2012年5月 本の上の映画館チラシ

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2012 May
特集
都市の貌
特集
都市の貌
会場:プレゼンテーションスタジオ 定員:80 名 入場:無料 主催:川口市立中央図書館 運営:NPO Community Design Council
●開場は各日上映時間の 30 分前です。
●申し込みは不要ですので、上映当日に会場までお越しください。
●音の聞こえづらい方をサポートする磁気ループシステムを導入しています。T モードつき補聴器をお持ちでない方には、専用受信機を貸し出します。
5 月 7 日(月)19:00∼ (上映時間 103 分)
『無防備都市』
イタリア民衆の抵抗組織が解放する直前、ドイツ軍進駐下のローマ。
抵抗組織に対するドイツ軍と秘密警察 ( ゲシュタポ ) の血も涙も感傷も
ない残酷非情を、冷徹な鋭いリアリズムで描き出す。イタリアン・リア
リズムの傑作。
監督:ロベルト・ロッセリーニ/出演:アルド・ファブリーツィほか/
1945 年/イタリア/D V D/ 字幕
5 月 13 日(日)14:00∼
『海外特派員』
(上映時間 120 分)
ナチの脅威が高まり、欧州諸国で戦争の危機が迫る 1939 年 8 月、
ニューヨーク・モーニング・グロウブ紙の犯罪記者ジョニーは、ハン
トリー・ハヴァストックの偽名を用い、開戦間近のロンドンに赴く。目
的はベルギーとの講和条約の鍵を握る人物への独占取材だった。
監督:アルフレッド・ヒッチコック/出演:ジョエル・マクレイほか/
19 40 年/アメリカ/ DVD/字幕
5 月 19 日(土)14:00∼ (上映時間 109 分)
『モロ・ノ・ブラジル』
監督ミカ・カウリスマキが ディープ・パープル のレコードと引き換え
に手に入れたのは、果てしない魅力に満ちたブラジル音楽だった。その
ルーツを辿るべく、北東部のペルナンコブからバイーアを経てリオ・デ・
ジャネイロへ…。この旅は、人生を変えるかもしれない。
監督:ミカ・カウリスマキ/出演:セウ・ジョルジほか/2002 年/
ドイツ=フィンランド=ブラジル/ D V D/ 字幕
5 月 25 日(金)19:00∼ (上映時間 110 分)
『M』
大都市ベルリンに少女ばかり狙った連続殺人が発生した。たいていの
大人たちは他人事と考え、子供たちは殺人に因んだ遊びに興じている。
しかしその背後でペール・ギュントのメロディを吹き鳴らす怪しい影が
獲物を求めて徘徊していた…。
監督:フリッツ・ラング/出演:ペーター・ローレほか/1931 年/ド
イツ/ DVD/字幕
記録された街並み
今月の本の上の映画館は、
「都市」をテーマにした
映画を上映します。
『無防備都市』は第二次世界大戦中のドイツによっ
て占領されていたローマを描いた作品です。実は撮影
自体は占領後に行われたものですが、その傷跡は生々
しく、ローマより北の都市ではドイツによる占領は続い
ていました。今は観光地として名高いローマですが、
かつてこのような状態にあった都市だということは忘れ
られないことです。
次にアルフレッド・ヒッチコック監督による『海外特
派員』
です。
この作品ではニューヨーク、
アムステルダム、
ロンドンと場面が変わります。
「プロバガンダ映画」と
も言われますが、その演出の妙はヒッチコックならで
はのものです。
続いて『モロ・ノ・ブラジル』です。ブラジル北東
部の街ペルナンブコからバイーア地方を経て、大都市
リオ・デ・ジャネイロへの旅。ブラジルには地方ごと
に様々なジャンルの音楽があります。それぞれのリズム
や訛りがあり、ブラジル音楽通はその音楽を聴くだけ
でどこの地方の音楽かわかるそうです。音楽とともに
見えてくる各々の都市はとても色鮮やかです。
最後に『M』です。フリッツ・ラング監督によるこ
の作品は、モノクロームの映像が闇の深さと犯罪の恐
ろしさを絶妙に演出します。この映画の製作者たちは
意識していなかったそうですが、忍び寄ってくるナチス
の台頭を思わせる暗いベルリンの街が印象的です。
ドキュメンタリーであれフィクションであれ、映画に
はその時代のそれぞれの都市の表情が浮かび上がっ
てきます。ぜひお楽しみください。
6 月の上映予定
9 日(土)14:00∼ 『ディア・ハンター』
13 日(水)19:00∼ 『ビリー・ワイルダーの悲愁』
24 日(日)14:00∼ 『ジンジャーとフレッド』
26 日(火)19:00∼ 『カサブランカ』