言葉に親しみ豊かに表現する児童の育成 ―国語科と他の教育活動との

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言葉に親しみ豊かに表現する児童の育成
―国語科と他の教育活動との関連に着目して―
名古屋市立如意小学校
校長 斎藤照代
〒462-0007
名古屋市北区如意三丁目131番地
℡(052)902-2661 FAX(052)902-4691
URL
http://www.nyoi-e.nagoya-c.ed.jp
事業のねらい
言葉に興味をもって進んで言葉を獲得し、豊かな言葉で主体的に表現できる子どもを育て
たいと考えました。
そのためには、国語の授業を充実させ、そこで培った力が他の教科や実生活で役に立っ
たという実感をもたせることが大切です。そこで、目指す児童の姿を「①進んで語彙を獲
得しようとする子」「②進んで読書する子」「③豊かな言葉で表現できる子」として、学校
の教育活動全体を視野に入れて主体的な言語活動ができるように指導することにしました。
事業の内容
①進んで語彙を獲得しようとする子
例年実施していた漢字チャレンジウィークを見直し、よ
り漢字の習得率を高めるために、なごやっ子漢字検定を基
にしたプリントを活用して如意漢字検定を実施しました。
全員が17級からスタートし、学期を通じて合格した級に
応じて認定証を作成して児童に渡し、継続的かつ意欲的に
学習に取り組めるようにしました。
【如意漢字検定に取り組む児童】
②進んで読書する子
本に触れる機会を増やすために、次のことを行いました。
○ 語りの会
○ 読み聞かせ
○ 読書タイムの設定
○ 図書館フェスティバル
また、国語の教科書に掲載されている本を購入し、学年別のシールを貼ったり、学年に応
じた「如意すいせん図書」を選定したりしました。
【図書館フェスティバル】 【読み聞かせをしてもらっている様子】【学年別のシールが貼られた本】
③豊かな言葉で表現できる子
国語科の「新聞をつくろう」の学習では、自分の書いた記事が
相手に明確に伝わるように、表現の仕方を工夫することができま
した。辞書を使って誤字脱字を直したり、互いの記事を読み合っ
てよりよい表現を考えたりすることができました。
また、校内に「ことばの広場」を設置し、授業で作成した新聞、
川柳、ポスターや本の帯紙などを掲示しました。
5・6年生では、国語科で学習したこと(相手を意識して伝え
る内容や表現の仕方)を生かして、総合的な学習の時間や社会科
の学習において、中津川野外学習や修学旅行で学んだことを分か
りやすくポスターにまとめ、下学年の児童たちの前で発表する学
習をしました。
【新聞づくりをしている児童】
【ポスターを使って説明している児童】
事業の成果
国語の学習に関するアンケート(平成27年4月及び11月実施)
如意漢字検定を行ったり、ことばの広場
でいろいろな学年の掲示物を見たりすること
により、語彙が増え、国語の授業が好きにな
ったり、授業内容がよく分かったりするよう
になってきました。
教科書に掲載されている本と同じ作者やテ
ーマの本を図書室や教室に置いたり、読書タ
イムや様々な行事を行ったりしたことで、読
書への関心が高まり、読書をする時間や図書
室を利用する児童が増えました。
事業のまとめ
国語科での実践を通して、子どもたちは語彙力を高めよう、よりよい表現を工夫しようと
本を手に取り、その内容をヒントに表現方法を工夫したり、文章に間違いがないか調べるた
めに辞書を進んで使おうとしたりするようになりました。そして、実践で身に付けた力を他
教科の学習でも生かすことができました。
今後も、子どもたちが言葉に親しみ、思いを豊かに表現できるよう、指導方法の改善や教
室環境の整備を学校全体で継続して取り組んでいきたいと考えています。