作 成 年 月 日 平成 28 年4月 11 日 作 成 部 局 健康福祉部生活衛生課 「民泊サービス」における迷惑行為の防止等に関する指導要領の制定 1 趣 旨 住宅(戸建住宅、共同住宅等)の全部又は一部を活用して宿泊サービスを 提供するいわゆる「民泊サービス」については、宿泊者の安全性の確保、近 隣住民とのトラブル防止などが適切に図られるようルールづくりが求められ ている。 一方で、 「民泊サービス」を反復継続して対価を得て行う場合、旅館業法に 基づく許可が必要であるにもかかわらず、許可を得ずに実施されるものが広 がっており、これに早急に対応することが求められている。 このような状況を踏まえ、旅館業法で定める「簡易宿所」の枠組みを活用 し、法に基づく許可取得を促進させるため、旅館業法施行令の一部改正が行 われ、4月1日から施行された。 しかしながら、この施行令改正は、騒音や廃棄物の処理方法など近隣住民 に対する迷惑行為を防止する措置への対応となっておらず、これについては、 国において、中期的な課題として引き続き検討がなされることとなっている。 このため、兵庫県では、今回の改正で緩和された面積要件により許可申請 を行う者への対応として、 「民泊サービス」を行う者が講ずべき措置等を定め る指導要領を策定し、宿泊者が周辺住民に迷惑をかける行為の防止を図る。 なお、本指導要領については、今後の国の検討結果を踏まえ見直すことと する。 2 要領概要(別紙) 3 参考:旅館業法施行令の改正内容 旅館業法施行令における簡易宿所営業の客室必要面積(現行:33 ㎡以上) について、10 人未満を対象とする場合、3.3 ㎡/人以上とする規定を追加 <問い合わせ先> 健康福祉部健康局生活衛生課環境衛生班 ℡078-362-9131 「民泊サービス」における迷惑行為の防止等に関する指導要領(概要) 1 目 的 「民泊サービス」を行う者が講ずべき措置等を定めることにより、「民泊サービス」 の用に供される施設に宿泊する者(以下「宿泊者」という。)が当該施設の周辺の地域 の住民(以下「周辺住民」という。)に迷惑をかける行為の防止を図ることを目的とす る。 2 定義等 (1)定 義 「民泊サービス」とは、住宅の全部又は一部を活用して宿泊サービスを提供するも のをいう。 (2)適用対象 この要領は、「民泊サービス」を行う者のうち、平成 28 年4月1日に改正された 旅館業法施行令第1条第3項に規定する簡易宿所営業の構造設備基準の「宿泊者の 数を十人未満とする場合の客室の延床面積基準」の適用を受けて、同法第3条第1 項の許可を受け、同法第2条第4項に規定する簡易宿所営業を行う者を対象とする。 3 「民泊サービス」を実施する者の責務 「民泊サービス」を行う者が、次に掲げる措置を講ずるよう指導する。 (1)宿泊者が遵守すべき次に掲げる事項を、当該「民泊サービス」の用に供する施設 の見やすい場所に掲示する等の方法により、宿泊者に周知すること。 ア 宿泊者が大声又は騒音を発することその他周辺住民に迷惑をかける行為の防止 に関すること。 イ 適正な廃棄物の処理の方法に関すること。 ウ 防火に関すること。 エ 火災等の緊急に対処すべき事態が発生した場合におけるその対処に関するこ と。 オ 衛生管理に関すること。 (2)「民泊サービス」を行う施設若しくはその周辺の地域を定期的に巡回する等の方 法により、他人に迷惑をかける行為を行い、又は行うおそれのある宿泊者の有無を 確認すること。 (3) (2)に掲げる宿泊者がいる場合においては、当該宿泊者に対し、 (2)に掲げる 行為を中止し、又は行わないよう求めること。 (4)「民泊サービス」を行うに際して苦情を受け付ける窓口を設置し、当該苦情に対 し、適切に対応すること。 4 迷惑行為の防止等を図るための措置 (1)周辺住民への説明 「民泊サービス」を行おうとする者が、あらかじめ、マンションの管理組合又は 自治会に対する説明会の開催その他の方法により、当該「民泊サービス」の用に供 しようとする施設の周辺住民に対して次に掲げる事項を周知するため必要な措置を 講ずるよう指導する。この場合において、当該施設が「民泊サービス」を行おうと する者の所有でないときは、当該施設の所有者に対して当該事項を通知するよう指 導する。 ア 「民泊サービス」を行おうとする者の氏名又は名称、住所又は所在地並びに電 話番号 イ 「民泊サービス」の用に供しようとする施設の所在地 ウ 3(1)及び(2)の規定により講ずる措置の方法及び当該措置の内容 エ 3(4)の規定により設置する苦情を受け付ける窓口の電話番号及びその他の 連絡先 (2) 「民泊サービス」を行おうとする者は、 (1)の措置を講じた後、 (1)に掲げる事 項及び「民泊サービス」に供する施設が共同住宅の場合であって、管理組合が存在 するときは、その規約の写しを提出なければならない。 5 施行期日等 (1)施行期日 この要領は、平成 28 年5月1日から施行する。 (2)経過措置 この要領の施行の際、現に「民泊サービス」を行っている者については、「民泊サ ービス」を行おうとしているものとみなして、4の規定を適用する。この場合にお いて、4(1)中「あらかじめ」とあるのは「速やかに」とする。 (3)その他 この要領は、県健康福祉事務所が対象となる「民泊サービス」を行う者に対して 指導を行う際に参考にするものとする。
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