土壌 の物理 性 第 64号 p .5 3 ∼5 8 (1 9 9 2 ) 恒二 二 二可 負 庄 セ ン サ ー を用 い た 自記 テ ン シ オ メ ー タ ー シ ス テ ム の 試 作 谷川 寅彦 *1・ 矢部 勝 彦 *1・ 千 家 正照 * 2・ 西 出 勤* 2 T ria l M : a n 11fa c tu re o f A u to・10 g g in g T en sio m ete r S y stem b y th e tJse o f N eg a tiv e P ressu re S en so r T o ra h ik o T A N I G A W A ・ 1 , K a t s u h i k o Y A B E ・ 1 , M a s a t e r u S E N G an d T s u t o m u N I S I 引 I D E ・ 2 *1F a cu lty o f A g ric u lt u re ,U n iv er sity o f O s a k a P re fe c tu re 書2F a cu lty o f A g ric u ltu re ,U n iv er sity o f G ifu K e y w o「 d s :n e g a tiv e p r es su r e se n so r , te n Sio m e ter , d a ta lo g g e r o f d ry b a tt er y ty p e , p e rS O n a l c o m p u te r, i n te rfa c e c i r c u i t (S o il P h y s ,C o n d .P la n t G r o w th ,J p n リ 6 4 , 53 − 5 8 , 1 9 9 2 ) Ⅰ. ま え が き 最小 限 の使 用 で長 期 間連 続 測 定 が 可能 , ③ 記録 紙 を読 み 取 る な ど の 労 力 を 省 き, パ ー ソ ナ ル コ ン ピ ュ ー タ に 簡 単 周 知 の よ う に , 一 般 に 土 壌 水 分 張 力 を 測 定 す る場 合 , テ ン シ オ メー タ ー が 使 用 さ れ る 。 テ ン シ オ メ ー タ ー は , 水 銀 マ ノ メ ー タ ー 式 , ブ ル ドン に 測 定 デ ー タ を 転 送 で き, デ ー タ解 析 , 作 図 な ど を 容 易 に行 な え る能力 を有 す る, な ど を開発 目標 と して検 討 を 試 み た。 そ して この よ うな 自記 テ ン シ オ メー ター シ ス テ 管 式, 動 ヒ ズ ミ式, な ど の 方 法 に よ り読 み 取 られ て い ム を考 案・ 試作 した。 さ らに , この シ ステ ム を実 際 の 測 る・ 12, 叫 。 近 年 , 主 に 自記 記 録 を 目的 と し, 様 々 な 圧 力 セ 定に 適 応 し て 一 応 の 成 果 を 得 る こ とが で き た 。 そ こ で , ンサ を 使 用 して 圧 力 変 化 を測 定 す る方 法 が 実 用 化 さ れ て こ の シス テ ムの概 要 , 工 夫 した 点, 使 用 中 に気 付 いた 点 き た 。 こ れ ら に 使 用 さ れ る圧 力 セ ン サ の 内 部 は 一 般 に 圧 な どに つ い て紹 介 す る。 力変 化 に対 して感 庄 部 の 内部 容積 が あ ま り変 化 せ ず, 一 般に よ く用 い ら れ る 水 銀 マ ノ メ ー タ ー 接 続 方 式 の も の と Ⅱ .拭 作 シ ス テ ム の 構 成 ・ 5 6) 比較 し て 土 壌 テ ン シ オ メー ター 内 部 間 の 水 の 出 入 りが 少 な く, 反 応 遅 れ 時 間 が 小 さ くな る。 し た が っ て , 水 銀 マ ノ メ ー タ ー 式 と比 較 し て よ り高 い 精 度 の 測 定 が 可 能 に な る こ とが 期 待 さ れ る。 試 作 したセ ンサ式 テ ン シオ メー ター シ ス テム は 写真 − 1 (試作 シ ステ ム全 体概 要 ) に示 す。 供 試 し た 吸 引 庄 (負 庄 ) セ ン サ は ガ ス 揚 沸 し器 内 部 の こ の よ う な 利 点 を持 つ 圧 力 セ ン サ 式 の テ ン シ オ メ ー タ 水圧 調 節 に 使 用 さ れ る も の で あ る 。 ーで は あ る が , そ の 自記 装 置 は 現 時 点 で は , 比 較 的 高 価 ま た , 温 度 補 償 回 路 が 内 蔵 さ れ , さ ら に は , 12 V の 乾 なもの が 多〈 , ま た , 交 流 電 源 を 必 要 とす る大 型 の 装 置 電池 で作 動 が可 能 , 多少 の 電 源 電圧 低 下 も補償 さ れ る。 にな る傾 向 も あ る。 そ こ で , 著 者 ら は , 以 下 に 述 べ る様 ( 日本 ア レ フ ㈱ , M M − S 型 , 価 格 1 5 ,0 0 0 円 , あ る い は な能 力 を有 す る 自 記 テ ン シ オ メ ー ター 装 置 の 開 発 を 試 み 出力 特 性 な ど若 干 性能 が 低 下 す るが安 価 な A L P − 3 5 0 02 た。 す な わ ち , ① 記 録 機 (乾 電 池 式 デ ー タ ロ ガ ー ) を含 型, 価格 3 , 5 0 0 円 , 19 9 0 年 現 在 ) 。 出力 特性 は吸 引 庄 の 増 め, 比較 的安価 に製 作・ 構 成 が 可 能, ② 市販 の 乾 電 池 の 加に 対 し て , 直 線 的 で あ る 。 吸 引 庄 一 出 力 電 圧 特 性 の 一 *1大 阪 府 立大 学 農 学 部 *2岐 阜 大 学 農 学 部 〒5 9 1 大 阪 府 堺 市 百 舌 鳥 梅 町 4 − 8 04 〒5 01 −11 岐 阜 県 岐 阜 市柳 戸 1−1 例 (M M − S 型 , 2 0 ℃ ) は 図 − − 1 に示 す 。 図 − 1 に 示 す セ ン サ で は メー カー 保 障 借 で 0 ∼ 5 0 0c m H 2 キー ワ ー ド :負 庄 セ ン サ , テ ン シ オ メ ー タ ー ,乾 電 池 式 デ ー タ 0 ま で 測 定 可 能 と し て い る。 現 在 ま で に 行 な っ た こ れ ら ロ ガー ,パ ー ソナ ル コ ン ピュ ー タ,イ ン ター フ ェ のセ ン サ に 対 す る 調 節 お よ び そ の 性 能 , 供 試 デ ー タ ロ ガ イ ス 回路 ー (ユ ニ パ ル ス ㈱ , デ ー タ ロ ガ ー L 8 10 型 ,価 格 約 2 0 0 , 000 54 土壌 の物 理 性 第 64 号 (1992) 円 (1 99 0 年 現 在 )〉の 組 合 せ で , テ ン シ オ メ ー ター 内 部 の 格納 を行 っ て い る。 次 に , セ ン サ 用 1 2 V 電 源 回 路 に つ い セン サ 取 り付 け 位 置 に お け る値 で 各 々 7 0 0 cm H 20 程 度 ま ては 以 下 の 様 な 節 電 の た め の 工 夫 を し た 。 こ の 理 由 は 供 で測 定 が 可 能 な こ と を 確 認 して い る 。ただ し,A L P − 3 5 0 0 2 試セ ン サ の 作 動 時 に は 1 個 あ た り, 1 2 V 【 型に お い て は 高 吸 引 庄 時 の 空 気 も れ を 防 止 す る た め , エ S 型 ), 9 mA (A L P【 3 5 0 0 2 型 ) 程 度 の 電 力 を 消 費 す る た 7 m A (M M − ポキ シ 系 接 着 剤 で シ ー ル 加 工 を 施 し て 使 用 す る。 セ ン サ めで あ る 。 こ の 消 費 電 力 は 少 な い よ う に 思 え る も の の , の作 動用 の 電 源, 出 力の 構 成 は G N D (共 通 ) ,+1 2 V 電 試験 的 に, 単 1 乾 電 池の 直 列 12 V 電 源 に対 し, 6 個 並 列 源,+ 出 力 電 圧 の 3 線 で あ る 。 な お ,出 力 電 圧 が 比 較 的 大 にセ ン サ (M M − S きい の で ノ イ ズ の 影 響 は 受 け に くい と考 え る 。 セ ン サ 式 で1 0 V 程 度 ま で に 電 池 が 消 耗 す る 消 費 電 力 量 で あ っ た 。 型) を接 続 した とこ ろ約 1 週 間程 度 テン シ オ メ ー タ ー , デ ー タ ロ ガ ー , さ ら に は セ ン サ と ロ た だ し, こ の 場 合 , セ ン サ 自体 は 常 時 電 圧 を か け , 連 ガー 間 に 組 み 込 み が 必 要 な 試 作 イ ン ター フ ェ イ ス 回 路(材 続作 動 さ せ て い て も特 に 信 頼 性 に 問 題 は な か っ た 。 こ の 料費 概 算3 , 0 0 0 円程 度 ,(1 9 90 年 現 在 ))とそれ を含 む全 体 ため , 長 期 間 の 観 測 に 使 用 す る場 合 に は , セ ン サ の 消 費 の結 線 を 図 一 2 に , デ ー タ ロ ガ ー 本 体 の 入 出 力 コ ネ ク タ 電力 量 に 対 し て 十 分 な 容 量 を もつ 電 源 の 採 用 ,あ る い は , (3 7 ピ ン タ イ プ )の 各 ピ ン 機 能 割 り付 け を表 − 1 に 示 す 。 先 ず ,供 試 した デー タ ロガ ー は 内部構 成 か らみ る とコ ンピ ュ ー タ と い え る もの で あ り, チ ャ ン ネ ル 数 , 測 定 開 始時 間 , 測 定 時 間 間 隔 な ど 様 々 な 組 合 せ が プ ロ グ ラ ム で なん ら か の 節 電 対 策 が 必 要 に な る こ と は 明 白 で あ る 。 こ こで長 期 間 の定 時 観 測へ の通 用 を考 えた場 合 , 各 測 定 時 刻時 以 外 の 待 ち 時 間 に は セ ン サ へ の 電 力 供 給 は 不 要 で あ る。 そ こ で , デ ー タ ロ ガ ー 内 部 電 源 とは 別 に セ ン サ 専 用 き, そ れ に 従 っ た 測 定 が 実 行 可 能 な 型 式 で あ る 。 ま た , 外部 1 2 V 電 源 を 用 意 し,そ の 外 部 電 源 o n − O ff 回 路 に 節 電 入力 端 子 は , ア ナ ロ グ人 力 (± 1 0 V 仕 様 ) を 8 c h も っ て の工 夫 を 加 え た 。 外 部 電 源 と し た 理 由 と し て は , デ ー タ おり, 直 流 電 圧 と し て 測 定 さ れ , デ ー タ は 内 部 メ モ リ に ロ ガ ー 本 体 か ら 直 接 1 2 V の 電 源 が 確 保 で き な い か らで あ 格納 さ れ る 。 8 ch 全 部 を使 用 し た 場 合 , 1 時 間 に 1 回 程 る。加 えて ,仮 に最 大 電 流が 40mAで あ る 5 V 同期 電 源 出 度の 測 定 で あ れ ば 数 カ 月 間 違 続 測 定 が 可 能 で あ る 。 し た 力を昇 圧 し て 使 用 す る こ と が 出 来 て も, 数 個 の セ ン サ に がっ て , 数 カ 月 の 測 定 期 間 に お い て 8 本 ま で の テ ン シ オ 対し て は 十 分 な 電 力 量 を確 保 で き な い 。 ま た , こ の 場 合 , メー ター が 接 続可 能 であ る。 最 大 8 本の テ ンシ オ メー タ 回 路 が 複 雑 に な る。 さ ら に , デ ー タ ロ ガ ー の 内 蔵 電 源(単 ーに 取 り付 け た 各 々 の セ ン サ の 信 号 出 力 線 を そ れ ぞ れ ア 3 電 池 直 列 9 V ) を 外 部 の 機 器 に 対 し て 多 く利 用 す る と ナロ グ入 力 端 子 の 1 c h ∼ 8 ch ( ピ ン 5 ∼ 1 2 ) に 接 続 し , 内 部 電 源 が 消 耗 し, デ ー タ ロ ガ ー の 動 作 に 支 障 を 生 ず る セン サ の G N D 線 は ピ ン2 4 − 3 1 あ る い は 3 3 に 接 続 す る 。 可能 性 が 高 くな る な ど が あ げ られ る 。 こ の セ ン サ 専 用 電 これ は G N D が デー タ ロガ ー 内部 で 共通 で あ るた め可 能 源の O n , O ff は 5 V 同 期 電 源 出 力 ( ピ ン 3 5) を 利 用 し て , で あ る。 さ ら に ,+ 12 V の 電 源 線 を ピ ン 14 に 接 続 す る 。 こ そ れ に D C 5 V − 約 4 0 m A で 作 動 す る リ レー を接 続 して 行 っ こ で , ピ ン 1 4 は 本 イ ン タ フ ェ イ ス 回 路 の 12 V 出 力 端 子 に た。 この ピン35は 図 − 2 に示 す供 試 デ ー タロ ガー の, 電 相当 す る。 ま た , 1 回 の デ ー タ 測 定 時 , 図 − 2 に 示 す よ 源o n , O ff の メ イ ン ス イ ッ チ , ロ ギ ン グ ( 測 定 ) ス タ ー う に デ ー タ一 口 ガ ー 内 部 で は マ ル チ プ レ ク サ に よ っ て ア ナ ロ グ人 力 の各 ch を切 換 え な が ら , 各 チ ャ ン ネ ル の 入 力 電 圧 を順 次 , 増 幅 し A /D 変換 , さ らに 内部 メモ リに ト指 令 用 の ス イ ッ チ の 位 置 に よ り動 作 が 異 な る 。 メ イ ン ス イ ッ チ が o ff の 時 に は , 内 部 の デ ー タ保 持 以 外 の 全 機 能 は 停 止 す る。 し た が っ て , 以 下 は , メ イ ン ス イ ッ チ o n の 場 合 に つ い て の 説 明 で あ る 。 た だ し, デ ー タ ロ ガ ー 自 体の 電 源 自 動 o f f 機 能 , プ ロ グ ラ ム 設 定 方 法 等 の 詳 細 に っ い ては 繁 雑 を避 け るた め 説明 を省略 す る。 電 圧 州 1 00 2 0 〔】 3 0〔 ) A O O 5 0 0 吸 引 圧 (c m H 20 ) 写其 − 1 図∬ l 供 試 セ ンサ ーの 吸 引 庄一 電 圧 特性 一例 5 5 解説 :負 庄 セ ン サ を 用 い た 自 記 テ ン シ オ メ ー タ ー シ ス テ ム の 試 作 鞄J デー タ ロ ガ ー IN /0 U T コ ネ クタ ヘ 銀 紙 「 ̄  ̄ ビン デー タ ロ ガ ー 内 部 Q 「 丁 忘 テン シ オ メー ター 禁≡ 壷 メイ ンス イ ッチ 亀 フ \ ロギ ン グ ス タ ー ト ス イッ チ 3 芯 シ ー ル ドl 強制 用 l マル チ プ レク サ 日 _」 ( 2 4 − 3 l .3 3 ) R S −232 C コネ クタ 5〉 リレ ー ・ 0 セン サ 書 用 】2 〉t 凍(抵 t 池 ) C C hhhhhhhh センサ チ ェ ック 用 一 波 ス イッチ し イ ン タ フ ェ イ ス 回 路 , 結 線 等 の 概 略 (破 線 内 は 試 作 し た イ ン タ フ ェ イ ス 回 路 ) ︵ 図− 2 C C 表− 1 デ ー タ ロ ガ ー 入 出 力 コ ネ ク タ (3 7 ピ ン タ イ プ ) 機 能 割 り付 け 表 C 2 ch / J 3 ch J/ 4 ch / / 5 ch / / 6 ch / J 7 ch / / 8 ch S TOP RELA Y(NC) / J C I c h J/ シ グナ ル G N D (A N A LO G / / / / / / / J / / // /J G ND (C O M ) +5 V ※5 − 12 は最 大 10 V 仕 様 削3 , 14 間 に お い て 測 定 期 間 常 時 按 (N o r m a lly C lo se ,C O M M O N 間 ) 1 2 3 4 56 7 0 0 A NA LOG ピン番 号 C シ グナ ル 4 25 26 27 28 29 20 31 33 35 3 567891011121314 ピン番 号 出力 異 常 時 , 測 定 終 了 時 , ス タ ン バ イ 時 (電 源 入 , 測 定 未 ス タ ー ト時 ) 断 ※2 4 ∼ 3 1 , 3 3 は デ ー タ ロ ガ ー 内 部 で 共 通 ※35 は デ ー タ ロ ガ ー コ ン トロ ー ル 信 号 (T T L レベ ル ) に 同 期 し た 電 源 出 力 5 V 同 期 電 源 出 力 ( ピ ン 3 5) は ロ ギ ン グ ス タ ー トス イ ッ チ が o ff(プ ロ グ ラ ム 時 な ど が 相 当 )で 5 V の 電 源 電 圧 を連 続 に 発 生 す る。 グ ラ ム で 定 め た測 定 時 刻 が 釆 た 場 合 に の み 1 秒 強 の 時 間 , 5 V の 電 圧 を発 生 す る。 し た が っ て , リ レ ー は 測 定 時 刻 にだ け 作 動 し, セ ン サ と1 2 V 電 源 を接 続 し 電 力 を 供 給 す したが っ て, ピン35 と G N D に 接続 され た リレー は作 る。 た と え ば , 1 時 間 に 1 度 の 定 時 の 測 定 を例 に とれ ば , 動し , セ ン サ に 12 V 電 圧 を供 給 可 能 とす る。 電 源 回路 に この セ ン サ 専 用 1 2 V 電 源 は 1 日 あ た り 1 分 弱 使 用 さ れ る 組込 む 保 安 用 回 路 に つ い て は 後 述 す る 。 次 に , ロ ギ ン グ だけ で あ り, 数 カ 月 程 度 の 測 定 に 対 し て も消 費 電 力 量 は スタ ー トス イ ッ チ を o n と し て 測 定 を開 始 す る場 合 に は , 問題 に な ら な い 。 測 定 時 刻 前 後 の 動 作 を よ り詳 し く述 べ この ピ ン 3 5 の 5 V 電 源 出 力 は 0 V と な り,リ レ ー が 切 れ , セン サ 電 源 の 接 続 が 断 た れ , 節 電 さ れ る。 そ の 後 , 7 0ロ ると , デ ー タ ロ ガ ー が 待 機 し て い る 状 態 か ら 測 定 時 刻 直 前に な る と, ① 5 V 同期 電 源 が 電 圧 を発 生 ( ピ ン 35 が 0 56 土壌 の 物理 性 第 64 号 (1992) Ⅴか ら 5 V に ) 一 ② リ レー 作 動 一 ③ セ ン サ 専 用 1 2 V 電 源 電力 ,電 圧 デ ー タ ,G N D の 3 芯 シ ー ル ド線 は 著 者 ら が 使 がo n に 一 セ ン サ に 12 V の 電 圧 が か か っ た 状 態 で 約 用し て い る 長 さ ( 5 m 程 度 ) で は 電 圧 低 下 な ど に つ い て 0 . 1 ∼0 . 2 秒 経過 一 ④ 1 c h ∼ 8 ch を測定 →⑤ 5 V 同期 電 ほと ん ど 問 題 が 生 じ て い な い 。 し か し , テ ン シ オ メ ー タ 源出 力 が 切 ら れ 0 V に ( ピ ン 3 5 ) → ⑥ リ レ ー が 切 れ る → ーの セ ン サ は , 露 地 だ け で な く ビ ニ ル ハ ウ ス 内 も 含 め , ⑦セ ンサ 専 用 12 V が 電 源 が o ff に →⑧ 待 機 状 態 に戻 る, 降雨 , 潅 水 , 結 露 な ど に よ り非 常 に 湿 りや す い 状 態 に あ = ・・・ ・繰 り返 し , と い う制 御 で あ る 。 セ ン サ は③ ∼ ④ 間 の る。 わず か な 時 間 間 隔 で も 十 分 に 立 ち 上 が り, 正 常 な 動 作 が し た が っ て , こ の 3 芯 シ ー ル ド線 と セ ン サ 間 の ハ ン ダ 可能 で あ る 。 参 考 ま で に セ ン サ 立 ち 上 が り特 性 に つ い て 付け 部 分 , セ ン サ 全 体 は ビ ニ ル 袋 , テ ー プ な ど 適 当 な 素 単純 な 試 験 を 行 っ た 。 連 続 通 電 時 と リ レ ー 利 用 の 節 電 時 材で 十 分 に 防 水 す る 必 要 が あ る。 こ れ を 怠 り, 水 分 が 侵 につ い て 出 力 電 圧 を ほ ぼ 同 条 件 (M M − S 型 , 吸 引 圧 約 入した 場 合 , 配 線 間 の 絶 縁 不 良 , あ る い は 断 線 , さ ら に 5 0 0 cm H20,26℃,測定繰り返し回数15回,測定間隔1 はセ ン サ の 故 障 の 原 因 に も な る。 分) で 比 較 した と こ ろ , 連 続 通 電 時 , 7 . 767 ±0 . 0 10 V , 以 上 の作 業 が 終 了 した後 にデー タロガ ー へ プ ロ グ ラム リ レ ー 使 用 時 , 7 .77 7 ± 0 . 0 10 V 程 度 で あ り, こ の 結 果 か を入 力 す る。 供 試 し た デ ー タ ロ ガ ー 自 体 は 幾 通 りか の デ ら 判 断 し て ,実 用 上 問 題 は な い と考 え て い る 。な お ,A L P ータ 記 録 方 式 を 選 択 (プ ロ グ ラ ム )可 能 な も の で あ る が , −3 5 0 02 型 に つ い て も平 均 値 で 差 異 が 0 . 0 10 ∼ 0 . 0 20 V 程 度 ここ で は 定 時 刻 開 始 ,定 時 観 測 の 手 順 に つ い て 紹 介 す る 。 と若 干 大 き い 程 度 で あ っ た 。 最 後 に , ピ ン 13 , 1 4 問 は 保 安用 の 回 路 で あ り, ロ ギ ン グ ス ター トス イ ッ チ が o n ,す な わ ち ,測 定 期 間 中 は ,閉 じ て お り1 2 V 電 源 の O n ,O ff に 測 定 開 始 時刻 , 測 定 時 間 の間 隔 な どをプ ロ グラ ム入 力 する方 法 は 2 つ あ る 。 第 1 は , デ ー タ ロ ガ ー の キ ー ボ ー ドか ら 入 力 す る 方 法 で あ ー ), 第 2 は パ ー ソ ナ ル コ ン ピ ュ は 全 く影 響 し な い 。 そ れ 以 外 の 場 合 , 例 え ば ロ ギ ン グ ス ータ とデ ー タ ロ ガ ー 本 体 を R S − 2 3 2 C ケ ー ブ ル に よ り接 タ ー ト ス イ ッ チ が o ff の と き , す な わ ち , デ ー タ ロ ガ ー 続, プ ロ グ ラ ム をパ ー ソ ナ ル コ ン ピ ュ ー タ か ら転 送 す る に プ ロ グ ラ ム を 人 力 し て い る と き な どの 測 定 準 備 を し て 方法 で あ る 。 こ れ らの 方 法 で プ ロ グ ラ ム を入 力 し , フロロ い る とき, あ る い は, デー タ ロガ ー 異常 状 態 な どでは 回 グ ラム 内容 の チ ェ ック を行 う と ともに, 本 シ ステ ム を試 路 が 開 く。 こ れ は 保 安 上 の 対 策 で あ る が , 測 定 準 備 中 な 験的 に 定 時 観 測 させ て リ レ ー 回 路 な ど が う ま く作 動 し て ど で は ピ ン 1 3, 1 4 間 が 開 い て い る た め , 前 述 の リ レ ー 回 い るか な どをチ ェ ックす る。 そ の後 , ロ ギン グ ス ター ト 路 が 作 動 して い て もセ ン サ に 電 力 が 供 給 さ れ な い 不 都 合 が 生 じ て し ま う 。 こ の よ う な 場 合 , セ ン サ に 電 圧 12 V を テン ン オ メ ー タ埋 設 , 注 水 与 え , チ ェ ッ ク し た い 場 合 に 備 え , ピ ン1 3 , 1 4 間 を ま た が る形 で 電 力供 給 用の ス イ ッチ を設 け て い る。 この ス イ ッ チ を利 用 す る こ と に よ りセ ン サ の チ ェ ッ クが 可 能 に な テン シ オ メー タ の 負 庄 セ ン サ ー ・ デ ー タ ロ ガ ー ・ 電 池 の接 続 , 結線 る 。 最 後 に , リ レ ー 回路 の ピ ン 3 5 と G N D の 間 に ダ イオー ド を逆 方 向 , 並 列 に 挿 入 し た 理 由 は , リ レ ー 作 動 時 の 逆 起 電 力 を 吸 収 さ せ , デ ー タ ロ ガ ー に 対 す る安 全 性 を 高 め 測定 開 始 時 刻 , 測 定 時 間 間 隔 等 を デ ー タ ロ ガ ー に プ ロ グラ ミ ン グ , チ ェ ッ ク , 作 動 さ せ る る た め で あ る。 デー タロ ガー , 電 池 を防 護 箱 に格 納 ・密 封 (乾 燥 剤等 Ⅲ .使 い 方 の 手 職 ,毀 耳 ,紀 鐘 ,デ ー タ の 回 収 法 に つ い て の使 用 が 望 ま し い ) 現 地 で の設 置 に先 立 ち, テ ン シ オ メー ター の 水密 性 , 適当な場 所 へ の 防護 箱 の 設 置 電 源 な どの動 作 に つ いて は確 認す る こ とが望 ま しい。 こ こ で は , 参 考 ま で に , 設 置 , 測 定 手 順 の 概 略 を 述 べ る。 測定 開 始 ( ロ ギ ン グ 開 始 ) 図− 3 に示 す 手 順 は設 置 場 所 の状 況 に 応 じ, 多少 前後 して も構 わ な いが , 先 ず, テ ン シオ メー ター の埋 設 , 注 水 を 行 う 。 次 に , テ ン シ オ メ ー ター の セ ン サ , デ ー タ ロ デー タ の パ ー ソナ ル コ ン ピ ュ ー タ ー へ の 転 送 , デ ー タ ガ ー 間の 結 線 を行 う。 こ の場 合 , 著 者 らは 外径 4 mmの 3 ファ イ ル に す る 芯 シー ル ド線 を セ ン サ と 試 作 イ ン ター フ ェ イ ス 回 路 間 に 使 用 し て い る 。 シ ー ル ドは G N D に 接 続 し て お り, こ の 図肝 3 自記 テ ン シ オ メー タ設置 , 測 定 手順 の 概 略 5 7 解説 :負 圧 セ ン サ を用 い た 自 記 テ ン シ オ メー タ ー シ ス テ ム の 試 作 ス イ ッ チ を o n に し, 測 定 を ス タ ー トさ せ , 防 護 箱 へ の タ) か ら は 図 − 5 に 示 す よ う な 手 順 で パ ー ソ ナ ル コ ン ピ 格 納 を行 う。 な お , デ ー タ ロ ガ ー を常 に パ ー ソナ ル コ ン ュ ー タ の 環 境 で テ ン シ オ メ ー タ ー の 吸 引 庄 (負 庄 ) → 電 ピ ュ ー タ と接 続 し, リモ ー トコ ン トロ ー ル 的 に 複 雑 な 計 圧デ ー タ 記 録 を マ ト リ ッ ク ポ テ ン シ ャ ル に 再 変 換 , 解 析 測 手順 指 令 をデー タ ロガ ー に対 して与 え,制 御 す るこ と な ど を行 う。 具 体 的 に は , 著 者 ら は こ れ ら の 作 業 を デ ー も可 能 で あ る 。 こ の 場 合 , 接 続 す る パ ー ソナ ル コ ン ピ ュ タ ロ ガ ー 添 付 ユ ー テ ィ リ テ ィ プ ロ グ ラ ム と 自作 プ ロ グ ラ ー タ の 電 源 確 保 , 価 格 な ど本 シ ス テ ム の メ リ ッ ト を視 い ム に よ る処 理 を併 用 して 行 っ て い る 。 最 後 に , 本 シ ス テ か ね な い 問 題 が あ り, こ こ で は ふ れ な い で お く。 ま た , ム を通用 した場合 の観 測 結 果 の一 例 ( 1 ヵ月間 の例 ) を 使 用 し た デ ー タ ロ ガ ー 自体 は 精 密 な 電 子 機 器 で あ り, 防 図− 6 に 示 す 。 こ の 結 果 は 露 地 畑 ( メ ロ ン 栽 培 ) で 深 さ 水構 造 に なっ て い ない ため , 防護 箱 が 太 陽光 線 よけ, 降 方向 に 6 点 , テ ン シ オ メ ー タ ー を 埋 設 し, 自 記 記 録 し た 雨 な ど水 の 浸 入 , ご み , 虫 の 侵 入 防 止 の た め に 必 要 で あ 例 (p F 値 表 示 )で あ り, 19 90 年 6 月 に 観 測 し た 結 果 で あ る。 る。 こ の 結 果 で は 5 − 2 5 cm ま で の 深 さ で は 全 体 的 に 乾 燥 ま た , 内 部 に は 湿 気 を 防 ぐた め 乾 燥 剤 の 使 用 が 望 ま し い 。 ロ ギ ン グ ス ター 傾向 を 示 し て い る 。 な お , 供 試 セ ン サ は M M トス イ ッ チ を 入 れ た 後 , 7 0ロ グ ラ ム で 指 定 さ れ た 測 定 開 始 時 刻 が 来 る と, 自 動 的 に 土 壌 負 庄 −S 型 で あ る。 こ の 結 果 を み る と, 本 シ ス テ ム が 当 初 目 的 と し た 性 能を あ る程 度 達 成 し て い る こ と が わ か る 。 (吸 引 庄 ) の 測 定 が 開 始 さ れ , 以 後 , 定 め ら れ た 時 間 間 隔で 測 定 が 継 続 さ れ る。 こ の 場 合 , 測 定 期 間 中 の テ ン シ Ⅳ. あ と が き オ メー ター に対 す る水 の補 充 は 必要 不 可 欠 の こ とで あ る が, デ ー タ 自体 は デ ー タ ロ ガ ー に 与 え ら れ た プ ロ グ ラ ム 本 自記 テ ン シオ メー ター装 置 は試 作 品 で はあ るが, 露 に従 っ て , 自動 的 に 内 部 に 格 納 さ れ て ゆ く。 そ の 後 , 適 当な 時 期 に デ ー タ ロ ガ ー に 格 納 さ れ て い る デ ー タ を パ ー ソ ナ ル コ ン ピ ュ ー タ に 転 送 し, デ ー タ フ ァ イ ル を 作 成 す デー タ ロ ガ ー よ り転 送 き れ た デ ー タ ・ フ ァ イ ル (各 チ ャン ネ ル 毎 の 経 時 電 圧 デ ー タ ) る。 次 に, 測 定 終 了 後 , あ る い は 測 定 期 間 中 に デ ー タ ロ ガ ーか ら デ ー タ を 回 収 す る 方 法 の 概 略 を 図 − 4 に 示 す 。 上 電圧 → 吸 引庄 変 換 段① は 測 定 期 間 途 中 で携 帯 型 パ ー ソナ ル コ ン ピ ュ ー タ を 利用 し て , デ ー タ を 回 収 , 装 置 を再 セ ッ ト して 測 定 を 継 深さ補 正 な ど 続させ る 方 法 で あ る 。 下 段 ② は 装 置 一 式 を 回 収 後 , 持 ち 帰り, パ ー ソ ナ ル コ ン ピ ュ ー タ に デ ー タ を 転 送 す る 方 法 であ る 。 こ の 2 つ の 方 法 は デ ー タ ロ ガ ー の 記 憶 容 量 な ど 解析 (平均 化 定 時刻 デー タ抽 出 な ど) グ ラフ化 も考 え 合 わ せ 適 当 に 使 い 分 け る こ と が 望 ま し い 。さ ら に , この 様 に 転 送 さ れ た デ ー タ フ ァ イ ル (各 c h 毎 電 圧 デ ー 槻 R 劇団 棚 太陽 光練 , 雨 図− 5 計 測 デー タの処 理 の流 れ概 要 取り 出 し イン タ ー フ ェイ ス 痙 防様 相 ご\ デー タロガ ー =聖 : > C > デー タロ ガー ,屯 池 ′ 劫 ① 再設狂 国第三芳イ 升 R S −Z 3Z C ケ ー ブル ー カノ メ ン シ オ テ 図t 4 上才 電圧 一 水分 張力 怨 帆 同 圏醐 イン タ ー フ ェイ ス 携帯 型 パ ー ソナ ル コ ン ピュー タ デー タ回収 法 の 概 略 パl デー タ ロガ ー ソナ ル コン ピュー タ 匡] 変換 解析 な と 58 土壌 の物 理 性 第 64 号 (1992) ・ −◎_ 5 c rれ +15cm −− 一 缶−2 5 c m −−◆− 3 5 c m −−ト ー 4 5 c m −, ・〉 −トー5 5 c m _」 2 PF l ・ ー■ ■ ■ ■ − − − − − − − − − − − −一 一 − − − 一 − − − − − − − 11 図一 6 − − 一 一 − − − − − − − − 一 一 − − − 一 − − − − − − − − 2 1 16 − − − − − − − − − − 26 ■ ■ ■ ■ ■ ■  ̄  ̄  ̄ 3 1 【 由 te】 自 記 テ ン シ オ メ ー ター に よ る測 定 結 果 の 一 例 (p F 値 表 示 ) 地栽 培 試 験 で の測 定 に これ ま で 2 期 (春 一 夏, 秋 一 冬 ) に数 セ ッ ト使 用 さ れ て あ る 程 度 の 成 果 を あ げ て い る 。 し かし, 現 在 は テ ン シ オ メー タ ー の セ ン サ と ロ ガ ー 間 の 3 芯シ ー ル ド線 は ネ ジ 式 で 接 続 して い る た め , 現 地 で の 接 続の 容 易 さ を 考 え た プ ラ グ ジ ョ イ ン ト化 圧 力 セ ン サの 出力 電 圧調 節 の 必要 な ど, 未 だ, 不 十分 な部 分 が あ り今 後改 良 す べ き点 で あ る とい え る。 今 後 , 本 装 置 を よ り実 用的 で 精 度 の 高 い も の に 改 良 し て い こ う と考 え て い る。 貴 後 に , 比 較 的 安 価 な A L P − 35 0 0 2 型 セ ン サ に つ い て は実 際 の 測 定 に 適 用 し , 長 期 自 記 記 雀剥 こ成 功 し て い る の で,今 後 , 発 表 の機 会 が得 られれ ば ,工 夫 した点 な ど詳 細な 点 を 含 め 報 告 し た い と考 え て い る。 計 の 測 定 原 理 ” 土 壌 水 分 検 出 に よ る畑 地 カ ン ガ イ の 自動 化 に 関 す る研 究( Ⅰ)− ,農 土 論 集 5 0 号 ,p p .9 ∼ 14(1 97 4) 2 ) 西出 勤 こ動 ヒ ズ ミ武 士 壌 水 分 計 の 性 能 一 土壌 水 分 検 出 に よ る畑 地 カ ン ガ イ の 自動 化 に関 す る研 究 (Ⅰ Ⅰ) − 居 士 論 集 5 4号 , p p , 11 − 16 (19 74 ) 3 ) 西 出 勤 :浸 潤 に よ る 土 層 内 の 水 分 ポ テ ン シ ャ ル  ̄ 土 壌 水 分 検 出 に よ る畑 地 カ ンガ イ の 自 動 化 に 関 す る 研 究( Ⅰ Ⅰ Ⅰ) 一 , 農 土論 集 55 号 , p p . 1 5 ∼2 1 (197 5) 4 ) 矢 部 勝 彦 :土 壌 水 分 の 測定 法 ,土 壌 の 物 理 性 N o・4 1, pp . 90 ∼ 94 (19 80 ) 5 ) 矢 部 勝 彦 他 :露 地 畑 お よ び 施 設 栽 培 に お け る水 消 費 と 必 要 水 量 一 畳 川 用 水 地 区 に お け る畑 地 潅 漑用 水 の 需 要 の 動向一調査報告書, 畑地農業振興会,p p. 1 −4 0(19 9 1) 引 用 文 献 6 ) ユ ニパ ル ス株 式会 社 =U L O G G E R L 8 10 取 り扱 い 説 明 書 R ev .2 . 0 3 −0 3, p p .1 ∼ 59 (19 9 0) 1) 西出 勤 , 瀬 戸 隆 一 , 高 棟 輝 雄 :動 ヒズ ミ式 土 壌 水 分 便 理 年 月 日 1 99 1年 4 月 2 日 )
© Copyright 2024 ExpyDoc