インターンシップ等、大学との連携による人材育成に関する調査

平 成 28 年 4 月 12 日 ( 火 ) 14 時 資 料 提 供
同時資料提供
お問い合わせ
・大阪府政記者会
大阪府商工労働部
・大阪経済記者クラブ
(大阪産業経済リサーチセンター)
・大阪商工記者会
商工労働総務課
経済リサーチグループ
田中
TEL: 06-6941-0351( 代 表 ) 内 線 ( 2648)
e-mail: [email protected]
URL: http://www.pref.osaka.lg.jp/aid/sangyou/
インターンシップ等、大学との連携による人材育成に関する調査
大阪府の完全失業率は年平均の推移をみる限り、東京都、神奈川県、愛知県といった他
の主要都府県より高い水準で推移しており、かつ、非正規雇用者数の拡大により男女共に
正規雇用率は減少しているなど、安定した仕事に就きたいと考えている学生や未就業者に
とってみれば、大阪のここ数年の雇用情勢は決して安心できるものではない状況です。と
り わ け 若 年 層 に 関 し て は 、 有 効 求 人 倍 率 が 高 い に も 関 わ ら ず 完 全 失 業 率 も 高 く 、 平 成 27
年 3 月 卒 業 の 府 内 に お け る 大 学 卒 業 後 の 進 路 を み る と 、 就 職 対 象 と 推 定 さ れ る 学 生 39,375
人 に 対 し 、 15.6%に あ た る 6,157 人 が 、 安 定 し た 仕 事 に 就 い て い ま せ ん 。
円 滑 な “ School to Work” (学 校 か ら 職 場 へ の 移 行 )に 資 す る 取 組 み と し て イ ン タ ー ン シ ッ
プがあります。有益なインターンシップのあり方を模索しようというのが本調査のねらい
であり、調査結果を『インターンシップ等、大学との連携による人材育成に関する調査』
( 資 料 №149) と し て と り ま と め ま し た 。
○ 調査結果のポイント
1.製 造 業 へ の ア ン ケ ー ト 調 査 結 果
◆ 大 学 生 を 対 象 と し た イ ン タ ー ン シ ッ プ 実 施 企 業 は 2 割 に も 満 た ず 、未 実 施 企 業 の 多 く
が 「 受 け 入 れ 態 勢 が 整 っ て い な い 」「 受 け 入 れ る た め の 人 員 が 不 足 」 と 回 答
2.サ ー ビ ス 業 へ の ア ン ケ ー ト 調 査 結 果
◆ サ ー ビ ス 業 で 予 定 し た 人 数 を 全 て 採 用 で き た の は 2 割 前 後 に と ど ま り 、優 秀 な 人 材 の
確保を重視している企業が多いにも関わらずそれがなかなか実践できていない
◆実施企業は大学卒正社員採用達成状況について満足度が高く、正社員確保のために
「 休 暇 取 得 の 奨 励 」「 子 育 て ・ 共 働 き 支 援 」 を よ り 積 極 的 に 行 っ て い る
◆ 正 社 員 確 保 の た め の 施 策 の う ち「 時 間 外 勤 務 の 抑 制 」
「 経 営 理 念・長 期 計 画 の 明 示 ・
浸 透 」「 勤 務 形 態 の 多 様 化 」 に 関 し て 、 い ず れ も 採 用 満 足 企 業 が 有 意 に 多 い
3.あ る べ き ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ の 方 向
◆ 「 地 域 で 人 材 を 育 て る と い う 意 識 」「 自 主 的 に 、 能 動 的 に 社 会 を 学 ぶ 意 識 」 の 醸 成 が
肝 要 で あ り 、 企 業 ・学 生 ・大 学 の そ れ ぞ れ が 「 地 域 」 を 意 識 し 、 地 域 の 人 材 を 各 当 事 者
が主体性を持って底上げしていく意識醸成が必要。そのためには「産業界の強い
コ ミ ッ ト メ ン ト 」 と 「 コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 存 在 」「 学 生 の 主 体 性 」 が 不 可 欠
-1-
○調査結果の概要
1.製 造 業 へ の ア ン ケ ー ト 調 査 結 果
◆大学生を対象としたインターンシップ実施企業は 2 割にも満たず、未実施企業の
多 く が 「 受 け 入 れ 態 勢 が 整 っ て い な い 」「 受 け 入 れ る た め の 人 員 が 不 足 」 と 回 答
図表1
インターンシップ実施有無
図表 2
実 施 し て い な い 理 由 (複 数 回 答 )
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
80.0%
1. 受け入れ体制が整っていない
2. 受け入れるための人員が不足
39
3. 必要性を感じない
4. 受け入れても採用につながらない
5. プログラムの作成が困難
6. 日程が合わない
159
7. 余裕がない
8. 予算上の理由
9. 大学との接点がない
実施したことがある
10. その他
実施したことはない
2.サ ー ビ ス 業 へ の ア ン ケ ー ト 調 査 結 果
中◆
小サ
企ー
業ビ
のス
現業
地で
子予
会定
社し
でた
は人
、数
本を
社全
かてら採現用地で法き人たへののは権2
限割
委前
譲後
やに
経と
営ど
者ま
層り
へ、
の優
現秀
地な
人人
材材
との
確
の保
登を
用重
な視
どし
経て
営い
現る
地企
化業
にが
取多
組い
むに
企も
業関
がわ
多ら
くず
、そ
それ
のが
傾な
向か
はな
生か
産実
や践
調で
達き
目て
的い
よな
りい
も、現地
図表 5
大 卒 正 社 員 採 用 達 成 状 況 (新 卒 )
図表 6
大 卒 正 社 員 採 用 達 成 状 況 (中 途 )
29
38
63
88
36
8
図表 7
48
12
予定した人数を全て採用できた
採用はしたが予定数に満たなかった
予定した人数を全て採用できた
採用はしたが予定数に満たなかった
募集したが、採用できなかった
募集をしなかった
募集したが、採用できなかった
募集をしなかった
戦略策定に際しての重視度合い
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
価格による競争優位確立
技術・ノウハウによる競争優位確立
品質による競争優位確立
スピードによる競争優位確立
ビジネスシステムの構築による競争優位確立
既存自社商品・サービス等の市場シェア拡大
既存自社商品・サービス等による新市場開拓
新商品・新サービスの開発
収益の向上
財務健全性の向上
売上高や総資産等、規模の拡大
キャッシュ・フロー(利益と内部留保)内での設備投資
顧客層の絞り込みや拡大
貴社の所属する産業の成長率
製商品・サービス提供地域の絞り込みや拡大
優秀な人材の確保
社内の人材育成
かなり軽視
やや軽視
どちらでもない
-2-
やや重視
かなり重視
90%
100%
◆ イ ン タ ー ン シ ッ プ 実 施 企 業 は 大 学 卒 正 社 員 採 用 達 成 状 況 に つ い て 満 足 度 が 高 く 、正 社
員 確 保 の た め に 「 休 暇 取 得 の 奨 励 」「 子 育 て ・ 共 働 き 支 援 」 を よ り 積 極 的 に 行 っ て い る
図 表 10
インターンシップ実施有無別
新卒採用達成状況
0%
10%
20%
実施したことがある(n=36)
30%
40%
50%
60%
16
実施したことはない(n=119)
13
70%
80%
12
23
7
90%
1
7
76
予定した人数を全て採用できた
採用はしたが予定数に満たなかった
募集したが、採用できなかった
募集をしなかった
図 表 11
100%
インターンシップ実施有無別
図 表 12
休暇取得の奨励
0%
インターンシップ実施有無別
子育て・共働き支援
10%
20%
30%
実施したことがある(n=36)
40%
50%
60%
70%
80%
26
90%
107
0%
10%
20%
30%
実施したことがある(n=36)
10
実施したことはない(n=123)
該当なし
100%
16
40%
50%
60%
70%
80%
26
90%
10
実施したことはない(n=123)
108
該当
100%
該当なし
15
該当
◆ 正 社 員 確 保 の た め の 施 策 の う ち 「 時 間 外 勤 務 の 抑 制 」「 経 営 理 念 ・ 長 期 計 画 の 明 示 ・
浸 透 」「 勤 務 形 態 の 多 様 化 」 に 関 し て 、 い ず れ も 採 用 満 足 企 業 が 有 意 に 多 い
図 表 13
新卒採用満足度別
図 表 14
時間外勤務抑制が正社員確保施策
0%
10%
20%
30%
予定通り採用できた(n=29)
40%
60%
70%
理 念・長 期 計 画 明 示・浸 透 が 正 社 員 確 保 施 策
80%
90% 100%
10%
予定通り採用できた(n=29)
112
該当なし
0%
11
18
予定通り採用できなかった/採用しなかった(n=132)
図 表 15
50%
新卒採用満足度別
20
10%
予定通り採用できなかった/採用しなかった(n=132)
30%
予定通り採用できた(n=29)
40%
50%
120
該当なし
70%
80%
90% 100%
7
22
予定通り採用できなかった/採用しなかった(n=132)
60%
12
該当
-3-
40%
該当
50%
60%
70%
80%
90% 100%
13
102
該当なし
該当
20%
30%
16
新卒採用満足度別勤務形態の多様化が正社員確保施策
0%
20%
30
3.あ る べ き ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ の 方 向
円 滑 な “ School to Work” に 資 す る 取 組 み と し て イ ン タ ー ン シ ッ プ が あ る 。 有 益 な イ ン
タ ー ン シ ッ プ の あ り 方 を 模 索 す る う え で「 地 域 で 人 材 を 育 て る と い う 意 識 」
「 自 主 的 に 、能
動 的 に 社 会 を 学 ぶ 意 識 」 の 醸 成 が 肝 要 で あ り 、 企 業 ・学 生 ・大 学 の そ れ ぞ れ が 「 地 域 」 を 意
識し、地域の人材を各当事者が主体性を持って底上げしていく意識醸成が必要となる。そ
の た め に は「 産 業 界 の 強 い コ ミ ッ ト メ ン ト 」と「 コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 存 在 」
「学生の主体性」
が 不 可 欠 で あ り 、 企 業 ・学 生 ・大 学 の そ れ ぞ れ が 「 地 域 」 を 意 識 し 、 地 域 の 人 材 を 各 当 事 者
が主体性を持って底上げしていく意識が必要である。そしてその意識醸成を促進する有力
な 「 社 会 シ ス テ ム ツ ー ル 」 と し て PBL 等 に 代 表 さ れ る ア ク テ ィ ブ ラ ー ニ ン グ が あ り 、 地 域
での普及が望まれる。
○報告書の閲覧等
報 告 書 冊 子( 資 料 №149)は 、大 阪 府 府 政 情 報 セ ン タ ー に お い て 閲 覧 、ま た は ご 購 入( 一
冊 140 円 ) い た だ け ま す 。
【大阪府府政情報センター】
大阪市中央区大手前2丁目 大阪府庁本館1階
URL
TEL
06-6944-8371
http://www.pref.osaka.lg.jp/johokokai/jigyo3/kankobutu.html
なお、この報告書は、当センターが実施した他の調査結果とともに当センターのウェ
ブ サ イ ト ( http://www.pref.osaka.lg.jp/aid/sangyou/) に て ご 覧 い た だ け ま す 。
-4-