明治―大正―昭和前期の名古屋の音楽生活の様々なシーンを 鈴木政吉 1929 年製手工ヴァイオリンを使った名曲の演奏を通して浮き彫りにする 今よみがえる 幻のヴァイオリン 1900(明治 33)年パリ万国博覧会の楽器部門の受賞者リストに「ヴァイオリン、スズキ・マサキチ、ジャポン」 とあるのを見たときの衝撃は忘れられない。 鈴木政吉が名古屋の老舗、鈴木バイオリン製造(株)の創業者で元は三味線職人だったことから、がぜん興味が わき、手工ヴァイオリンを探し始めた。量産品ばかりで手工ヴァイオリンはなかなか見つからなかったが、つい に松浦正義さん宅で発見された。政吉の自筆サインのある 1929 年製のすばらしい楽器である。松浦さんは、戦 争や伊勢湾台風などの災禍をくぐり抜けたこの名器を愛知県立芸術大学に寄贈してくださった。 (井上さつき『日本のヴァイオリン王̶鈴木政吉の生涯と幻の名器』より) 修復後、コンサートごとにつややかさを増しているこの楽器の魅力を今回もお楽しみいただきたい。 桐山 建志(きりやま たけし)ヴァイオリン 東京藝術大学器楽科を経て同大大学院修了、フランクフルト音楽大学卒業。1998 年第 12 回古楽コンクール 〈山梨〉第 1 位、第 10 回栃木[蔵の街]音楽祭賞受賞。1999 年ブルージュ国際古楽コンクールソロ部門第 1 位。 「松本バッハ祝祭アンサンブル」コンサートマスター、「エルデーディ弦楽四重奏団」ヴィオラ奏者。2013 年 3 月リリースの CD「コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ全曲」で、レコード芸術特選を得る。また同年秋には、 ヒンデミット没後 50 年を記念した公演を企画、作品 11 を中心とした弦楽作品を一夜でヴァイオリンと ヴィオラ、ヴィオラ・ダモーレを持ち替えて弾き切り、絶賛された。 現在、愛知県立芸術大学准教授、フェリス女学院大学講師。 江川 智沙穂(えがわ ちさほ)ピアノ 東京藝術大学音楽学部器楽科卒業、愛知県立芸術大学大学院音楽研究科博士前期課程修了。 ルーマニア国際音楽コンクールなど受賞多数。ソリスト、アンサンブル奏者として多方面で活動している。 2013 年、セントラル愛知交響楽団とブラームスのピアノ協奏曲第 1 番を共演。2014 年、ソロリサイタル開催。 これまでに、志村朱美、佐野翠、角野裕、永野美佐子、ラルフ・ナットケンパーの各氏に師事。 井上 さつき(いのうえ さつき)お話・構成 東京藝術大学楽理科を経て、同大大学院修了。論文博士。在学中にフランス留学。パリ=ソルボンヌ大学修士 課程修了。近代フランス音楽史と日本近代の洋楽器受容史を研究している。さまざまな FM 音楽番組の構成をて がけ、特に、NHK「あさのバロック」の構成は 10 年以上担当した。クラシック番組の解説者としての出演も多数。 主な著書に『パリ万博音楽案内』、 『音楽を展示する̶̶パリ万博 1855-1900』、 『フランス音楽史』 (共著)、 『日本のヴァイオリン王̶̶鈴木政吉の生涯と幻の名器』。訳書にアービー・オレンシュタイン『ラヴェル̶̶ 生涯と作品』など。 現在、愛知県立芸術大学音楽学部教授。 幻の政吉ヴァイオリンでたどる 名古屋の知られざる音楽史 第4回 2016 年 秋 物理学者アインシュタインとヴァイオリン 物理学者アインシュタインは大の音楽好きとして知られる。 1920年に日本を訪れ、 熱狂的な歓迎を受け、 名古屋でも講演会を開いた。 その後、 鈴木政吉の三男、 鎮一はベルリン留学中、アインシュタインと親交を深め、政吉の楽器をアインシュタインに贈呈している。アインシュタインは政吉の楽器を高く評価していた。 宗次ホール主催の新作コンサートチラシを毎月自宅にお届けする ! 宗次フレンズ 会員募集中! 宗次ホールは 会員登録していただいた方に毎月無料で 新作チラシをご自宅にお届けします。 カフェ・ド クリエ ホテル名古屋 詳しくは、宗次ホール(052-265-1715)までお問合せ下さい。 マクドナルド ベストウェスタン 会員登録・年会費 無料 ■交通アクセス 地下鉄栄駅 ⑫ 番出口より東へ徒歩 4 分 名古屋市中区栄 4-5-14 〒460-0008 TEL:052(265)1715 FAX:052(265)1716 E-mail [email protected] URL www.munetsuguhall.com 宗次ホールチケットセンター 営業時間:10:00∼18:00 年中無休 (年末年始、施設メンテナンス日を除く)
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