沖縄MICE振興戦略(仮称)策定事業委託業務 企画提案仕様書 1 業務名 沖縄MICE振興戦略(仮称)策定事業 2 業務期間 契約締結の日から平成 29 年3月 31 日まで 3 業務目的 沖縄県は、国内外のMICE開催需要を取り込むべく、中城湾港マリンタウン地区におけ る大型MICE施設の整備に着手した。急速な経済発展を遂げるアジア地域におけるMIC E開催ニーズが拡大する一方、世界及び国内都市間においてMICE誘致競争が激化してい る。 今後、沖縄が国内有数のMICE都市としての地位を確立するためには、MICEを沖縄 観光の新機軸として位置づけ、沖縄独自の誘致戦略および誘致・受入体制を整備するととも に、MICE関連事業者と一体となったMICE施策の展開により、MICEを通じた新た な産業創造に邁進する必要がある。 本事業は、大型MICE施設の整備を見据え、2017 年から概ね10 年間のMICE誘致方 針や戦略目標、MICE関連産業の集積に向けた関係機関との横断的な取り組みを体系的に 整理した「沖縄MICE振興戦略(仮称) 」を策定するための調査・検討を行うものである。 4 委託業務の項目 (1) MICE市場調査(競合地・先進地調査、開催需要調査) (2) MICE受入環境調査 (3) MICEビジネス可能性調査 (4) 経済波及効果調査 (5) 沖縄MICE振興戦略(素案)の検討 (6) 戦略策定委員会等の設置・運営、関係団体との意見交換会の開催 (7) 沖縄MICE振興戦略(案)の策定 5 委託内容 (1) MICE市場調査 MICE誘致における沖縄を取り巻く環境を整理し、現状を把握するため、国内外の各 都市及び競合地におけるMICE施策に関する情報を収集する。また、国内外のMICE 開催需要を調査した上で、沖縄への誘致可能性が高いMICE対象の絞り込みを行う。 なお、調査に当たっては、沖縄県や国、MICE関係団体等がこれまでに実施した調査 結果を活用するなど効果的に行うこと。 1 ①競合地・先進地調査 国内外における各都市のMICE誘致戦略・推進体制の情報収集を通じて、沖縄のM ICE施策の参考となるM/I/C/E/毎の誘致手法について分析、整理する。調査対象 都市は選定理由を添えて国内5都市以上、海外4都市以上を提案することとし、県と協 議の上最終決定する。東京、横浜、香港、シンガポールなどのMICE先進地は、将来 の連携可能性についても調査・検証すること。 ②開催需要調査 国内外のMICE主催者に対して開催需要調査を行うとともに、M/I/C/E/毎にセ グメント分析を行い、本県が誘致すべきMICE像を把握し、効果的に誘致を行う際の 基礎資料として活用する。調査は県内MICE施設の規模、立地条件等のほか、経済波 及効果、誘致難易度、県内産業との関連性等を念頭に入れた上で分析し整理する。 調査対象となる催事は、県外・海外からの参加者が50名以上の催事を対象とし、調査 件数及び調査手法については企画提案で明らかにすること。また、調査にあたって沖縄 県での開催可能性が高い催事をどのように絞り込んでいくのか提案すること。 (ア) 学術会議、国際会議、企業会議、大会等 ・・・・・・ Meeting、Conference (イ) 企業報奨・研修・招待旅行等 ・・・・・・ Incentive (ウ) 展示会、商談会、見本市、大型イベント等 ・・・・・・ Exhibition/Event (2) 県内MICE受入環境調査 大型MICE施設を核としたMICEを推進するため、現状のMICE受入環境の実態 を把握した上で、今後、M/I/C/E/毎に求められる受入環境の方向性を決める基礎とな る分析を行う。また、MICEは修学旅行やクルーズ受入と時期が重なるため、MICE 開催に必要となるインフラ供給量(航空路線、バス、ホテル等)を考慮の上、一般観光と は区別したMICE誘致のあり方(開催時期、規模等)を整理する。 ①県内MICE施設調査 沖縄コンベンションセンター、万国津梁館をはじめ県内の既存MICE施設やホテル 等におけるMICE受入状況、将来的な受入規模及びターゲット分野を分析、整理し、 大型MICE施設との棲み分けの方策をまとめる。 ②各種インフラ調査 MICE施設をはじめ、MICE受入に必要となる宿泊施設、航空路線、陸上交通な どのインフラ供給量を調査する。インフラ調査は那覇空港の滑走路増設や沖縄県が整備 を進めている大型MICE施設や民間による施設整備等、今後5~10年後のMICE受 入環境の変化も視野に入れ調査・分析すること。 ③県内MICE受入地域、業界の実態調査 県内市町村、観光協会及びMICE関連事業者等(会議施設、PCO、DMC、ミーティン グプランナー、学会主催者、旅行会社、大学、観光施設、運輸機関等)の取組状況を整 2 理した上で、関係者へのヒアリングを通じて沖縄のMICE受入環境の現状把握や今後 の推進体制の構築に向けた課題抽出を行う (3) MICEビジネス可能性調査 県内の様々な産業界がMICE開催を産業振興のツールとして認識し、MICEビジ ネスに積極的に挑戦し、MICE産業の裾野を広げることはMICEの振興を図る上で 必要不可欠である。このため、ホテルや観光業界など既にMICE推進に取り組んでい る事業者・団体等に加え、情報通信関連、製造業、小売業などの県内事業者がMICE を通じた新たなビジネスを創出する可能性を調査する。 ①既存事業者による取組状況調査 ホテルをはじめとする観光事業者や地域、大学等によるMICE開催に向けた各種取 組(MICE誘致活動、ユニークベニュー、アフターマイス、人材育成等)を調査する。 また、現在の取組に加えて今後、産業視察のメニュー開発など行政や他産業に期待する 取組等についても調査し、産業連携の可能性を検討する。 ②各産業分野におけるMICEビジネスの展開可能性調査 飲食業、物流・交通、科学技術、製造業、IT、バイオ、農林水産業、医療産業、観光 サービス業、小売業などの事業者がMICEを通じてどのようなビジネスが展開可能か、 国内外の先進事例を調査するとともに、県内事業者がMICEビジネスに参入できない 阻害要因等についても調査する。 (4) 経済波及効果調査 MICE開催に伴う経済波及効果をM/I/C/E/毎に5件以上調査する。調査手法・ 対象は過去に沖縄県が実施した調査内容を参考に行うこと。調査対象およびサンプル数 は企画提案を基本とし、県と協議の上決定すること。 (5) 戦略策定委員会等の設置・運営、関係団体との意見交換会の開催 戦略策定作業の段階ごとに、有識者等により構成される検討委員会を開催し、課題及び 対応策等の検討を行う。あわせて沖縄MICE振興戦略(案)の策定に向けて、県内MI CE関係業界との意見交換会を開催し、今後のMICE振興に向けた課題や方向性を共有 する。 受託者は沖縄県の指示等を踏まえ、会議資料等の作成、協議の場における説明等、より 有効な協議を行うために必要な作業を行い、意見を取りまとめる。 ① 有識者検討委員会の設置及び運営(委員8人程度、3~4回程度) 企画提案にあたっては構成する委員案を提案すること。 ② 県内MICE関連業界との意見交換会の開催(会議施設、PCO、DMC、学会主催者、旅 行会社、大学、観光施設、交通機関等が対象、4回程度) 3 ※必要に応じて、業界団体毎、テーマ毎の開催も検討すること。 ③ 庁内検討委員会の開催(3回程度)(設置運営は沖縄県で対応。受託者は会議資料を 作成すること。) (6) 沖縄MICE振興戦略(案)の策定 平成29年度から平成38年度までの期間におけるMICE振興に向けた目標設定、SW OT分析、戦略ターゲットの絞り込み、多様な事業主体によるMICEビジネスの参入 促進策、受入・推進体制の構築及び課題解決に向けた具体的な取組等を整理した基本戦 略を策定すること。目標設定にあたっては中間年(平成33年度)の目標と10年後(平成 38年度)の目標をそれぞれ設定すること。 ① 沖縄MICE振興戦略(素案)の検討 上記(1)~(4)の調査を踏まえ、沖縄の目指すべきMICE像及び目標を設定す るとともに、目標達成に向けた諸施策、推進体制、想定される投資額その他必要な事項 及びスケジュールを検討する。戦略(案)はMICE誘致とMICE関連ビジネスの振 興を柱とし、人材育成や行政と民間との役割分担など必要な事項を検討すること。 「沖縄21世紀ビジョン基本計画・実施計画」及び「アジア経済戦略構想」等、県関係 部局及び国等が策定した構想・計画等を踏まえ、目標設定や課題など整合性を確認しな がら戦略策定作業を行うこと。 ② 沖縄MICE振興戦略(案)のとりまとめ 沖縄MICE振興戦略(素案)をベースに各種委員会や関係団体の意見等を反映させ た沖縄MICE振興戦略(案)を策定する。戦略(案)は、適宜図や表を用いて理解し やすい構成とし、各種データ、資料を含む報告書としてとりまとめる。 沖縄県では、平成29年度に県民意見公募手続(パブリックコメント)を実施し、当該 戦略(案)に対し広く意見を求めることとしている。このため、当該委託業務において は沖縄MICE振興戦略(案)の全体版のほか、周知・広報用に概要版(リーフレット 等)を成果物として提出すること。 (7) 各種調査、戦略策定にあたっての留意事項 ① 沖縄MICE振興戦略(案)の策定にあたっては、県が別途検討を進めている大型 MICE施設の整備方針との整合を図るとともに、同施設の運営事業者の公募・選定 の手続きの中で提案される民間事業者等からの意見等については沖縄MICE振興 戦略(案)に反映できないか検討を行うこと。 ② 大型MICE施設に係る各種調査にあたっては「沖縄県大型MICE施設民間活力 導入可能性調査業務(H27.12月)」を踏まえつつ、当該調査で対象としていなかった 30,000~40,000㎡の施設規模で実施可能なイベント、商談会等の開催可能性及び誘致 戦略についても検討を行うこと。 4 6 成果物 ① 沖縄MICE振興戦略(案)報告書・・・全体版 200 部、概要版 3000 部 ② 沖縄MICE振興戦略(案)電子データ一式(CD-R)・・・各 5 部 ※windows で読み取り可能な電子データ。 ※概要版についてはインターネット等で提供可能な軽量化 PDF データ 7 著作権 成果物の著作権及び所有権は沖縄県に帰属する。ただし、本委託調査にあたり、第三者の 著作権その他の権利に抵触するものについては、受託者の責任と費用をもって処理するもの とする。 8 協議 本仕様書に明記されていない事項で、業務の実施に当たり必要となる事項については、県 及び受託者で協議の上、決定する。 9 事業予算規模 28,000,000 円(消費税込み)を上限とする。 10 提案にあたっての留意事項 (1)本仕様書に記載の業務内容は、企画提案のために設定したものであり、実際の委託契約 の仕様書とは異なる場合がある。 (2)企画提案書が入選した場合においても、提案のあった内容をすべて実施することを保証 するものではない。 (3)本仕様書記載の委託業務の内容については、実施段階において、予算や諸事情によって 変更することがある。 (4)本業務委託契約の全部の履行を一括又は分割して第三者に委任し、又は 請負わせるこ とができない。 (5)契約の一部を第三者に委任し、又は請負わせようとするときは、あらかじめ書面による 県の承認を得なければならない。ただし、以下に定める「その他、簡易な業務」を第三者 に委任し、又は請負わせるときはこの限りでない。 ① 資料の収集・整理 ② 複写・印刷・製本 ③ 原稿・データの入力及び集計 ④ 上記以外の容易かつ簡易な業務で、県と協議を行った業務 (6)本事業は国庫補助金を主な財源として実施するものであり、受託者は経理管理に当たっ ては、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和 30 年法律第 179 号)に基 づき、適正に執行する必要がある。 (以上) 5
© Copyright 2024 ExpyDoc