資料5 中間取りまとめに向けた論点(案) 1.生物機能を高度に活用した有用物質生産の意義 ・従来用途とは質的に全く異なる高機能・高価値物質生産 ・開放系では、低コスト・大量生産の可能性 ・我が国の技術的強みを活かし、国際競争力を高める可能性 2.昆虫・植物の生物機能を活用した有用物質生産をめぐる課題 (1)社会実装までの予見可能性 ・実用化事例が僅か、開放系では GM をめぐる懸念 ・遵守すべきルールが多様、未整備ルールも存在 ・栽培・飼育から最終製品に至る一気通貫の品質確保戦略がない ・研究から社会実装までの道筋が不透明、実用化のリスクが高い (2)先進的取組みが意味する課題 ・基礎研究~社会実装のリニアモデルの限界、スピード感の不足 ・特定地域の先進事例は、迅速な実用化モデルと課題具体化の両面性 ・先進事例が提示する将来像に着目した全体施策の提起 (3)研究開発と社会実装を進める環境 ・実用化に挑む参画者が、特に開放系は少なく、広がりが抑制 ・研究開発環境も限定され、連携が行われにくい ・各種リスクを負担する担い手(特にベンチャー)が不足 ・官民資源(人材・設備・資金)が競争と協働を促す配分ではない 3.革新的な研究開発の社会実装を迅速かつ円滑に進めるための対応方向 (1)研究開発から社会実装へのクリアな道筋 →植物・昆虫活用型有用物質生産のプラットフォーム ・栽培・飼育から最終製品に至る一気通貫のバリューチェーンを示し、 ミッシングリンクを解消。基材の特徴と求める製品の特質に応じた繋 がりを科学的根拠で構築。 ・最終目的製品を初めから指向したバックキャスト型の生産・製造。品 質確保は、クオリティ・バイ・デザインの考え方を導入。 ・技術・人材・施設等が複合的・適時適切に参画する全体デザイン(バ イオデザイン)が生物系の革新的研究成果の社会実装のためには重要。 (2)研究開発の加速と迅速な社会実装を促すための環境と条件 ・全体デザインの下、研究成果の円滑な移転とフィードバックを繰り返 し。PDCA の高速回転を積み重ね、成果を迅速展開。 (導入する具体策の例) 生物材料・試料・データの利用・提供 隔離ほ場・施設の共同利用 (3)現場目線と全体俯瞰を融合し、将来を見据えた政策形成 ・ベストプラクティスは、現場個々の努力・経験・蓄積。先端事例から わが国の将来像と強みを見越し、戦略を形成。 ・ボトルネック、隘路は、大小・軽重様々であり、優先順位を付して検 討。 ・社会との信頼を築く上で、本研究会の議論、内容の発信は重要であり、 アウトリーチに努めるべき。 (当面の行動の例) 異分野専門家によるワーキンググループ編成 必要な指針等の検討・提案 必要な条件整備等の検討・提案
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