アグリビジネス経営基盤強化整備事業実施要領 (趣旨) 第1 この要領は,宮城の将来ビジョンに掲げる「競争力ある農林水産業への転換」を早期に実 現するため,県内の農業法人等が行う,生産・流通・販売・加工等に関わる新たなビジネスの 創出や起業化を図る事業計画を知事が認定し,当該事業計画を総合的に支援することにより, 企業的経営感覚を有するアグリビジネス経営体の創出,育成を図るとともに,農業生産額の増 大と雇用創出につながる産業としての本県農業の推進を図るため,アグリビジネス経営基盤強 化整備事業(以下「本事業」という。)の実施に関し必要な事項を定めるものとする。 (定義) 第2 この要領において知事が認定する事業計画を「アグリビジネス経営革新計画」 (以下「経営 革新計画」という。)という。 2 経営革新計画とは,宮城県内に本店を有する株式会社,有限会社,合名会社,合資会社,合 同会社,農事組合法人(以下「農業法人等」という。)が,農業生産とこれらに関わる流通・ 販売・加工等に新たに取り組むことにより,宮城の将来ビジョンの目標値である年間販売金額 1 億円以上を達成するための計画をいう。 3 この要領において農業法人等の定義は別表1のとおりとする。 (事業の内容) 第3 本事業の事業種目,その内容,事業実施主体,採択要件等は,別表2のとおりとする。 (申請) 第4 本事業に基づく経営革新計画の認定を希望する事業実施主体(以下「申請者」という。)は, 別記様式第1号により知事に申請を行うものとする。 2 前項の規定による申請の提出期限は,知事が別に定めるものとする。 (事業審査会の設置) 第5 知事は,経営革新計画の審査にあたって,外部専門家や有識者からなるアグリビジネス経 営基盤強化整備事業審査会(以下「審査会」という。)を設置するものとし,その設置に関し ては別に定める。 (審査) 第6 知事は,第4の申請を受理したときは,速やかに内容を調査し,その審査を審査会に依頼 するものとする。 2 審査会は,前項の規定により依頼を受けた場合は,次に掲げる事項について審査し,その結 果を知事に報告するものとする。 (1) 事業内容,目標の妥当性及び実現可能性 (2) 事業の新規性及び成長性 (3) 資金計画の妥当性 (4) 売上計画及び収支計画の妥当性 (5) その他必要と認められる事項 3 審査会の開催にあたっては,事前に審査会に附す経営革新計画を決定するための予備審査を 実施することができる。 (認定) 第7 知事は,第4の規定により申請があった場合は,第6第2項の規定による審査結果に基づ き,認定するときは認定書を申請者に交付し,認定しないときはその旨を申請者に通知するも のとする。 (支援施策等) 第8 第7の規定により知事の認定を受けた事業実施主体(以下「認定事業実施主体」という。) は,アグリビジネス経営基盤強化整備事業費補助金の交付を受けることができるものとする。 (事業の着手) 第9 事業の着手(施設・機械等の入札公告・入札通知を含む。)は,原則として,当該事業に係 る補助金の交付決定後に行うものとする。ただし,事業の効果的な実施を図る上でやむを得な い事情により,補助金の交付決定前に着手する場合には,認定事業実施主体は,あらかじめ知 事の適正な指示を受けるとともに,その理由を明記した補助金交付決定前着手届を知事に提出 するものとし,その様式は別記様式第 2 号によるものとする。 2 前項の場合,認定事業実施主体は,当該事業の内容が的確となり,かつ,補助金の交付が確 実となってから着手するものとする。また,当該補助金交付決定の通知までのあらゆる損失等 は自らが負担することを了知の上で行うものとする。 3 認定事業実施主体は,補助金の交付決定前に事業に着手した場合には,補助金交付申請書に 着手年月日を記入するものとする。 (事業の指導推進) 第10 県は,事業の円滑かつ適正な推進を図るため,指導推進体制を整備し,事業実施主体等 との間に緊密な連携を図りながら,他の計画,事業との整合性及び関連に配慮するとともに, 必要な指導及び助言を行うものとする。 2 地方振興事務所は,農業改良普及センター等関係地方機関及び関係農業団体との緊密な連携 の下に,事業の円滑かつ適正な推進に努めるものとする。 (事業計画の変更等) 第11 認定事業実施主体は,認定を受けた経営革新計画の内容を変更する場合においては,別 記様式第3号により知事の承認を受けるものとする。ただし,変更が軽微なものであって,経 営革新計画全体に著しい変更を及ぼさない場合は,この限りでない。 2 認定事業実施主体は,経営革新計画を中止し,又は廃止する場合においては,別記様式第4 号により知事の承認を受けるものとする。 3 知事は,第7の規定により認定を受けた経営革新計画に虚偽の記載があった場合又は当該認 定を受けた経営革新計画に従って事業が行われていないと認めるときは,その認定を取り消す ことができる。 (報告及び調査) 第12 認定事業実施主体は,11月30日現在の経営革新計画の実施状況を,翌月20日まで に,別記様式第5号により知事に報告するものとする。 2 前項の報告は,事業実施後5年間とする。ただし,経営革新計画の目標を達成していない場 合は,継続して報告を求めることができるものとする。 3 知事は,第1項の報告を受け経営革新計画に遅れや問題が生じていると認めるときは,アド バイザーを派遣するなど,当該認定事業実施主体に対し助言等を行うことができるものとする。 4 知事は,事業実施後3年目の第1項の報告を受けた場合,経営革新計画の効果的な実施に向 け,関係機関等の支援を活用し,外部専門家による助言・指導等を行うものとする。 5 知事は,特に必要と認めた場合には,認定事業実施主体に対して,実施状況等を明らかにす るために,関係帳簿その他必要な書類の調査を行うことができるものとする。 (書類の提出経由) 第13 この要領により知事に提出する書類は,事業を所轄する地方振興事務所を経由するもの とし,地方振興事務所長は,必要に応じて写しを取り保管するものとする。 2 事業実施箇所が複数の圏域にまたがる場合は,その主たる事業実施箇所を所轄する地方振興 事務所を経由するものとする。 (その他) 第14 この要領に定めるもののほか,この事業の実施について必要な事項については,別に定 める。 附 則 この要領は,平成22年4月1日から施行する。 附 則 この改正は,平成27年4月20日から施行する。 附 則 1 この改正は,平成28年4月14日から施行し,平成28年度予算に係る事業に適用する。 2 この要領は,次年度以降の各年度において,当該事業に係る予算が成立した場合に,当該事 業にも適用するものとする。 別表1(第2第3項関係) 「農業法人等」の定義 区 分 設 立 根 拠 法 等 株式会社(会社法) 有限会社(会社法・会社法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律) 農 会社法人 合名会社(会社法) 業 合資会社(会社法) 法 合同会社(会社法) 人 農事組合法人 農業に係る共同利用施設の設置又は農作業の共 組合法人 同化に関する事業を行う法人(1号法人) (農業協同組合法 72 条 8) 農業経営を行う法人(2号法人) (参考:農業関連法人に関する解説) 農 業 法 人:事業として農業を営む法人の総称。農業に併せ農作業の請負や農産加工な ど農業に付随する事業も併せて行う法人も含む。 農事組合法人:農業協同組合法第 72 条の 8 に規定される組合型の法人。農業生産活動の共 同化により,組合員の共同利益を増進することを目的とした法人。 ・1号法人:機械・施設等を共同利用するために設立した法人。(農業生産 法人の要件を満たさなくてもよい。 ) ・2号法人:農業経営を行う法人。 農業生産法人:農地法上で規定された名称。農業法人のうち農地を利用する(所有権,賃 借権等の使用収益する権利を取得)ことができる法人。 (農地法2条7項) 別表2(第3関係) 事業名 アグリビ ジネス経 営基盤強 化整備事 業 アグリビジネス経営 革新計画の内容 宮城の将来ビジョン に掲げる「競争力ある 農林水産業への転換」 を早期に実現するた め,農業生産・流通・ 販売・加工等に関わる ビジネスの創出や拡 大,起業化を図るため のアグリビジネスプラ ンにより,農林産物等 の生産と販売体制を強 化し,農業生産額の増 大と新たな雇用創出を 図るもの。 事 業 内 容 事業実施主体 採 択 要 件 アグリビジネス経営革新計画の達成に必要 な機械や施設等の取得又は整備 県内に本店を有する農 以下の要件をすべて満たしたアグリビジネス経営革新 業法人(株式会社,有限 計画を策定し,知事の認定を受けること。 会社,合名会社,合資会 ・ 農産物の加工等による高付加価値化を図 社,合同会社及び農事組 1 事業導入年の過去3カ年の年間販売金額(売上高)が るための設備等の整備 合法人) 1 億円未満であること。 ・ 独自の流通,販売体制を構築するための 農産物直売施設の整備 ※1 事業実施年度にお 2 事業導入後,目標年(おおむね3年後)までに年間 ・ 自ら生産した農産物を活用し,新たな食 いて設立,登記する場 販売金額(売上高)が 30,000 千円以上増加すること。 を提案・提供する地域食材供給施設(農家レ 合を含む。 ストラン等)の整備 ※2 農地を利用する場 3 事業導入後,5 年以内に年間販売金額(売上高)1 億 ・ 加工や直売,地域食材供給等の取組等に 合は農業生産法人の要 円を達成するための,具体的な経営プランを示すこと。 必要な農産物を供給するための,生産基盤 件を満たすこと。 の強化に伴う新たな機械や施設の取得又は 4 目標年(おおむね 3 年後)までに,新規雇用が 1 人 整備 以上かつ延べ従事日数 200 日以上増加すること。 ・ その他アグリビジネス経営革新計画達成 のために必要と認められた機械や施設等の 5 事業対象となる事業投資額(総事業費)が 10,000 千 取得又は整備 円以上であること。 ※1 土地の取得,汎用性の高い機械等の取 得,中古機械等の取得,消耗品の取得は 除く。 ※2 機械を導入する場合は, 「宮城県特定高 性能機械導入計画」に基づき導入するも のとする。 ※3 施設の導入については「施設園芸の省 エネルギー対策の推進について」 (昭和 54 年 6 月 15 日付け 54 食流第 3240 号農林水 産省経済局長,構造改善局長,農蚕園芸 局長,食品流通局長通知)に準ずるもの とする。 農産物の加工等の施設整備や地域食材供給施設を行う 場合は,次の要件も満たすこと。 使用する原材料は 2/3 以上が県内産であること。 新たな販売体制を構築するための農産物直売施設の整 備を行う場合は,次の要件も満たすこと。 販売する農産物のうち自家生産割合が1割以上,県内 産割合が7割以上であること。
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