情報技術開発と日本ティーマックスソフト、 アイチコーポレーション基幹

報道関係者各位
プレスリリース
2016 年 4 月 19 日
情報技術開発株式会社
日本ティーマックスソフト株式会社
情報技術開発と日本ティーマックスソフト、
アイチコーポレーション基幹業務システムをオープン化
プログラム変更不要のリホスト・ソリューションで
約 1 万 5,000 のプログラムが稼働するシステムの移行実施
~他社の 3 分の 1 以下!10 ヶ月という短期間で実現~
情報技術開発株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:三好 一郎、以下 tdi)と日本ティーマ
ックスソフト株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:佐藤 成徳、以下 ティーマックスソフト)
は、株式会社アイチコーポレーション(本社:埼玉県上尾市、代表取締役社長:三矢 金平、以下 アイ
チコーポレーション)の基幹業務システムにおいて「Tmax OpenFrame(ティーマックス オープンフレ
ーム、以下 OpenFrame)」を用いて IBM メインフレーム環境からオープンプラットフォーム環境への
マイグレーションを実施いたしました。
tdi は、アイチコーポレーションの既存システムの運用保守を担当しており、その豊富な業務ノウハウ
と効率的なプロジェクト推進、そしてティーマックスソフトが提供するメインフレーム資産をオープン
環境へ移行するリホスト・ソリューション「OpenFrame」により、1 万 5,000 本の大規模メインフレ
ーム環境のマイグレーションを 10 ヶ月という短期間で実現しました。これは、主な他社ソリューショ
ンを利用した場合には 3 年程度の期間が想定される規模であり、今回は特にアイチコーポレーションが
契約するホストの更新時期に合わせた 10 ヶ月以内という厳しいスケジュール要件に応えたことになり
ます。
本システムは、2016 年 1 月に全機能カットオーバーを迎え、現在は安定的に稼働しており、夜間の
バッチ処理時間も大幅に短縮することを実現しました。そのため、マイグレーション後は夜間に実施す
るシステムメンテナンスの時間などを十分に確保することが可能となり、計画的かつ安全で安定したシ
ステム運用が可能となりました。
【リホスト・ソリューション導入の背景について】
車輛に設置されたバケットに作業員が乗り、電柱や電線の工事をする「高所作業車」や、電柱を立て
るために地面に穴を掘る「穴掘建柱車」
、電柱の間や地中にケーブルを引くための「ケーブル工事車」
など、機械化車両を製造する特殊車両メーカーの草分けであるアイチコーポレーションでは、2015 年、
社内業務アプリケーションの抜本的見直しに取り掛かりました。
従来の業務アプリケーションは 1993 年に導入した IBM メインフレーム上で稼働しており、ものづく
り部門で用いる生産管理や進捗管理、営業部門が用いる顧客との取引記録・アフターサービス管理など、
同社のほぼすべての業務がこのシステム上で稼動しています。
また、このシステムは、1993 年導入の IBM メインフレーム上で動かす以前のオフコン時代から利用
されていたものを引き継ぎながら使い続けられ、オフコン時代から数えれば、40 年近く使われてきた
システムでした。この業務システムは、長い時間をかけて改良を加えられており、まさに「かゆいとこ
ろに手が届く」システムであり、このシステムなしでは現場が混乱し、仕事の生産性が大幅にダウンす
るほどのものでした。
ところが、ホストの更新時期を前にした 2014 年 12 月、経営層からの指示により、5 年後、10 年後
を見据えて情報システムを見直すことが情報システム部門に求められました。メインフレームは、オー
プン系システムに比べてコストが高く、将来を見据えた業務改革につながる基盤を IT 面から考えた結
果の経営層の決断でした。
情報システム部では、このようなイノベーションの実現をめざして、1)安いホスト(メインフレーム)
に切り替える、2)新たな時代にあったものとして SAP や JAVA などでシステムを作り直す、3)リホ
ストする、といった 3 つの選択肢を考え、検討に入りました。
安価なホストへの切り替えは現実的だが、
「10 年後を見据えた業務改革」につながる将来性は期待が
できず、SAP や JAVA といった選択肢は構築に時間が掛かり過ぎ、最終的に、メインフレーム上の業務
アプリケーションを新しいオープン系プラットフォームへ載せ替える「リホスト」が選ばれました。
「リ
ホスト」であれば、同社の事業に適しており、長年に亘って改良を加えてきた業務アプリケーションの
良さを活かしながらコストも抑えられるため、将来的な発展性も期待できると判断されたものでした。
【OpenFrame 選定に至る経緯について】
アイチコーポレーションでは、こうして、次回のホスト更新までの短期間でリホストを実行できる
SIer 探しが始まりました。しかしながら、数社に声をかけたところ、
「10 ヶ月で移行したい」というス
ケジュールを伝えただけで、
「間に合わない」
「エンジニアのアサインができない」といった否定的な言
葉が返ってくるばかりで、多くは見積りすら出てこない状況でした。
そうした中、
「10 カ月でもリホストが可能」と応じたところが、tdi でした。アイチコーポレーショ
ンとの付き合いも長く、スタッフを常駐させていた tdi は、同社がリホスト案件で困っていることを聞
き、すでにメインフレームからオープン系へのリホストを短期間で成功した実績を持っていること、さ
らにそのプロジェクトに参加したエンジニアをそのまま使えることを提案しました。この短期間でリホ
ストを実施したスキルとノウハウがそのまま使えることが大きな決め手となり、tdi の提案が採用され
る結果となりました。
その際 tdi が提案したリホスト・ソリューションが、ティーマックスソフトの「OpenFrame」でした。
「OpenFrame」は tdi が以前の短期間で実現したリホスト案件で用いたソリューションで、従来のメイ
ンフレーム上で稼働する業務システムをコード変換するだけで、オープン系プラットフォーム上で使え
るようになります。
もともと、tdi が、数あるリホスト・ソリューションについても比較検討した結果、既存の資産を最
大限に活用できるソリューションである「OpenFrame」の機能に注目しました。中でも、日本語処理
に用いられる 2 バイト処理に強い点がエンジニアの信頼性を強め、今回の選定に至りました。
【移行対象資産 1 万 5,000 本の大規模ホストマイグレーションを 10 ヶ月という短期間で実現】
tdi がアイチコーポレーションのリホスト案件に手を挙げたのは 2015 年 3 月。そこから役員会議で
承認を受け、正式に発注。そして、予定通り 2015 年の末にリホストの作業が完了、2016 年 1 月に全
機能カットオーバーを迎えました。
従来のメインフレームはオンプレミスでしたが、新しいプラットフォームでは、プライベートクラウ
ド上で稼働させることになり、情報システム部の運用負荷が大幅に軽減されました。サーバーなどのハ
ードウェア、データセンター内のネットワークインフラについては、それぞれの事業者が責任を持って
運用するため、メンテナンスが不要となり、クラウド上のプラットフォームで動く業務アプリケーショ
ンを運用監視する体制になりました。その運用監視の方法も大きく変わり、多くの運用業務は自動化さ
れました。
また、業務アプリケーションの開発や改良も効率的になりました。COBOL で組んだ業務システムも、
現場の要望を受けて改良を加え続け、以前の表示行数の制約がある 3270 エミュレーターの画面でのプ
ログラミング操作に比べて、広い画面で効率よくプログラムが書けるようになり、開発効率化が進みま
した。
また、バッチ処理のスピードも向上し、特にこれまで月次処理を行う時期にホストが混みあい、通常
よりも処理に遅延が発生していましたが、新システムでは混みあう時期であっても処理がスムーズに行
われるようになりました。
さらに、40 年もの長きにわたって使い続けた業務アプリケーションの不要なものを整理したり、業
務アプリケーションのコードを見直す過程でこれまでに見つけられなかった不備を発見し、修正するこ
ともできました。
また、営業や経理などの現場社員にとっても、新システムにより、業務システムの使いやすさが向上
し、印刷の手順が簡単になったり、帳票の PDF 出力が容易になるという利便性が増しています。
【リホスト・ソリューションとして「OpenFrame」を採用した決め手とメリット】
(1) 基幹業務システムのマイグレーション・ツールとしての実績があること
「OpenFrame」は、メインフレーム上で稼働する既存のアプリケーション資産を修正せずにオー
プン環境に移行するマイグレーション・ツールとして韓国で開発されました。多数の大手企業に採用
され、日本国内でも大手金融機関をはじめとするミッションクリティカルな環境での採用実績がある
リホスト・ソリューションです。オープン環境への資産移行ツールの高機能性やメインフレームと同
等の機能を持つミドルウェアなど、システムの根幹を支える領域において豊富な稼働実績を有してお
り、その性能や安定性に関してリスクを最小限に抑えることができます。
(2) コスト削減とエンハンス(機能強化)効率の向上を具現化できる製品コンセプトと開発体制
「OpenFrame」は、メインフレームで稼動しているオンライン処理やバッチ処理などの業務で使
われているプログラムや JCL 資産を再開発することなく現有の資産そのままにオープン環境に移行
し、メインフレームと同様の環境を実現します。それにより大幅な TCO 削減が見込まれます。オー
プン環境のミドルウェアとして稼働する仕組みとなっており、ビジネスの継続性・拡張性が見込める
ことも魅力です。
「OpenFrame」の製品群はすべて自社開発されており、非互換項目に対して
OpenFrame の機能として実装することにより、迅速に対応できる体制が整っています。
【ホストマイグレーションプロジェクト実施後の効果や取組みについて】
アイチコーポレーションは本プロジェクトで大規模メインフレームのマイグレーションが実現でき
たことにより、メーカー依存によるシステムの硬直化から脱却する第一歩を踏み出すことができました。
アイチコーポレーションにとって 40 年以上にわたって改良を加えてきた業務アプリケーションは、
他社と差別化するためのキーとなる重要なものです。今後は、オープン系、クラウドへの移行によって、
他のシステムやデータベース管理システムと連携しやすくなり、情報の有効利用がさらに推進していく
ことが可能となります。さらに、新しいプラットフォームへの移行が済み、業務改革のための基盤が整
ったため、今後は IT の面から、将来を見据えた業務改革へ取り組むことが可能となります。
tdi とティーマックスソフトは、本プロジェクトで得た様々な技術ノウハウと緊密なパートナーシッ
プを基盤として、マイグレーションビジネスの協業を推進してまいります。
【4 月 26 日開催「IT モダナイゼーション Summit 2016」においてアイチコーポレーションが特別
講演を実施】
2016 年 4 月 26 日(火)に東京コンベンションホール(東京都中央区京橋)で開催される「IT モダナイ
ゼーション Summit 2016」において、アイチコーポレーションによる本事例に関する特別講演が実施
されます。
イベントの詳細は下記をご覧ください。
詳細 URL: http://ac.nikkeibp.co.jp/nos/modernization/
■リホスト・ソリューション「OpenFrame」について
「OpenFrame」は、メインフレームで使用している資産(アプリケーション、データ、画面など)を
オープンプラットフォーム上で稼働させることが可能となるリホスト・ソリューションです。さらに移
行負荷の高いメインフレーム特有のデータベースなどのミドルウェア機能も「OpenFrame」で提供し
ており、メインフレームで使用していた資産をオープンプラットフォーム環境でも有効活用することが
可能となります。
■会社概要 情報技術開発株式会社について
1968 年創業の独立系のシステムインテグレーターです。主に企業向けにシステム開発・保守・シス
テム運用・管理等のサービスを提供しています。
商号 : 情報技術開発株式会社(略称:tdi)
代表者: 代表取締役社長 三好 一郎
所在地: 東京都新宿区西新宿六丁目 8 番 1 号 住友不動産新宿オークタワー
設立 : 1968 年 9 月
資本金: 18 億 8,186 万円
URL : http://www.tdi.co.jp
■会社概要 日本ティーマックスソフト社について
日本ティーマックスソフト社は TP モニタ「Tmax」
、Web アプリケーションサーバ「JEUS」、メイン
フレーム・リホスト・ソリューション「Tmax OpenFrame」、データベース「Tibero RDBMS」などの
ミドルウェアおよび各種ソリューションの販売・技術サポートを行っています。
商号 :
代表者:
所在地:
設立 :
資本金:
URL :
日本ティーマックスソフト株式会社
代表取締役社長 佐藤 成徳
東京都港区三田 3 丁目 12 番 16 号 山光ビル 5 階
2000 年 7 月
9,000 万円
http://www.tmaxsoft.co.jp/
※JEUS は、TmaxSoft Co., Ltd.の登録商標です。
※Tibero は、TmaxData Co., Ltd.の登録商標です。
※その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
【本プレスリリースに関するお問い合わせ先】
(営業関係)
情報技術開発株式会社 営業本部 東日本システム営業部
電話 : 03-3372-4041
E-mail : [email protected]
(報道関係)
情報技術開発株式会社 経営管理部 広報グループ
電話 : 03-3372-2561
E-mail : [email protected]
日本ティーマックスソフト株式会社 営業本部 マーケティング部 : 武田
電話 : 03-5765-2554
E-mail : [email protected]