意見募集結果 - NEDO

「高輝度・高効率次世代レーザー技術開発基本計画(案)」に対するパブリックコメント募集の結果について
平成28年5月2日
NEDO
IoT推進部
NEDO POSTにおいて標記基本計画(案)に対するパブリックコメントの募集を行いました結果をご報告いたします。
貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
1.パブリックコメント募集期間
平成28年4月4日~平成28年4月18日
2.パブリックコメント投稿数<有効のもの>
計4件
3.パブリックコメントの内容とそれに対する考え方
ご意見の概要
1. 研究開発の目的・目標・内容
(3)研究開発の内容
[意見1](1件)
レーザー加工の微細化を進める為には短波長化、短パルス化が必要
で、更に生産性の向上にはレーザー出力の高出力化も進めなければなら
ない。加工のメカニズムが異なる波長300nm以下の微細加工市場への有
効性は明らかでこの開発計画は是非進めるべきと考える。また熱影響を
最小にした最適加工条件を見つけ出すには、サイバーフィジカルシステ
ムの実現によってパラメータの最適化スピードが速くなると、ユーザが
望む加工品質を早期に実現出来るようになり事業上で圧倒的優位と思
う。かなり革新的な開発計画だが、レーザー加工のメカニズム解明は、
今後のレーザー微細加工技術の進展のために非常に重要なアプローチ
であり、是非大学などの知見を活用しこの技術の確立を目指して頂きた
い。
ご意見に対する考え方
基本計画・技術開発課題
への反映
[考え方と対応]
[反映の有無と反映内容]
ご意見ありがとうございます。
特になし。
本プロジェクトでは先端材料を含む複合材の加
工など高付加価値製品の生産に適した高品位レー
ザー加工システムを実現するに当たり、高出力な
短波長・短パルスレーザーを開発します。
また、その場観察可能な計測装置群を組み合わせ
たシステムにより高精度の予測まで視野に入れた
新しいものづくりのレーザー加工プラットフォー
ムを開発していきます。
[意見2](1件)
切断、穴空け、溶接、接合などすべての加工技術分野に共通する次世
代の基盤技術として、数値シミュレーションの高精度化が必要で、その
ためにはシミュレーションソフトウェアの開発だけでなく、材料の熱物
性値の高精度化、材料ごとに温度の関数としての整理、融体域の幅広い
温度域でのデータベース化が必要である。材料はレーザーによって照射
されるとマクロ的には伝熱、融解、流動現象が生じるが、これら複雑な
現象をシミュレーション技術によって次世代のレーザー加工技術を構
築すべきと考える。今後、新材料のレーザー加工にも熱物性データの取
得は必須であり、本プロジェクトには基盤技術として高精度熱物性計測
技術の開発およびその熱物性データベースの構築を要素として組み込
まれたい。
[考え方と対応]
[反映の有無と反映内容]
ご意見ありがとうございます。
特になし。
本プロジェクトではレーザー加工における学理
創生を重要な課題ととらえ、実験的に得られたパ
ラメータと光―物質相互作用の考察から得られる
光加工の学理との相互フィードバックにより新し
いものづくりを目指します。物性評価や解析に基
づいて加工レシピのデータベース構築に繋がる知
を蓄積するとともに、被加工物質にどのような変
化が現れるかを調べる先端計測技術を構築し、レ
ーザー装置の開発と連携、協力をしながら共通の
基盤技術開発を行っていきます。
[意見3](1件)
[考え方と対応]
[反映の有無と反映内容]
自動車産業において軽量化は重要課題の一つであり、レーザー技術
ご意見ありがとうございます。
特になし。
(特にピーニング)への期待は今後高まると考える。また、加工・ピー
本プロジェクトではレーザーピーニングやレー
ニング・溶接等あらゆる処理において、反応場で何が起こっているかを ザーフォーミングにつながる高出力レーザーがも
計測する技術、シミュレートする技術開発は必須と考える。
のづくり現場での高い要求に応えられるよう、系
統的な加工基盤技術の開発も行っていきます。
[意見4](1件)
本プロジェクトは今後の日本のものづくり力保持、向上に向け大変重
要で、特に新世代IoTの中核としてレーザー加工を捉えるという着眼は、
今後の進むべき方向性として極めて的を射たものと考える。これをさら
に加速するには、日本が得意とする分野を伸ばしていく観点が重要で、
可視光半導体レーザーは今後高出力化を進め加工に応用することで、パ
ラメータ制御が自在な短波長・高輝度光源の早期実現が期待される。新
世代レーザー加工の普及にはレーザー装置のみならず加工計測技術、光
伝送・操作技術、加工時の様々なパラメータを一元的に管理・制御する
ためのクラウド連携による知能化など課題が山積しており、産学官の連
携により世界をリードできるスピード感のある開発体制を期待する。
[考え方と対応]
[反映の有無と反映内容]
ご意見ありがとうございます。
特になし。
世界をリードする日本の優れた半導体レーザー
ダイオード(LD)技術を生かし、革新的(高輝度、
高出力、省電力、短波長、小型)なLD基盤技術の開
発により、将来のレーザー加工技術に資する新し
いレーザー構造創出や波長域開拓に向けた基盤技
術や要素技術を開発していきます。また、パラメー
タ最適化を実験的手法と理論的考察とを組み合わ
せて導出する産学官連携による共通基盤技術開発
の活動も効率的、有機的に行っていきます。
以上