宇佐市建設工事における ワンデーレスポンスの運用 基準について 宇 佐 市 平成28年4月 <第1編> 目的 ワンデーレスポンスは、これまでも監督員個々において実施していた「現場を待たせない!」 や「速やかに回答する!」という対応をより一層に組織的、システム的なものとし、建設工事の 現場において発生するさまざまな諸問題に対し迅速な対応を実現するものことを目的としたも のである。 1.品質確保への取組強化の一方策 建設工事現場において、発注段階では予見不可能であった諸問題が発生した場合、対処に 必要な発注者の意思決定に時間を費やす場合があるため、実働工期が短くなり建設工事等 の品質が確保されないケースが発生していると指摘されている。 そのため、発注者は「ワンデーレスポンス」の実施等、問題解決のための行動の迅速化を図 る必要がある。 2.工事の効率化 公共工事の受注者、発注者に課せられた使命は「良いものを、早く、安全に、適正な価格で 市民に提供すること」といえる。個々の建設工事現場において受注者、発注者それぞれにメリ ットがあり、かつ誰でも取り組むことができる共通目標のひとつに、「速やかに安全に工事を完 成させる」ことがあげられる。 安全と品質を確保したうえで、受注者と発注者が協力して適切な工程管理を行うことにより、 速やかに工事を完成させ、早期に供用開始を行うことでメリットが発生する。 <第2 <第2編> 実施方法 1.原則は「即日対応」(24時間以内) 受注者からの協議、承認、確認など(以下、「協議等」という。)に対する回答は、「その日のう ち」に実施するものとする。また、基本的には書面において実施し、宇佐市では「指示・承認協 議書」様式第2号(第6条関係)を使用するものとする。 2.「その日のうち」に回答が困難な場合 対外協議や現地調査、構造計算が必要なものなど、「その日のうち」に回答することが困難 な場合は、いつまでに回答が必要なのかを受注者と協議のうえ、「その日のうち」に「回答する 予定日」を受注者へ通知する。もし、「回答する予定日」を超えることが明らかになった場合は、 受注者に対して発注者は再度、回答期限を協議したうえで新たな「回答日」を受注者へ通知す る。 3.発注者側の監督員または事業主管課の担当職員が不在な場合 監督員や担当職員が不在により「その日のうち」に回答することが困難な場合は、受注者へ 面接や電話もしくは電子メールなどの方法により「回答日」を通知することもできることとする。 なお、その場合は後日、書面により「回答する予定日」を受注者へ通知するものとする。 4.実施における留意点 (1)受注者 ア 施工計画に基づいて適正な計画工程を作成し、工事の進捗について先々を 予見しながら施工に努めること。 イ 問題が発生した場合及び計画工程と実施工程を比較照査し、差異が生じる 恐れがある場合には、原因を究明するとともに速やかに文書にて監督員に報告する。 (2)発注者 ア 工事の進捗状況を常に把握し、現場の問題点を事前に察知する。 イ 現場条件等に重大な差異やその他問題が生じた場合には、発注者、受注者、 設計したコンサルタントなどによる3者協議を実施し、速やかに方針を決定する。 <第3 <第3編> その他 ワンデーレスポンスは基本的に、建設工事施工の中で発生する諸問題に対し迅速に対応し 効率的な監督業務を行うための取り組みであり、建設工事の監督業務及び検査業務の実施 に関する取り扱いや要領等を変更するものではない。 1.特記仕様書への記載 本工事がワンデーレスポンスの対象となる建設工事である旨を特記仕様書に記載すること。 <特記仕様書への記載例(案)> 第○条 1.この工事は、ワンデーレスポンス対象工事である。 「ワンデーレスポンス」は、受注者からの質問、協議への回答を原則「即日対応」するものである。た だし、「即日対応」が困難な場合は、受注者と協議のうえ、「回答する予定日」を回答するものであ る。 2.実施にあたっては、「宇佐市建設工事におけるワンデーレスポンスの運用基準について」に基づき 実施するものとする。 3.受注者は計画工程表の提出にあたって、作業間の関連把握や工事の進捗状況等を把握できる 工程管理方法について、監督員と協議を行うこと。 4.受注者は工事施工中において、問題が発生した場合又は計画工程と実施工程を比較 照査し、 差異が生じた場合は速やかに書面にて監督員に報告すること。 参 考 「ワンデーレスポンス」の実施フロー 受注者からの質問 ※基本的には書面(様式)を市役所の担当部署へ持参 監督員の所在 いない(No) 監督員以外の者による「回答日」の通知 ※面接、電話、電子メールなど いる(Yes) 「即日対応」可能 即日回答できる 「即日対応」困難 できない(No) できる(Yes) 対応を検討 回答期限までに回 「回答する予定日」を 答を作成し、通知 受注者と協議し、通知 できる(Yes) できる(Yes) できない(No) 「その日のうち」に受注者へ回答 受注者へ回答 回答が「回答する予定日」を 超えることが明らかとなった場合 再度、受注者と協議のうえ「回答する予定 日」を定めて通知
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