避難勧告等判断・発令 マニュアル

南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
避難勧告等判断・発令
マニュアル
平成 28 年 3 月
南
城 市
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
目
次
はじめに ............................................................................................................................................................... 1
1 避難行動(安全確保行動)の考え方 ................................................................................................... 2
1-1 避難の目的 ......................................................................................................................... 2
1-2 避難行動............................................................................................................................. 2
1-3 避難勧告等の対象区域の設定 ............................................................................................ 2
2 避難勧告等の判断にいたるまでの作業の流れ ............................................................................. 5
2-1 梅雨前線等に伴う大雨による浸水害 ................................................................................... 5
2-2 梅雨前線等に伴う大雨による土砂災害 ................................................................................ 7
2-3 台風に伴う高潮災害............................................................................................................ 9
2-4 高潮災害を除く台風災害 ....................................................................................................11
2-5 津波注意報・津波警報・大津波警報の発令に伴う避難指示..................................................... 13
3 避難勧告等の判断に効果的なリアルタイム情報の活用 ..........................................................15
3-1 河川氾濫による浸水(外水氾濫)予測へ活用できる情報 .................................................... 15
3-2 低い土地の浸水(内水氾濫)や下水、小河川等の急な増水予測に活用できる情報 .............. 16
3-3 土砂災害の予測へ活用できる情報 .................................................................................... 19
3-4 高潮災害の予測へ活用できる情報 .................................................................................... 22
4 段階的に発表される防災気象情報の伝える危機感と活用方法.................................................................24
4-1 大雨の場合の防災気象情報の流れ .................................................................................. 24
4-2 大雨の場合の防災対応への活用 ...................................................................................... 24
4-3 台風の場合の防災気象情報の流れ .................................................................................. 26
4-4 台風の場合の防災対応への活用 ...................................................................................... 26
5 避難対象区域と避難所等 ....................................................................................................................27
5-1 避難対象区域等の設定 ..................................................................................................... 27
5-2 避難所等の指定状況 ........................................................................................................ 28
6 異常気象時の関係機関との協力体制及び担当者の連絡先 ..............................................................29
7 避難勧告等の伝達手段と伝達先 ......................................................................................................30
8 状況に応じた避難呼びかけ等の広報文案 ....................................................................................31
8-1 土砂災害の場合................................................................................................................ 31
8-2 高潮災害の場合................................................................................................................ 34
8-3 暴風災害の場合................................................................................................................ 35
8-4 津波災害の場合................................................................................................................ 37
参考資料 ...........................................................................................................................................................38
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
はじめに
内閣府では、過去の災害の経験等を踏まえ、有識者、地方公共団体及び国の関係省庁から
意見等を聞きながら、「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」(平成17年3
月策定)の全面的な見直しを行い、各市町村が「避難準備情報、避難勧告、避難指示(以降、
避難勧告等という。)」の発令基準や伝達方法を検討するに当たり考えておくべき事項を示
した「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」として取りまとめ、平成26年9
月に公表した。さらに、平成26年8月の広島市における土砂災害等を踏まえ、平成26年11月に
改正された土砂災害防止法及び土砂災害への総合的な対策についてとりまとめた「総合的な
土砂災害対策の推進について(報告)」(平成27年6月、中央防災会議 防災対策実行会議 総
合的な土砂災害対策検討ワーキンググループ)の内容を反映し、平成27年8月に改定した。
沖縄県では、「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」(平成26年9月)を
踏まえつつ、東村をモデル地域として「風水害を対象とした避難勧告等判断伝達マニュアル
(案)」(平成27年2月)を検討し、公表した。
本マニュアルは、国の「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」(平成27
年8月)及び沖縄県の「風水害を対象とした避難勧告等判断伝達マニュアル(案)」(平成27
年2月)を参考として、南城市において災害時に避難勧告等を発令・伝達する際の判断基準や
作業手順等について整理したものである。なお本マニュアルは、避難勧告等の発令権者であ
る市長に対し、避難勧告等の発令を具申する「南城市の防災担当者」の利用を想定している。
対象とする災害種別は、「浸水害」、「土砂災害」、「高潮災害」、「津波災害」とし、
このうち「浸水害」については、本市内には大河川(洪水予報河川や水位周知河川)が存在
せず、洪水による浸水想定区域が設定されていないことから、大雨による低い土地の浸水(内
水氾濫)や中小河川(雄樋川、饒波川、長堂川、報得川等)等の急な増水のみを対象とする
こととした。
1
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
1 避難行動(安全確保行動)の考え方
1-1 避難の目的
「避難行動」は、数分から数時間後に起こるかもしれない自然災害から「命を守るための
行動」である。命を守るという観点では、災害のどのような事象が命を脅かす危険性を持つ
ことになるのかを認識し、避難行動を取るにあたっては、次に掲げる事項をできる限り事前
に明確にしておく必要がある。
①災害種別毎に命の脅威がある場所を特定すること
②それぞれの脅威に対して、どのような避難行動を取れば良いかを明確にすること
③どのタイミングで避難行動を取ることが望ましいかを明確にすること
1-2 避難行動
避難勧告等の対象とする避難行動については、これまで避難所と呼称されてきた場所に移
動することのみではなく、次の全ての行動を避難行動とする。
①指定緊急避難場所への移動
②(自宅等から移動しての)安全な場所への移動(公園、親戚や友人の家等)
③近隣の高い建物、強度の強い建物等への移動(津波や高潮による急激な浸水被害
の場合)
④建物内の安全な場所での待避(他の場所への移動が、かえって危険な場合)
1-3 避難勧告等の対象区域の設定
(1)浸水害
水害時の避難勧告等の対象範囲は、大河川(洪水予報河川や水位周知河川)の洪水ハザ
ードマップの浸水想定区域が基本となるが、本市内にはこれらに該当する河川、浸水想定
区域が無いことから、大雨による低い土地の浸水(内水氾濫)や下水、中小河川(雄樋川、
饒波川、長堂川,報得川等)等の急な増水を対象とすることとする。
①地下、半地下の空間や建物
このような浸水の恐れのある標高の低い空間・建物の他、下水道工事等、地下で作
業を行っている場合も含め、立ち退き避難が必要な区域となる。
2
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
②中小河川
氾濫による浸水域の最大水深がほとんど床下相当以下と想定されることから、基
本的には立ち退き避難は必要ないが、最大浸水深が概ね 0.5m以上となる平屋家屋の
場合や上記①の場合のように個別に区域を確認する必要がある。
(2)土砂災害
土砂災害は命を脅かすことが多いことから、避難勧告等の対象となる区域は土砂災害警
戒区域・土砂災害危険箇所を基本とし、その全ての区域において立ち退き避難することを
原則とする。
特に木造家屋は土砂災害によって倒壊、流失、埋没する危険性があるため、避難準備情
報が発令された段階等において、屋内安全確保とはせず、早めに立ち退き避難を行う必要
がある。
一方で、土砂災害に対して十分な耐力を有する2階建て以上の鉄筋コンクリート造等の
建物で土砂が到達するおそれがない上階の場合は、屋内安全確保も考える。
以下に、土砂災害の避難勧告等で、立ち退き避難が必要な区域(対象建物)を示す。
①土砂災害防止法に基づく「土砂災害警戒区域」
住民等の生命又は身体に危害が生ずるおそれがあると認められる区域が土砂災害
警戒区域であり、立退き避難の対象とすべき区域である。
②土砂災害危険箇所(沖縄県が調査)
ア. 急傾斜地崩壊危険箇所の被害想定区域:傾斜度 30 度以上、高さ5m以上の急
傾斜地の崩壊によって被害が想定される区域に人家や公共施設のある急傾斜地
およびその近接地
イ. 土石流危険渓流の被害想定区域:渓流の勾配が3度以上あり、土石流が発生し
た場合に人家や公共施設等の被害が予想される危険区域
ウ. 地すべり危険箇所の被害想定区域:空中写真の判読や災害記録の調査、現地調
査によって、地すべりの発生するおそれがあると判断された区域のうち、河川・
道路・公共施設・人家等に被害を与えるおそれのある区域
③土砂災害警戒区域・土砂災害危険箇所以外の場所
土砂災害警戒区域・土砂災害危険箇所以外の場所でも土砂災害が発生する場合も
あるため、これらの区域等の隣接区域も避難の必要性を確認する。また、降雨時に
おいては、前兆現象や土砂災害の発生した箇所の周辺区域についても避難の必要性
について検討する。
なお、以降に出てくるフローやタイムラインでは、上記の区域を「土砂災害危険箇所等」
として表現する。
☞資料8 土砂災害危険箇所等一覧
3
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(3)高潮災害
高潮災害は、一度被災した場合、命を脅かす危険性が高いことから、基本的には安全な
地域への移動を伴う立ち退き避難となる。立ち退き避難区域を判断する際には、高潮浸水
予測図を参照する。以下に、高潮災害の避難勧告等で立ち退き避難が必要な区域を示す。
①高潮時の波浪が海岸堤防等を越えるなどにより、隣接家屋等を直撃することを想定
し、海岸堤防等から陸側の一定の範囲(海岸または河口部に隣接する家屋)等。
②高潮高が海岸堤防等の高さを大きく超えるなどにより、広い範囲で深い浸水が想定
される区域。特に海抜ゼロメートル地帯は、被災した場合、台風等が去った後も長
期間に渡り浸水するおそれがあることから、想定される浸水深と家屋等の関係を確
認する。
☞資料9 南城市高潮浸水予測図
(4)津波災害
津波は、危険地域からの一刻も早い避難が必要である。基本的には、津波浸水予測図を
参考として、避難対象範囲に「避難指示」のみを発令する(津波注意報についても対象地
域は避難指示とすることを明記する)。
①大津波警報、津波警報、津波注意報により避難の対象とする地域が異なる。
②大津波警報、津波警報、津波注意報ごとの避難対象範囲を予め定めておく必要があ
る。ただし、津波は局所的に高くなる場合もあること、津波浸水域はあくまでも想
定に過ぎず、想定を超える範囲で浸水が拡大(河川沿いの津波の遡上を含む)する
可能性があることを周知する必要がある。
☞資料10 南城市津波浸水予測図
4
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
2 避難勧告等の判断にいたるまでの作業の流れ
2-1 梅雨前線等に伴う大雨による浸水害
南城市が実施
START
気象台が実施
1 日~半日前に
大雨が予想される
YES
気象情報や天気予報で
大雨を予告する記述
NO
関係機関と災害時の対応
について事前に調整
夜間~翌日明け方
に非常に激しい雨の
降るおそれあり
YES
浸水危険地区の要配慮者避難
のための避難準備情報の検討
NO
NO
1~3時間後に
河川増水や氾濫
のおそれあり
大雨注意報を発表し、夜間~翌
日明け方の警報発表の予告
YES
大雨警報(浸水害)又は洪水警報
の発表
浸水危険地区に避難準備情報発
令、住民への自主避難呼びかけ。
又は避難勧告発令の検討
NO
数年に一度の大雨を
観測又は及び河川
氾濫のおそれあり
YES
記録的短時間大雨情報発表
沖縄県より氾濫濫警戒情報発表
浸水危険地区に対し避難勧告発令
NO
数十年に一度の大
雨で重大な浸水害の
発生するおそれが非
常に高い
YES
大雨特別警報の発表
避難勧告発令区域の拡大検
討又は避難指示発令の検討
END
5
災
害
危
険
地
区
の
絞
込
み
及
び
具
体
的
な
防
災
対
応
、
そ
の
判
断
に
つ
い
て
は
、
次
頁
の
タ
イ
ム
ラ
イ
ン
に
基
づ
き
実
施
す
る
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
避難勧告等判断にいたるまでのタイムライン(梅雨前線等に伴う大雨による浸水害)
STEP
情報の発表タイミング
防災気象情報
防災体制
防災対応
防災対応の判断条件
気象情報、天気予
1 大雨が予想される1日~
特になし
半日前
報等
①気象情報等の注視及び必要に応じてホットラインを活用し、気象台へ気象状
況等の問い合わせ
②防災情報に応じた防災対応の事前確認
①天気予報の明日または今夜の予報で「激しく降る」または「非常に激しく
・防災情報に応じた段階的な防災体制及び避難勧告等発令タイミングの確認
降る」の記述がある
・要配慮者の支援者及び福祉施設等の関係機関との連絡体制確認
②「大雨に関する気象情報」が発表される
・過去に氾濫した中小河川、水路等の事前確認と浸水時の防災対応確認
・自主防災組織や消防団等と協力した側溝や排水溝等の詰まりの事前確認
・道路冠水箇所等への立ち入り禁止の際の関係機関との協力体制確認
2 大雨注意報基準に達する
大雨注意報発表
1~3時間前
災害警戒
準備体制
■避難準備情報発令の検討/避難所開設の検討/消防団の待機
①気象情報等の収集、中小河川等の監視活動
・定期的に気象情報(解析雨量、実況雨量、降水短時間予報)を確認
・必要に応じてホットラインを活用し、気象台へ気象状況等の問い合わせ
・中小河川(雄樋川、饒波川、長堂川、報得川等)の水位等の監視
②浸水危険区域内の要配慮者の立ち退き避難(明るい時間帯で実施)を検討
③浸水の危険性のある地下空間等関係者への注意喚起
④道路の浸水危険区域等の状況確認
①大雨注意報や気象情報で夜間~翌日早朝の大雨警報(浸水害)の可能性が
言及されている(気象庁防災情報提供システムで表示される注意報・警報
に含まれる注意警戒期間を参照)
②判断する時点(夕刻)で、気象情報、降水短時間予報から、中小河川流域
(上流域を含む)で更に多量(又は1時間 60 ミリ 以上)の降雨が予想さ
れる
③台風が夜間~翌日早朝に接近、通過し多量の降雨が予想される場合
災害警戒
本部体制
■避難準備情報の発令/避難勧告の検討/避難所開設の検討
①気象情報等の収集、中小河川等の監視活動(※STEP2と同じ)
②浸水危険区域内の要配慮者の立ち退き避難の実施
③沿川の住民、地下空間等関係者への自主避難呼びかけ又は避難勧告の検討
④道路の浸水危険区域(冠水箇所)への立ち入り禁止措置
①自治会長、自主防災組織、消防団、巡回職員や住民からの情報等の監視に
より、中小河川の水位上昇が確認され、降水短時間予報等から上流域で更
に多量(又は 1 時間 60 ミリ)の降雨が予想される
※台風接近に伴い暴風警報や暴風特別警報が発表されている(又は発表さ
れるおそれがある)場合は、早めに判断する
記録的短時間大
4 数年に一度の大雨を観測
または解析した場合
雨情報発表
災害警戒
本部体制
又は
第1配備
(災害対策
本部体制)
①気象情報や降水短時間予報等から更に多量(又は 1 時間 60 ミリ以上)の
降雨が予想される
②洪水警報が発表され、中小河川流域で既に多量(又は 200 ミリ以上)の積
算雨量があり、レーダー画像や降水短時間予報等から更に急激な水位上昇
■避難勧告又は避難指示の発令/避難所の開設
のおそれがある
①気象情報等の収集、中小河川等の監視活動(※STEP2と同じ)
③自治会長、自主防災組織、消防団、巡回職員や住民からの情報等により、
②沿川の住民、地下空間等関係者に立ち退き避難を実施(その他の住民は、自
中小河川の水位が上昇し、背後地盤高に到達するおそれがある
宅の2階以上への屋内安全確保又は近隣の高い建物への避難を基本とする)
④消防職員や消防団等から避難の必要性について通報を受ける
⑤浸水や異常な漏水等が発見される
※台風接近に伴い暴風警報や暴風特別警報が発表されている(又は発表さ
れるおそれがある)場合は、早めに判断する
大雨特別警報発
5 大雨特別警報発表基準を
満たした場合
表
第2配備
又は
第3配備
(災害対策
本部体制)
■避難指示発令の検討/避難所の開設/避難勧告発令区域の拡大検討
①気象情報等の収集、中小河川等の監視活動(※STEP2と同じ)
②避難が遅れた沿川の住民及び地下空間等関係者に対し、強く立ち退き避難を
呼びかけ(その他の住民や、浸水危険区域で既に周囲が浸水している場合は、
自宅の2階以上への屋内安全確保又は近隣の高い建物への避難を呼びかけ)
③状況に応じ、避難勧告又は避難指示の発令区域の拡大を検討
3
大雨警報基準又は洪水警
報(時間雨量 70 ミリ)に
達する1~3時間前
大雨警報(浸水害)
又は
洪水警報発表
①消防職員、住民等の情報による監視により中小河川の氾濫を確認
②気象情報や降水短時間予報等で更に上流域で多量(又は1時間 60 ミリ)
の降雨が予想される
③異常な漏水、越水等が発見される
④避難勧告等による立ち退き避難が十分でなく、再度、立ち退き避難を住民
に促す必要がある場合
大雨(特別)警報
6 大雨特別警報発表解除の
から大雨注意報に
条件を満たした場合
災害警戒
準備体制
■避難勧告又は避難指示の解除検討
①降水短時間予報及び中小河川(雄樋川、饒波川、長堂川、報得川等)の水位
①中小河川の水位が背後地盤高を下回り、水位の低下傾向が顕著である
等の監視
②中小河川等の氾濫による浸水が発生した場合は、そのおそれがなくなった段 ②降水短時間予報等から上流域で降雨がほとんど予想されていない
階(当該河川の水位が十分に下がり、降水短時間予報等の上流域で降雨がほ
とんど予想されない状態)を基本に避難勧告等を解除
7 大雨による浸水のおそれ
がなくなった場合
特になし
■浸水被害区域の災害復旧対策の開始
切り替え
大雨注意報解除
①広い範囲で浸水による被害が発生している
6
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
2-2 梅雨前線等に伴う大雨による土砂災害
南城市が実施
START
1 日~半日前に
大雨が予想される
気象台が実施
YES
気象情報や天気予報で
大雨を予告する記述
NO
関係機関と災害時の対応
について事前に調整
夜間~翌日明け方
に非常に激しい雨の
降るおそれあり
YES
土砂災害危険箇所等への避難
準備情報の発令と避難所開設
の検討
NO
NO
1~3時間後に
重大な土砂災害
のおそれあり
大雨注意報を発表し、夜間~翌
日明け方の警報発表の予告
YES
大雨警報(土砂災害)発表
土砂災害危険箇所等に避難
準備情報を発令
住民への自主避難呼びかけ
NO
重大な土砂災害
が発生するおそ
れが高まる
YES
土砂災害警戒情報発表
記録的短時間大雨情報発表
前兆現象及び災害発生情報確認
土砂災害危険箇所等に対し、避
難勧告又は避難指示を発令
NO
50 年に一度の大雨
で重大な土砂災害
が発生するおそれ
が非常に高い
YES
大雨特別警報の発表
避難勧告又は避難指示
発令区域の拡大検討
END
7
災
害
危
険
地
区
の
絞
込
み
及
び
具
体
的
な
防
災
対
応
、
そ
の
判
断
に
つ
い
て
は
、
次
頁
の
タ
イ
ム
ラ
イ
ン
に
基
づ
き
実
施
す
る
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
避難勧告等判断にいたるまでのタイムライン(梅雨前線等に伴う大雨による土砂災害)
STEP
1
情報の発表タイミング
大雨が予想される1日~
半日前
防災気象情報
気象情報、天気
予報等
土砂災 害を対象とす る
2 大 雨注意 報 基準に達す
土砂災 害を対象とす る
1時間前
防災対応
防災対応の判断条件
特になし
①気象情報等の注視及び必要に応じてホットラインを活用し、気象台へ気象
状況等の問い合わせ
②要配慮者の支援者及び福祉施設等の関係機関との連絡体制の確認
③土砂災害危険箇所等と災害時の防災対応の確認
④自治会や消防団等と土砂災害危険箇所等の監視及び連絡体制の確認
①天気予報の明日または今夜の予報で「激しく降る」又は「非常に激しく降る」
の記述がある
②「大雨に関する気象情報」が発表され、南城市で大雨のおそれがある
③台風情報で沖縄本島地方に大雨の降る予想が記述されている
大雨注意報発表
災害警戒
準備体制
大雨警報(土砂
災害)発表
災害警戒
本部体制
る1時間前
3 大 雨警報 基準に達する
防災体制
■避難準備情報発令の検討/避難所開設の検討
①気象情報等の収集・確認(定期的に解析雨量、実況雨量、降水短時間予報、 ①大雨注意報や気象情報の中で、夜間~翌日早朝に大雨警報(土砂災害)に切り
土砂災害警戒メッシュ情報を確認/必要に応じてホットラインを活用し、
替える可能性が言及されている(気象庁防災情報提供システムで表示される注
気象台へ気象状況等の問い合わせ)
意報や警報に含まれる注意警戒期間を参照)
②土砂災害危険箇所等の要配慮者は立ち退き避難を開始。その他の住民には ②強い降雨を伴う台風が夜間~明け方に接近・通過することが予想される
自主避難の呼びかけ(夜間は2階以上で崖等から離れた部屋での就寝を進
めるなどの注意喚起)
①土砂災害警戒判定メッシュ情報から、土砂災害危険箇所等で大雨警報の土壌雨
量指数基準を超過している
②解析雨量や降り始めからの総降水量等から、土砂災害危険箇所等で既に多量
■避難準備情報の発令/避難所の開設
(過去の災害や極値表を参照)の雨が降っており、降水短時間予報等から更に
①気象情報等の収集・確認
雨が継続することが予想される
・10 分ごとの降水ナウキャストや雨量、降水短時間予報、土砂災害警戒メ
③降水短時間予報等から、土砂災害危険箇所等に多量(又は
1 時間 60 ミリ以上又
ッシュ情報を確認
は
3
時間
100
ミリ以上又は
24
時間
200
ミリ以上)の雨が予想され、数時間後に避
・必要に応じてホットラインを活用し、気象台へ気象状況等の問い合わせ
難経路等の事前通行規制等の基準値に達する又は冠水等により通行止めのお
②土砂災害危険箇所等の要配慮者に対し、立ち退き避難を呼びかけ
それ
③土砂災害危険箇所等の住民に対し、自主避難を呼びかけ
※台風の接近に伴い、暴風警報や暴風特別警報が発表されている又は発表され
るおそれがある場合は、早めに判断する
■避難勧告又は避難指示の発令/避難所の開設
土砂災害警戒情 第1配備 ①気象情報等の収集・確認(※STEP3と同じ)
②土砂災害危険箇所等の要配慮者の立ち退き避難完了(逃げ遅れ等の有無を
報発表
又は
土砂災害警戒情報の発表
含む)の確認
又は
第2配備
記録的短時間大 (災害対策 ③土砂災害危険箇所等の住民に対し、立ち退き避難を呼びかけ
記録的短時間大雨情報は、
雨情報発表
本部体制) ④既に避難路が浸水し又は夜間でかつ豪雨の中の立ち退き避難が困難な場合
数年に一度の大雨を観測
は、鉄筋コンクリート建物の2階以上又は近隣の丈夫な高い建物への避難
又は解析した場合
① 土砂災害警戒判定メッシュ情報から、次の状況に該当する
・土砂災害危険箇所等の土壌雨量指数基準が実況で土砂災害警戒情報の基準を
超過しており、その後も降水短時間予報から雨が継続する見込みの場合
・土砂災害危険箇所等の土壌雨量指数基準が土砂災害警戒情報の基準を超過す
る予想がある中で、記録的短時間大雨情報の発表がある場合
②解析雨量や降り始めからの総降水量により、土砂災害危険箇所等で多量(過去
の災害や極値表を参照)の降雨があり、その後も降水短時間予報等で雨が継続
することが予想される
③消防職員、住民等から土砂災害の前兆現象又は災害発生情報の通報がある場合
※台風の接近に伴い、暴風警報や暴風特別警報が発表されている又は発表され
るおそれがある場合は、早めに判断する
大雨特別警報
5 大雨特別警報発表基準を
満たした場合
発表
■避難勧告又は避難指示の発令区域の拡大検討/避難所の開設
①気象情報等の収集・確認(※STEP3と同じ)
第3配備 ②土砂災害危険箇所等に避難勧告が発令されている中で、避難していない人
(災害対策
へより強く避難の呼びかけ(ただし、既に周囲が浸水しており、また夜間
本部体制)
でかつ豪雨の中での立ち退き避難が困難な場合は、2階以上の鉄筋コンク
リート建物及び近隣の丈夫な高い建物への避難を呼びかけ)
③状況に応じ、避難勧告又は避難指示の発令区域の拡大を検討
①土砂災害警戒判定メッシュ情報から、土砂災害危険箇所等で土砂災害警戒情報
の基準を実況で超過している中で、記録的短時間大雨情報の発表又は気象情報
や降水短時間予報で今後も大雨が予想される
②避難勧告等による立ち退き避難が十分でなく、再度、立ち退き避難を住民に促
す必要がある
③土砂災害が発生した場合
④山鳴り、流木の流出の発生が確認される場合
土砂災害警戒情報の基準
6 を下回り、その後も基準を 土砂災害警戒
情報の解除
災害警戒
本部体制
■避難指示又は避難勧告の解除検討
①気象情報等の収集・確認(※STEP3と同じ)
災害警戒
準備体制
■避難指示又は避難勧告の解除
①気象情報等の収集・確認(※STEP3と同じ)
②被害発生状況の調査
土砂災害警戒情報の発表
基準に達する2時間前
4
満たすおそれがない場合
7
大雨特別警報発表解除の
条件を満たした場合
大雨(特別)警報
から
大雨注意報に切
り替え
①土砂災害が発生した土砂災害危険箇所等では、土砂災害警戒判定メッシュ情報
で土砂災害警戒情報の基準を下回り、降水短時間予報で今後も降雨が予想され
ない
※土砂災害が発生した土砂災害危険箇所等では、慎重に解除の判断を行う必要
がある
8 大雨による土砂災害のお 大雨注意報解除 特になし ■土砂災害発生区域の災害復旧対策の開始
それがなくなった場合
気象台が実施
①広い範囲で土砂災害による被害が発生している
南城市が実施
8
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
2-3 台風に伴う高潮災害
START
南城市が実施
台風の影響がでる約1日前に、
気象台による台風説明会の開催
NO
気象台が実施
台風接近により、沖縄地方に
高潮災害の発生するおそれ
YES
最大風速 50m/s の非常に強
い台風又は特別警報基準の
台風が通過するおそれ
YES
関係機関と災害時の対応
について事前に調整。
避難所開設のお知らせ
気象台は、約 24 時間前に
記者会見を開催し、厳重
な警戒呼びかけ
NO
強風注意報が発表され、か
つ気象情報で高潮警報又は
高潮特別警報発表のおそれ
YES
高 潮 危 険 地 区 に 避 難準
備情報を発令、住民へ自
主避難呼びかけ
NO
高潮注意報が発表され、夜
間~翌日明け方に警報に
切り替える可能性を言及
YES
NO
高潮注意報で警報に切り替える
可能性が言及され、かつ暴風警
報又は暴風特別警報発表中
YES
暴風域に入る前に避難勧
告又は避難指示の発令を
判断する。
●高潮警報の場合は高潮危
険地区に避難勧告発令
NO
●高潮特別警報の場合は、
海抜ゼロメートル地区を
含む沿岸地区の広い範
囲に避難勧告又は避難
指示を発令
高潮警報又は高潮特別警報を発表
END
9
災
害
危
険
地
区
の
絞
込
み
及
び
具
体
的
な
防
災
対
応
、
そ
の
判
断
に
つ
い
て
は
、
次
頁
の
タ
イ
ム
ラ
イ
ン
に
基
づ
き
実
施
す
る
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
避難勧告等判断にいたるまでのタイムライン(台風に伴う高潮災害)
STEP
情報の発表タイミング
台風の影響がでる2~3
1 日前
2
台風情報等の発表
台風情報を発表
台風の影響がでる約1日
前
台風説明会の開催
中心付近の最大風速 50
沖縄気象台で厳重
5
6
7
8
9
10
特になし
特になし
防災対応
■避難所開設の準備開始/事前の防災対応の検討 等
①台風情報等の注視、及び必要に応じてホットラインを活用し、気象台へ気象
状況等の問い合わせ
②台風接近に伴う段階的な防災対応を事前に検討
・防災情報に応じた段階的な防災体制、避難勧告等発令タイミングの検討
・要配慮者の支援者及び福祉施設等の関係機関との連絡体制の検討
③台風の進路予報と過去の災害状況を参考に、どのような状況でどのような災
害が何処で発生したかを事前に把握(必要に応じて気象台に協力要請)
■避難所開設の広報/事前の防災対応の確立
①台風情報等の注視等(※STEP1と同じ)
②事前に気象台、海岸管理者等に相談し、高潮警報の基準値を上回る場合に、
海岸堤防等の高さと予想される潮位を参考に想定浸水範囲を事前に確認し、
想定最大までの高潮高と避難対象地域の範囲を段階的に定めておく
③台風の周知と台風対策の呼びかけ
防災対応の判断条件
①沖縄本島地方に対して暴風や高潮のおそれに関する事項が記述されている
①沖縄本島地方で高潮警報発表のおそれがある
②台風進路、規模、強さや過去の災害事例から、高潮による被害が発生するお
それがある
③台風が沖縄本島地方にかなり接近して通過するおそれがある
①沖縄本島地方で高潮警報発表の
■避難準備情報の発令/自主避難の呼びかけ
おそれがある
①台風情報等の注視等(※STEP1と同じ)
想される約 24 時間前
る記者会見を開催
②事前に確認した潮位に応じた想定浸水範囲内の要配慮者の立ち退き避難、及 ①沖縄本島地方に高潮警報や高潮 ②台風進路、規模、強さや過去の災害事例
台風の強風域に入る約6
強風注意報発表
び住民の早めの自主避難を呼びかけ
から、甚大な高潮災害が発生するおそれ
時間前
特別警報発表のおそれがある
がある
台風を要因とする
特別警報基準を満たす台
■避難準備情報の発令/自主避難の呼びかけ
③台風が沖縄本島地方にかなり接近して
特別警報発表の可
風の中心が府県予報区
①沖縄本島地方で高潮特別警報発
通過するおそれがある
能性をお知らせす 災害警戒 ①台風情報等の注視等(※STEP1と同じ)
(沖縄本島地方)に到達
る気象情報を発表 本部体制 ②沿岸地区の要配慮者の立ち退き避難を呼びかけ
表のおそれがある
すると予想される約 24 する共に記者会見
③沿岸地区の広い範囲で高潮災害が想定されることから、事前に確認した潮位
時間前
に応じた想定浸水範囲よりも広めに、住民の早めの自主避難を呼びかけ
を開催。
■避難勧告の発令
①台風情報、潮位グラフ、監視対象地区の潮位の注視、及び必要に応じてホッ ①当該注意報に、夜間~翌日早朝までに警報に切り替える可能性が言及されて
潮位が高潮注意報基準に
いる(防災情報提供システムで注意報の注意警戒期間や潮位グラフを参照)
トラインを活用、気象台へ気象状況等の問い合わせ
災害警戒
到達すると予想される約
高潮注意報発表
②当該注意報が警報に切り替える可能性が言及され、かつ暴風警報又は暴風特
本部体制 ②暴風警報が発表されている場合は、暴風域に入る前に、事前に確認した潮位
6時間前
別警報が発表された場合
に応じた想定浸水範囲の要配慮者及び住民に対し立ち退き避難を呼びかけ
③数時間後に、潮位が監視対象区域の海岸堤防等の高さを超えるおそれがある
③暴風特別警報が発表されている場合は、暴風域に入る前に、海抜ゼロメート
ル地区を含む沿岸地区の広い範囲に立ち退き避難を呼びかけ
災害警戒本 ■避難勧告又は避難指示の発令
①予想される潮位が監視対象区域の海岸堤防等の高さを超える高さである
部体制 又は
高潮警報基準に達すると
②潮位グラフの高潮警戒期間前に監視対象地区で越波や越流が起こり始めている
第 1 配備 ①台風情報、潮位情報の注視等(※STEP6と同じ)
高潮警報発表
予想される約6時間前
(災害対策 ②暴風域に入る前に、事前に確認した潮位に応じた想定浸水範囲内の要配慮者 ③潮位が海岸堤防等の高さを超えるおそれがある、又は超え始めたとの情報を
入手した
及び住民に立ち退き避難を呼びかけ
本部体制)
■避難指示の発令
第2配備 ①台風情報、潮位情報の注視等(※STEP6と同じ)
①次の異常現象が起きている
暴風特別警報の発表中
又は
②暴風域に入る前に、海抜ゼロメートル地区を含む沿岸地区の広い範囲に立ち
・潮位が海岸堤防の高さを超えている
で、高潮警報基準に達する 高潮特別警報発表
第3配備
退き避難を呼びかけ
・海岸堤防の倒壊の発生
と予想される約6時間前
(災害対策 ③異常現象が起きている周辺住民に対し、既に暴風域に入っている場合は、そ
・異常な越波・越流の発生
本部体制)
の時点で危険地域の建物内にいた場合、屋内の最も安全な場所に留まるか、
近隣の堅牢な高い建物への移動を指示
■避難勧告又は避難指示の解除検討
①海岸堤防等が破壊され、高波により南城市に被害が予想される場合は、波浪
高潮警報又は高潮
潮位が高潮警報を下回っ
災害警戒
①高潮浸水被害が発生し住宅地等での浸水が解消していない所がある
警報が解除された段階を基本として避難勧告等を解除
特別警報から高潮
た場合
準備体制 ②浸水被害が発生した場合は、
住宅地等での浸水が解消した段階を基本として解除 ②海岸堤防等が破壊され、まだ高波による被害のおそれがある地域がある
注意報に切り替え
③上記①、②を除くその他の地域は、避難勧告又は避難指示を解除
④被害発生状況の調査
潮位が高潮注意報基準を
高潮注意報解除
特になし ■高潮災害発生地区の災害復旧対策の開始
①広い範囲で高潮災害による被害が発生している
下回った場合
3 m以上の台風の接近が予 な警戒を呼びかけ
4
防災体制
気象台が実施
災害警戒
本部体制
南城市が実施
10
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
2-4 高潮災害を除く台風災害
START
南城市が実施
気象台が実施
気象台による台風説明会
NO
NO
沖縄地方に台風が
接近し甚大な災害の
発生するおそれ
YES
沖縄地方に 24 時間
予 報 で暴 風 警 戒 域
がかかる予想
YES
約 24 時間後に沖縄地
方に最大風速 50m以上
の台風又は特別警報基
準の台風接近のおそれ
NO
強風注意報が発表さ
れ夜間~翌日早朝に
暴風警報又は暴風特
別警報発表のおそれ
END
早めの要配慮者への避難準
備情報発令検討、及び住民
への自主避難の呼びかけ。
ただし、夜間や早朝に暴風域
に入るおそれがある場合は、
明るい内の避難を呼びかけ
YES 気象台は記者会見の開催や気
象情報で厳重な警戒の呼びかけ
●危険家屋(古い木造住宅、プレハブ住
宅)の住民へ自主避難呼びかけ
●早めの要配慮者の避難準備情報及び住
民への自主避難の呼びかけ。ただし、夜
間や早朝に暴風域に入るおそれがある場
合は、明るい内の避難を呼びかけ
YES
NO
暴風警報又は暴風
特別警報を発表
避難所開設のお知らせ及
び関係機関と災害時の対
応について事前に確立。
●明るい内の要配慮者の
避難及び住民への自主
避難の呼びかけ
●危険家屋(古い木造住
宅、プレハブ住宅)の住
民への避難勧告発令
暴風域に入る前に避難勧告・指示を発令
①波浪特別警報・波浪警報発表の場合
過去に高波災害の発生した地域及び沿岸付
近の低地に住む住民に対し立ち退き避難の
呼びかけ
②大雨特別警報・大雨警報発表の場合
浸水危険区域、土砂災害危険箇所等の住民
に対し避難勧告又は自主避難の呼びかけ
③特別警報の場合は広めに避難呼びかけ
11
災
害
危
険
地
区
の
絞
込
み
及
び
具
体
的
な
防
災
対
応
、
そ
の
判
断
に
つ
い
て
は
、
次
頁
の
タ
イ
ム
ラ
イ
ン
に
基
づ
き
実
施
す
る
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
避難勧告等判断にいたるまでのタイムライン(高潮災害を除く台風災害)
STEP 情報の発表タイミング
管内で台風の影響がで
1 る2~3日前
管内で台風の影響がで
2 る約1日前
3
4
5
24 時間予報で暴風警戒
域が管内のいずれかの
島周辺にかかった場合
中心付近の最大風速 50
m以上の台風が接近す
ると予想される約 24 時
間前
特別警報基準を満たす
台風の中心が府県予報
区(沖縄本島地方)に
到達すると予想される
約 24 時間前
防災気象情報
台風情報を発表
台風説明会の開
催
3時間毎に台風
情報を発表
台風を要因とする
特別警報発表の可
能性をお知らせす
る気象情報を発表
する共に記者会見
を開催し解説
7
府県予報区(沖縄
本島地方)に対
し、台風を要因と
する特別警報を
発表
暴風警報又は
暴風域に入る約6時間前
暴風特別警報の
8
発表
9
10
波浪特別警報を除く特
別警報又は警報が対象
とする現象について、
警報基準を下回る場合
波浪警報基準を下回っ
た場合
気象台が実施
当該特別警報又
は警報の解除
波浪注意報に切
り替え
南城市が実施
防災対応
防災対応の判断条件
特になし
■避難所開設の準備/事前の防災対応の検討 等
①台風情報等の注視、及び必要に応じてホットラインを活用し、気象台へ気象状況等の問い合わせ ①台風情報で約2日後に沖縄本島地方に台風の影響が想定され
る。
②避難所開設の準備開始、要配慮者支援者及び福祉施設等の関係機関との連絡体制・連絡先の検討
②沖縄本島地方が台風の予報円に含まれている
③防災気象情報に応じた段階的な防災体制及び避難勧告等発令タイミングの検討
④台風情報の周知と台風対策の呼びかけ
災害警戒
準備体制
■避難所開設の広報/自主避難の呼びかけ/事前の防災対応の確認
①台風情報等の注視等(※STEP1と同じ)
②避難所開設の広報、早めの自主避難の呼びかけ
③防災気象情報に応じた段階的な防災体制及び避難勧告等の発令タイミングの確認
④要配慮者支援者及び福祉施設等の関係機関との協力体制・連絡体制等の確認
⑤台風情報の周知と台風対策の呼びかけ
災害警戒
準備体制
沖縄気象台で厳重
な警戒を呼びかけ
る記者会見を開催
6 強風域に入る約6時間前 強風注意報発表
特別警報基準を満たす
台風の中心が府県予報
区(沖縄本島地方)に
到達すると予想される
12 時間前
防災体制
災害警戒
本部体制
災害警戒
本部体制
①台風が沖縄本島地方にかなり接近して通過するおそれがあり、
予想される風の強さや降水量より、甚大な被害の発生するおそ
れがある(巻末参考資料の「風と雨の強さとその状況を参考)
■避難準備情報発令の検討/自主避難の呼びかけ
①沖縄本島地方に暴風警戒域がかかっている
②沖縄本島地方で夜間・翌日早朝に暴風域に入るおそれがある
①台風情報等の注視等(※STEP1と同じ)
②早めの要配慮者への避難、及び住民の早めの自主避難の呼びかけ。ただし、夜間や早朝に暴風域 ③台風が沖縄本島地方にかなり接近して通過するおそれがあり、
予想される風の強さや降水量より、甚大な被害の発生するおそ
に入るおそれがある場合は、明るい内の避難を呼びかけ
れがある(☞資料5 風と雨の強さとその状況等)
③台風情報の周知と台風対策の呼びかけ
①沖縄本島地方で暴風警報発表のおそれがある
②台風進路、規模、強さや過去の同規模の台風事例から、沖縄本
■避難準備情報の発令/自主避難の呼びかけ
島地方で甚大な災害の発生するおそれがある
③台風が沖縄本島地方にかなり接近して通過するおそれがある
①台風情報等の注視等(※STEP1と同じ)
②危険家屋(古い木造住宅、プレハブ住宅)の住民への自主避難の呼びかけ
③要配慮者の避難及び住民への自主避難の呼びかけ。ただし、夜間や早朝に暴風域に入るおそれが ①沖縄本島地方で暴風特別警報発表のおそれがある
②台風進路、規模、強さや過去の同規模の台風事例から、大雨に
ある場合は、明るい内の避難を呼びかけ
より甚大な災害が発生するおそれがある
④台風情報の周知と台風対策の呼びかけ
③台風が沖縄本島地方にかなり接近して通過するおそれがある
■避難準備情報の発令/避難勧告発令の検討
①台風情報等の注視等(※STEP1と同じ)
②危険家屋(古い木造住宅、プレハブ住宅)の住民への立ち退き避難の呼びかけ
③明るい内の要配慮者の避難及び住民への自主避難の呼びかけ
④台風情報の周知と強風域に入る前に台風対策を終えるよう呼びかけ
①当該注意報や気象情報により、沖縄本島地方で夜間又は翌日早
朝に暴風警報又は暴風特別警報発表のおそれがある
■避難勧告の発令/自主避難の呼びかけ
①台風情報の注視等(※STEP1と同じ)
第1配備 ②波浪特別警報発表の場合: 暴風域に入る前に、過去に高波災害の発生した地域及び沿岸付近の ①波浪特別警報又は大雨特別警報が発表される。
(災害対策
②夜間や翌日の早朝に暴風警報又は暴風特別警報を発表するお
低地に住む住民に対し立ち退き避難又は自主避難の呼びかけ
本部体制) ③大雨特別警報発表の場合: 暴風域に入る前に、浸水危険区域や土砂災害危険箇所等の住民に対
それがある
し、立ち退き避難又は自主避難の呼びかけ
④夜間や早朝に暴風域に入るおそれがある場合は、明るい内の避難を呼びかけ
第2配備
又は
第3配備
(災害対策
本部体制)
■避難勧告又は避難指示の発令
①台風情報の注視等(※STEP1と同じ)
①高潮特別警報又は高潮警報発表のおそれがある又は発表され
②暴風域に入る前に、予め設定されている災害危険地区(浸水害、土砂災害)の住民の立ち退き避
ている(台風に伴う高潮災害のタイムラインを参照)
難。特別警報の場合は、広めに立ち退き避難
②大雨特別警報又は大雨警報発表のおそれがある又は発表され
③状況により避難所への移動が困難な場合は、近隣の堅牢な建物への避難又は自宅の2階以上への
ている
避難呼びかけ。
④住民に対し、不要不急の外出を控えるよう周知
準備体制
■避難勧告又は避難指示の解除
又は
災害警戒本 ①台風情報等の注視等(※STEP1と同じ)
②当該特別警報又は警報の対象とする避難勧告又は避難指示の解除
部体制
特になし
■災害発生地区の災害復旧対策の開始
①暴風特別警報又は暴風警報、高潮特別警報又は高潮警報、大雨
特別警報又は大雨警報が解除される又は注意報に切り替わり、
波浪特別警報が波浪警報に切り替わる
①広い範囲で災害による被害が発生している
12
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
2-5 津波注意報・津波警報・大津波警報の発令に伴う避難指示
(1)津波災害の避難基準設定の考え方
・津波は、危険地域からの一刻も早い避難が必要となる。そのため、基本的には「避難指
示」のみを発令する(津波注意報についても対象地域は避難指示とすることを明記)
。
・大津波警報、津波警報、津波注意報により避難の対象とする地域が異なることから、大
津波警報、津波警報、津波注意報毎の避難対象範囲を予め定めておく必要がある。
ただし、津波は局所的に高くなる場合もあること、津波浸水域はあくまでも想定に過ぎ
ず、想定を超える範囲で浸水が拡大する可能性(河川沿いの津波の遡上を含む)がある
ことを周知する必要がある。
・停電、通信途絶等により、津波警報等を適時に受けることができない状況において、強
い揺れを感じた場合、あるいは、揺れは弱くとも1分程度以上の長い揺れを感じた場合、
避難指示を発令する。
津波予報区「沖縄本島地方」
判断基準
避難区分
津波注意報
が 発 表 さ れ 避難指示
た場合
津波警報
が 発 表 さ れ 避難指示
た場合
大津波警報
が 発 表 さ れ 避難指示
た場合
津波の高さ
予想区分
解説文
0.2~1m
①海の中や海岸、河口付近は危険です。
②海の中にいる人は、ただちに海からあ
がって、海岸から離れて下さい。
③潮の流れが速い状態が続きますので、
注意報が解除されるまで海に入った
り海岸に近づいたりしないようにし
て下さい。
1~3m
①津波による被害が発生します。
②沿岸部や河川沿い(下流域)にいる人
は、ただちに高台や避難ビルなど安全
な場所へ避難して下さい。
③津波は繰り返し襲ってきます。警報が
解除されるまで、安全な場所から離れ
ないで下さい。
3~5m
5~10m
10m超
①大きな津波が襲い甚大な被害が発生
します。
②沿岸部や河川沿い(下流域)にいる人
は、ただちに高台や避難ビルなど安全
な場所へ避難して下さい。
③津波は繰り返し襲ってきます。警報が
解除されるまで、安全な場所から離れ
ないで下さい。
13
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(2)津波避難の対象とする区域設定の考え方
津波避難の対象とする区域設定の考え方は、以下のとおりとする。なお、具体的な避難
対象区域等は、別途定める「津波避難計画」によるものとする。
避難対象区域の考え方
防災情報
最大クラスの津波により浸水が想定される地域。
大津波警報
※ ただし、津波の浸水範囲は想定の精度に限界があることから、
上記の区域より内陸側であっても、立ち退き避難を考えるべき。
海岸堤防等が無い又は海岸堤防等が低いため、高さ3mの津波によ
って浸水が想定される地域。
津波警報
津波注意報
※ 河川沿いの津波の遡上が予想される地域を含む。
※ ただし、津波の高さは、予想される高さ3mより局所的に高く
なる場合も想定されることから、避難対象区域は広めに設定す
る必要がある。
漁業従事者、沿岸の港湾施設等で仕事に従事する者、海水浴客等を
念頭に、海岸堤防等より海側の地域。
※ 海岸堤防がない地域で地盤の低い区域では、立ち退き避難の対
象とする必要がある。
(3)遠地地震の場合の避難勧告等
・我が国から遠く離れた場所で発生した地震による津波のように、到達までに相当の時間
がある場合に発令する。
・気象庁が、津波警報等が発表される前から津波の到達予想時刻等の情報を「遠地地震に
関する情報」の中で発表する場合がある。
・この「遠地地震に関する情報」の後に津波警報等が発表される可能性があることを認識
し、避難準備情報、避難勧告の発令を検討する。
※ 平成 26 年4月2日8時 46 分頃にチリ北部沿岸で発生した地震の際には、本邦への津波の
影響が3日早朝であったことから、前日(2日)夕方に記者会見(資料)において、津波
到達の可能性について説明を行った。
(4)避難勧告等の解除
・沖縄本島地方の大津波警報、津波警報、津波注意報が全て解除された段階を基本として、
解除するものとする。
・浸水被害が発生した場合の解除については、津波警報等が全て解除され、かつ、住宅地
等での浸水が解消した段階を基本として、解除するものとする。
14
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
3 避難勧告等の判断に効果的なリアルタイム情報の活用
本章では、災害発生の可能性をいち早く予測し、必要に応じて住民への避難の呼び掛け(立
ち退き避難又は屋内安全確保)を行うための、リアルタイム情報の活用について整理する。
3-1 河川氾濫による浸水(外水氾濫)予測へ活用できる情報
外水氾濫は、河川溢水、越水、堤防の破壊などによる洪水で河川流域に降る総降水量に大きく
影響される。河川流域の低地では、洪水による浸水深が避難を必要とするほどの高さに達するこ
とがあり、一般に浸水危険区域が指定され、氾濫した場合の浸水深が示されている。これらに対
し、危険をいち早く察知するためのリアルタイム資料として、次のような資料がある。
(1)解析雨量・降水短時間予報(気象庁防災情報提供システム市町村ページ)
解析雨量は、1km メッシュごとに降った1時間、3時間、24 時間雨量を確認できる。降
水短時間予報は、1km メッシュごとに降った1時間、3時間、24 時間雨量の6時間先まで
の予測が出来る。解析雨量及び降水短時間予報は 30 分毎に更新される。
2014.7.9 の 5:00 の 1 時間雨量の解析雨量
2 時間後の 7:00 の 1 時間雨量の予想
(2)規格化版流域雨量指数(気象庁防災情報提供システム市町村ページ)
流域雨量指数とは、河川上流で降った雨による下流域での洪水の危険度を示したもので
5km メッシュごとに計算され、30 分毎に3時間先までの予想値が更新される。規格化版流
域雨量指数は、計算された流域雨量指数がどの程度の頻度で発生したかをレベル毎に表示
したものであり、府県および市町村内における洪水害の危険度の高いおおよその地域や、
その推移を把握することが可能となる。
2014.07.09
07:00
2014.07.09
15
07:30
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
3-2 低い土地の浸水(内水氾濫)や下水、小河川等の急な増水
予測に活用できる情報
内水氾濫は、排水溝や河川施設の排水能力を超える大雨により、排水溝等から雨水が溢れ
浸水する現象であり、局地的に降る短時間の大雨に大きく影響される。このような降水は技
術的に予測が困難ではあるが、外水氾監と異なり、身体に危険を及ぼすほどの浸水深はほと
んど見られない。しかし、内水氾濫により、周りよりも低い道路の冠水による車の水没、道
路冠水により道路と側溝、排水溝等の区別がつかず、誤って側溝等に落下し流され、亡くな
るケースが時々見られる。また、短時間の大雨により、下水や中小河川の急な増水で、人的
災害もたびたび発生している。
このような災害に対して、その危険をいち早く察知するためのリアルタイム資料として、
次のような資料がある。
(1)高解像度降水ナウキャスト(気象庁防災情報提供システム市町村ページ及び気
象庁ホームページ)
高解像度降水ナウキャスト情報は、
平成 26 年 8 月 7 日より運用開始となった情報である。
現在の最新の観測技術、予測モデルの技術を導入したものであり、地形による影響や大気
の状態を詳細に予測し、1時間先までの強雨域の発達・減衰、移動を5分間隔で予測する。
従来の降水ナウキャストと大きく異なる点は、その予測精度の高さと詳細な予測範囲で
ある。高頻度降水ナウキャストでは、30 分先までは 250m メッシュでの雨雲の降水強度、発
達・減衰、移動を 5 分間隔で予測する。したがって、ごく狭い範囲で短時間に降る大雨の
監視には最も強力な監視技術と言える。なお、35 分から 1 時間先までの予測については、
従来の降水ナウキャストと同様である。
主要道路や河川の情報をレーダーエコー
と重ねて表示ができる
2014.8.17 11:00 の実況
2014.8.17 11:30 の予想(250m メッシュ)
16
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(2)高頻度降水ナウキャストを用いた内水氾濫及び下水や中小河川の急な増水の監
視・予測への情報の活用方法
内水氾濫等の可能性(危険性)については、以下のフローに基づき判断を行う。
START
雨雲の監視
南城市域に1時間
40 ミリ以上の激しい
雨雲が接近中
NO
YES
雨雲は強度を維持
又は発達しながら南
城市域に接近中
NO
YES
雨雲は、南城市域にゆっ
くりと接近又は南城市
域で停滞する予想
NO
YES
南城市域で内水氾濫による低
い土地の浸水や、下水・中小河
川の急な増水の可能性が高い
END
図-
内水氾濫や中小河川等の急な増水の可能性(危険性)の判断フロー
17
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(3)南城市内のテレメータ水位観測情報の活用
南城市内を流下する河川で、テレメータによる水位情報がオンラインで確認できる河川
は、
「長堂川(ながどうがわ)」と「報得川(むくえがわ)」の2河川である(観測点は、いず
れも下流側の八重瀬町字東風平地先)
。
豪雨時には急激な増水が考えられるため、水位の変化等の状況を以下のURLにて確認
し、増水傾向の場合には、必要に応じて通行止め等の措置を行う。
「国土交通省 川の防災情報テレメータ水位
報得川(むくえがわ)」
【毎正時】
http://www.river.go.jp/nrpc0305gDisp.do?mode=&officeCode=12033&obsrvtnPointCode=901&timeAxis=60
【10 分ごと】
http://www.river.go.jp/nrpc0305gDisp.do?mode=&officeCode=12033&obsrvtnPointCode=901&timeAxis=10
「国土交通省 川の防災情報テレメータ水位
長堂川(ながどうがわ)」
【毎正時】
http://www.river.go.jp/nrpc0305gDisp.do?mode=&officeCode=12033&obsrvtnPointCode=903&timeAxis=60
【10 分ごと】
http://www.river.go.jp/nrpc0305gDisp.do?mode=&officeCode=12033&obsrvtnPointCode=903&timeAxis=10
18
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
3-3 土砂災害の予測へ活用できる情報
土砂災害の発生には、降雨条件だけでなく局所的な地形・地質条件等の様々な要因が関係
していると考えられ、発生場所や発生時刻の詳細を予測することが難しい災害であるが、命
の危険を脅かすことが多い災害である。
土砂災害は、急傾斜地崩壊、土石流、地すべりの3種類に分類され、このうち、地すべり
については、雨との関連性が明確でないため、気象台と県が共同で発表する土砂災害警戒情
報では予測対象としない。
土砂災害により、住民等の生命又は身体に危害が生ずる恐れがあると認められる区域は、
土砂災害防止法により土砂災害警戒区域として指定されている。その他にも土砂災害の恐れ
のある区域として、県が指定した土砂災害危険箇所がある。
土砂災害の危険性をいち早く察知するためのリアルタイム資料として、次のような資料が
ある。
(1)土砂災害警戒判定メッシュ情報
土砂災害警戒判定メッシュ情報は、実況及び予測雨量に基づいて土砂災害発生の危険度
を5km メッシュ毎にレベル表示したものであり、実況または今後2時間以内の予想で、大
雨警報や土砂災害警戒情報等の発表基準を超過する地域を色分けして表示し、10 分毎に更
新される。これにより、担当行政区域内における土砂災害発生の危険度の高い地域をおお
よそ把握することができる。
なお、本情報は、個々の急傾斜地等における植生・地質・風化の程度等の特性や地下水
の流動等を反映したものではない。このため、個別の災害発生場所・時間・規模等を特定
するものではない。更に、土砂災害警戒判定メッシュ情報の対象としている土砂災害は、
表層崩壊による土砂災害のうち、土石流や集中的に発生する急傾斜地の崩壊であり、技術
的に予知・予測が困難な斜面の深層崩壊、山体の崩壊、地すべり等については対象として
いない。
2014.7.9
5:20 の土砂災害警戒判定メッシュ情報
19
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(2)アメダス観測所での降り始めからの雨量(気象庁防災情報提供システム)
大雨時にアメダス観測所における降り始めからの総雨量をグラフ形式と帳票形式で表示
する。総雨量の値は1時間毎に更新される。
降り始めからのアメダス総雨量(速報値)
沖縄本島地方○月○日0時から18時まで
1 那覇市樋川
352.0ミリ
2 那覇空港
298.5ミリ
3 南城市糸数
270.5ミリ
4 渡嘉敷村渡嘉敷島
224.0ミリ
以下、続く
(3)自治体等の設置による雨量観測所での降り始めからの雨量
自治体等でも雨量計を設置して雨量観測を実施しており、毎正時、10 分ごとの雨量及び
累加雨量が表示される。
市町村向け川の防災情報(http://city.river.go.jp/title_city.html)でテレメーター
している県内の全ての雨量観測所の情報を確認できる。
(4)解析雨量・降水短時間予報(気象庁防災情報提供システム市町村ページ)
3-1「河川氾濫による浸水(外水氾濫)予測へ活用できる情報」の(1)を参照。
(5)土砂災害の前兆現象の確認
土砂災害は発生予測が困難な現象であるが、急傾斜地崩壊、土石流、地すべりには、そ
れぞれ特徴があり、これらの情報の把握も重要である。
☞資料6 土砂災害の前兆現象
20
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(6)土砂災害の監視・予測へのリアルタイム情報の活用方法
土砂災害の可能性(危険性)については、以下のフローに基づき判断を行う。
START
土砂災害発生の監視・予測
南城市の雨量及び
解析雨量の監視
日降水量又は
24 時間降水量
が極値順位 10
位以内を更新
土砂災害警戒判定
メッシュ情報の監視
YES
南城市を含む土砂
災害警戒判定メッ
シュ情報の格子で
土砂災害警戒情報
の基準に達してい
る又は達しそう
NO
日降水量又は
24 時間雨量が
200ミリを超える
前兆現象の把握
NO
南城市内から
前兆現象確認
の情報あり
YES
YES
NO
YES
NO
降り始めから
の雨量が 200
ミリを超える
記録的短時間大雨を
観測、又は今後、降水
短時間予報で南城市
を1時間 40 ミリ以上
の激しい雨雲が通過
する予想
YES
NO
YES
南城市で土砂災害発生の危険性が高い
END
図-
土砂災害の可能性(危険性)の判断フロー
21
NO
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
3-4 高潮災害の予測へ活用できる情報
高潮は、台風に伴う吸い上げ効果、吹き寄せ効果、波浪に起因する効果の3つによりもた
らされる。また、高潮災害で忘れてならないのは、災害は高波による複合的な効果で発生す
るという特徴である。従って、台風の中心が南城市から離れている場合にも、高潮災害は発
生することが多い。
高潮災害からの避難は、想定される高潮の高さで対象が大きく異なる。高潮警報の場合は、
局所的な被災を想定した海岸保全施設周辺の住民の避難、高潮特別警報の場合は、ゼロメー
トル地帯を含む広範囲の住民の避難が必要である。
このような判断を防災担当者が適切・的確に行うためには、あらかじめ関係機関に相談し、
沖縄本島地方において高潮警報の基準潮位(危険潮位等)を上回る場合に、潮位に応じた想
定浸水範囲を事前に確認し、想定最大までの高潮高と避難対象地域の範囲を段階的に定めて
おく。これにより、高潮警報等に記載される予想最高潮位を基に避難勧告等の対象範囲を判
断することができる。
高潮災害の危険性をいち早く察知するためのリアルタイム資料として、次のような資料が
ある。
(1)潮位のグラフ(気象庁防災情報提供システム市町村ページ)
南城市の場合、市内の知念安座真に潮位観測所が設置されており、この観測所における
潮位観測値と天文潮位、過去最高潮位がグラフで表示される(約5分ごとにデータ更新)。
なお、高潮警報・注意報が発表されている場合には、注意警戒期間、及びピーク時刻と
その時の予想潮位が併せて表示される。
市町村クローズアップ図:潮位観測所がある市町村(海岸)
22
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(2)高潮災害の監視・予測へのリアルタイム情報の活用方法
高潮災害の可能性(危険性)については、以下のフローに基づき判断を行う。
START
高潮災害発生の監視・予測
目視観測又は住民等から
の情報による監視・予測
防災カメラによる南城市沿
岸で、予め定められた潮位監
視基準による観測・予測
監視基準に潮位
が達している又
は達しそう
NO
NO
越波が護岸高を
越えだしている
YES
YES
潮位グラフで
は、注意期間の
時間帯である
YES
南城市沿岸では、高潮による浸水のおそれが高い
END
図-
高潮災害の可能性(危険性)の判断フロー
23
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
4 段階的に発表される防災気象情報の伝える危機感と活用方法
4-1 大雨の場合の防災気象情報の流れ
下図は大雨時の防災気象情報の流れを示したものである。それぞれの防災気象情報の伝え
る危機感及び発表と解除のタイミングについては、巻末の参考資料を参考にされたい。
☞資料4 避難勧告等判断にかかる防災気象情報の解説
警報の発表
(1~3時間前)
記録的短時間大雨情報や土砂
災害警戒情報の発表
大雨警報
大
雨
注
意
報
数年に1度
の短時間
の大雨を
(浸水害)
特別警報の発表・・・
記録的短時間
大雨情報
洪水警報
土砂災害
警戒情報
大雨警報
(土砂災害)
大数
雨十
を年
予に
想一
度
の
(
浸大
水
害雨
・特
土別
砂
災警
害報
)
記録的な
大雨に関する
気象情報
(見出しのみ)
※府県程度の広がりでそ
の後も継続する見込み
大雨と雷に関する
気象情報(図)
大雨と雷に関する
気象情報(見出しのみ)
※気象台の持つ危機感
を伝える
補完的気象情報の発表(随時)
4-2 大雨の場合の防災対応への活用
(1)浸水害
情報等の種類
活用方法
①大雨注意報、大雨警報 ・避難準備情報を発令する際の参考情報とする。大雨警報の
(浸水害)
文中に記載される注意警戒期間が夜間や早朝になる場合
には、明るい内の避難準備情報の発令を検討する。
・市町村等が防災対応の体制を設置する際の参考とする。
②洪水注意報・警報
・避難勧告等の判断に参考情報として活用する。
③河川流域での降り始め ・水位を監視している中小河川の避難勧告等の判断に活用す
からの累加雨量
る。
④雨特別警報(浸水害)
: ・既に発表されている避難勧告・避難指示の対象領域の再検
雨量を基準とするもの
討のトリガーとする。避難勧告等は発令されていない場合
は、災害発生の危険性が高まっていることについて、あら
ためて呼びかけを行い、周囲の状況に応じた避難行動(近
隣の丈夫な建物へ立ち退き避難、2階への屋内安全確保な
ど)の周知を図る必要がある。
24
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(2)土砂災害
情報等の種類
活用方法
①大雨注意報、大雨(土 ・防災体制の設定、避難準備情報の発令の判断材料とする。
砂災害)
②土砂災害警戒情報
・避難勧告の発令の判断材料とする。
③記録的短時間大雨情報
・避難勧告等の発令の判断材料とする。
④土砂災害警戒判定メッ ・避難勧告等の発令の判断材料とする。
シュ情報
⑤大雨特別警報(土砂災 ・既に発表されている避難勧告・避難指示の対象領域の再検
害)
討のトリガーとする。避難勧告等は発令されていない場合
は、災害発生の危険性が高まっていることについて、あら
ためて呼びかけを行い、周囲の状況に応じた避難行動(近
隣の丈夫な建物への立ち退き避難、2階の谷側の部屋への
屋内安全確保など)の周知を図る必要がある。
(3)高潮災害
情報等の種類
①台風情報、強風注意報
活用方法
・避難準備情報の発令の判断基準とする。
②高潮警報、高潮特別警 ・予想される潮位があらかじめ設定していた基準の高さを超
報、台風情報
えると予想される場合に避難勧告を発令する。
・高潮特別警報の場合は、避難勧告対象地域を広めに設定す
ることが望ましい。
・基本的には、台風の暴風域に入る前または明るい内に避難
勧告を発令。
③海岸堤防等の倒壊、構 ・周辺住民を対象とした避難指示の判断材料とする。ただし、
造物被害が発見された
既に避難勧告の発令済みが前提。
場合や異常な越波・越 ・周辺住民を対象とした発令が考えられるが、既に暴風域に
流が発生した場合など
入っていることが想定されることから、その時点で危険地
域の建物内にいた場合、屋内の最も安全な場所に留まる
か、非常に近い堅牢な高い建物への移動に限定する必要が
ある。
(4)その他
避難が必要な状況が夜間・早朝になると想定される場合は、基本的には、様々な情報を
用いて明るい内の避難勧告等の発令が望ましい。また、夜間であっても躊躇することなく
避難勧告は発令する。
25
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
4-3 台風の場合の防災気象情報の流れ
下図は台風時の防災気象情報の流れを示したものである。
台風発生
約3日前
約2~3日前
約1~2日前
台風説明会
気象情報
提供開始
※天気概況で台
風発生をお知ら
せ(沖縄独自)
台風に関する
気象情報
(文章)
大しけ予想
台風接近
波
浪
警
報
暴風警報
高潮警報
暴風となる見込み
※数十年に一度
の強度の台風
波浪特別警報
台風に関する
気象情報(図)
強
風
注
意
報
沖縄気象台開催
映像配信
沖縄県開催
高
潮
注
意
報
強風となる見込み
県内市町村
大雨時
大雨警報
台風に関する
気象情報
(見出しのみ)
(浸水害)
※気象台の持つ危機
感を伝える(随時)
(土砂災害)
大雨警報
記録的短時間
大雨情報
土砂災害
警戒情報
台風を要因とした特別警報
暴風特別警報
記者会見
波
浪
注
意
報
高潮特別警報
大雨特別警報
(浸水害・土砂災害)
台風に関する
気象情報
(見出しのみ)
※特別警報発表を知
らせ、気象台の持つ
危機感を伝える
台風に関する気象情報
(バーチャート図)
大
雨
特
別
警
報
記録的短時間
大雨情報
土砂災害
警戒情報
補完的気象情報の発表(随時)
4-4 台風の場合の防災対応への活用
情報等の種類
活用方法
①台風情報
・避難所の開設、自主避難並びに避難準備情報の判断基準とする。
②強風注意報
・自主避難及び避難準備情報の判断基準とする。
③暴風警報
・避難勧告の判断基準とする。ただし、避難勧告を発令する場合
は、暴風域に入る前、また、暴風警報の発表が夜間や早朝にな
るおそれがある場合は、明るい内に避難勧告発令を判断など、
避難行動が困難になる前に早めの判断をする。
④台風に要因とする ・台風を要因とする各特別警報が発表された時は、その時点で河
特別警報(暴風、
川の水位や雨量が避難勧告等の基準に達していない場合が多
いと想定される。このため、台風を要因とする各特別警報が発
波浪、高潮、大雨)
表された場合は、今後、暴風等により避難が困難となることを
想定して、早めの避難準備情報、避難勧告を発令できるよう、
検討する。
26
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
5 避難対象区域と避難所等
5-1 避難対象区域等の設定
(1)土砂災害時
前述のフロー(P21)に基づき、土砂災害危険箇所等を対象に避難勧告等を発令する。
具体的な発令の対象地域は、
「土砂災害警戒情報メッシュ図」を参考に設定し、また、避
難経路及び避難先については、
「豪雨(土砂)災害避難計画」に基づくものとする。
☞資料8 土砂災害危険箇所等一覧
(2)高潮災害時
前述のフロー(P23)に基づき、高潮浸水予測区域を対象に避難勧告等を発令する。
具体的な発令の対象地域は、巻末の「南城市高潮浸水予測図」を参考に設定する。
☞資料9 南城市高潮浸水予測図
(3)津波災害時
前述の表に基づき、避難指示を発令する。
具体的な発令の対象地域は、巻末の「南城市津波浸水予測図」を参考に設定し、また避
難経路及び避難先については、
「津波避難計画」に基づくものとする。
☞資料10 南城市津波浸水予測図
27
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
5-2 避難所等の指定状況
平成 28 年 3 月現在、災害時の避難先として次の場所・施設が指定されている。
指定施設数
区分
要件
指
定
緊
急
避
難
場
所
管理条件:(1)発災時等における指定緊急避難場所の居住者等への開放を
行う担当者等があらかじめ定められていること等の管理体制の状況(2)居住
者等の受け入れの用に供する部分等の避難上の支障の有無等。
立地条件:浸水想定区域、土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域、
土石流危険渓流、地すべり危険箇所、急傾斜地崩壊危険箇所、津波災害
警戒区域大規模な火事などにおける安全区域。
構造条件:仮に立地条件を満たさない場合であっても、当該施設が当該異
常な現象に対して安全な構造のものであることや、洪水又は津波等に係る
施設については、想定水位以上の高さに避難をしてきた居住者等を受け入
れる部分があり、かつ当該部分までの避難上有効な経路があることという
「構造条件」を満たしている場合には、緊急時の避難場所として指定するこ
ととしても特段の支障は生じないものと考えられる。
地震対象指定基準:施設の構造が昭和56年に定められたいわゆる「新耐震
基準」に適合すること。
指
定
避
難
所
規模条件:指定避難所の適切な規模については、具体的な基準はない。本
市では、建物だけで、人/3m2 で計算している。
構造条件:多数の被災者等の出入りに適した出入口などを有していることや
多数の被災者等の受入れに必要となるトイレ、水道等の設備を有しているこ
となど。
立地条件:洪水の浸水想定区域や土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒
区域、津波災害警戒区域など、災害が発生するおそれがある区域内に立地
している施設を極力避けて指定することが望ましい。
交通条件:車両その他の運搬手段による輸送が比較的容易な場所にあるも
のであること。
津波
洪水
土砂
地震
36
39
40
44
9
☞資料11 避難所・避難場所一覧
28
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
6 異常気象時の関係機関との協力体制及び担当者の連絡先
(1)河川の水位監視(浸水危険個所の監視要員と連絡先)
河川名
監視要員
連絡先
(2)土砂災害危険区域の監視(土砂災害危険区域の監視要員と連絡先)
監視区域
監視要員
連絡先
(3)潮位の監視(高潮浸水危険区域の監視要員と連絡先)
監視区域
監視要員
29
連絡先
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
7 避難勧告等の伝達手段と伝達先
避難勧告等を発令する際には、下記のチェックリストにより、伝達先・伝達手段に漏れが
ないか確認するものとする。
伝達先
伝達手段等
□ 防災行政無線(同報系)
□ 広報車・消防車両
住
民
□ 自主防災組織(地区・自治会)の代表者 ・・・・ 電話
□ 南城市ホームページへの掲載
□ 緊急速報メール(NTT、KDDI[沖縄セルラー電話]、ソフトバンクモバイル)
□ 県内報道機関(テレビ・ラジオ等)への依頼 ・・・・ PCメール
□ 街頭放送
・
祉要
関配
係慮
機者
関福
防
災
関
係
機
関
□ 支援者の事前登録者 ・・・・ 電話
□ 要配慮者の事前登録者 ・・・・ 携帯電話メール
□ 要配慮者の避難所となる施設 ・・・・ 電話
□ 沖縄県 ・・・・ 電話、PCメール
※下図参照
□ 県内放送事業者(NHK沖縄放送局等) ・・・・ 電話、PCメール
※下図参照
□ 与那原警察署 ・・・・ 電話、PCメール
□ 島尻消防本部、佐敷出張所 ・・・・ 電話、PCメール
□ 消防団(分団長) ・・・・ 電話
□ 漁港管理者(海野、志喜屋、久高、奥武の各漁港) ・・・・ 電話、PCメール
□ 河川管理者 ・・・・ 電話、PCメール
南城市
①情報提供
県内
放送事業者
①報告
(根拠:災害対策基本法第 60 条第 3 項)
沖縄県
②情報提供
沖縄気象台
・原則、市から県及び放送事業者双方へ同時に情報を伝達することができるよう伝達ルートを確保する。
・直接、市から放送事業者への伝達が実行不可能な場合等には、県を経由した伝達ルートを確保する。
図-
県、放送事業者、気象台への伝達ルート
30
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
8 状況に応じた避難呼びかけ等の広報文案
8-1 土砂災害の場合
(1)避難準備情報の伝達文の例
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難準備情報発令。
■ こちらは、南城市役所です。
■ ○○時○○分に南城市に大雨警報が発表されました。土砂災害の危険性が高くなるこ
とが予想されるため、○○時○○分に○○地区の土砂災害警戒区域等に土砂災害に
そ
の
1
関する避難準備情報を発令しました。
■ ○○地区の土砂災害警戒区域等にお住まいの方は気象情報を注視し、心配な場合、
危険だと思う場合は、迷わず避難して下さい。
■ お年寄りの方、障害のある方、小さいお子さまをお連れの方などはあらかじめ定めた避
難場所へ避難して下さい。避難に助けが必要な方は、支援者と連絡を取り合うなどして
避難して下さい。
■ 南城市役所からのお知らせです。昨夜からの降り始めの雨量が○○ミリを超えました。
■ 雨は今日夜まで降り続く見込みで総雨量も年間降水量の約4分の1にたる 500 ミリを超
えるおそれがあります。
そ
の
2
■ 以前土砂崩れのあった所や通常と違う異常な現象、例えば斜面から水が噴出したり、
道路に亀裂がみられたり、崖からの小石の落下等を確認したら、土砂災害の恐れがあ
ります。
■ お年寄りの方等避難に準備のかかる方は、直ちに所定の避難場所に避難をして下さい。
■ その他の方も避難の準備をし、できるだけ明るい内に近所の方にも声をかけて避難して
下さい。避難する際は河川沿いや崖の周辺など危険な所は避けて下さい。
31
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(2)避難勧告の伝達文の例
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難勧告発令。
■ こちらは、南城市役所です。
■ ○○時○○分に南城市に土砂災害警戒情報が発表されました。土砂災害の危険性が
極めて高まっているため、○○時○○分に○○地区の土砂災害警戒区域等に土砂災
そ
の
1
害に関する避難勧告を発令しました。
■ ○○地区の土砂災害警戒区域等にお住まいの方は、直ちに予め定めた避難場所へ避
難して下さい。
■ 急斜面の付近や河川沿いにいる方は、急斜面や河川等から離れたなるべく頑強な建物
等へ避難して下さい。
■ ○○道路は雨量規制のため通行できませんのでご注意下さい。
■ こちらは南城市長の○○です。只今、○○時○○分に○○地区に避難勧告(指示)を
出しました。
■ 昨夜からの降り続く雨で○○地区で小規模のがけ崩れが発生しました。
そ
の
2
■ 雨はさらに強まる見込みであり、○○地区では土砂災害が拡大するおそれがあります。
■ 以前土砂崩れのあった所や通常と違う異常な現象、例えば斜面から水が噴出したり、道
路に亀裂がみられたり、崖からの小石の落下等を確認したら、直ちに所定の避難場所
に避難をして下さい。
■ 避難する際は近所の方にも声をかけて避難して下さい。避難する際は河川沿いや崖の
周辺など危険な所は避けて下さい。
32
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(3)避難指示の伝達文の例
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難指示発令。
■ こちらは、南城市役所です。
そ
の
1
■ ○○地区で土砂災害の発生(または、前兆現象)が確認されました。土砂災害の危険性
が極めて高まっているため、○○時○○分、○○地区に土砂災害に関する避難指示を
発令しました。
■ 未だ避難していない方は、最寄りの頑強な建物等へ直ちに避難して下さい。外が危険
な場合は、屋内の谷側の高いところに避難して下さい。
■ こちらは南城市長の○○です。只今、○○時○○分に○○地区に避難指示を出しまし
た。
■ 昨夜からの降り続く雨で○○地区でがけ崩れが多発しています。
■ 雨はさらに強まる見込みであり、○○地区では土砂災害が更に拡大するおそれがありま
す。
そ
の
2
■ 以前土砂崩れのあった所や通常と違う異常な現象、例えば斜面から水が噴出したり、道
路に亀裂がみられたり、崖からの小石の落下等を確認したら、直ちに所定の避難場所
に避難をして下さい。
■ 避難する際は近所の方にも声をかけて避難して下さい。避難する際は河川沿いや崖の
周辺など危険な所は避けて下さい。
■ 既に道路が浸水している場合や夜間で避難が危険な場合は、崖や山から離れた近隣
の丈夫なコンクリート建物へ避難して下さい。
33
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
8-2 高潮災害の場合
(1)避難勧告の伝達文の例
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難勧告発令。
■ こちらは、南城市役所です。
そ
の
1
■ 高潮警報(又は高潮特別警報)が発表され浸水被害の可能性が高まっているため、○
○時○○分に沿岸部の○○地区、雄樋川河口付近の◇◇地区に高潮災害に関する
避難勧告を発令しました。
■ ○○地区、◇◇地区の方は、あらかじめ定めた避難場所に避難して下さい。外が危険
な場合は、屋内の高いところに避難して下さい。
■ こちらは南城市長の○○です。只今、沿岸部の○○地区、雄樋川河口付近の◇◇地区
そ
の
2
に避難勧告を出しました。沿岸では潮位がかなり高くなっており、○○地区の海岸地区
では高波が護岸を超え始めました。○○地区の海岸付近、◇◇地区の河口付近にお
住まいの方は、急いで近くの避難場所あるいは近くの丈夫な建物の2階以上に避難して
下さい。
(2)避難指示の伝達文の例
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難指示発令。
■ こちらは、南城市役所です。
■ 高潮被害が発生するおそれがあるため、○○時○○分に沿岸部の○○地区、雄樋川
そ
の
1
河口付近の◇◇地区に高潮災害に関する避難指示を発令しました。
■ 未だ避難していない方は、最寄りの高い建物等へ直ちに避難して下さい。外が危険な
場合は、屋内の高いところに避難して下さい。
■ 現在、浸水により○○道は通行できない状況です。○○地区を避難中の方は大至急、
最寄りの高層建物などに避難して下さい。
■ こちらは南城市長の○○です。沿岸部の○○地区、雄樋川河口付近の◇◇地区で高
そ
の
2
潮による災害が発生しています。今後、被害はさらに広がる恐れがあります。海岸付
近、河口付近にお住まいの方は、お互い助け合って直ちに近くの避難場所あるいは近
くの丈夫な建物の2階以上に避難して下さい。
34
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
8-3 暴風災害の場合
(1)避難所の開設及び自主避難呼びかけの伝達文の例
例
伝達文の例
■ 南城市役所より、避難所の開設についてお知らせします。
■ 非常に強い台風第○○号の接近により、沖縄本島中南部では、○○日○○頃に暴風
域に入るおそれがあります。
■ 古い木造住宅やプレハブ住宅にお住まいの方や、危険だと思う方は、明るい内に、自
主的に所定の避難所まで避難して下さい。
そ
の
1
■ お年寄りの方、障害のある方、小さいお子さんをお連れの方などは、あらかじめ定めた
避難場所へ自主的に避難して下さい。避難に助けが必要な方は、支援者と連絡を取り
合うなどして避難して下さい。
■ 現在、開設中の避難所は次のとおりです。
・佐敷地域は、○○公民館、××集会所、 ・・・
・知念地域は、△△公民館、◇◇小学校、 ・・・
・
・
・
(2)避難準備情報の伝達文の例
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難準備情報発令。
■ こちらは、南城市役所です。
そ
の
1
■ 非常に強い台風第〇○号が接近しているため、○○時○○分に南城市全域に避難準
備情報を発令しました。
■ お年寄りの方、障害のある方、小さいお子さんをお連れの方などはあらかじめ定めた避
難場所へ避難して下さい。
避難に助けが必要な方は、支援者と連絡を取り合うなどして避難して下さい。
35
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(3)避難勧告の伝達文の例
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難勧告発令。
■ こちらは、南城市長の○○です。
■ ○○時○○分に南城市全域に避難勧告発令しました。
そ
の
1
■ 過去最大級の猛烈な台風第○○号が○〇地方に接近中です。古い木造住宅やプレ
ハブ住宅にお住まいの方、心配な場合、危険だと思う場合は、迷わず所定の避難所に
避難して下さい。
■ 避難するときは、近所の方同士でお互いに協力し助け合って避難をして下さい。
■ 既に道路が浸水している場合や、暴風の中、避難が危険な場合は、近隣の丈夫な建物
へ避難して下さい。
(4)避難指示の伝達文の例
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難勧告発令。
■ こちらは、南城市長の○○です。
■ ○○時○○分に避難指示を発令しました。
■ 大型で非常に強い台風第○○号が、○〇日明け方にかけ、○○島にかなり接近して通
そ
の
1
過するする見込みです。
■ 猛烈な風により、広範囲で家屋の損壊や電柱の倒壊、車両の横転等のおそれがあります。
■ 古い木造住宅やプレハブ住宅にお住まいの方は、大変危険ですので、直ちに所定の
避難所に避難して下さい。また近所の方同士でお互いに協力し助け合って避難をして
下さい。
■ 暴風の中、車での外出は大変危険ですので、不要不急の外出は控えて下さい。
36
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
8-4 津波災害の場合
(1)避難指示の伝達文の例(大津波警報、津波警報が発表された場合)
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難指示発令。
■ こちらは、南城市役所です。
そ
の
1
■ 大津波警報が発表されたため、○○時○○分に○○地区、◇◇地区に津波災害に関
する避難指示を発令しました。
■ ただちに海岸や河川・河口付近から離れ、出来るだけ高い場所に避難して下さい。
※「津波だ。逃げろ!」というような切迫感のある呼びかけも有効である。
(2)避難指示の伝達文の例(強い揺れ等で避難の必要性を認めた場合)
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難指示発令。
■ こちらは、南城市役所です。
そ
の
1
■ 強い揺れの地震がありました。
■ 津波が予想されるため、○○時○○分に○○地区、◇◇地区に津波災害に関する避
難指示を発令しました。
■ ただちに海岸や河川・河口付近から離れ、出来るだけ高い場所に避難して下さい。
※「津波だ。逃げろ!」というような切迫感のある呼びかけも有効である。
(3)避難指示の伝達文の例(津波注意報が発表された場合)
例
伝達文の例
■ 緊急放送、緊急放送、避難指示発令。
■ こちらは、南城市役所です。
そ
の
1
■ 津波注意報が発表されたため、○○時○○分に○○地区、◇◇地区に津波災害に関
する避難指示を発令しました。
■ 海の中や海岸、河川・河口付近は危険です。ただちに海や河川から離れて高い場所に
避難して下さい。
※「津波だ。逃げろ!」というような切迫感のある呼びかけも有効である。
37
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
参考資料
資料1
最近発生した沖縄の顕著な自然災害
資料2
自然災害の特性
資料3
アメダス観測所における雨量の極値順位
資料4
避難勧告等の判断にかかる防災気象情報の解説
資料5
風や雨の強さとその状況等
資料6
土砂災害の前兆現象
資料7
災害に関する主な用語の定義
資料8
土砂災害危険箇所等一覧
資料9
南城市高潮浸水予測図
資料10 南城市津波浸水予測図
資料11 避難所・避難場所一覧
38
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料1 最近発生した沖縄の顕著な自然災害
(1)浸水害(内水氾濫)
雨水が下水・河川施設の排水能力を超え、市街地等にあふれ出て浸水することを内水氾
濫と呼ぶ。内水氾濫は、ある特定の地域に降る短時間の大雨に大きく影響される。
下の写真の上段左は1時間 60 ミリの非常に激しい雨、上段右は1時間 94 ミリ、下段は
1時間 82.5 ミリの猛烈な雨による被害。排水溝の排水能力を超える雨水により、周りより
も低い道路が冠水し車両が水没。
2013.5.23 糸満市(糸満市在住 大城恒元氏提供)
2010.2.22 石垣市
2006.6.17 那覇空港に向かう道路の冠水
(沖縄気象台提供)
(沖縄気象台提供)
下の写真は、河川の排水能力を超える雨が降り河川が増水し、その結果、河川沿いの低い
土地で排水溝から水が溢れ出し、道路冠水や床下浸水が発生した状況。
39
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
2005.9.5 大宜味村喜如嘉(沖縄気象台提供)
(2)土砂災害
下の写真は 1959 年(昭和 34 年)台風第 18 号(シャーロット)による山崩れの写真であ
る。那覇では 10 月 14 日 13 時から 17 日 22 時までの降水量が、年平均降水量の約4分の1
にあたる 557.7 ミリに達し、最も雨の激しかった 16 日の日降水量は 468.9 ミリと、那覇の
極値の歴代1位を記録した。本島北部では 600 ミリをこえる雨が降ったと推定され、大規
模な土砂崩れが発生し本島北部のみで 44 名の犠牲者がでた。
1959.10.16
大宜味村田嘉里の山崩
大宜味村大兼久の土砂で破壊された家屋(沖縄県災害誌より)
れ
下の写真は 2006 年(平成 18 年)6 月 10 日 16 時頃に発生した中城村北上原の地すべりで
ある。5 月 23 日から 6 月 15 日にかけての、沖縄近海に梅雨前線が停滞することが多く、沖
縄本島地方で断続的に雨が降り、総降水量は、沖縄市胡屋で 557 ミリと平年(217.9 ミリ)
の 256%、那覇は 584 ミリと平年(213.2 ミリ)の 274%に達した。このため、この期間中
に本島中南部を中心に土砂災害が多発した(下図参照)。地すべりが発生した当時、中城村
付近では1時間解析雨量で 20~30 ミリの大雨注意報基準以下の強い雨が降っており、長雨
で地盤が緩んでいる中で、短時間の強雨により発生したと推定される。
中城村北上腹の地すべり(沖縄気象台提供)
土砂災害の発生場所(★印)
(沖縄気象台提供)
40
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
2005 年(平成 17 年)6 月 13 日から 18 日にかけての梅雨前線に活発化に伴い雷を伴った
非常に激しい雨が降り、沖縄本島全域で土砂災害が発生した。下の図と表は、当時の土砂
災害の発生分布と、発生時刻が特定できた土砂災害と降水又は土壌雨量指数(地中に含ま
れる水分の量)との対応を示したものである。
特に、那覇市安次嶺では、17 日 9 時 8 分までの1時間に 82.5 ミリ、那覇で 17 日 9 時 20
分までの1時間に 74 ミリ、読谷で 15 日 22 時
40 分までの1時間に 66 ミリの非常に激しい雨
を観測した。那覇では 17 日の日降水量が 213
ミリ、13 日 21 時から 18 日 24 時までの降水量
は 630 ミリを観測した。
6 月の月降水量としては那覇では 860.5 ミリ
となり、6 月のこれまでの極値である 1892 年
(明治 25 年)の 711.6 ミリを 113 年ぶりに更
新した。また、糸数でも 727 ミリ、渡嘉敷 618
ミリ、読谷 854 ミリ、胡屋 781 ミリ、金武 787
ミリ、東 695 ミリ、伊是名 721 ミリ、本部 670
ミリ、名護 638.5 ミリとなり、統計開始以来、
6 月の月降水量の極値を更新した。
平成 17 年 6 月 15 日から 18 日にかけての本島における土砂崩れ発生場所(沖縄気象台提供)
★印は土砂崩れの場所を示す。
(沖縄県防災危機管理課調べより) 注:図中の番号は表1の事例番号と対応する
表 発生時刻が特定できた土砂災害と降水及び土壌雨量指数との関係(沖縄気象台提供)
発生時刻
発生場所
事例
番号
年
1
2005
6 15
22 15
2
2005
6 15
23 11 南風原町 新川 351 隣の山手
県道 240 号線通行止め
降水が強まったころに発生
3
2005
6 15
23 58
被害なし
降水が強まったころに発生
4
2005
6 16
3
役場でブルーシートをかけ対応
土壌雨量指数第 2 タンク値
のピーク頃に発生
5
2005
6 17
9 30
小禄パイン園付近で消防出動させ対応
降水が強まったころに発生
白百合公園向かいで車両 1 台のボン
ネット付近に土がかぶる
降水が強まったころに発生
村道に 20m の範囲で土砂が崩壊
降水が強まったころに発生
幅 7.5m、高さ 3m で幅員 4.5m の道路を
ふさいでいる
浦添市役所裏付近の高さ 5m から土砂が
流出。消防より土のうを積んで対応
土壌雨量指数全タンク値の
ピーク頃に発生
土壌雨量指数全タンク値の
ピーク頃に発生
土壌雨量指数全タンク値の
ピーク頃に発生
土壌雨量指数全タンク値の
ピーク頃に発生
土壌雨量指数第 2 タンク値
のピーク頃に発生
土壌雨量指数第 2 タンク値
のピーク頃に発生
土壌雨量指数第 2 タンク値
のピーク頃に発生
土壌雨量指数第 2 タンク値
のピーク頃に発生
11 時頃に土壌雨量指数全タ
ンク値がピーク
月
日 時 分
6
2005
6 17
7
2005
6 17
状態
番地等
新垣 1347-4 中城タ
中城村
山手から土砂の流出
ウンヒルズ内
市町村
那覇市 首里寒川町二丁目
0 北中城村 喜舎場 1324
那覇市 鏡水 684-1
9 30 豊見城市 我那覇 286-2
10
0
大里村 仲間 735
8
2005
6 17
10 50 嘉手納町 屋良 806
9
2005
6 17
11
10
2005
6 17
11 15
那覇市
11
2005
6 17
11 30
沖縄市 越来 2-27-3
12
2005
6 17
13
0
名護市 三原 260-1
13
2005
6 17
15
0
那覇市 古島 469
14
2005
6 17
15 15
北谷町 吉原 863
15
2005
6 17
22 15
浦添市
16
2005
6 17
0
浦添市 安波茶一丁目
首里石嶺 2-151-2 の
高さ 15m の土砂が流出
南方 50m
幅 3.4m、長さ 8m の土砂崩れ
みかん畑にて高さ 10m、幅 4m の土砂崩
れ
裏山の高さ 6m、幅 10m。消防によりブ
ルーシートを被せる
雑木林の土砂が崩れ、2m の岩が敷地内
に流入
前田 626 コーポ石川
駐車場に約 3m にわたり土砂の流出
裏
特養ホーム小谷園付 周辺で土砂崩れ。11 時 21 分に現地災害
佐敷町
近
対策本部設置。入所者避難。
41
土砂災害と降水または
土壌雨量指数との関係
降水が強まったころに発生
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
下の写真は 2012 年(平成 24 年)台風第 16 号による大宜味村で発生した土砂崩れの写真
である。8 月 25 日 0 時から 27 日 24 時までの期間中に本島北部のアメダス地点で最大1時
間降水量の多い所は、国頭で 68.5 ミリ、奥で 63.0 ミリであった。また同期間の総降水量
は、国頭で 550.5 ミリ、奥で 496.5 ミリ、東で 447.0 ミリに達した。
2012.8.27 大宜味村で発生した土砂崩れ
(沖縄気象台提供)
下の写真は 2014 年(平成 26 年)台風第8号に伴う大雨により発生した土砂災害の写真
である。台風第8号の接近に伴い本島各地で大雨となり、大雨特別警報(浸水害、土砂災
害)が発表された。本島各地では土砂災害が 41 箇所(7/9 の 14 時現在の沖縄県危機管理課
調べ)と多発した。7 日 0 時から 9 日 9 時までのアメダス地点で総降水量の多い所は、名護
で 449.0 ミリ、国頭で 421.5 ミリ、読谷で 402.5 ミリであった。また、9 日 6 時頃から 7
時頃にかけて雨が強まり、最大1時間降水量の多い所は、アメダス地点では、読谷で 96.5
ミリ、安次嶺で 80.5 ミリ、那覇で 79.0 ミリ、解析雨量では、うるま市と沖縄市及び浦添
市で 90 ミリ、名護市では 85 ミリを観測した。
2014.7.9 沖縄市での土砂災害 (沖縄市消防本部提供)
北中城での土砂災害
(沖縄気象台提供)
42
うるま市での土砂災害 (うるま市消防本部提供)
浦添市での土砂災害
(沖縄気象台提供)
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(3)高潮・高波災害
下の写真は、2006 年(平成 18 年)台風第 13 号(サンサン)(中心気圧 930hPa、中心付
近の最大風速 50m/s)が 9 月 16 日から 9 月 17 日にかけて久米島の西約 100km の海上を北上
中に起きた、高潮と高波による本部港の被害である。高波により1個3トンの波消しブロ
ックが陸上に打ち上げられ、本部港の港湾施設が粉々に破壊され、まるで津波による被害
を想像させるものであった。
2006.9.16-9.17 本部港の被害写真
(沖縄気象台提供)
この災害の発生要因については、以下のように推定される。
本部港付近は岸壁付近まで水深が深く、干潮時でも約 10mの水深となっている。被害が
発生した当時は満潮時刻と推定され、台風の
南よりの強風による吹き寄せ効果と満潮時刻
が重なり水位が上昇していたと考えられる。
このため、波高 10m以上の高波は沖合で崩れ
ないまま押し寄せ、岸壁近くで急激に波高を
高め陸上に流れ込んだことが要因と推定され
る。波のエネルギーは、波高の2乗に比例す
ることから、被害状況をみると想像を絶する
高波が港湾施設に押し寄せたことが容易に推
定できる。
この事例で特に重要なのは、台風の中心が
遠く離れていても、高潮や高波に伴う甚大な
災害が発生するという事実である。
9 月 16 日 21 時の沿岸波浪実況図
実践は等波高線、白抜き矢印は卓越波高
数字は卓越周期、矢羽は海上風(単位はノット)
43
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
次の被害写真は、2007 年(平成 19 年)台風第4号(マンニイ)
(中心気圧 930hPa、中心
付近の最大風速 50m/s)の接近に伴い、本島の東海海岸地区にある名護市安部地区で7月
13 日明け方に発生した高潮・高波災害である。本島東海岸地区では、台風の中心が本島の
南約 100km の海上にある時に高潮・高波災害が発生した。また、災害が発生した当時は年
間で最も潮位が高い大潮の満潮時間帯と重なっていた。
2007.7.13 小河川から海水が逆流し、安部地区の低地に流れ込んだ。
(安部地区区長提供)
下の左図は、本島東海岸の被害発生地区である。共通する特徴として南東に開いた湾の
地形の所で発生している。被害が発生した 7 月 13 日明け方当時の西海岸にある那覇港の検
潮所の潮位は、注意報基準の標高約 130cm、東海岸にある中城湾の検潮所では標高約 170cm
となっていた(下の右図参照)
。当時、沖縄本島地方は暴風域に入り南東の非常に強い風が
吹いており、南東から高さ 10mの高波が襲来していた。この影響で東海岸では西海岸と比
較し、吹き寄せ効果による潮位上昇や波浪に起因する水位上昇効果が大きかったと推定さ
れる。災害調査により被害発生時の潮位は警報基準の約 200cm であったと推定されている。
この事例で重要なのは、高潮・高波災害は台風の中心が島から離れていても起きるとい
う事実である。
高潮・高波災害の発生分布(沖縄気象台提供)
44
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
次の写真は、2012 年(平成 24 年)台風第 16 号(中心気圧 925hPa、中心付近の最大風速
45m/s)による本島北部での高潮・高波災害である。
平成 24 年 9 月 16 日朝、台風第 16 号が沖
縄本島北部を通過した(右図参考)
。9 月 14
日から 9 月 20 日にかけて大潮の時期(新月:
9 月 16 日)にあたっており、台風の最接近
時刻と満潮時間帯が重なったことから潮位
がさらに高くなり、沖縄本島北部を中心に高
潮・高波による浸水や洪水被害が発生した。
下の図や写真は本部町での浸水地域と被
害写真である。この浸水害は、高潮と大雨に
よる河川の増水が重なり、満名川が氾濫した
ことによると推定される。なお、本部町では、
標高約2mまで、浸水したことが分かった。
沖縄レーダーエコー 9 月 16 日 07 時
2012.9.16
満名川が氾濫し、河川沿いの低地が浸水。
(本部町提供)
下の写真は、台風第 16 号による東村での高潮・高波災害写真である。沖縄気象台の災害
調査から、浸水深の最大は標高約4mまで達した可能性があることが分かった。
2012.9.16
海水が護岸高を超え、海岸地区に流れ込んだ東村慶佐次地区(東村提供)
45
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(4)暴風災害
下の写真は 2006 年(平成 18 年)台風第
13 号(サンサン)による強風害である。サ
ンサンは、中心気圧 925hPa、中心付近の最
大風速 50m/s の非常に激しい勢力で石垣島
地方を通過、西の海上を九州地方へ向かって
北東進した。
台風の中心が通過した石垣島地方では、東
よりの猛烈な風が吹き、竹富町上原では 16
日 4 時 22 分に最大瞬間風速 69.9m/s(北東)
を観測した。また、石垣市登野城では 16 日
7 時 19 分に最大瞬間風速 67.0m/s(西南西)
を観測し、強風による災害が多く発生した。
9 月 16 日 4 時のレーダーエコー図
2006.9.16
横転した車両と電柱の倒壊により一部破損した住宅(沖縄気象台提供)
2006.9.16 電柱に巻き付いたトタン屋根と破壊されたプレハブと屋根から落下した貯水タンク(沖縄気象台提供)
46
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
下の写真は、2003 年(平成 15 年)台風第
14 号(マエミー)による強風害である。マ
エミーは 9 月 10 日から 11 日にかけて、台風
の中心気圧 910hPa、中心付近の最大風速
55m/s の猛烈な勢力で宮古島を通過した。宮
古島では全国で歴代7位の最大瞬間風速
74.lm/s、最低海面気圧は全国歴代4位の
912.0hPa を観測し、甚大な被害が発生した。
猛烈な風により倒壊した電柱は約 800 本、横
転等の被害を受けた車両は約 90 台、被害を
受けた家屋は約 1300 棟、人的被害は死者1
人、重傷7人を含む約 100 名、被害総額は約
130 億円にも上った。
2003.9.11
9 月 11 日 4 時 10 分のレーダーエコー図
暴風で倒壊した電柱と横転した車両(沖縄気象台提供)
暴風で屋根が吹き飛ばされた体育館と落下した風力発電塔の回転羽(沖縄気象台提供)
47
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料2 自然災害の特性
(1)浸水害
外水氾濫
河川の溢水、越水、堤防の決壊などにより起こる洪水で、河川流域で降る降
水量の総量に大きく影響される。越水は狭さく部(河川幅の狭くなった部分)
や橋や堰(せき)上流など、局所的に水位が堰上げられる所で発生しやすい。
また、満潮時の河口付近ではより水位が上昇しやすい。河川水による洗掘は
曲流部で、漏水は取水施設の設置箇所で生じることが多い。
内水氾濫
その場所に降った雨水や周辺から流れ込んできた水がはけきれずに帯水する
もので、所的に降った大雨により大きく影響される。内水氾濫が生じやすい
のは、以前、潟湖(湾が砂州によって外海から隔てられ湖沼化した地形)や
沼沢地(しょうたくち)であった所や地盤沈下域など、排水条件の悪い凹地
状の地形で発生することが多い。実際には、流域の都市化による雨水貯留能
力の低下、不浸透域の増大などによる流出率・流出速度の変化、盛土の道路
などによる排水阻害が発生する。また特徴として、同じ場所で繰り返し起き
ることが多い。
(2)土砂災害
崖くずれ等の急 一般的に降雨のピーク時に発生することが多く、ある程度の連続雨量があっ
傾斜地の崩壊
た所へ強い雨が降ると崩壊が発生しやすい。
土石流
水と土石(泥、砂、岩も含む)の混合物が急こう配の渓床を流れ下る現象で
ある。その発生には、大量の水と土石が同時に供給されることと、底面や側
面との摩擦に打ち勝つだけの駆動力を与える渓床勾配が必要である。大雨に
よる土石流の発生様式には、山腹崩壊土砂の流動化、流水の増加による渓床
堆積土砂の流動化、天然あるいは人工のダムの決壊等がある。
地すべり
土壌滑動現象であるが移動速度が比較的遅く、特定の地質条件で起きるとい
う特色をもっている。地すべりの発生しやすい地質は確定されており、第三
紀層、変成岩、火山性変質岩などで、特有の地形を呈していたり、近い過去
に動いた履歴をもっていたりする。沖縄本島の地すべり地は、
「クチャ」と呼
ばれる第三紀層の島尻泥岩が広がる沖縄本島中南部にその多くが分布している。
(3)高潮・高波災害
高潮
気圧低下による吸い上げ効果と強風による吹き寄せ効果、波浪による効果に
よりもたらされる。特に浅瀬や湾の地形をした海岸地形で発生することが多
く、南東に開いた浅瀬の湾奥で顕著となりやすい。
高波
浅瀬にくると波高を次第に高め、ある限界を超えると崩れる(砕波という)
。
波のエネルギーは波高の2乗に比例することから、沖合で砕波した波はそれ
ほど驚異ではないが、海岸付近で砕波する高波は大きなエネルギーを維持し
て護岸を破壊し、港湾施設や海岸付近の住宅に被害を与えることがある。海
岸付近の水深が深いほど、満潮時間と高潮が重なり海岸付近の潮位が上昇し
た時に波浪害が発生しやすい。また、沖縄特有のリーフで固まれた湾の地形
をもった海岸では、サーフビートというリーフ内で発生する長周期の高波高
の高波が発生し、大きな被害を与えることがある。代表的な海岸として、与
那国島の比川海岸、八重瀬町の港川海岸、国頭村の楚洲海岸などがあげられる。
(参考文献:水谷武司著(1993):自然災害調査の基礎、古今書店発行)
48
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料3 アメダス観測所における雨量の極値順位
項目名:日最大 1 時間降水量
観測所名:糸数(沖縄県)
気象官署名:沖縄気象台
単位:mm
1位
1月
起年
起日
2月
3月
4月
6月
7月
8月
9月
11月
12月
5位
6位
7位
8位
9位
10位
統計期間
44.0
43.0
34.0
30.0
25.0
24.0
22.0
22.0
22.0
21.0
2016
1983
1980
2004
1977
1979
2016
2003
1992
2001
30
27
11
18
29
21
27
8
7
46.0
38.5
37.0
34.0
32.0
31.0
30.0
27.0
25.0
起年
1982
1998
2012
1979
1988
2010
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1992
1998
1992
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15
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41.0
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1992
1983
2014
1981
1981
2013
2003
2014
2008
1982
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29
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43.0
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32.0
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1998
2012
2007
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2012
2000
1979
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1978
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21
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44.0
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1990
2013
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2007
2005
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1995
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1998
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1990
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2007
1986
2001
2008
2003
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1998
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2001
1986
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2003
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1998
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34.0
34.0
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2011
2000
1995
2012
2013
2010
2014
1982
1979
1977
起日
9
9
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28
29
2
16
起年
起日
年
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11
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5月
2位
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28.0
28.0
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1996
2000
2009
2006
2009
1999
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2007
2009
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1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
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1976年1月~
2007
2007
1987
1986
2011
2003
1977
2007
1996
2007
2016年1月
起日 12月21日
9月9日
6月6日
9月24日
11月9日 10月7日
8月21日
8月11日 12月16日
6月7日
起年
49
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
項目名:月最大 24 時間降水量の多い方から
観測所名:糸数(沖縄県)
気象官署名:沖縄気象台
単位:mm
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10位
統計期間
113.0
94.5
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49.0
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1月 起年
1976~2016
1987
2016
2006
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1992
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3月
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1998
2014
1988
2010
2004
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1983
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1984
1982
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1995
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1986
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1994
起年
起日
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1983
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1998
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2007
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1986
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年
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20
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
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2007
2000
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1985
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1998
1999
1982
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22
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219.0
1976年1月~
起年
2007
1998
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2005
2016年1月
起日
8月11日
10月5日
5月3日
9月10日
8月20日
8月6日
12月22日
6月3日
8月6日
6月15日
50
1976~2015
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
項目名:日降水量
観測所名:糸数(沖縄県)
気象官署名:沖縄気象台
単位:mm
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
10位
統計期間
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1976~2016
起年
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1987
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1983
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2016
1992
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起日
2月
起年
起日
3月
4月
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6月
7月
9月
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12月
年
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29
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1998
1988
1985
2004
1998
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1997
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1981
1981
1982
1984
1995
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1983
2008
2000
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2012
1984
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1998
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1980
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1982
2013
2010
1993
1996
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2006
1990
1995
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2005
2007
1997
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1987
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2007
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2002
1991
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1994
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起年
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1985
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1977
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1983
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2007
2002
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1999
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1982
1991
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1998
1988
2014
2011
2003
2011
1998
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2012
起年
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11月
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198.0
起日
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起年
2000
2011
1995
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1980
1998
1979
1980
1982
1977
起日
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1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
1976~2015
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103.0
85.0
80.0
77.0
70.0
起年
2007
2000
2009
1996
1985
2009
1979
1990
2000
1978
起日
21
14
15
16
6
25
23
31
30
9
293]
226.0
226.0
217.0
214.0
206.0
198.0
198.0
189.0
188.0
1976年1月~
2016年1月
起年
2007
2007
2007
1998
1985
1982
1984
1983
1996
1997
起日
8月11日
12月21日
9月9日
10月5日
8月13日
5月2日
8月19日
3月12日
8月13日
8月7日
51
1976~2015
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
項目名:月降水量の多い方から
観測所名:糸数(沖縄県)
気象官署名:沖縄気象台
単位:mm
1月
1位
2位
3位
4位
5位
6位
7位
8位
9位
311.0
254.0
204.0
178.0
177.0
170.0
170.0
162.0
153.0
149.0
2016
1983
1988
1980
1987
1998
1977
2006
1990
1992
360.0
305.0
277.0
271.0
268.5
265.0
257.0
242.0
173.0
172.0
1998
1982
1992
1988
2014
1985
2010
1983
2000
1990
463.0
380.0
284.0
270.0
266.0
244.5
238.0
222.0
220.0
209.5
1983
1981
1992
1995
1984
2008
1986
1978
2014
2009
412.0
411.0
397.0
392.0
380.0
327.0
289.0
285.0
254.0
246.0
2000
1980
2012
1990
1988
1998
2006
1978
1979
1997
586.0
538.0
453.0
425.0
416.5
368.0
357.0
335.0
329.0
315.5
2010
2013
1988
1982
2014
2001
1983
1994
1984
2011
727.0
560.0
447.0
412.0
401.0
379.0
362.0
346.5
338.0
333.0
2005
2007
1987
1982
1998
1995
2009
2014
2010
1997
482.0
373.0
357.0
344.0
336.0
333.0
280.5
231.0
222.0
221.0
2000
1978
2002
1976
2015
2010
2014
1981
1998
1999
510.0
418.0
414.0
410.0
356.0
345.0
331.0
311.0
305.0
294.0
2012
2007
1978
1985
1984
1992
2011
1983
1997
2000
983.0
428.0
374.0
326.0
294.0
283.0
281.0
280.0
275.0
272.0
2001
2007
1991
1998
2008
2004
1986
2002
1995
2000
551.0
373.0
363.0
313.0
237.0
232.0
230.0
212.0
209.0
205.0
1998
2010
2009
2011
1988
1978
2003
1994
1976
1979
386.0
281.0
280.0
272.0
269.0
218.0
197.5
188.5
178.0
158.0
2011
1980
2000
1982
1979
1998
2010
2012
1977
1987
326.0
312.0
285.5
243.0
208.0
196.0
179.0
168.0
161.0
147.5
2007
2000
2009
1982
1985
1998
2002
1978
1999
2012
1976~2015
983.0
727.0
586.0
560.0
551.0
538.0
510.0
482.0
463.0
453.0
1976年1月~
起年
2001
2005
2010
2007
1998
2013
2012
2000
1983
1988
2016年1月
起月
9
6
5
6
10
5
8
7
3
5
起年
10位
統計期間
1976~2016
起日
2月
起年
1976~2015
起日
3月
起年
1976~2015
起日
4月
起年
1976~2015
起日
5月
起年
1976~2015
起日
6月
起年
1976~2015
起日
7月
起年
1976~2015
起日
8月
起年
1976~2015
起日
9月
起年
1976~2015
起日
10月
起年
1976~2015
起日
11月
起年
1976~2015
起日
12月
起年
起日
年
52
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料4 避難勧告等の判断にかかる防災気象情報の解説
警報・注意報・
情報の種類
概
要
大雨警報
大雨による重大な災害が発生するおそれがあると予想されたときに発表される。大雨警
報には括弧を付して、大雨警報(土砂災害)
、大雨警報(浸水害)
、大雨警報(土砂災害、
浸水害)として、特に警戒すべき事項が明記される。発表時間は警報基準に達すると予
想される1時間から3時間前。解除は警報基準を下回りかつその後も大雨が予想されな
い場合。
洪水警報
大雨、長雨、融雪などにより河川が増水し、重大な災害が発生するおそれがあると予想
されたときに発表される。対象となる重大な災害として、河川の増水や氾濫、堤防の損
傷や決壊による重大な災害があげられる。発表時間は警報基準に達すると予想される1
時間から3時間前。解除は警報基準を下回りかつその後も大雨が予想されない場合。
暴風警報
暴風により重大な災害が発生するおそれがあると予想されたときに発表される。発表時
間は警報基準に達する又は暴風域に入る約6時間前。解除は警報基準を下回った場合。
波浪警報
高い波により重大な災害が発生するおそれがあると予想されたときに発表される。発表
時間は警報基準に達すると予想される約6時間前。解除は警報基準を下回った場合。
高潮警報
台風や低気圧等による異常な海面の上昇により重大な災害が発生するおそれがあると
予想されたときに発表される。発表時間は警報基準に達すると予想される約6時間前。
解除は警報基準を下回った場合。
次の2つの指標で発表される。
指標1:台風や前線に伴う集中豪雨により数十年に一度の尋常ではない大雨が予想され
重大な大雨災害の発生するおそれが非常に高まっている場合。
(留意点:数十年に一度
の大雨の判断基準は、48 時間降水量又は3時間降水量(150 ミリ以上)が一定規模以上
の範囲で 50 年に一度の値に達する又は達すると予想され、その後も大雨が継続する場合)
警
報
大雨特別
警報
指標2:数十年に一度の強い台風(沖縄の場合は、中心気圧 910hPa 以下または中心付
近の最大風速が 60m/s 以上を満たす台風)の中心が通過し、記録的な暴風が吹くと予想
され、大雨との複合的な効果により尋常ではない災害の発生するおそれが非常に高まっ
ている時に発表される。指標2による大雨特別警報の発表時間は、大雨警報と同じく大
雨警報基準に達すると予想される1時間から3時間前に発表するが、気象台が台風の指
標による特別警報の対応を行うと判断した時点で既に大雨警報が発表されている場合
は、その時点で大雨特別警報に切り替わる。
解除は、大雨警報基準を下回った場合とするが、特別警報の本来の意味である「重大
な災害の発生するおそれが非常に高まっている」のおそれがない場合は、大雨警報基準
を満たしていても解除する場合がある。
暴風特別
警報
波浪特別
警報
数十年に一度の強い台風(沖縄の場合は、中心気圧 910hPa 以下または中心付近の最大
風速が 60m/s 以上を満たす台風)の中心が通過し、記録的な暴風が吹くと予想され、重
大な災害の発生するおそれが非常に高まった場合に発表する。発表時間は、暴風警報と
同様、暴風警報基準に達すると予想される約6時間前(暴風域に入る約6時間前)
。解
除は暴風警報基準を下回った場合(暴風域を抜けたとき)
。
数十年に一度の強い台風(沖縄の場合は、中心気圧 910hPa 以下または中心付近の最大
風速が 60m/s 以上を満たす台風)の中心が通過し、記録的な暴風が吹くと予想され、高
波との複合的な効果により尋常ではない災害の発生するおそれが非常に高まっている
時に発表される。発表時間は波浪警報と同じく、波浪警報基準に達すると予想される約
6時間前に発表するが、気象台が台風の指標による特別警報の対応を行うと判断した時
点で、既に波浪警報が発表されている場合は、その時点で波浪特別警報に切り替る。通
常、台風の指標の場合は波浪特別警報が暴風特別警報よりも先に発表されることが多
い。解除は、特別警報が発表されている予報区内の全市町村で、波浪特別警報を除くそ
の他の特別警報が注意報に切り替わった時に波浪警報に切り替える。
53
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
警報・注意報・情報
の種類
警
報
要
高潮特別警報
数十年に一度の強い台風(沖縄の場合は、中心気圧 910hPa 以下または中心付近
の最大風速が 60m/s 以上を満たす台風)の中心が通過し、記録的な暴風が吹く
と予想され、高潮との複合的な効果により尋常ではない災害の発生するおそれ
が非常に高まっている時に発表される。発表時間は高潮警報と同様、高潮警報
基準に達すると予想される約6時間前。解除は高潮警報基準を下回った場合。
大雨注意報
大雨による災害が発生するおそれがあると予想されたときに発表される。発表
時間は大雨注意報基準に達する1時間から3時間前。
洪水注意報
大雨、長雨、融雪などにより河川が増水し、災害が発生するおそれがあると予
想されたときに発表される。発表時間は洪水注意報基準に達する1時間から3
時間前。
強風注意報
強風により災害が発生するおそれがあると予想されたときに発表される。発表
時間は強風注意報基準に達する約6時間前。
波浪注意報
高い波により災害が発生するおそれがあると予想されたときに発表される。発
表時間は波浪注意報基準に達する約6時間前。
高潮注意報
台風や低気圧等による異常な海面の上昇により災害が発生するおそれがあると
予想されたときに発表される。発表時間は高潮注意報基準に達する約6時間前。
雷注意報
落雷により災害が発生するおそれがあると予想されたときに発表される。また、
発達した雷雲の下で発生することの多い突風や「ひょう」による災害について
の注意喚起が付加されることもある。急な強い雨への注意についても雷注意報
で呼びかけられる。
注
意
報
概
全般気象情報
沖縄地方気象情報
府県予報区(沖
縄本島地方)気
気
気象の予報等について、警報・注意報に先立って注意を喚起する場合や、警報・
注意報が発表された後の経過や予想、防災上の注意を解説する場合等に発表す
る。
象情報
象
情
土砂災害
報
警戒情報
記録的短時間
大雨情報
沖縄県と沖縄気象台が共同で発表する情報で、大雨警報発表中に、大雨による
土砂災害発生の危険度が高まった時、市町村長が避難勧告等を発令する際の判
断や住民の自主避難の参考となるよう市町村ごとに発表する。土砂災害警戒情
報の基準に達する2時間前に発表する。
県内で、数年に一度程度しか発生しないような激しい短時間の大雨を観測(地
上の雨量計による観測)又は解析(気象レーダーと地上の雨量計を組み合わせ
た分析)したときに、府県気象情報の一種として発表する。
54
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
なお、南城市における警報・注意報の発表基準は、以下のとおりとなっている。
■警報・注意報発表基準一覧表
府県予報
市町村等をまとめた地域
本島中南部
南部
(浸水害)
雨量基準
(土砂災害) 土壌雨量指数基準
雨量基準
流域雨量指数基準
洪水
警報
複合基準
1 時間雨量 70mm
137
1 時間雨量 70mm
饒波川流域=19
1 時間雨量 60mm かつ
流域雨量指数 饒波川流域=10
指定河川洪水予報に
よる基準
暴風
平均風速
波浪
高潮
有義波高
潮位
雨量基準
土壌雨量指数基準
雨量基準
流域雨量指数基準
複合基準
指定河川洪水予報に
よる基準
大雨
洪水
注意報
沖縄気象台
沖縄本島地方
南城市 一次細分区域
大雨
発表官署
―
陸上
太平洋側
25m/s
25m/s
6.0m
2.0m
1 時間雨量 40mm
95
1 時間雨量 40mm
饒波川流域=15
―
―
陸上
太平洋側
15m/s
15m/s
強風
平均風速
波浪
高潮
雷
有義波高
2.5m
潮位
1.3m
落雷等により被害が予想される場合
陸上
100m
視程
海上
500m
最小湿度 50%で、実効湿度 60%
最低気温 5℃以下
最低気温 5℃以下
1 時間雨量
110mm
濃霧
乾燥
低温
霜
記録的短時間大雨情報
※土壌雨量指数基準:土壌雨量指数は、降雨による土砂災害発生の危険性を示す指標で、土壌
中に貯まっている雨水の量を示す指数。土壌雨量指数基準値は、1km 四方ごとに設定してい
るが、上記の土壌雨量指数基準は、南城市における基準値の最低値を示している。
※大雨、波浪、高潮の警報・注意報、暴風警報、強風注意報および記録的短時間大雨情報では、
基準における「・・・以上」の「以上」を省略している。また、濃霧注意報、乾燥注意報では、
基準における「・・・以下」の「以下」を省略している。
55
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料5 風や雨の強さとその状況等
(1)風の強さと吹き方
平均風速(m/s)
10 以上~
15 未満
15 以上~
20 未満
20 以上~
25 未満
25 以上~
30 未満
30 以上~
35 未満
35 以上~
40 未満
40 以上~
おおよその時速
~50km
~70km
~90km
~110km
~125km
~140km
140km~
風の速さ(予報用語)
人への影響
屋外・樹木
の様子
走行中の車
建造物
おおよその
瞬間風速(m/s)
やや強い
強い風
風
非常に強い風
猛烈な風
風に向かっ
て歩きにく
くなる。傘
がさせな
い。
風に向かっ
て歩けなく
なり、転倒す
る人も出る。
高所での作
業はきわめ
て危険。
何かにつかまって
いないと立ってい
られない。飛来物
によって負傷する
おそれがある。
樹木全体が
揺れ始め
る。電線が
揺れ始め
る。
電線が鳴り
始める。看
板や トタン
板が外れ
始める。
細い木の幹が折れたり、根の張っていな
い木が倒れ始める。
看板が落下・飛散する。道路標識が傾く。
道路の吹流
しの角度が
水平にな
り 、 高速運
転中では横
風に流され
る感覚を受
ける。
高速運転中
では、横風
に流される
感覚が大き
くなる。
通常の速度で運転
するのが困難にな
る。
樋(とい)が
揺れ始め
る。
屋根瓦・屋
根葺材がは
がれるもの
がある。雨
戸やシャッ
ターが揺れ
る。
屋根瓦・屋根葺材
が飛散するものが
ある。固定されて
いないプレハブ小
屋が移動、転等す
る。ビニールハウ
スのフィルム(被覆
材)が広範囲に破
れる。
20
30
40
56
屋外での行動は極めて危険。
多くの樹木が倒れる。
電柱や街灯で倒れるもの
がある。
ブロック壁で倒壊するもの
がある。
走行中のトラックが横転する。
固定の不十分な金
属屋根の葺材がめ
くれる。養生の不十
分な仮設足場が崩
落する。
50
外装材が広
範囲にわた
って飛散
し、下地材
が露出する
ものがあ
る。
60
住家で倒壊
するものが
ある 。鉄骨
構造物で変
形するもの
がある。
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(2)風によって発生する被害 (田村幸雄[1996]より引用)
●飛来物によるガラス破壊
●飛散物によらない隔角部ガラス破壊
中・高層建物
●6 ㎜厚 2m×2m ガラス破壊
●ドアの開閉困難
●屋上断熱ブロック飛散
●シャッター破損
●軽プレハブ柱脚持ち上げ
●瓦の飛散
●木造住宅全壊率 古 2%(新 0.2%)
●鉄鋼ガレージ降伏
低層建物
●木造住宅全壊率 古 0.5%(新 0.05%)
●傘破壊
●墓石の転倒
●老人の転倒
●鉄道ストップ
周辺の環境
●木造住宅全壊率
古 10%(新 1%)
●掲示板支柱 H=1.8mL50×50×6 曲げ破壊
●コンクリートブロック塀倒壊
●金属フェンス倒壊
平均風速 (m/s)
10
20
30
40
50
60
(3)雨の強さと降り方
1時間雨量
(mm)
10以上~
20未満
20以上~
30未満
30以上~
50未満
予報用語
やや強い雨
強い雨
激しい雨
ザーザーと降る。
どしゃ降り
バケツをひっく
り返したように
降る。
人の受ける
イメージ
地面から跳ね
返りで足元がぬ
れる。
雨の音で話し
屋内
声が良く聞き取
(木造住宅を想定) れない。
人への影響
屋外の様子
ワイパーを速く
しても見づらい。
この程度の雨
でも長く続くとき
は注意が必要。
滝のように降る
(ゴーゴーと降り
続く)。
80以上
猛烈な雨
息苦しくなるよう
な圧迫感がある。
恐怖を感ずる。
傘は全く役に立たなくなる。
寝ている人の半数くらいが雨に気がつく。
地面一面に水たまりができる。
車に乗っていて
災害発生状況
傘をさしていてもぬれる。
50以上~
80未満
非常に
激しい雨
側溝や下水、
小さな川があふ
れ、小規模の崖
崩れが始まる。
57
道路が川のよう
になる。
高速走行時、
車輪と路面の
間に水膜が生
じブレーキが効
かなくなる(ハイ
ドロプレーニン
グ現象)
山崩れ・崖崩れ
が起きやすくな
り危険地帯では
避難の準備が
必要。
都市では下水
管から雨水が
あふれる。
水しぶきであたり一面が白っぽく
なり、視界が悪くなる。
車の運転は危険。
都市部では地下
室や地下街に雨
水が流れ込む場
合がある。
マンホールから
水が噴出する。
土石流が起こり
やすい。
多くの災害が発
生する。
雨による大規模
な災害の発生
するおそれが
強く、厳重な警
戒が必要。
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料6 土砂災害の前兆現象
(1)がけ崩れ
状況
種
類
湧水の停止
現 象 の 内 容
湧水の急激な減少・枯渇が
認められる
説
明
地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加
による侵食量の増大のために認められる現象。斜
面内部の空洞が拡大し、不安定化する。
地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加
湧水の噴き出し
水の吹き出しが認められる
による侵食量の増大のために認められる現象。斜
面内部の空洞が拡大し、不安定化する。
斜面内部の地下水位の上昇による圧力の増加等に
亀裂の発生
伴い、斜面内部の結合力が低下し、斜面の弱い部
斜面に亀裂ができる
分に沿って異変(亀裂)が生じる現象。崩壊に至
る可能性が高い。
直前
斜面内部の地下水位の上昇による圧力増加等に伴
斜面のはらみだし
斜面にはらみがみられる
い、斜面内部の結合力が低下し、斜面に変異が生
じる現象。崩壊に至る可能性が高い。
斜面内部の地下水位の上昇による圧力の増加等に
小石がぼろぼろ落下
小石が斜面からぼろぼろと
伴い、斜面内部の結合力が低下し、斜面表層部の
落下する
比較的弱い箇所から転石が生じる現象。崩壊に至
る可能性が高い。
斜面内部の地下水位の上昇による圧力の増加等に
地鳴り
斜面から異常な音、山鳴り、 伴い、斜面全体が岩塊として変異(移動)すると
ともに、異常な音が発生する現象。崩壊に至る可
地鳴りが聞こえる
能性が高い。
斜面内部の地下水位の上昇による圧力の増加等に
小石がばらばら落下
小石が斜面からばらばらと
伴い、斜面内部の結合力が低下し、斜面表層部の
落下する
比較的弱い箇所から転石が生じる現象。崩壊に至
る可能性が高い。
1~2
時間前
地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加
新たな湧水の発生
による侵食量の増大のために認められる現象。斜
新たな湧水がある
面内部の空洞が拡大し、不安定化する。
湧水の濁り
2~3
湧水量の増加
普段澄んでいる湧水が濁っ
てきた
地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加
による侵食量の増大のために認められる現象。斜
面内部の空洞が拡大し、不安定化する。
湧水の急激な増加が認めら
れる
地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加
による侵食量の増大のために認められる現象。斜
面内部の空洞が拡大し、不安定化する。
時間前
表面流の発生
内部に水を含むことが出来ないため表面流が発生
表面に流水がある
する。
58
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(2)土石流
状況
種
類
現 象 の 内 容
説
明
周辺の斜面や渓流は地形・地質や降水量がほぼ同
土石流の発生
近くで山崩れ、土石流が発生
じである場合がほとんどであり、近隣で崩壊や土
している
石流が発生している場合は、隣接する渓流でも土
石流の発生する可能性は高い。
異常なにおい(土臭い、もの
土臭いにおい
の焼けるにおい、酸っぱいに
おい、木のにおい等)がする
直前
渓流の急激な濁
り
渓流水位激減
渓流の流水が急激に濁り出
したり、流木などが混ざって
いる
渓流の上流で崩壊等がすでに発生し、巨レキ同士
がぶつかり合うときのにおいや崩壊土砂による土
のにおい、崩壊に伴って発生した流木のにおいな
どが考えられる。
渓流の上流部で土石流が発生したために、土砂や
倒木が渓流に流入、その後、流下してきたときに
認められる現象。土石流発生につながる可能性が
高い。
渓流の水位が降雨量の減少
に関わらず低下しない
渓流に新たな、又は過度の地下水の供給が生じて
いるときに認められる現象。土石流発生の引き金
となる。
渓流沿いの斜面内部の地下水の上昇による圧力の
地鳴り
異様な山鳴りや地鳴りがす
る
増加等に伴い、斜面内部の結合力が低下し、斜面
全体が岩塊として異変(移動)して山鳴り・地鳴
りが生じる現象。崩壊が起こり、土石流発生につ
ながる可能性が高い。
渓流内で転石の
1~2
渓流付近の斜面が崩れ出し
渓流沿いの斜面が崩れやすくなっている。大規模
たり、落石などが発生してい
な崩壊が発生した場合、土石流発生の引き金にな
る音がする
る。
音
立木の裂ける音や巨レキの
時間前
流れる音が聞こえる
流木発生
渓流の上流部で土石流が発生したために、巨レキ
がぶつかる音や立木の折れる音などが下流まで聞
こえる現象。
渓流の流水に流木などが混
渓流の上流部で土石流が発生したために倒木が渓
ざっている
流に流入し、流下してきたときに認められる現象。
2~3
流水の異常な濁
渓流の流水が異常に濁って
時間前
り
いる
渓流の上流部で土石流が発生したために、土砂が
渓流に流入し、その後、流下してきたときに認め
られる現象。
59
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(3)地すべり
状況
種
類
現 象 の 内 容
説 明
地鳴り・山鳴り
地すべりブロック(土塊)の急激な移動により、地鳴
り・山鳴りが発生する現象。
家鳴り
地すべりブロック(土塊)の急激な移動により、地盤
の変形や移動ブロックの境界付近で変異が生じ、建物
等の家鳴りが発生する現象。
地面の震動
地面の震動
地すべりブロック(土塊)の急激な移動により、地面
の震動が発生する現象。
池や沼の水かさ
の急変
池や沼の水かさの急変
池や沼の水かさが急変する。
亀裂・段差の発
生・拡大
亀裂や段差の発生・拡大
地すべりブロック(土塊)の移動により、その周辺部
で亀裂や段差が発生・拡大する現象。
落石・小崩壊の
発生
落石や小崩壊の発生
地すべり末端付近の斜面で、地すべりの急激な変動の
ため落石や小崩壊が発生する現象。
斜面のはらみだ
し
地表面の凹凸の発生
地すべりブロック(土塊)の移動により、その周辺部
で凹凸が発生する現象。
擁壁のクラックや押し出
し
地すべりブロック(土塊)の移動により、その末端部
で擁壁の押し出しやクラックが発生する現象。
舗装道路やトンネルのク
ラック
地すべりブロック(土塊)の移動により、移動ブロッ
クの境界付近を通過している道路やトンネルにクラ
ックが発生する現象。
電線のゆるみや引っ張り
地すべりブロック(土塊)の移動により、移動ブロッ
クと外部との間に変異が生じ、その地域に設置されて
いる電柱間で電線のゆるみや引っ張りが認められる
現象。
地鳴り・山鳴り
直前
1~2
時間前
構造物のはらみ
だし・クラック
建物等の変形
(戸の締まりが悪くなる、壁
に隙間ができる)
橋等に異常を生じる
地すべりブロック(土塊)の移動により、移動ブロッ
クの境界にある橋りょうに変異を生じる現象。
根の切れる音
根の切れる音
地すべりブロック(土塊)の急激な移動により、すべ
り面沿いやブロック境界付近の根が切断され、その音
が聞こえる現象。
樹木の傾き
樹木の傾き、木の枝先の擦
れ合う音(風のないとき)
地すべりブロック(土塊)の急激な移動により、ブロ
ック上の木々が傾いたり、すり減ったりする現象。
井戸水の濁り
地下水の濁り、湧水の濁
りの発生
地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加に
よる侵食量の増大のために認められる現象。斜面内部
の空洞が拡大し、不安定化する。
湧水の枯渇
湧水の枯渇
地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加に
よる侵食量の増大のために認められる現象。斜面内部
の空洞が拡大し、不安定化する。
湧水量の増加
新しい湧水の発生、増加
地盤内部に新たな水道の形成又は地下水量の増加に
よる侵食量の増大のために認められる現象。斜面内部
の空洞が拡大し、不安定化する。
2~3
時間前
地すべりブロック(土塊)の移動により、地盤の変形
や移動ブロックの境界付近で変異が生じ、建物等の変
形が発生する現象。
60
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料7 災害に関する主な用語の定義
あ行
屋内安全確保
屋内での待避等の安全確保措置のこと。自宅等の建物内に留まり、安全を確保する避
難行動。
か行
解析雨量
アメダスや自治体等の雨量計による正確な雨量観測と気象レーダーによる広範囲にわ
たる面的な雨の分布・強さの観測とのそれぞれの長所を組み合わせて、より精度が高
い、面的な雨量を1キロメートル格子で解析したもの。
危険潮位
その潮位を超えると、海岸堤防等を越えて浸水のおそれがあるものとして、各海岸に
よる堤防等の高さ、過去の高潮災害時の潮位等に留意して、避難勧告等の対象区域毎
に設定する潮位。
さ行
災害・避難カード
水害、土砂災害、高潮、津波の災害毎に立ち退き避難の必要性、立ち退き避難する場合
の場所を建物毎に整理して事前に記したカード。各家庭において、災害種別毎にどのよ
うに行動するのかを確認し、災害時は、市が発する避難勧告等の情報をトリガーとして、
悩むことなく、あらかじめ定めた避難行動を取ることができる。
小河川等による浸水
平地を流れる小さい川や水路など、大雨により河川氾濫したとしても屋内の安全な場所
へ待避すれば命を脅かされることはほとんど無い、水深の浅い浸水。
なお、南城市では、饒波川、雄樋川などがこれに該当する。
吸い上げ効果
気圧が低下することにより、海面が持ち上がる効果で、気圧が1ヘクトパスカル下がる
と海面は約1センチ上昇する。
水位周知河川
水防法の規定により、国土交通大臣または都道府県知事が水位情報を通知及び周知する
対象として、国土交通大臣または都道府県知事が指定した河川。水位周知河川は、流域
面積が小さく洪水予報を行なう時間的余裕がない河川が対象となる。
なお、南城市内には水位周知河川は存在しない。
水防団待機水位
水防団が待機する水位。住民に行動を求めるレベルではない。
た行
立ち退き避難
自宅等から指定避難場所や安全な場所へ移動する避難行動。水平避難と同意。
地下空間等関係者
「小河川等による浸水」により命が脅かされる危険性がある地下街関係者、下水道工事等関
係者、道路のアンダーパスを有する道路管理者等。
潮位
基準面から測った海面の高さで、波浪など短周期の変動を平滑除去したもの。防災気象情報
における潮位は「標高」で表される。
「標高」の基準面として東京湾平均海面(TP)が用い
られるが、島嶼部など一部では国土地理院による高さの基準面あるいは MSL(平均潮位)等
が用いられる。
天文潮
潮汐のうち、月や太陽の起潮力のみによって生じる海面の昇降現象。潮汐は、天文潮に気圧
風など気象の影響が加わったもの。
天文潮位
主として天文潮を予測した潮位のこと。推算潮位。過去に観測された潮位データの解析をも
とにして計算される。
東京湾平均海面(TP)
標高(海抜高度)の基準面。水準測量で使用する日本水準原点は TP 上 24.4140mと定義され
ている。以前は東京湾中等潮位と呼ばれていたが、現在は用いられていない。
特別警戒水位
水位周知河川において、付近の住民が避難を開始するために設定された水位。氾濫危険水位
と同意。
なお、南城市内には大河川(洪水予報河川や水位周知河川)がなく、これらの判断基準とな
る水位が設定された河川は存在しない。
61
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
土砂災害危険区域
都道府県が調査した土砂災害(急傾斜地崩壊、土石流、地すべり)による被害のおそれがあ
る区域。
①急傾斜地崩壊危険箇所の被害想定区域:傾斜度 30 度以上、高さ 5m 以上の急傾斜地で人
家や公共施設に被害を及ぼすおそれのある急傾斜地およびその近接地
②土石流危険区域:渓流の勾配が3度以上(火山砂防地域では2度以上)あり、土石流が
発生した場合に被害が予想される危険区域に、人家や公共施設がある区或
③地すべり危険区域:空中写真の判読や災害記録の調査、現地調査によって、地すべりの
発生するおそれがあると判断された区域のうち、河川・道路・公共施設・人家等に被害
を与えるおそれのある範囲
土砂災害警戒区域・土
砂災害特別警戒区域
土砂災害防止法(土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律)に基
づき都道府県が指定した、住民等の生命又は身体に危害が生ずるおそれがあると認められる
区域。
①土砂災害警戒区域:土砂災害が発生した場合に住民等の生命又は身体に危害が生ずるお
それがあり、警戒避難体制を特に整備すべき区域
②土砂災害特別警戒区域:土砂災害警戒区域のうち、土砂災害が発生した場合に建築物に
損壊が生じ住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあり、一定の開発行為
の制限及び建築物の構造の規制をすべき区域
土壌雨量指数
降った雨が土壌にどれだけ溜まっているかを、雨量データから指数化して表したもの。5km
メッシュ 30 分毎に計算している。
は行
波浪に起因する効果
海岸付近で砕けた波が速い流れとなって海岸に押し寄せ、この流れによりもともとあった海
岸付近の海水が押し上げられ水位を上昇させる効果。
氾濫危険情報(洪水警
報)
住民の避難行動に関連し、河川の氾濫に対して危険なレベルとなるときに発表される洪水予
報。洪水予報河川及び河川管理者により指定された河川(水位周知河川)について、水位が
氾濫危険水位(特別警戒水位)に達した場合には、
「××川氾濫危険情報」が発表される。
なお、南城市内には大河川(洪水予報河川や水位周知河川)がなく、これらの判断基準とな
る水位が設定された河川は存在しない。
氾濫危険水位
基準地点の受け持ち区間において、氾濫のおそれが生じる水位。
氾濫警戒情報(洪水警
報)
住民の避難行動に関連し、河川の氾濫に対して警戒を要するレベルとなるときに発表される
洪水予報。洪水予報河川について、水位が避難判断水位に到達した場合又は氾濫危険水位に
達すると予想された場合には、
「××川氾濫警戒情報」が発表される。洪水予報河川以外に、
あらかじめ河川管理者により指定された河川(水位周知河川)についても、水位観測値に基
づき発表されることがある。
なお、南城市内には大河川(洪水予報河川や水位周知河川)がなく、これらの判断基準とな
る水位が設定された河川は存在しない。
氾濫注意水位
出水時に災害が起こるおそれがある水位。河川の氾濫の発生に注意を求めるレベルに相当す
る。
なお、南城市内には大河川(洪水予報河川や水位周知河川)がなく、これらの判断基準とな
る水位が設定された河川は存在しない。
氾濫注意情報(洪水注
意報)
住民の避難行動に関連し、河川の氾濫に対して注意を要するレベルとなるときに発表される
洪水予報。洪水予報河川について、水位が氾濫注意水位に到達しさらに水位が上昇すると予
想された場合には、
「××川氾濫注意情報」が発表される。洪水予報河川以外に、あらかじ
め河川管理者により指定された河川(水位周知河川)についても、水位観測値に基づき発表
されることがある。
なお、南城市内には大河川(洪水予報河川や水位周知河川)がなく、これらの判断基準とな
る水位が設定された河川は存在しない。
氾濫発生情報(洪水警
報)
住民の避難行動に関連し、河川の氾濫が発生しているレベルとなるときに発表される洪水予
報。氾濫している地域では新たな避難行動はとらない。洪水予報河川以外に、あらかじめ河
川管理者により指定された河川(水位周知河川)についても、発表されることがある。
なお、南城市内には大河川(洪水予報河川や水位周知河川)がなく、これらの判断基準とな
る水位が設定された河川は存在しない。
62
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
避難勧告
市町村長が、必要と認める地域の居住者等に対し、避難のための立ち退きを勧告すること。
なお、屋内安全確保も避難勧告が促す避難行動である。
避難行動要支援者
要配慮者のうち、災害が発生し、または災害が発生するおそれがある場合に自ら避難するこ
とが困難な者であって、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため特に支援を要する者。
避難指示
市町村長が、急を要すると認めるときに、必要と認める地域の居住者等に対し、避難のため
の立ち退きを指示すること。本マニュアルでは、避難勧告を行った地域のうち、立ち退き避
難をしそびれた者に立ち退き避難を促す。また、土砂災害等から立ち退き避難をしそびれた
者に屋内安全確保を促す。津波災害については、立ち退き避難を促す。
避難準備情報
市町村長が、必要と認める地域の居住者等に対し、避難のための立ち退きを準備してもらう
ために発表する情報。本マニュアルでは、気象情報に注意を払い、立ち退き避難の必要につ
いて考え、立ち退き避難が必要と判断する場合は、その準備をすることを求める。また、
(災
害時)要配慮者に、立ち退き避難を促す。
避難所
災害により住宅を失った場合等において、一定期間避難生活する場所。
避難場所
切迫した災害の危険から命を守るために避難する場所。
避難判断水位
避難場所の開設、要配慮者の避難に要する時間等を考慮して設定された水位。
なお、南城市内には大河川(洪水予報河川や水位周知河川)がなく、これらの判断基準とな
る水位が設定された河川は存在しない。
吹き寄せ効果
風により海水が沿岸に吹き寄せられ水位が上昇する効果で、海岸に直交する風速が大きいほ
ど、また水深が浅いほど大きくなり、特に浅瀬の湾の奥で顕著になる。
府県予報区
天気予報を行なう区域で、沖縄県内では、沖縄本島地方、大東島地方、宮古島地方、八重山
地方の5つの府県予報区に区分される。
や行
要配慮者
避難行動に必要な情報を迅速かつ的確に把握することが困難な者、災害から自らを守るため
の避難行動をとるのに手助けが必要な者(例えば、高齢者、障害者、外国人、乳幼児、妊婦
等)
。以前は「災害時要援護者」という表現が用いられていたが、平成 25 年 6 月の災害対策
法の改正にあたり「要配慮者」という表現に改められた。
ら行
流域
ある河川、または水系の四囲にある分水界(二以上の河川の流れを分ける境界)によって囲
まれた区域。洪水予報では、水位を予測する基準地点に流入する水量を推算するための領域
を指す。
流域平均雨量
河川の流域ごとに面積平均した実況の雨量。河川の洪水と関係がある。
流域雨量指数
河川の流域に降った雨水が、どれだけ下流の地域に影響を与えるかを、これまでに降った雨
(解析雨量)と今後数時間に降ると予想される雨(降水短時間予報)から、流出過程と流下
過程の計算によって指数化したもの。5km 四方の領域ごとに算出される。
なお、南城市内には大河川(洪水予報河川や水位周知河川)がなく、流域雨量指数が設定さ
れた河川は存在しない。
63
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料8 土砂災害危険箇所等一覧
区 分
箇所数
被害想定区域内に人家が 5 戸以上(5 戸未満で
急傾斜地崩壊 あっても官公署、学校、病院、社会福祉施設
危険箇所Ⅰ
等の要配慮者関連施設等のある場所を含む)
急傾斜地崩
ある箇所
壊危険箇所
自然斜面
12
人口斜面
1
急傾斜地崩壊 被害想定区域内に人家が 1~4 戸ある箇所
危険箇所Ⅱ
土石流危険区域内に人家が 5 戸以上(5 戸未満
土石流危険渓 であっても官公署、学校、病院、社会福祉施
流Ⅰ
設等の要配慮者関連施設等のある場合を含
む。
)ある場合の当該区域に流入する渓流
自然斜面
3
11
土 石 流 危 険 土石流危険渓 土石流危険区域内に人家が 1~4 戸ある場合の
区域
流Ⅱ
当該区域に流入する渓流
2
土石流危険区域内に人家がない場合でも、都
土石流危険渓
市計画区域内であること等、一定の要件を満
流に準ずる渓
たし、住宅等が新規に立地する可能性がある
流
と考えられる場合の当該区域に流入する渓流
1
地すべり危険箇所
22
(資料:平成 26 年度沖縄県水防計画)
64
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
(1)急傾斜地崩壊危険箇所
①急傾斜地崩壊危険箇所I
(自然斜面)
番
号
227
所管土木
事務所名
南部土木
事務所
位
箇所
番号
箇所名
Ⅰ-245
置
地
傾斜
(度)
形
長さ
(m)
高さ
(m)
大字
小字
古堅
古堅
西古堅原
38
190
9.0
区域内の保全対象
人家
公共施設等
(戸)
急傾斜地崩
壊危険区域
の指定
7 市道 90m
13
市道 100m
道路 250m
土砂災害警戒区域
指定年月日
告示番号
無
H25.3.15
第 175 号
S57.6.7
H25.3.15
第 175 号
233
〃
Ⅰ-251
富里
富里
賀留川原
48
100
25.0
234
〃
Ⅰ-253
百名
百名
久保田原
32
120
19.3
0 小学校 1
無
H25.3.15
第 175 号
235
〃
Ⅰ-254
仲村渠
仲村渠
後根原
31
130
18.8
5 市道 95m
無
H25.3.15
第 175 号
236
〃
Ⅰ-255
安座真
安座真
安座真原
40
400
6.0
11 市道 190m
無
H25.3.15
第 175 号
412
〃
Ⅰ-431
大里平良
大里
平良原
30
210
13.4
6 道路 10m
無
H25.3.15
第 175 号
413
〃
Ⅰ-432
大里江原
大里
江原
38
50
9.7
1 保育園 1
無
H25.3.15
第 175 号
414
〃
Ⅰ-433
大城
大城
前原
47
80
23.6
7 道路 60m
無
H25.3.15
第 175 号
415
〃
Ⅰ-434
稲嶺(2)
稲嶺
久方原
30
75
42.2
8 市道 70m
無
H25.3.15
第 175 号
416
〃
Ⅰ-435
大里仲間(2)
仲間
保切原
46
410
17.0
25 市道 305m
無
H25.3.15
第 175 号
417
〃
Ⅰ-436
親慶原
親慶原
上親慶原
34
70
16.4
8
神社 1
市道 60m
無
H25.3.15
第 175 号
418
〃
Ⅰ-437
久手堅
久手堅
ワンジン原
44
185
14.6
0 小学校 1
無
H25.3.15
第 175 号
(人工斜面)
番
号
463
所管土木
事務所名
南部土木
事務所
位
箇所
番号
箇所名
Ⅰ-829
稲嶺(1)
置
大字
小字
稲嶺
西謝原
地
傾斜
(度)
41
形
長さ
(m)
505
区域内の保全対象
高さ
(m)
7.0
65
人家
(戸)
48
公共施設等
体育館、自治会集会所、
市道 790m
急傾斜地崩
壊危険区域
の指定
無
土砂災害警戒区域
指定年月日
告示番号
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
②急傾斜地崩壊危険箇所Ⅱ
(自然斜面)
番
号
702
所管土木
事務所名
南部土木
事務所
位
箇所
番号
箇所名
Ⅱ-237
置
地
傾斜
(度)
形
長さ
(m)
高さ
(m)
大字
小字
大里仲間(1)
仲間
当間原
50
35
12.6
区域内の保全対象
人家
公共施設等
(戸)
市道 15m
4
道路 40m
703
〃
Ⅱ-238
鍋底原
稲嶺
鍋底原
55
39
11.3
2
704
〃
Ⅱ-239
新原
百名
山下原
30
66
9.0
3
急傾斜地崩
壊危険区域
の指定
市道 20m
道路 10m
土砂災害警戒区域
指定年月日
告示番号
無
H25.3.15
第 175 号
無
H25.3.15
第 175 号
無
H25.3.15
第 175 号
(2)土石流危険区域
①土石流危険渓流Ⅰ
番号
137
138
所管土木
事務所名
南部土木
事務所
〃
渓流番号
水系名
346-A30-05-1
346-A30-05-2
347-A30-06
347-A30-10-1
347-A30-10-2
知名大
川
所在地
流域概要
郡・市
町・村
字
渓流長 流域面積 平均渓床
(km)
(k㎡)
勾配(°)
保全対象
島尻郡
南城市
知名
0.33
0.33
10
〃
〃
津波古
0.30
0.24
7
〃
〃
小谷
0.35
0.29
10
〃
〃
津波古
0.18
0.04
8
28
〃
〃
〃
〃
伊原
新里
0.48
0.13
0.09
0.38
8
14
15
5
10
139
〃
140
〃
347-A30-12
141
142
〃
〃
347-A30-13
347-A33-02
143
〃
347-A33-03
〃
〃
佐敷
0.75
0.20
8
144
145
151
152
〃
〃
〃
〃
347-A33-04
347-A33-05
349-A33-01
349-A33-09
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
手登根
〃
大城
稲福
0.45
0.15
0.20
0.15
0.15
0.12
0.19
0.15
11
15
14
11
浜崎川
大井川
雄樋川
饒波川
66
人家戸数
(戸)
公共施設等
24
土砂災害警戒区域
指定年月日 告示番号
H25.3.15
第 175 号
8 県道137号線:0.07km
H25.3.15
第 175 号
27 県道137号線:0.12km
H25.3.15
第 175 号
県道137号線:0.16km
普天間内科医院
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
H25.3.15
第 175 号
第 175 号
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
H25.3.15
H25.3.15
H25.3.15
第 175 号
第 175 号
第 175 号
第 175 号
佐敷小学校
国道331号:0.13km
20
17
11 県道5号線:0.16km
10
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
②土石流危険渓流Ⅱ
番
号
46
47
所管土木
事務所名
南部土木
事務所
〃
所在地
渓流番号
水系名
346-B30-15
347-B30-14
浜崎川
流域概要
渓流長
(km)
郡・市
町・村
字
島尻郡
南城市
久原
〃
〃
伊原
保全対象
人家戸数
(戸)
土砂災害警戒区域
流域面積
(k㎡)
平均渓床
勾配(°)
0.04
10
4 国道331号線:0.07km
H25.3.15
第 175 号
0.07
11
4
H25.3.15
第 175 号
0.20
公共施設等
指定年月日 告示番号
③土石流危険渓流に準ずる渓流
番
号
19
所管土木
事務所名
南部土木
事務所
所在地
渓流番号
水系名
347-C33-10
流域概要
渓流長
(km)
郡・市
町・村
字
島尻郡
南城市
佐敷
保全対象
流域面積
(k㎡)
平均渓床
勾配(°)
0.07
10
0.25
人家戸数
(戸)
公共施設等
土砂災害警戒区域
指定年月日 告示番号
H25.3.15
第 175 号
(3)地すべり危険箇所
番
号
67
所管土木
事務所名
南部土木
事務所
位置
区域名
大字名
面積
(ha)
地すべり
指定地の
有無
河川への
影響(㎥)
人家
(戸)
大里
大里
27.0
無
86
68
〃
稲嶺
稲嶺
21.9
無
157
69
〃
小谷
小谷
92.1
無
68
70
〃
新里
新里
140.9
有
71
〃
佐敷
佐敷
136.2
無
194
72
〃
手登根
手登根
54.8
無
121
81,000
155
67
区域内の保全対象
公共的施設の種類及び数
耕地
(㏊)
道路
建物
4.5 市道 2,000m
県道 560m
市道 940m
県道 840m
3.9
市道 2,360m
国道 820m
36.7
県道 1,200m
国道 1,200m
11.6
市道 2,450m
8.7
8.2 市道 1,820m
土砂災害警戒区域
指定年月日
告示番号
公民館
H25.3.15
第 175 号
公民館
H25.3.15
第 175 号
公民館
H25.3.15
第 175 号
公民館
H25.3.15
第 175 号
公民館
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
第 175 号
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
位置
区域内の保全対象
公共的施設の種類及び数
耕地
(㏊)
道路
建物
大字名
面積
(ha)
地すべり
指定地の
有無
伊原
伊原
104.1
有
59
21.9 市道 2,770m
〃
知名 1
知名
98.4
無
19
24.0
75
〃
久原
久原
47.6
無
47
4.7
76
〃
知名 2
海野・知名
49.7
無
200
11.1
77
〃
安座間
安座間
55.2
無
115
23.7
78
〃
久手堅
久手堅
20.1
無
1
16.5
79
〃
吉富
吉富・知念
97.4
有
178
17.1
80
〃
具志堅
具志堅
57.0
有
108
12.4
81
〃
下田
具志堅・下田
84.7
無
187
10.4
82
〃
玉城
玉城・中山
83.6
無
88
21.5
83
〃
富里
富里・船越
108.5
無
236
18.1
88
〃
大城
大城
119.7
無
番
号
所管土木
事務所名
区域名
73
〃
74
河川への
影響(㎥)
人家
(戸)
34,000
27.4
68
国道 370m
市道 3,720m
国道 1,000m
市道 650m
国道 1,900m
市道 2,810m
国道 1,200m
市道 1,980m
国道 490m
市道 730m
国道 1,950m
市道 3,150m
国道 1,300m
市道 1,990m
国道 1,620m
市道 2,720m
国道 1,500m
市道 3,780m
県道 1,150m
市道 2,400m
県道 650m
農道 5,170m
土砂災害警戒区域
指定年月日
告示番号
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
第 175 号
公民館
H25.3.15
第 175 号
公民館
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
第 175 号
公民館 2
H25.3.15
第 175 号
公民館
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
第 175 号
H25.3.15
第 175 号
公民館
幼稚園
学校 2、役所、
郵便局、公民館
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料9 南城市高潮浸水予測図
69
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
70
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
71
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料10 南城市津波浸水予測図
72
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
73
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
74
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
資料11 避難所・避難場所一覧
指定避難所
75
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
指定緊急避難場所
76
南城市避難勧告等判断・伝達マニュアル
避難所
本市の指定避難所については、市全体における想定避難者数を踏まえても収容人数に不足は生
じないことから、全ての災害のリスクが無い施設を設定している。
しかしながら、本市域内には、災害の種別によっては、避難所として機能する施設も存在する
ことや、被災状況に応じて、指定避難所の市域内の偏りを解消する必要がある場合も想定される
ことから、その他の避難所として、以下を整理している。
77