「国民年金法施行令及び政府管掌年金事業等の運営の改善のための 国民年金法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う経過措置に 関する政令の一部を改正する政令案」及び「国民年金法施行規則等 の一部を改正する省令案」の概要 1.概要 ○ 政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する 法律(平成 26 年法律第 64 号。以下「年金事業運営改善法」という。)附則第 14 条の規定により、国民年金保険料の納付猶予制度の対象年齢が現行の 30 歳 未満から 50 歳未満に拡大されることに伴い、対象者の要件となる所得の上限 額や申請手続等を定めるもの。 ○ 政令案及び省令案においては、現行の若年者納付猶予制度(20 歳以上 30 歳 未満を対象)と同様の措置を、拡大後の納付猶予制度(30 歳以上 50 歳未満を 対象。以下「本制度」という。)について行うこととする。 2.政令の改正内容 ○ 市町村の法定受託事務として、本制度の申請の受理及びその申請に係る事 実についての審査に関する事務を加えることとする。 ○ 事務処理誤りがあった場合に救済対象となる国民年金法(昭和 34 年法律第 141 号)附則第9条の4の7第1項第1号の手続に、本制度の申請を加えるこ ととする。 ○ 本制度の対象者の要件となる所得の上限額を、 「扶養親族等の数に一を加え た数を三十五万円に乗じて得た額に二十二万円を加算した額」とする。 ○ 本制度の対象者に係る所得基準の「所得の範囲」について、 「市町村民税に ついての地方税法等の規定による非課税所得以外の所得」とする。 ○ 本制度の対象者に係る所得基準の「所得の額の計算方法」について、 「所得 が生じた年の翌年の四月一日の属する年度分の市町村民税の控除前の総所得 金額等の合計額」とする。 ○ その他、所要の規定の整備を行うこととする。 1 3.省令の改正内容 ○ 国民年金原簿の記載事項に、本制度により納付することを要しないものと された保険料に関する事項を規定することとする。 ○ 年金事業運営改善法附則第 14 条第1項第1号に規定する厚生労働省令で定 める月(本制度の対象者の要件として前々年の所得を見る場合の最終月)を、 6月とする。 ○ 本制度の申請は、国民年金保険料の納付の猶予を受けようとする期間に係 る年度ごとに、下記①の事項を記載した申請書に下記②の書類を添えて提出 することによって行わなければならないものとする。 -記- <①> ・ 申請者の氏名、生年月日、住所及び基礎年金番号 ・ 保険料の免除の特例を受けようとする期間と当該期間における申請者の 配偶者の氏名 ・ 申請者又は申請者の配偶者(以下「申請者等」という。)が本制度の対象 者であることを明らかにすることができる所得の状況等の事実 <②> ・ 国民年金手帳 ・ 申請者の配偶者の有無を明らかにする書類又は当該有無に関する申立書 ・ 国民年金保険料の納付の猶予を受けようとする期間の属する年の前年の 所得(以下「当該所得」という。)が 57 万円を超えない申請者等にあっ ては、所得の状況を明らかにすることができる書類 ・ 当該所得が 57 万円を超える申請者等にあっては、当該所得の額並びに扶 養親族等の有無及び数についての市町村長の証明書/申請者等が年金事 業運営改善法附則第 14 条第1項第3号(国民年金保険料を納付すること が著しく困難である場合)に該当するときは、当該事実を明らかにする ことができる書類 ○ 年金事業運営改善法附則第 15 条第1項に規定する厚生労働省令で定める者 (納付猶予要件該当被保険者等)を、年金事業運営改善法附則第 14 条第1項 2 第1号(※1)又は第2号(国民年金法第 90 条第1項第2号に係る部分を除 く。) (※2)のいずれかに該当することを厚生労働大臣が確認した者(配偶者 がある場合の当該配偶者についても同様)とする。 (※1)前年の所得が、本制度の対象者の要件となる所得の上限額(上記政令案で規定) 以下であるとき。 (※2)地方税法(昭和 25 年法律第 226 号)に定める障害者又は寡婦であって、前年の 所得が一定額(125 万円)以下であるとき。 ○ 納付猶予要件該当被保険者等が、納付猶予申請を指定全額免除申請事務取 扱者に委託するときは、上記①の事項を記載した申請書に、上記②の書類を 添えて提出しなければならないものとする。 ○ 年金事業運営改善法附則第 14 条第1項第3号に規定する厚生労働省令で定 める事由を、 ・ 保険料を納付することを要しないものとする期間の属する年又はその前 年における震災、風水害、火災等により、住宅、家財等の財産につき被害 金額が、その価格のおおむね2分の1以上である損害を受けたとき ・ 保険料を納付することを要しないものとする期間の属する年又はその前 年において、失業により保険料を納付することが困難と認められるとき とする。 ○ 本制度の申請の取消しの申請は、申請者の氏名、生年月日及び住所並びに 基礎年金番号を記載した申請書を提出することによって行わなければならな いものとする。 ○ その他、所要の規定の整備を行うこととする。 4.根拠条文 ・ 国民年金法第3条第3項、第 14 条、第 110 条及び附則第9条の4の7第1 項第1号 ・ 年金事業運営改善法附則第 14 条第1項第1号及び第3号、第3項、第6項 から第9項まで並びに第 15 条第1項、第3項、第4項及び同項において適 用する国民年金法第 109 条の2第8項 ・ 独立行政法人福祉医療機構法(平成 14 年法律第 166 号)附則第5条の2第 3 3項 ・ 競争の導入による公共サービスの改革に関する法律(平成 18 年法律第 51 号) 第 33 条第1項第3号 5.施行期日 平成 28 年7月1日(金) 4
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