第4章 水需給の見通し 阿武隈川遠景 第4章 水需給の見通し 第1節 過去の推移 1)人口の推移 岩沼市の人口は、平成 22 年度より減少傾向となりましたが、平成 25 年度よりわずかで すが増加傾向に転じ、平成 26 年度末の行政区域内人口は 44,059 人となっています。 人口の増加は、震災後の住宅開発等によ 45 る市外からの流入によるもので、自然増減 250 ●行政区域内人口 ↓(給水区域内人口) (出生-死亡)は減少傾向にあります。 200 成 25 年度より増加傾向にあり、平成 26 います。 人口(千人) 年度末の給水人口は 44,018 人となって ↑■給水人口 150 43 100 42 平成 18 年度に 128 人となっていた未 未給水人口(人) 44 給水人口は、行政区域内人口と同様、平 ↓▲未給水人口(右目盛) 給水人口も平成 26 年度には 41 人にまで 41 減少しました。未給水人口は年々減少し、 普及率は 99.9%と、ほぼ 100%に近い値 40 となっています。 【H26年度末】 行政区域内人口 : 44,059人 給水区域内人口 : 44,059人 給水人口 : 44,018人 普及率 : 99.9% 50 0 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 年度 出典 ・岩沼市:水道事業年報 図 4-1 人口の推移 2)配水量の推移 一日平均配水量、一日最大配水量については、平成 26 年度末でそれぞれ 14,698m3/ 日、17,128m3/日となっており、この 10 年間では横ばい傾向になっています。 20,000 18,000 16,000 水量(m3/日) 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 一日平均配水量 2,000 一日最大配水量 0 H17 H18 H19 【H26年度末】 一日平均配水量:14,698m3/日 一日最大配水量:17,128m3/日 H20 H21 H22 H23 図 4-2 配水量の推移 4-1 H24 H25 H26 年度 第2節 人口の将来見通し 行政区域内人口は、 平成 26 年度末で 44,059 人ですが、平成 37 年度の人口は、 42,463 人に減少すると推計しました。平成 25・26 年度は震災後の住宅開発等による市外からの 流入で人口が増加しましたが、平成 27 年度以降は少子化の影響で、人口が減少する結果と なりました。 普及率は、平成 26 年度末で 99.9%ですが、平成 37 年度には 100%を目標としてい ます。 45,000 44,020 43,978 43,934 43,850 44,000 43,986 43,948 43,908 43,828 43,767 ●行政区域内人口 (給水区域内人口) 43,639 43,467 43,251 43,748 43,622 43,000 42,733 43,238 ( ) 人 口 人 42,992 43,453 42,471 42,981 42,724 ■給水人口 42,000 42,471 41,000 40,000 H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 ※行政区域内人口は、水需要予測における予測値による 図 4-3 行政区域内人口の見通し 4-2 H35 H36 H37 年度 第3節 配水量の将来見通し 1)配水量の将来見通し 配水量は、これまでは横ばい傾向でしたが、今後は給水人口の減少に伴い、減少傾向とな ると推計しました。平成 37 年度には、一日平均配水量が 14,093m3/日、一日最大配水量 が 16,858m3/日に減少すると見込まれています。 19,000 18,000 配水量(千m3/日) 17,000 実績 一日最大 ↓一日最大(推計) 17,635 17,587 17,541 17,482 17,425 17,353 17,270 17,177 17,069 17,128 16,965 16,858 16,000 15,000 14,000 実績 一日平均 ↓一日平均(推計) 14,698 14,743 14,703 14,664 14,615 14,567 14,507 14,438 14,360 14,270 14,183 14,093 13,000 12,000 11,000 10,000 H26 ※ H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 H35 H36 H37 年度 一日最大配水量 = 一日平均配水量 ÷ 負荷率 で示されます。 平成 26 年の負荷率が 85.8%であったのに対し、平成 27 年以降の推計では、平成 17 年から 26 年の間の最小値で ある 83.6%を用いました。そのため、一日最大配水量の推計が平成 27 年度に増加しています。 図 4-4 一日平均配水量と一日最大配水量の見通し 4-3 2)水需給バランス 仙南・仙塩広域水道からの受水量(契約水量)は、昭和 54 年の認可時に 21,800m3/ 日を計画していましたが、現在の受水量は、平成 31 年度までの契約で 11,000m3/日とな っています。自己水の玉崎浄水場の施設能力が 15,050m3/日であることから、現在、本市 では 26,050m3/日の供給能力を有しています。 (表 4-1) これに対して、需要量は、平成 27 年度の一日最大配水量 17,635m3/日をピークに減少 し、平成 31 年度で 17,425m3/日、平成 37 年には 16,858m3/日になります。 したがって、需要量に対して供給能力が 9,000m3/日程度多い状況が見込まれます。 (表 4-2) しかし、東日本大震災時には仙南・仙塩広域水道からの供給が停止し、岩沼市では自己水 を有していたために長期間の断水を免れることができたという事例がありました。一方、水 質事故等により自己水が供給できなくなる可能性も考えられますが、その際は仙南・仙塩広 域水道からの受水で対応することができます。このようなリスク分散の観点から、岩沼市は 二つの水源を維持していく計画としています。 平成 32 年度以降における仙南・仙塩広域水道からの受水量については、これから県と協 議を行っていきますが、玉崎浄水場も老朽化していますので、将来の配水量や、自己水と仙 南・仙塩広域水道の供給バランスを様々な観点から検討し、受水量を決定していきます。 表 4-1 施設能力 水源別 自己水源 受水 配水量(m3/日) 施設名称 認可計画 玉崎浄水場 15,050 仙南・仙塩広域水道 21,800 合計 H31 年までの計画配水量 15,050 ※1 36,850 11,000 26,050 ※1 H27~H31 年度までの契約水量 表 4-2 水需給バランス 単位:m3/日 年度 一日最大配水量 計画配水量 余剰能力 H26 17,128 36,850(既認可水量) 19,722 H27 17,635 26,050 8,415 H31 17,425 26,050 8,625 H37 16,858 26,050(計 4-4 画) 9,192
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