ひとつになっても、ひとつになれないよ

JUNKU難波 トークセッション
§2016年 5月 31日(火)18:30~
栗原康『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』(岩波書店)
刊行記念
ひとつになっても、ひとつになれないよ
――民主主義はいらない!?――
栗原康
聞き手:
福嶋聡(ジュンク堂難波店店長)
大正時代のアナキストにして、ウーマンリブの元祖ともいわれる伊藤野枝。大杉栄を
めぐる四角関係で恋の勝利者となった野枝だが、彼女がたどりついた恋愛観は、二人
の人間が同化するのは、無理!というもの。ひとつになっても、ひとつになれないよ。
なのに、夫だの妻だの言った途端に、そこに役割が生じてしまう。奴隷根性にしばられ
てしまう。主従関係なんていらない。契約だって必要ない。ひとがひとを支配するの
は、おかしい。
じつはこれ家庭だけじゃなく、会社にも政治にもおなじことはいえないか。たとえば、
みんなで「ひとつ」のことを決めなくちゃいけない民主主義って、どうなんだろう。多
数による支配? そこに同化の力はないか? 支配はないか?
『書店と民主主義』
(人文書院)の刊行を準備している福嶋聡さんとともに、伊藤野枝
の思想や民主主義についてお話ししたいと思います。
☆栗原康(くりはら・やすし)
1979 年,埼玉県生まれ.早稲田大学大学院政治学研究科・博士後期課程満期退学.東
北芸術工科大学非常勤講師.専門はアナキズム研究.著書に,『学生に賃金を』(新評
論)
,
『大杉栄伝――永遠のアナキズム』
(夜光社)
『はたらかないで,たらふく食べたい
――「生の負債」からの解放宣言』(タバブックス),『現代暴力論――「あばれる力」
を取り戻す』
(角川新書),
『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』
(岩波書店),
『18
歳からの民主主義』
(共著,岩波書店)
,
『増補 G8 サミット体制とはなにか』
(以文社)
がある.ビール,ドラマ,詩吟,長渕剛が好き.
☆会 場… 難波店3階カウンター前特設会場。入場無料。
☆受 付… 同店3階カウンター、お電話でも予約承ります。
ジュンク堂書店難波店
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