『変化と時の流れの中で』

視
点
『変化と時の流れの中で』
株式会社 ライトオン 代表取締役社長
横内 達治
弊社は、主力業態である「ライトオン」を中心に、ジーンズを中心としたカジュ
アル衣料の小売店を営んでいます。茨城県への初出店は1985年4月で、つくば市
に県内1号店をオープンしました。1980年4月の創業以来、およそ36年という月
日にわたり、多くのお客様のご愛顧を頂いています。現在ではつくば市に本部を
置き、全国に500を超える店舗を出店しています。
その間、商売をめぐる環境の変化は多岐多様であり、その変化への対応なくし
ては、企業として成長することはできず、まさしく商売は生き物であることを実
感しています。
環境の変化といっても、「出店立地の変化」や「販売ラインの変化」、「需要の変
化」、「消費に対する意識の変化」
、「雇用環境の変化」等、あげていけばきりがあ
りません。
「出店立地の変化」においては、2000年頃まで当社の出店形態は、ロードサイド
での出店が主となっていました。大店立地法の施行に伴い、大型商業施設が各地
に多く開設されることになり、弊社も、これら施設への出店にシフトしてきまし
た。今では90%弱が商業施設への出店となっています。
次に、
「販売ラインの変化」については、近年ではインターネットの普及に伴う、
Eコマース(EC)の伸長があげられます。経済産業省による電子商取引に関する
市場調査の結果によれば、2014年の日本国内の消費者向け電子商取引の市場規模
は12.8兆円まで拡大し、2010年対比で164%伸びております。弊社でも自社ECサ
イトの開設に加え、他社ECサイトへの出店を徐々に広げており、今後の伸長に期
待しているところです。
また、
「需要の変化」に関しては、インバウンド消費の広がりが一事例として挙
げられます。日本への外国人旅行客の増加が今後も見込める傾向にありますが、
お買い求めしやすいように言葉への対応や、免税措置への対応等、きめ細やかな
対応が必要とされてきます。
さらに、「消費に対する意識の変化」としては、特にここ最近、お客様の目は一
層厳しいものとなってきていると感じています。ニーズにお応えする商品の開発
や、その商品の魅力をいかにお伝えするかは不断のテーマであり、ますますその
大切さを実感しています。
そして、「雇用環境」については、人材の確保ということが大きな課題となって
きています。人材不足の中、報酬面のみならず、いかに働きやすい環境・働いて
楽しい環境を作っていくかが非常に大切なことであり、様々な対応が必要とされ
ています。
このように、小売りの現場は常に変化の連続です。そして、「変化に敏になり、すぐ
に対応していく」、そういったフットワークの良さが日々求められています。これから
も時代のニーズを的確に捉え、お客様に愛されるお店づくりに励んでまいります。
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