鷲 尾 圭 司 - 水産大学校

水産大学校代表
鷲 尾 圭 司
新入生の皆さん、水産大学校へようこそ。心より歓迎いたし
ます。また、専攻科、水産学研究科に進まれ、引き続きこの吉
見の地で学びを続けられる皆さん、これからもよろしくお願い
いたします。
本日ここに、水産庁から保科正樹増殖推進部長、下関市から
中尾友昭市長のご臨席をいただき、またこの 4 月から本校の所
属いたします国立研究開発法人水産研究・教育機構の宮原正典
理事長をはじめ、ご来賓の方々にも加わっていただき、入学式
を挙行できますことを皆さんと共に感謝したいと思います。
水産大学校は新たに水産研究・教育機構の一員となり、この
下関の地で引き続き人材育成に取り組むわけですが、日本全国
にある水産研究所や栽培漁業施設などと連携した教育活動も工
夫していきたいと考えております。その新たな船出を担う皆さ
ん に は 、水 産 世 界 の 広 が り や お も し ろ さ 、 そ し て 未 来 の 可 能 性
を楽しみにしていただきたいと思います。
さて、この夏には18歳から選挙権を持つことになります。
大人の一員として社会に関わる責任が生じて参ります。そこで
大人とは何かを考えると、私の思いとしては「自分の生き方と
して自覚的、かつ客観的であること」を挙げたいと思います。
今皆さんは水産大学校に入り、意欲と期待に満ちあふれてい
ることだと思いますが、その初心を自覚し続けること。そして、
自分の実力や成長を客観的に評価して改善を重ねる意識的な取
り組みが出来るか否かが大人への道だと思います。
中 に は 、意 に 反 し て 第 一 志 望 が 叶 わ ず 、こ こ に 来 て し ま っ た と
い う 人 も い る と 思 い ま す 。「 人 間 万 事 塞 翁 が 馬 」 と い う 言 葉 が
ありますが、目先の吉凶にとらわれず、視野を広げて与えられ
た場に適応していく柔軟性を身につけるには、自分自身を自覚
的に客観的に見ることで乗り越える知恵も湧いてきます。
不利を有利に転換する力を今の水産業界や社会も求めていま
す。ここにいる教職員と皆さんが一緒になって水産大学校を共
に育てていきましょう。
保護者の皆さま、ご来賓の皆さまも、この入学生の本校での
成長をしっかり見守って頂くことをお願いし、私からの祝辞と
させて頂きます。