セミナー概要 - 東北大学電子光理学研究センター

ELPH seminar
ELPH seminar
Research Center for Electron Photon Science
Tohoku University
ELPH seminar
講師:中村
聡 氏(大阪大学理学研究科)
日時:平成 28 年 5 月 23日(月) 14:50 ~15:50
場所:電子光理学研究センター
三神峯ホール
題目:γ d →η n p 反応で探る η n 相互作用
概要:
FOREST 実験では γ d → η n p 反応実験が計画されている。実験では低エネルギ
ーの η n →η n 散乱振幅を得るため、重陽子中の陽子に光を当ててほぼ静止した
η を生成し、これとスペクテータの中性子を散乱させる。この主要な機構に加え、γ
d → η n p 反応には γ 'p' → π^0 p から π^0 'n' → η n へと続くパイオン交
換機構や NN 終状態相互作用の寄与もある。これらのバックグラウンド過程は実験の
キネマティクスではある程度抑制されるかもしれないが、その効果を理解しておくこ
とは重要である。したがって γ d→ η n p 反応データから η n → η n 散乱振幅
を得るためには γ p →η p,γ N → π N, π N → η N 反応振幅が前提知識とな
る。これらの振幅としては我々のグループが開発した、データを良く再現する動的チ
ャンネル結合模型を使うことができる。この振幅を組み込んだ重陽子の光反応模型の
開発も最近行った。本講演では模型の説明及びそのデータとの整合性を示し、上記の
FOREST 実験データの解析への有用性を議論したい。
世話人:石川([email protected])
Tohoku University
Research Center for Electron Photon Science
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