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ベーシックインフォメーション
2014 年
短縮版
AUTOSAR –
先進的な自動車産業エレクトロニクスに対応可能なベーシックテ
クノロジー
過去10年以上に渡り、自動車産業界でのソフトウエア開発の重要性はます
ます高まりつつあります。今日では著しい多種多角な機能がネットワークコ
ミュニケーションを介しており、これらはソフトウエアによって制御 され
ています。これらの複雑なインターアクションは、標準化され管理されたソ
フトウエア環境を必要とします。開発の速度がますます増加傾向にあり、さ
まざまな機能や電子コントロールユニット(ECU)の統合が多様化する中で、
的確な対応ソルーションを提供することが自動車メーカーやサプライヤーの
課題となっています。ECU ベーシックソフトウエアとそのインターフェー
スにおける業界標準仕様のおかげで、システムレベルの複雑化傾向に効率よ
く対応することができるようになりました。それと同時に、コストを実現的
な水準に維持することもできるのでイノベーションのための空間を確保でき
ます。
AUTOSAR (AUTomotive Open System Architecture) とは自動車産業界分
野におけるECU (電子制御機器) 用の標準化された オープン・ソフトウェ
ア・アーキテクチャーです。また AUTOSAR は自動車メーカー、サプライ
ヤー、部品メーカー および半導体メーカーの協調活動です。 AUTOSAR 開
発パートナーシップは自動車産業界のE/Eアーキテクチャー開発がますます
複雑化する中、品質上で妥協をすることなく新技術の実現化と開発効率のさ
らなる向上という目標をかかげ、その実現に取組んでいます。
AUTOSAR のアイデア
AUTOSAR 標準仕様はソフトウエアアーキテクチャー、アプリケーションイ
ンターフェース そして 方法論が組み合わされた構成となっています。
AUTOSAR 階層化ソフトウエアアーキテクチャーは独立したソフトウエアコ
ンポーネントの適応を可能にします。同仕様は異なった自動車メーカーの車
両への使用や異なったサプライヤーの電気部品への適応が可能であり、多種
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多様製品生産性へ貢献しています。その結果、車両全体のシステムにおいて
品質信頼性を高め、なおかつコスト削減や生産能力アップといった恩恵をも
たらします。 AUTOSAR は “標準仕様においての協調、実装における競
争” をモットーとし、自動車メーカー、サプライヤー、 各機器プロバイダ
ー、そして新規市場参入者にもさまざまな恩恵をもたらします。
AUTOSAR 開発パートナーシップ
AUTOSAR 開発パートナーシップには 2014 年1月現時点で180社以上の
企業が参加しています。同パートナーシップの組織構成は、それぞれ コア
パートナー、プレミアムパートナー、アソシエートパートナー、開発パート
ナーとなっており、 コアパートナー が AUTOSAR の組織、経営、管理上の
責任を担っています。またこの中からは最高評議会 が構成され、AUTOSAR
組織全体のストラテジーと全体のロードマップに関する最終決断を下してい
ます。 運営委員会 は AUTOSAR の 最上レベルの執行機関であり、日々のオ
ペレーションの中で非技術的な業務を担当し、AUTOSAR の長期目標計画を
立てる権限が与えられています。プロジェクトリーダーチームは、各分野で
のテクニカルワーキングパッケージの実務遂行及び、その進捗管理を担当し
ています。AUTOSAR 標準仕様策定の作業は数多くのワークパッケージ
(WPs)に分割されており、必要に応じてはさらにこれがサブワークパッケー
ジとして分割されています。コアパートナーと同様にプレミアムパートナー、
開発パートナー もワークパッケージの活動に積極的に貢献しています。ど
の企業も AUTOSAR 開発パートナーシップのメンバーになることが可能で、
同メンバーシップの存在があってはじめて商用目的での標準仕様の開発が可
能になっているともいえます。パートナーの貢献はそれぞれのメンバシップ
の種類に応じてさまざま異なっています。
第一期から Just AUTOSAR へ
AUTOSAR 開発パートナーシップは2006年5月に標準仕様の初版として
リリース 2.0. を発表しました。同リリース2.0 では46 の基本ソフトウェア
パッケージの中の42 種が定義されており、このリリースは90 以上の資料か
ら成り立っています。
2006年の第一期終了にともなって リリース 2.1 が発表され、その後リ
リース 3.0/3.1 を発表、パートナーの多くが AUTOSAR 仕様を量産モデルへ
適用開始しました。AUTOSAR 規格の標準仕様製品が次々と市場に投入され、
同規格の ECU を搭載した多くの量産車両が既に実際に路上を走行していま
す。AUTOSAR 標準仕様の主要部分をカバーするツールソルーションを適用
することで実装が容易になります。 第二期を終える 2009 年までには、機能
安全や通信等を含む新しい機能を織込んだリリース 3.0 進化版とリリース
4.0 が発行され、標準としての根幹の開発を順調に完了しました。
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第三期においては AUTOSAR は時流に則った仕様追加をリリース 3.x とリリ
ース 4.0 に対して行い、信頼性高く未来志向のアーキテクチャとメソドロジ
ーを確実なものにしてきた。また一方では、量産に採用されたリリースのメ
ンテナンスを実施することで、AUTOSAR の標準としての市場での位置づけ
を確実なものにしていった。
このプロセスの中で AUTOSAR は常にレトロフィットの互換性に焦点を絞
り続けてきました。第三期では、176種のドキュメントを考慮した進歩的
なリリース 4.0.3 を発表しました。そして、第三期の更なるマイルストーン
といえば、リリース 3.2 の発表です。これにより、リリース 3.1 へのレトロ
フィットが可能になりました。AUTOSAR 第三期のコンセプト開発の最大の
注力点はリリース 4.1 で、2013 年初旬に発表されました。このように絶え
間なく続いた成功と、ますます高まる AUTOSAR の市場シェア度を見計ら
って、パートナーシップは期(Phase)というフレーズを使った表現を止め
て、今後は Just AUTOSAR という表現をしていくことに決定しました。
AUTOSAR
将来の見通し
パートナーシップはコンセプト開発ステップを AUTOSAR の仕様開発プロ
セスに完全に統合させ、継続的に新しいコンセプトの検討や開発を行い、最
新コンセプトが標準仕様として市場に導入される前に、必ず検証を行ってい
ます。次回予定されているマイナーリリース 4.2.1 は 2014 年 10 月に予定さ
れており、これには AUTOSAR パートナーが要望していた新コンセプトが
既に反映されています。機能安全、Ethernet TCP/IP コミュニケーション、
マルチコア、セキュリティや新しいダイアグ規制、更には特定地域の特殊市
場デマンドへのサポートなどといった技術的な牽引アイテムが、これからの
数年間は引き続き開発時の主要ポイントであり続けます。
パートナーシップは、さまざまな標準をサポートしているインフラを
AUTOSAR が提供し続けるために、GENIVI、Car-to-X または Ethernet とい
うような他の標準化団体とも活発にコラボレートしています。
AUTOSAR (AUTomotive Open System ARchitecture) は自動車メーカー、
サプライヤーまたエレクトロニクス、半導体およびソフトウエアを専門とす
る企業の世界規模の開発パートナーシップです。2003年以来これ等の企
業は、自動車業界ために開発、標準化されたソフトウエア、アーキテクチャ
ーの開発と導入に取り組んでいます。AUTOSAR の仕様を活用することに
よって、ソフトウエアとハードウエアの交換およびアップデートを容易にす
ることができます。電気・電子システムがますます複雑化する中、確実な管
理が可能となります。また品質面で妥協することなく、コスト効率を向上さ
せることができます。AUTOSAR のコアパートナーは、BMW Group グル
ープ、ボッシュ( Bosch) 、コンチネンタル(Continental)、ダイムラー
( Daimler AG ) 、 フ ォ ー ド ( Ford ) 、 ゼ ネ ラ ル モ ー タ ー ズ ( General
Motors)、PSA プジョー・シトロエン(PSA Peugeot Citroen)、トヨタ自
動車、フォルクスワーゲン(Volkswagen Group)です。これらの会社に加え
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て180以上のメンバーが同パートナーシップの発展向上のため重要な役割
を果たしています。AUTOSAR の開発パートナーシップに参加している企
業は AUTOSAR 仕様を無償で利用することができます。
更なる情報は下記のページを参照下さい:
www.autosar.org
[email protected]
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