップ」
を履修します。
さらに、
アメリカ合衆国ウィスコンシン州オークレアを訪
問し、現地の小学校などで実習を行う
「海外教育体験実習」
(自由科目)
も履修
できます。
英語運用力
【授業実践力】… 英語でコミュニケーションする楽しさを基軸に、
「コミュ
ニケーション能力の素地」
を育成する授業実践ができ
る能力、
および授業を分析する力
授業実践力
【教材開発力】… 外国語活動教材“Hi, friends!”
の活用も含め、児童・
学校の実態に適合した教材を開発する力
【英語運用力】… 英語を使って聞く
・話すことのできる基礎的な技能を基
に、授業を英語で運用する力
●対象
修士課程に在籍する学生のうち、次の①または②に該当する者
①現職教員である者
(所持している教員免許状の種類は問わない)
②現職教員以外の者で、入学時に小学校教諭免許状、中学校1種免許状
(英語)
、高等学校1種免許状
(英語)
のいずれかを所持している者
●受講可能人数
15人程度
(入学後の面接で受講者を決定)
●履修方法等
下記授業科目から所定の10単位以上を修得します。なお、所定の単位を修得した人には本プログラムの履修証明書を授与します。
■平成28年度開設予定科目
区分
小学校英語活動に
関する基本的内容
(4単位)
授業科目
単位
履修年次
履修方法
小学校授業実践英語演習Ⅰ
2
1・2
必修
小学校授業実践英語演習Ⅱ
2
1・2
小学校英語活動授業研究
2
1・2
小学校英語活動教材研究
2
1・2
英語教育研究法
2
1・2
小学校英語教育論
2
1・2
小学校英語教育論演習
2
1・2
2
1・2
2
1・2
日本語の仕組みと言語教育
2
1・2
母語学習と外国語学習
2
1・2
教育コミュニケーション論
2
1・2
小学校英語活動
インターンシップ
1
2
インターンシップリフレクション
1
2
海外教育体験実習
1
1・2
英語教育内容論Ⅰ
小学校英語活動及び (英米文学)
英語教育に関する
専門的内容
(4単位) 英語教育内容論演習Ⅱ
(英文法と言語理論)
小学校英語活動の
授業実践及び
教育研究に関する
専門的内容
(2単位)
54
選択必修
小学校英語活動インターンシップ
選択必修
必修
自由
アメリカ合衆国ウィスコンシン州オークレアでの
海外教育体験実習
高度な専門性と実 践的指導力を備えた教員を養成
教職アドバンストプログラム(昼間のみの開講)
修士課程の大学院生(現職教員を除く)
を対象に、実習を主体としたカリキュラムを通して、教員として必要な高度な専門性と実践的指
導力の養成を目的としています。
●対象
大学院学校教育研究科
(修士課程)
の学生のうち、希望する学校種
(小学校、中学
校、高等学校のいずれか一つ)
の1種免許状を取得済み、
あるいは平成28年度中に
取得見込みで、教員を志願する者
(現職教員を除く)
●受講可能人数
20人
(受講申請者の中から、選考により受講者を決定)
●履修方法
連携6大学が遠隔講義システムにより相互提供する授業科目
「教職アドバンスト科目
群」
から6単位以上
(他の連携大学大学院の授業科目1科目2単位以上を含む)
およ
び、
「教職アドバンスト実習」4単位
(事前・事後指導1単位を含む)
を修得します。
1. 大学院(修士課程)での実習を通して実践力をアップ!
教職アドバンスト実習
3週間に及ぶ大学院レベルの実習を通して、受講生は指導教員のアシスタントティーチャーとして、
教職における職務内容の在り方を幅広く理解し、指導力の向上をめざします。
2.eラーニングによる教職専門性の獲得!
連携6大学による教職アドバンスト科目群
連携6大学が相互提供するプログラム科目群から、
さまざまな授業科目を選択できます。
●授業科目例 ※平成28年度開設予定科目
教育コミュニケーション論
子ども理解と学級経営の心理学
特別支援教育総論
振動工学
分子発生・再生生物学
人間形成論方法論Ⅰ
人間形成論方法論Ⅱ
人間工学特論
日本語学特論Ⅱa
教育心理学特論
日本文学研究Ⅲ
英語学特論Ⅱ
保健体育科教育学特論
プログラム科目は遠隔講義システムを利用。
受講生はマイクを通して質問する
3. eポートフォリオの活用!
eポートフォリオを活用して、教育研究活動の成果を蓄積したり、
学びの振り返りを行ったりすることで自己の到達レベルを確認できます。
その際、必要となるタブレット端末を受講期間中貸し出します。
eポートフォリオの画面
■プログラム修了にかかる修得単位数
教職アドバンスト実習(4単位:事前・事後指導1単位を含む)
教職アドバンスト科目群(教職アドバンスト科目群から3科目6単位以上を修得)
10単位以上
55
実 践力のある理数系教員を養成
理数系教員養成特別プログラム(昼間のみの開講)
理数系教員養成ユニット
長期履修学生制度を活用し、3年間で大学院の教育課程と学部の教職課程を履修す
ることで、理数系教員としての高度な教職・教科に関する専門知識を修得し、実践力の
ある教員を養成します。
本ユニットは学部段階で全く教職課程を履修していなかった人(教員免許状を持ってい
ない人)
も対象としており、大学院修了時には、中学校教諭・高等学校教諭専修免許状
の「数学」
または
「理科」のいずれかの免許取得のための所要資格が得られます。
・理数系教員としての高度な教職・教科に関する専門知識がつき、実践力が身につく
・教科内容の系統的な理解が深まり、個々の事項をいろいろな角度から把握できるようになり、関連性の理解ができる
ようになる
特徴
●長期履修学生制度(3年間)
を活用
●受講生のためのアドバイザー教員を配置
●大学院の教育課程と学部の教職課程を併せて履修
●理科の実験指導のための授業科目が充実
学校教育学部の教職課程は学部生と一緒に受講します
が、一部授業科目については大学院クラスを編成します。
●教育課程を工夫
プログラムが受講しやすくなるよう大学院の教育課程と学
部の教職課程を工夫しています。
また、大学院の教育課程
に本ユニット受講生を対象とした授業科目
(数学2科目、理
科2科目)
を開設します。
●体系的な実地教育(教育実習)
を実施
●受講生専用の部屋(プログラム支援室)
を整備
受講生の交流の場として、
また、教員採用試験の筆記試
験対策の自習室、面接試験等のグループ学習の場として
利用できます。
●充実した就職指導
教員採用試験対策講座の実施や各都道府県の採用
情報の提供、
キャリア開発指導員による面接などを行っ
ています。
本学の実地教育体系は学内外から高く評価されていま
す。本ユニットでは中学校と高校の両方で教育実習を実施
します。
受講申請について
●受講申請できる人
本学大学院学校教育研究科(修士課程)
の人間発達
教育専攻、教科教育実践開発専攻を志願する人。ただ
し、次のいずれかに該当する人は申請できません。
・ 臨床心理学コースの志願者
・ 夜間クラスの志願者
・ 現職教員
(入学時までに退職する場合は可)
●受講可能人数
受講希望者には、大学院選抜試験とは別に試験を実施
します。試験結果により次のとおり受講を許可します。
・8月選抜試験合格者のうち10人程度
・11月選抜試験合格者のうち5人程度
●授業料
2年分の授業料を3年間に分割して納入します。
※大学院の授業料で学部の教育課程を受講できます
56
●修得すべき単位数
(1)
全く教員免許状を所有していない人
大学院修了要件単位数…32単位
計101単位以上
学部教職課程…69単位
(2)
幼稚園、小学校、中学校
(数学・理科以外)
および
高等学校
(数学・理科以外)
のいずれかの1種免許状を
所有している人
(新法適用者)
大学院修了要件単位数…32単位
計83単位以上
学部教職課程…51単位
(3)
中学校および高等学校のいずれかの教科に関する
1種免許状を所有している人
大学院修了要件単位数…32単位
計67単位以上
学部教職課程…35単位
※専修免許状を取得するには、上記の単位に加えて2〜14単位
(専攻・コースにより異な
る)
の修得が必要です
※出身大学学部で中学・高等学校の「数学または理科」の教員免許状取得にかかる教
科に関する科目や教職に関する科目の単位を修得していれば、
その単位数を控除でき
る場合があります。
また、控除できる単位数が多数の場合は、2年間で修了できることが
あります。詳細についてはお問い合わせください
現職教員キャリアアップユニット
近年、中学校等では数学・理科の教員が不足しており、教員の確保が急務となっています。
このため、本学大学院
(修士課程)
に入学した現
職教員学生が在学している間に、数学または理科の中学校・高等学校免許を取得する機会を提供し、現職教員のキャリアアップを図る
「現
職教員キャリアアップユニット」
を開設しています。
特徴
●2年間の大学院在学期間中に、数学または理
科の教員免許状(1種または2種)取得に必
要な学部の単位を修得
受講申請について
●受講申請できる人
(注)所属するコースが理数系教育コース以外の場合は、当該
コースのカリキュラムや時間割の都合により、教員免許状取
得に必要な学部の授業科目を履修できない場合があります
本学大学院学校教育研究科
(修士課程)
の人間発達教育専攻、
教科教育実践開発専攻の学生で、現職教員である者。ただし、次
のいずれかに該当する人は申請できません。
●大学院の教育課程と学部の教職課程を併せ
て履修
・ 臨床心理学コースの学生 ・ 夜間クラスの学生
※免許取得のためには、
「免許取得のための要件」
を満たしている必要があります
学校教育学部の教職課程は学部生と一緒に受講
しますが、一部の授業科目については大学院クラス
を編成します。
●受講可能人数
10人程度
(入学後の面接などによる選考で受講者を決定)
●授業料
●教育課程を工夫
大学院の授業料のみで学部の教職課程を受講することができます。
プログラムが受講しやすくなるよう大学院の教育課
程と学部の教職課程を工夫しています。
また、大学
院の教育課程に本ユニット受講生を対象とした授
業科目
(「中等数学授業研究」
「 中等理科授業研
究」)
を開設します。
●修得すべき単位数
大学院修了要件単位数32単位に加えて、取得免許に応じて学
部教職課程の単位
(10〜28単位)
の修得が必要です。
理科の実 験・観察指導のスペシャリストをめざす
コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成プログラム
(昼間のみの開講)
このプログラムは、実験や観察を中心とした
科目群を履修することで、児童生徒に理科の
●対象 理数系教育コース
(理科)
に所属する学生
面白さを伝えることができる知識と技能を修得
●履修方法等
し、地域の初等・中等教育の場で指導的な役
割を担う理科教員の養成を目的としています。
下記授業科目から所定の単位を修得します。所定の単位を修得した人に、兵庫教
育大学コア・サイエンス・ティーチャー
(CST)
養成プログラム履修証書を授与します。
●留意事項
理数系教員養成特別プログラム
(理数系教員養成ユニット・現職教員キャリアアッ
プユニット)
との重複受講が可能です。
●開設授業科目
単位
科目
区分
授業科目
理数系教育コース
物理学特別実験
1
化学特別実験
1
現職教員以外
必修
1
現職教員
必修
1
1
生物科学特別実験
1
地球科学特別実験
1
初等・中等理科実験演習
(通年)
4
4
4
Ⅰ
2
2
─
Ⅱ
2
2
─
10
8
理科実験実地演習
合 計
1
1
1
57
現場の課題に対応する子育て支援コーディネーターを養成
子育て支援コーディネーター養成プログラム
教育・保育現場では多様化する子育て支援の課題へ
の対応が求められています。このプログラムでは、修士
課程の幼年教育・発達支援コースの学生を対象に、
就学前教育施設や地域の子育てセンター、幼保連携
型認定こども園等から求められる力量を身に付けた子
育て支援コーディネーターを養成します。
●対象
修士課程の幼年教育・発達支援コースの学生
●履修方法等
所定の単位を修得した人に「子育て支援コーディネーター」の
認定証を授与します。
●開設授業科目
区分
授業科目
子育て支援に関する
基礎的内容
子育て支援総合研究
幼年期の子育て支援演習
幼年期のカリキュラム論と保育・教育方法
幼年期の教育支援と職能開発
子育て支援に関する
専門的内容
乳幼児の発達と心理
子育て相談支援論
幼児の生活論演習
子育て支援内容開発論
特別支援教育の知識・技能を修得
神戸ハーバーランドキャンパス特別支援教育プログラム
(夜間のみの開講)
神戸ハーバーランドキャンパスの夜間クラスにおいて、特別支援教育領域(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
の各領域の授業科目を
開講し、特別支援教育に対する十分な知識・技能を修得できるよう支援します。3年以上の教職経験のある人は授業科目の履修状況に応
じて、特別支援学校教員
(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
の各領域の1種または2種の教員免許状を取得することが可能です。
●対象
夜間クラスの学生
●取得可能な教員免許状
・3年以上の教職経験のある者は、特別支援学校教諭の1種免許状(知的障害
者、肢体不自由者、病弱者)
の取得が可能です。
※ただし、3領域すべてを取得する場合には3年間の履修が必要です。2領域を取得する場合
は2年間で履修は可能ですが、特別支援学校教諭の2種免許状となります
・教職経験のない者は、本プログラムの履修と合わせて、昼間クラスで開講している
「障害児教育実地研究
(3単位)」
を履修することで特別支援学校教諭の2種免
許状
(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
の取得が可能です。
・兵庫県教育委員会において申請する場合で、
既に特別支援学校教諭2種免許状
(知的障害者、肢体不自由者、病弱者)
を取得している者については、本プログラ
ムを履修することで1種免許状に上進することが可能です。
●プログラムの受講
入学後、当該授業科目を履修登録することにより受講できます。
58
●開設授業科目
授業科目
特別支援教育研究
障害児病理
障害児診断学
障害児保健研究
障害児教育基礎技能
特別支援教育課程論
肢体不自由児指導論
病弱児指導論
コーディネート概論
特別支援教育総論
発達障害研究
単位
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
※所属するコースのカリキュラムや時間割の都
合により、取得を希望する教員免許状に必要
な授業科目を履修できない場合があります
健康教育を実 践できるスペシャリストをめざす
健康教育実践プログラム
児童・生徒の健康課題は、危険行動、心の健康問題、
●対象
食習慣の乱れ、アレルギー性疾患など、多様化、複雑
修士課程の「学校心理・学校健康教育・発達支援コース」
または「生活・
健康・情報系教育コース」に所属する学生
化しています。これらの課題は、急激に変化する社会
環境下のライフスタイルと深く関わっており、学校には
●履修方法等
家庭、地域、専門機関等と連携した健康教育の実践
下記授業科目から所定の10単位以上を修得します。所定の単位を修得
した人に、本プログラムの履修証書を授与します。
が期待されています。本プログラムは、学校教職員、健
康教育関係者等の健康教育実践に関する資質・能力
区分
の向上をめざすものです。
健康教育に関する
基礎的内容
(2単位)
健康教育に関する
専門的内容
(8単位)
授業科目
単位
健康教育論
ライフスタイルと健康
衛生学・公衆衛生学研究
学校保健研究
子どものリスクと安全教育
子どものメンタルヘルス
からだと心の健康
食育の考え方と進め方
運動指導の基礎と応用
2
2
2
2
2
2
2
2
2
3 年で本学と海外の大学の 2 つの学位が取得可能
ダブルディグリープログラム
このプログラムは教師教育の分野における教育研究を国際的にリードするグローバル人材の養
成を目的に、3年間で本学大学院修士課程
[在学期間:1年6カ月]
と韓国または台湾の協定大学
協定大学
の大学院修士課程[在学期間:1年6カ月]
の教育課程を履修するものです。修了時には本学と
協定大学の双方の学位を取得できます。
受講申請について
●受講申請できる人
本学大学院学校教育研究科
(修士課程)
を志願する人
(8月選抜のみ)
。
ただし、次のコースの志願者を除きます。
・臨床心理学コース
・発達障害支援実践コース
・各コースの夜間クラス
●授業料
本学に検定料、入学料、3年間
の授業料を納付します。協定大
学の検定料、入学料、授業料を
納付する必要はありません。
大邱教育大学校
(韓国)
●語学能力
受講生は協定大学で学ぶために必要となる語学能力を次の基準により身に付けている必要が
あります。
・韓国の大学…韓国語能力試験3級と同等以上
(漢語水平考試)
5級以上
・台湾の大学…HSK試験
中国語能力試験
(SC-TOP)
レベル3以上
日本中国語検定準1級以上
英検準1級以上 のほか
TOEFL-PBT
(ITPを含む)
、
TOEFL-iBT、
TOE
IC
(I
Pを含む)
、
ケンブリッジ英
語検定試験、
I
ELTS
(アカデミック・モデュール)
のいずれかの試験にかかる所定
のスコア・レベル以上
(詳しくは学生募集要項で確認してください)
京仁教育大学校
(韓国)
屏東大学
(台湾)
59
修学支援
入学料・授業料(平成28年度入学生)
●入学料 28 万 2,000 円 入学手続時に納付
●授業料
長期履修学生許可者
(3年)
一般学生
(2年)
理数系教員養成特別プログラム受講生を含む
入学時は長期履修学生で
2年目以降も変更なし
入学時は一般学生で
2年目から長期履修学生に変更
入学時は長期履修学生で
2年目から一般学生に変更
小学校教員養成
特別コース
(3年)
1年目
53万5,800円
35万7,200円
53万5,800円
許可時に17万8,600円追徴
35万7,200円
53万5,800円
2年目
53万5,800円
35万7,200円
35万7,200円
53万5,800円
53万5,800円
3年目
───
35万7,200円
35万7,200円
───
53万5,800円
(28年度)
(29年度)
(30年度)
年額の2分の1を2回
(前期・後期)
に分けて納付
【納付期間】前期 4月1日〜30日、後期 10月1日〜31日 ※在学中に授業料の額が改定された場合は、その時点から新たな授業料が適用されます
▶
現職教員が兵庫教育大学大学院で学ぶ方法
兵庫教育大学大学院は昭和53年の開学以来、主に現職教員を受け
入れ、教育現場などで役立つ高度かつ実践的な教育研究に取り組ん
でいます。現在は、公立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別
支援学校等の教員、教育委員会や教育センター等で教育行政に携
わる指導主事などが、教員の身分を有したまま、修士課程または専門
職学位課程(教職大学院)
で学び、高度な専門的知識・能力を身に付
け、学位を取得することができます。詳しくは所属する都道府県または
市町村の教育委員会にご相談ください。
現職教員が大学院に入学するには…
①都道府県等教育委員会からの派遣
全国の都道府県等教育委員会から派遺された現職教員が学んでいます
(28年3月31日現在163人)
。
※都道府県等教育委員会からの派遣による場合は、文部科学省から派遣者数に応じて当該都道府県に教員研修定数を加配することとなっています。
②市町村教育委員会等の研修計画により派遣
教員として必要な資質能力を保持したまま、
さらにその向上を図るため、市町村教育委員会では研修計画を策定しています。
そ
の一つとして、教育委員会や教育センター等の指導主事等の身分で大学院に研修派遣を行っている場合があり、
それらを活
用することも可能です。
③大学院修学休業制度を利用
平成12年、教育公務員特例法の改正で創設された
「大学院修学休業制度」
は、任命権者の許可を受ければ大学院で学ぶ
ために最長3年間休職できます。現在、
この制度を利用して15人の現職教員が学んでいます
(28年3月31日現在)
。
60
奨学金制度
■大学独自の奨学金・授業料免除
■入学料の免除
■授業料の免除
社会人経験のある学生
経済的理由により入学料の納付が困難であり、かつ、学業優
秀と認められる者。または入学前1年以内に主たる学資負担者
が死亡もしくは風水害等の災害を受け、納付が著しく困難であ
ると認められる場合は入学料の一部を免除、
もしくは納付期限
を猶予する制度があります。
経済的理由により授業料の納付が困難であり、かつ、学業優
秀と認められる者。または各期の納期前6カ月以内(新入生は
入学前1年以内)に学資負担者が死亡もしくは風水害等の災
害を受け、納付が著しく困難であると認められる場合は、授業料
の一部または全額を免除する制度があります。
前期分:申請者 79人
全額免除…48人
4分の3免除…21人
後期分:申請者 61人
全額免除…42人
4分の3免除…15人
■日本学生支援機構の奨学金
(独行)
日本学生支援機構では、学業、人物がともに優れ、健康で、
経済的な理由により修学が困難であると認められる者を対象に、
奨学金を貸与しています。貸与月額は第一種奨学金は5万円また
は8万8,000円、第二種奨学金は5万円、8万円、10万円、13万
円、15万円の中から選択します
(27年度入学生実績)
。
【平成27年度奨学生】
141人
(第一種 113人、
第二種 28人)※全体の19.1%
※長期履修学生の第一種奨学金は3年間のうち2年間の貸与となります
※詳しくは日本学生支援機構ホームページ http://www.jasso.go.jp/ を
ご覧ください
厚生労働大臣の指定する専門実践教育訓練を受講し修了した
場合、本人が教育訓練施設に支払った教育訓練経費の一定の
割合額
(上限あり)
をハローワークから支給する制度です。一定の
条件を満たす雇用保険の一般被保険者
(在職者)
、一般被保険
者であった者
(離職者)
が対象となります。
なお、
専門職学位課程の
「学校経営コース」
「授業実践開発コース」
「生徒指導実践開発
コース」
は平成27年4月1日に、厚生労働大臣から専門的・実践的
な教育訓練講座の指定を受けました。詳しくは本学ホームページを
ご覧ください。
大学院修学休業制度利用者(勤務先から給与等が支
給されない現職教員学生)
は申請によって、他の授業
料免除とは別枠で授業料を免除する制度があります。
【平成27年度実績】
前・後期分:全額免除…13人
(申請者13人)
●研究経費の助成
大学院で取り組む実践的な研究に対して経費を助成し
ます。
【応募資格】現職教員学生
(当該年度中に収入が無い者
〈大学院修学休業制度利用者〉
を優先します)
【助成金額】1人当たり年間10万円
大学院
学校教育
研究科1年に
在籍する学生
大学院
学校教育
研究科2年に
在籍する学生
●研究経費の助成
(大学院同窓会研究助成金)
大学院で取り組む研究に対して経費を助成
します。入学後に申請し、2年次2月まで使
用できます。
【助成金額】1人当たり20万円
●学業成績優秀者に対する
授業料免除
修士課程および専門職学位課程の成績評
価最上位者の授業料を免除します。
【免除金額】後期分の授業料全額
●海外留学支援授業料免除
海外に留学する学生
■教育訓練給付制度
【平成27年度実績】
前期分:全額免除…12人
(申請者41人)
後期分:全額免除…15人
(申請者39人)
●授業料の免除
現職教員学生
【平成27年度実績】
入学料免除
申請者 36人
4分の3免除…8人
半額免除…16人
授業料免除(社会人経験のある学生および現職教員学生対象の授業料免除を除く)
●授業料の免除
「学び直し」やスキルアップを図りたい社会人経験のあ
る学生を対象に、就学機会を確保するための授業料を
免除する制度です。
【免除対象者】現在職に就いている者/2年以上の社
会人経験
(家事・家事従事を含む)
のある者
海外の協定大学に派遣留学する、学業成績が特に優
秀であると認めた学生に支給します。
【免除金額】1年間の授業料全額
●海外留学支援特別奨学金
海外の協定大学に留学する、学業成績が優秀な学生
に支給します。
【支給金額】
米国、
ドイツ、
スイス、
フィンランド…1人当たり30万円
中国、韓国、台湾、
タイ、
ベトナム…1人当たり10万円
61
キャンパスライフ
ap
M
s
u
p
m
a
C
丘陵地に広がる加東キャンパスには多彩な施設がそろって
おり、学生寄宿舎も敷地内に並んでいます。
加東市の中心地からも比較的近く、周囲の自然に恵まれた
立地は学びにも生活にも最高の環境です。
a
b
c
d
e
f
g
h
i
j
テニスコート
ラグビー・サッカー場
a
c
和弓場
野球場
b
陸上競技場
プール
野球場
体育館
d
ソフトボール場
体育館
武道場
テニスコートや体育館、
プールなどスポーツ施
設が充実。大学のクラブ
の利用が優先されます
が、空いている場合は許
可を得て使用できます。
課外活動共用施設
プール
武道場
e
無線LAN環境完備
1
2
3
講堂
教育・言語・社会棟
自然、生活・健康棟
4
5
6
体育棟
芸術棟
共通講義棟
トレーニングアドバイザーがトレーニン
グ方法を教えてくれます。
g
総合研究棟、附属図書館、
大学会館に学生たちの自主
的な学びのための共有のス
ペース
「ラーニングコモンズ」
を設置しています。教育実習
や研究、就職対策などに活
用できます。
3階と4階にあるピアノ練習室
(約40
室)
は自由に利用できます。
7
8
9
10
附属図書館
教材文化資料館
情報処理センター
事務局
附属図書館に併設。明治から現代
に至る貴重な教科書や教材などを展
示しています。
授業がない時間はコンピュータが自
由に使えます。
体調が悪いときやけがをしたとき
に、1階の保健管理センターを利用
できます。
蔵書は約37万冊。教育関係資料が
充実しています。大学院生は15冊ま
で借りられます。
62
f
キャンパスライフに欠かせない
強力スポット
キャンパスには延べ700台を
収容する無料駐車場があり
ます。学生寄宿舎にも入居
者用に約430台分の駐車場
を完備。利用するには学生
支援課で「入構許可書」を
申請する必要があります。
大学会館には学生食堂やベーカリーカフェ、書店など
が入居。嬉野生活会館にはコンビニエンスストアがあ
ります。
附属図書館
▶66ページ
教材文化資料館
▶67ページ
14
大学会館
学生食堂
(うれしの食堂)
どのメニューも安くてボリュー
ム満点。夕食時には寄宿舎
生もよく利用しています。
大学会館
嬉野生活会館
ベーカリーカフェ
加東市内の有名店が出店。
店内とテラスにイートインス
ペースを設置しています。
j
2
5
13
書店
7・8
3
教育関係の書籍が充実。
ど
の本も定価の5%引きで買
えます。
14
9 6
11・12 10
h i4
1
15
嬉野生活会館
15
コンビニエンスストア
キャンパス内のコンビニは何
かと重宝します。ゆうちょ銀行
のATMもあります。
警備員室/警備員が24時間常駐
学生支援課
キャリアセンター
▶60・61ページ
(入学料・授業料・奨学金制度)
▶65ページ
11
12
学生寄宿舎
▶64ページ
13
キャンパスパートナー
兵庫県立美術館
兵庫教育大学の学生は無
料(一部有料)
で各展覧会
を観覧することができます。
総合研究棟
学生ホール
教育子午線ホール
大学院生活をバックアップする教育支
援課や学生支援課、教職キャリア開
発センターが入っています。
待ち合わせやちょっとした勉強など自
由に使えます。無線LANも完備して
います。
授業のほか、
ガイダンスや講演会など
に使われます。
63
キ ャンパスライフ
全室に
光インターネット
回線を完備
学生寄宿舎
加東キャンパス東側の「学生居住施設地域」に、単身用学生寄宿舎7棟
(全
560室)
、世帯用学生寄宿舎4棟
(全120室)
を設置しています。
また、加東市
内には学生向けのマンションやアパートなどもあります。
入居資格・定員と寄宿料(平成28年度)
学生寄宿舎の入居者は大学が選考のうえ決定します。
入居者は光熱水料、維持管理費なども負担しなければなりません。
【入居者の選考方法について】
下記の①~④を考慮して決定します。
①片道通学所要時間 ②同一生計世帯全員の年間所得
③身体障害、風水害等の災害および不慮の事故等
④その他特に考慮すべき場合
単身用(約10㎡)
世帯用 A(約37㎡)
世帯用 B(約48㎡)
ベランダ
エアコン
トイレ
多用室
押入
6畳
廊下
押入
6畳
ベッド
階段
玄関
玄関
下駄箱
押入
階段
下駄箱
物入 物入
トイレ
台所
6畳
流し台
流し台
台所
4.5畳
浴室
4.5畳
浴室
ベランダ
ベランダ
廊下
●入居資格
兵庫教育大学の学生
(本人のみ)
●入居資格 兵庫教育大学の学生がその配偶者
(または親族)
を伴う場合
●募集予定数 約70人
●募集予定数 約30世帯
●月額寄宿料 4,300円
●月額寄宿料 A…9,500円 B…1万1,900円
寄宿舎ライフちょっと気になる
Q
Q&A
寄宿舎生活を振り返って
学生寄宿舎の周辺に生活に必要な店は
そろっていますか。
学生寄宿舎から約5キロの市街地に商店街や大手スーパーが
集まっています。路線バスの便数が少ないのでマイカーやバイク
があれば便利です。大学が平日に運行しているカレッジバス
「加
東ループ便」
(無料)
を利用するのもいいでしょう。
Q
小学生の子どもがいます。
近くに小学校はありますか。
公立小学校(約2キロ)
と、兵庫教育大学附属小・中学校、
附属幼稚園(約4キロ)
があります。附属学校・園には路線
バスで通学できます。
64
横矢 咲穂さん
(平成28年3月修了)
学生寄宿舎のメリットは、何と言っても
教室への近さ。キャンパス内にあるた
め、空き時間に帰って休憩するなど自
分の時間を自由に使えます。
さらに、寮
費の安さ。駐車場代も不要で、大学外
で住むよりも手頃な値段です。そして、
入居者間の交流。同じ夢を持つ大学
院 生や経 験 豊 富な現 職の先 生と交
流することが増え、教職に対するモチ
ベーションも高まりました。寄宿舎生活
は、研究に打ち込んだり感性を磨いた
りするには最良の環境でした。
キャリア支援
キャリアセンター
(教職キャリア開発センター)
が中心となり、修了後も見通したキャリア開発支援を行っています。具体的には、
キャリア開
発指導員
(小・中学校校長等の経験者)
やキャリアアドバイザ-による進路・就職相談、面接練習、各種講座、学生間のピアサポートなど
幅広い支援を実施しています。
キャリアセンター(教職キャリア開発センター)
常駐のキャリア開発指導員等が就職や進路に関する疑問や質問
など、
さまざまな相談に応えます。就職に関する資料や情報誌を豊
富にそろえ、情報検索用のパソコンも完備。
グループや個人の学
習スペース、模擬面接・模擬授業ができる個別ブースも設けていま
す。就職関係のDVDの閲覧、就職資料のコピーもできます。
【資料関係】
教員採用試験案内資料、公務員試験案内資料、企業等求人票、教職関
係DVD、教員採用試験問題集、神戸新聞、朝日新聞、
日本経済新聞、
日
本教育新聞など
【主な設備】
パソコン、
スキャナー、
プリンター、
モニター・DVD、
コピー機、模擬面接等
撮影用ビデオカメラ、大型・小型ホワイトボード
就職支援年間プログラム
キャリア開発指導員、キャリアアドバイザーによる就職相談
月曜〜金曜
教職講座(情報セミナー、面接ガイダンスを含む)
11月〜7月の毎週水曜
筆記基礎講座
5月〜7月
春休み特別講座
3月
教員採用試験実技指導
7月〜8月体育・音楽、図工※
教員採用試験模擬試験
12月〜5月(全4回)
教員採用試験模擬面接
2月、6月、7月(全3回)
教職ガイダンス
7月、10月(全2回)
保育士ガイダンス
7月
公務員ガイダンス
10月
キャリアデザイン講座
5月〜1月
※申し込みは随時受け付け
平成26年度 大学院学校教育研究科修了者の就職状況
(現職教員・留学生を除く)
その他 10 人(6.0%)
博士課程等進学 2 人
(1.2%)
小学校教員 27 人(16.3%)
公務員・企業等 22 人
(13.3%)
心理職 23 人(13.9%)
中学校教員 14 人(8.4%)
166 人
高等学校教員 5 人(3.0%)
特別支援学校教員 4 人(2.4%)
大学教員 5 人(3.0%)
臨時採用教員 54 人(32.5%)
平成27年9月30日現在
65
教 育・研 究 施 設
附属図書館
約37万冊の蔵書の多くを教育学分野の資料が占めており、教
育実践研究に大いに活用できます。自学自習や協働学習のス
ペースなどもあり、ディスカッションやプレゼンテーションにも利用
できます。開館時間は原則として平日8:30〜22:00、土曜、
日
曜、祝休日10:00〜17:00です。修了生や一般市民にも開放
しており、研究や生涯学習にも利用できます。
▶ 快適な学習研究環境
地階から2階までの全3フロアから成り、書架・閲覧スペースのほか、
グ
ループ研究室や研究個室、80人収容のライブラリーホールなどがあり
ます。1階にはセミナーやゼミ、
グループ学習などに利用できるラーニン
グコモンズ「PAO」
を設置しています。パソコン20台に加え無線LAN
を整備するなど、
ネット環境も充実しています。
─学術情報リポジトリ
「HEART」─
大学等の研究機関には「学術情報リポジトリ」
などのシステムを通し
て、学術成果を広くインターネット上に公開し社会に還元することが求
められています。本学でも学術情報リポジトリ
「HEART」
を開設し、研
究者の学術論文をはじめ、学生の学位論文や学校現場で作成された
指導案等の教育実践資料を公開しています。
▶ 教育実践資料
文部科学省指定の研究開発学校や兵庫県内の指定研究校など、
各地の学校現場で作成された教育実践の研究成果を広く収集・保存
しており、
自由に利用することができます。
附属図書館
66
▶ネッ
トワークを利用したサービス
●電子情報サービス
・海外の主要学術出版社2社の電子ジャーナル約4,000誌の
論文フルテキストを閲覧できます。
▶ 学術成果公開事業
附属幼稚園
ラーニングコモンズ「PAO」
Elsevier(ScienceDirect)/約2,000誌
Springer(SpringerLink)/約2,000誌
・二次情報のオンラインデータベースを検索できます。
CiNii(国立情報学研究所の論文情報ナビゲータ)
Scopus(エルゼビア社が提供する世界最大規模の書誌・引用文献データベース)
医中誌Web(医学中央雑誌刊行会の医学文献情報データベース)
JDreamⅢ(科学技術振興機構の科学技術・医学文献情報データベース)
聞蔵Ⅱ(朝日新聞記事全文データベース)
MathSciNet(米国数学会が提供する数学文献の書誌・レビューデータベース)
●図書館間の相互利用サービス
・他館が所蔵する資料の貸借、複写物の取り寄せ
・他館に対する文献所在調査、事項調査などの依頼
教材文化資料館
附属小学校
附属中学校
国際交流センター
教材文化資料館
教育実践学の研究教育拠点となることをめざし、授業実践の
国際交流事業を担う中心組織として、学生交流や学術交流の推
改善につながる教材文化資料の収集・発信に取り組んでいま
進、教育研究面における国際活動の充実を図るとともに、兵庫教
す。歴史的に貴重な資料から現在の教育実践記録まで幅広く
育大学の特色と知見を生かした国際貢献を果たします。国際社
収集しており、収蔵品や収蔵品を使った研究成果の「展示」、
イ
会に開かれた大学として、留学生や外国人研究者の積極的な受
ンターネットによる現場の教員を支援する実践資料の「発信」
を
け入れや学生の海外派遣の支援、促進を行っています。
事業の柱としています。附属図書館に併設しており、開館日・時
間は図書館に準じます。
発達心理臨床研究センター
発達心理臨床に関する臨床的・実践的教育の研究を学内外の
附属学校園
関連諸機関とも連携を図りながら推進し、発達心理臨床の高度な
附属幼稚園・小学校・中学校は、加東キャンパスから西へ4キロ
知識と技能を有する教員、指導者の養成を目的とします。
「発達障
の山国地区に集まっています。本学の幼児・児童・生徒の教育
害臨床研究」
「学校心理臨床研究」
「トラウマ回復支援研究」の
に関する研究に協力し、学生の実地教育に当たります。また、
3つの研究分野を置いています。発達相談、心理相談、
「 心の教
大学教員、附属学校教員、公・私立学校の教員が連携協力し
育」
プログラム、被害相談などの教育相談にも取り組んでいます。
て学校教育に関する研究にも取り組んでいます。
教育実習総合センター
情報処理センター
学校教育に関わる今日的課題に即する実践的研究を推進し、
キャンパスネットワークや情報教育実習室、学術情報・教育情
学生に対し効果的な実践的教育を施すとともに、学校現場、教
報処理などの全学共同利用システムの運用を通して、研究・教
育委員会および大学院に教職課程を持つ兵庫県内の国公私
育の支援、電子メールやウェブなどのネットワークを活用したコ
立大学との連携・協働による教員養成のための基盤形成を図
ミュニケーションの支援を行っています。
り、教員養成の高度化を推進しています。
保健管理センター
社会連携センター
専任の教員(医師)
と看護師が常駐。学生と教職員の定期健
学校等への講師派遣や公開講座などの地域貢献事業、大学と
康診断や応急措置、健康相談、心理相談(カウンセリング)
に関
自治体等との包括連携協定に基づく連携事業のほか、現職教
する専門的な業務を行います。
員のための研修講座や免許状更新講習なども行っています。
情報処理センター
保健管理センター
国際交流センター
発達心理臨床研究センター
教育実習総合センター
社会連携センター(公開講座「絵画制作」の様子)
67
Q&A
入学試験、大学院修学休業制度
Q
Q
過去の入試問題は閲覧できますか。
過去3年間の入試問題について閲覧可能です。本学ホームページ
(http://www.hyogo-u.ac.jp/)
「 大学院修士課程」
または
「大学院専
門職学位課程
(教職大学院)
」ページ内の「過去の入試問題」
に掲載し
ているので、
ご覧ください。
また、本学の附属図書館
(加東市)
、神戸ハーバーランドキャンパスの
ほか、大学院説明会でも閲覧できます。
Q
本学ホームページの「教員紹介」の各教員紹介ページにあるメール
フォームから、直接教員とのアポイントを取ることができます。
また、本学では大学院
(修士課程・教職大学院)
の概要・教育内容等に
ついて知っていただくため、各選抜試験に合わせて大学院説明会を開催
しています。説明会では各専攻・コースの教員に相談できる機会を設けて
いるので、教育内容や不明点等についてご相談ください。
※説明会の日程・内容等については本学ホームページをご覧ください
願書や大学院案内などの資料請求は、
どのようにすればいいですか。
Q
本学ホームページの「入試情報」ページから資料を請求することができます。
Q
試験内容について教えてください。
筆記試験
専攻科目について出題します。
教養科目の出題があるコースもあります。
口述試験
主として、志望する専攻・コースにおける研究など
について試問します。
詳しくは、学生募集要項「筆記試験及び口述試験の概要」
をご覧ください。
Q
大学院修学休業制度とは、
どのような制度ですか。
国・公立学校の教員
(教諭、養護教諭、栄養教諭および講師)
で1種
免許状または特別免許状を持っている人が、専修免許状を取得するた
めに休業できる制度です。休業するためには、任命権者の許可が必要
です。期間は1年を単位とする3年以内で大学院に修学できます。ただ
し、休業中の給与は支給されません。
制度の申請方法については、
各教育委員会にお問い合わせください。
教育・研究内容について、事前に大学
の教員に相談することはできますか。
大学卒業資格がない場合でも、
大学院に出願することはできますか。
大学卒業資格を有していない方でも、以下に該当する場合は出願する
ことができます。
●教育職員免許法に定める専修免許状
または1種免許状を有している場合
●短期大学の専攻科または高等専門学校の専攻科を卒業し、
学士の学位を授与された場合
●文部科学大臣が指定する専修学校の専門課程を
修了した者または修了見込みの者
上記に該当しない場合は、出願資格に関する事前審査の手続きを
行う必要があります。
なお、平成29年度入試の各選抜における出願資格に関する事前
審査の申請期間は以下の通りです。
8月選抜受験希望者 平成28年6月15日(水)〜6月17日(金)(必着)
11月選抜受験希望者 平成28年9月14日(水)〜9月16日(金)(必着)
3月選抜受験希望者 平成29年1月4日(水)〜1月6日(金)(必着)
出願資格および出願資格に関する事前審査の詳細については、学生
募集要項でご確認ください。
奨学金制度、学生生活、授業料免除制度
Q
どのような奨学金制度がありますか。
本 学では、日本 学 生 支 援 機 構の奨 学 金と地 方自治
体等の奨学金を掲示により案内し、推薦しています。た
だし、ほとんどの奨学金が貸与であり、
その申請条件とし
て収入基準があるため、通常、現職教員として在職した
まま派遣される場合はその収入基準を上回り、推薦でき
ないケースがほとんどです。なお、大学院修学休業制度
等により無給で入学される場合は推薦可能です。
詳しくは61ページまたは本学ホームページをご覧くだ
さい。
Q
学生寄宿舎について教えてください。
学生寄宿舎
(64ページ参照)
は大学キャンパスに隣接しており、徒歩で通学できる
ため非常に便利です。
また、
1人部屋の単身用学生寄宿舎と家族・夫婦の世帯用学生寄宿舎があり、
大学
院生で配偶者または家族と同居する方は世帯用学生寄宿舎に入居することができます。
入居者の選考については、各入学試験合格発表後に行います。入学時に入居を
希望しなかった場合でも、在学生を対象に入居募集を行うことがあります。
Q
神戸や大阪から通うことはできますか。
加東市は兵庫県南部に位置し、神戸、大阪ともに自家用車で約1時間です。
公共交通機関では、
高速バスが便利です。高速バスの最寄りの停留所は
「社」
で、
「大学」
から
「社」
までは徒歩約25分です。神戸
(三宮)
へは、神姫高速バスで約55
分、大阪
(新大阪)
へは、中国ハイウェイバスで約65分です。なお、平日は
「社」
と
「大
学」
とを結ぶ「兵教シャトル便」
(70ページ参照)
を運行しています。
68
教員免許・資格、カリキュラム、研究指導
Q
教員免許状を全然持っていませんが、大学
院に入学して取得することは可能ですか。
以下の場合に限り、教員免許状を一から取得することができます。 ①教育実践高度化専攻(教職大学院)小学校教員養成特別コース
→小学校教諭1種免許状
②修士課程の理数系教員養成特別プログラム
〔理数系教員養成ユニット〕
→中学・高等学校教諭1種免許状
(数学または理科)
なお、小学校教員養成特別コースについては、修了すれば小学校教
諭専修免許状を取得することができます。
また、理数系教員養成特別プログラム
〔理数系教員養成ユニット〕
の
受講生は、履修状況によっては中学・高等学校教諭専修免許状
(数学
または理科)
の取得も可能となります。
上記以外の学生は、教員免許状を一から取得することはできません。
Q
カリキュラムはどのようになっていますか。
Q
どうすれば専修免許状を取得することが
できるのですか。
取得しようとする専修免許状に対応した1種免許状を持っていること
が条件になりますが、修士の学位を有し、取得しようとする専修免許状に
対応した教科または教職の単位を24単位以上修得すれば取得できま
す。現職教員の方は、
3年以上の実務経験
(取得しようとする専修免許
状に対応した学校種・教科)
があれば、15単位で取得できます。
Q
修士課程で研究指導を行う指導教員は
どうやって決まるのですか。
入学後、
所属する専攻・コース別のオリエンテーションでガイダンスを行
い、
コースの主な教育研究課題と学生各自の教育研究課題について確
認の上、決定します。
人間発達教育専攻、特別支援教育専攻、教科教育実践開発専攻
については、共通科目、専攻科目
(専門科目、探究力を養成する課題研
究)
の2つの区分を設け、教員として高度な専門性を得られるように構成
しています。
教育実践高度化専攻
(教職大学院)
については、共通基礎科目、専
門科目、学校等における実習科目の3区分を設け、教育実践を重視した
教育課程を編成しています。
大学院説明会日程
日 程
平成28年
平成29年
本学に興味のある方はぜひご参加ください
時 間
会 場
5月14日(土)
10:30~15:40
本学
(加東キャンパス)
5月21日(土)
13:30~15:30
本学
(神戸ハーバーランドキャンパス)
5月28日(土)
13:30~15:10
AP品川アネックス
6月11日(土)
13:30~15:30
本学
(神戸ハーバーランドキャンパス)
6月25日(土)
13:30~15:30
梅田スカイビル
7月 9日(土)
13:30~15:30
本学
(神戸ハーバーランドキャンパス)
9月10日(土)
13:30~15:30
本学
(神戸ハーバーランドキャンパス)
9月16日(金)
19:00~21:00
本学
(神戸ハーバーランドキャンパス)
9月17日(土)
13:30~15:10
AP品川アネックス
9月24日(土)
13:30~15:10
福岡朝日ビル
10月 1日(土)
10:30~15:40
本学
(加東キャンパス)
10月 8日(土)
13:30~15:30
本学
(神戸ハーバーランドキャンパス)
12月17日(土)
13:30~15:30
本学
(神戸ハーバーランドキャンパス)
1月21日(土)
13:30~15:30
本学
(神戸ハーバーランドキャンパス)
1月28日(土)
13:30~15:30
本学
(神戸ハーバーランドキャンパス)
69
カレッジバス
通学や生活に便利な兵 教生専用
兵教シャトル便
大阪・神戸からは、高速バスが早くて便利!高速バス停留所(社 PA)~大学間をシャトル運行
●兵庫教育大学
社 PA(中国自動車道)
●社パーキングエリア
のりば
●新大阪駅
日本
旅行
新御堂筋
JR宝塚駅
おりば
桃山台駅
おりば
神戸エクスプレス便
至津山
至吹田
阪急宝塚
市立病院前
中国自
動車道
★
至大阪
のりば ★
のりば
阪急宝塚駅
★
至大阪
★
至梅田
176
東尾寺
阪急電車
加東ループ便
神戸から直行
JRと直結
谷上駅
三ノ宮
至大阪
中国自動車道
176
階段下りる
●西宮北インター
至大阪
新幹線中央口
駅レンタカー
大丸梅田店
有馬川
のりば
423
みどりの 中央きっぷ
券売機
売り場
ホテル
グランヴィア
大阪
●宝塚インター
央
至千里中
のりば
JR新大阪駅
(2階)
北線
急行南
北大阪
新御堂筋
地下鉄改札
★
★
飲食店街
桜橋口
ルクア
そごう
加東ループ便
★ おりば
●千里ニュータウン
至千里
ミント神戸
阪神神戸三宮駅
ルクア
バスチケット
センター
JR大阪駅
中央口
加東ループ便
ダイエー
JRバスのりば
社PA
(下り)
★
17
★
★
中央コンコース
のりば ★
宮駅
JR三ノ ー三宮駅
ポートライナ
のりば
★
至大阪
梅三小路
兵教シャトル便
講堂
階段のぼる
三宮駅
地下鉄
三宮駅
阪急神戸
フラワーロード
★
のりば
授 業や大 阪・神 戸 発 着の高 速バス
の 時 刻に合わせ、平日に20往 復、
無料運行(年末年始を除く)。
受験生や来学者も利用できます。
★
社PA
(上り)
事務局
加東キャンパス
神姫バス
のりば
おりば
大学会館
総合研究棟
●大阪駅
至新神戸駅
兵教シャトル便
共通講義棟
情報処理
センター
●三ノ宮駅
加東キャンパス
(神戸電鉄、北神急行)
授業期間中の平日に往路1便、復路2便運行
(集中講義期間中は予約制)。片道620円
JR
社町駅
滝野社IC
吉川IC
加東
キャンパス
社 PA
中国自動車道
R372 社PA
加古川線
JR
大学総合研究棟前
淡河PA
三木東IC
R175
社町駅
神戸
フルーツ・
フラワーパーク
グリーンピア三木
三木総合防災公園
加東
市街
平日午後に4往復、無料運行(年末年始を除く)。
加東市街への買い物等に便利です。
社PA 中国自動車道 ひょうご東条IC
山陽自動車道
イオン
社店
大学
加東市役所前
イオン
社店
三木JCT
呑吐ダム
社PA前
ホテル
オリンピア・
日本生命前
運行ルート
谷上駅
新神戸トンネル
●大学バス車庫前
往路
復路
●社パーキングエリア
共通講義棟
至岡山
●谷上駅
中国自動車道
★
車庫
★
★
JR三ノ宮駅
阪急神戸三宮駅
事務局
ポートライナー
三宮駅
阪神神戸三宮駅
谷上駅
70
講堂
●イオン社店
キリン堂
加東
警察署
ガスト社店
神戸市役所
のりば
イオン社店
★★おりば 至三田
17
●社町駅
社町駅
372
★
★
イオン社店
★
ホテルオリンピア・
日本生命前
●加東市役所
JA
社スポーツレーン
加古川線
講堂
阪神高速
至西脇
ジョーシン
そごう
車庫
昭和
シェル石油
事務局
共通講義棟
総合研究棟
567
至大阪
社PA(下り)
谷上小学校
佐保神社
総合研究棟
●三ノ宮駅
光風病院
★
神姫バス
社出張所
大学会館
三ノ宮
●大学総合研究棟前
●ホテルオリンピア・日本生命前
社PA(上り)
加東市役所
おりんぴあ亭
加東市
中央図書館
やしろ
ステラパーク
社税務署
★
自然食品
やしろ
服部歯科
兵庫教育大学位置図・交通アクセス
A
姫路市
兵庫教育大学
路
料道
北有
六甲
号
高速 ンネル
阪神 戸ト
新神
32
阪神 高 速
白川
JCT
阪神高速
3号
神
戸線
5号
湾
岸
線
阪神高速
31号
神戸山手線
B
湊川JCT
神戸空港
きの
A 加東キャンパス周辺図た
▲西脇
やし
ろ
ちょ
う
IC
兵庫教育大学
嬉野台地区
社 PA
加東市役所
社
(営業所)
やまくにプラザ
兵庫教育大学
山国地区
兵庫教育大学前
IC
三木
▶
加東キャンパスへのアクセス
B 神戸ハーバーランドキャンパス周辺図
三宮・大阪▲
■車の場合
大阪国際空港から中国自動車道経由・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・約 45 分
JR 新大阪駅から中国自動車道経由・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・約 60 分
三宮(神戸市)
から新神戸トンネル、国道 428 号経由 ・・・・・・・・・約 60 分
うべ
そくこ
こう
■公共交通機関の場合
umie
モザイク
umie
イノベーティブラボ
▼明石
神戸ハーバーランドビル9 階
神戸ハーバーランド
キャンパス
神戸情報文化ビル3階
神戸ハーバーランドキャンパスへのアクセスは51 ページをご覧ください
ハイウェイバス
約 65 分
社(中国自動車道)
兵教シャトル便 5 分
(平日のみ運行)
徒歩約 25 分
大学
TEL
TEL 06-6392-5531
●西日本 JR バス 06-6371-0121
●神姫バス
(大阪) JR 三ノ宮駅
総合児童
センター
総合教育
センター
JR 新大阪駅
ハイウェイバス
約 55 分
社(中国自動車道)
兵教シャトル便 5 分
(平日のみ運行)
徒歩約 25 分
大学
TEL
TEL 078-231-5561
●ウエスト神姫 0790-62-1720
●神姫バス三宮バスターミナル JR 姫路駅
神姫バス
約 70 分
神姫バス約12分
社(神姫バス営業所) タクシー約10分 大学
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●神姫バス姫路バスターミナル 71
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兵庫教育大学大学院案内 2017
大学院学校教育研究科 修士課程 専門職学位課程
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平成 28年 4 月発行