固定資産評価基礎資料作成ほか業務 特記仕様書 多 可 町

固定資産評価基礎資料作成ほか業務
特記仕様書
多 可 町
第1章
総
則
(趣旨)
第1条 本仕様書は、委託者多可町(以下「甲」という。
)が受託者(以下「乙」という。
)に
委託して行う固定資産評価基礎資料作成ほか業務(以下「業務」という。
)の内容、方法につ
いて定めるものとする。
(業務目的)
第2条 本業務は、多可町内の固定資産税の課税客体の現況を的確に把握し、効果的な調査を
行うことにより、固定資産課税の適正化・均衡化及び公平化を図るため、評価の基礎資料と
なる航空写真撮影及び写真地図の作成を行う。
また、固定資産課税業務の現状を把握し、省力化、効率化のための提案及び今後実施すべ
き事業の提案を行う。
併せて、土地、地図情報の高度利用を目的とし、全庁的な情報活用及びシステム運用に関
する提案を行う。
(準拠する法令等)
第3条 本業務の実施に際しては、業務委託契約書及び本仕様書によるほか、次の関係法令及
び諸規則等に基づいて行うものとする。
(1) 地方税法
(2) 固定資産評価基準(総務省告示第158号)
(3) 不動産の鑑定評価に関する法律
(4) 航空法
(5) 測量法
(6) 多可町公共測量作業規程及び作業規程の準則
(7) 多可町条例、規則等
(8) その他関係する法令及び規定等
(疑義等)
第4条 本仕様書に明示のない事項及び疑義が生じた場合には、甲乙協議のうえ、乙は甲の指
示に従い業務を遂行しなければならない。
(業務計画)
第5条 本業務において、乙は、作業着手までに業務計画書を作成し、甲の承認を得なければ
ならない。また、これを変更する場合は甲と協議を行うものとする。
2 業務計画書には、次の各号に掲げる事項を記入しなければならない。
(1)業務内容
(2)業務方法
(3)工程表
(4)人員配置
(5)情報セキュリティ管理体制
(6)品質管理体制
3 本業務実施にあたり次の書類を提出し、甲の承認を得るものとする。
(1)業務着手届
1
(2)主任技術者及び現場代理人届
(3)業務計画書
(4)ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム:ISO27001)、Pマーク(JISQ15001)の認
証登録証書
(5)ISO9001(品質管理システム)の認証登録証書
(6)その他甲が提出を求める書類
(書類の手続き)
第6条 本業務において必要な書類の手続き及び資料収集は、乙が代行しなければならない。
(主任技術者等)
第7条 乙が選任する主任技術者は、固定資産税に係る撮影業務の実務経験を有する実務精通
者とする。
2 現場代理人は、固定資産評価の実務経験を有するものとし、主任技術者を補佐し現場の業
務管理を行うものとする。
3 乙は、評価の適正・公正化を期するべく、主任技術者又は現場代理人に空間情報総括監理
技術者を配置し、打合せ等に出席させるものとする。なお、業務地制に配置される空間情報
総括監理技術者や航空法に定める撮影に係る資格を保有する担当者は雇用関係にある者に限
り、提携企業や顧問契約等による配置は一切認めない。
(工程管理)
第8条 乙は、後続作業に支障をきたすことがないように各工程の中間及び終了時に所要の社
内検査を行うものとし、その実施方法及び結果について甲に報告するものとする。
2 甲乙間において会議、打ち合わせを行う際には、主任技術者が必ず出席し、専門職業家と
しての意見を述べなければならない。
3 乙は、各作業工程において甲と協議を行った事項について議事録にまとめたうえで、遅滞
なく甲に提出し、その確認を受けるものとする。なお、議事録の提出期限は、原則として会
議等から 7 日以内(閉庁日は含まない)とする。
4 業務遂行中にあっては、甲は乙に対して進捗状況等の報告を求めることができるものとす
る。
(情報セキュリティ管理)
第9条 本業務の遂行にあたり、適切な情報セキュリティ管理体制を構築し、常に情報資産の
安全性を確保するものとする。
(品質管理)
第 10 条 乙は、本業務の品質を確保するために、品質管理体制を維持確立し、業務品質の向上
に努めるものとする。
2 乙は、
本業務の成果品を作成する場合には、
その品質に関する検査を実施するものとする。
なお、甲が求める場合には、検査内容及び検査結果についての記録の写しを提出するものと
する。
(権利義務の譲渡等)
第 11 条 乙は、この契約から生じる一切の権利義務を第三者に譲渡してはならない。
2
(再委託の禁止又は制限)
第 12 条 乙は、本業務の全部又は一部を甲の承諾を得ずして第三者に委託してはならない。
2 あらかじめ甲の承諾を得た場合は、この限りでない。
(貸与品)
第 13 条 甲は、業務に必要と認められる資料を乙に貸与するものとする。
2 乙は、貸与品について、忘失、汚損、破損等のないよう、その取扱いに十分注意しなけれ
ばならない。
3 乙は、作業完了後は、貸与品を遅滞なく甲へ返却しなければならない。この場合において、
貸与品に汚損、破損、忘失等のある場合は、乙において一切の責任を負うものとする。
(秘密保持)
第 14 条 乙は、業務の遂行にあたって知り得た秘密事項について、甲の承諾や正当な理由がな
くしては、第三者に漏らしてはならない。
2 前項の規定は業務が終了し、又は解除された後においても同様に取り扱うものとする。
(紛争の防止等)
第 15 条 乙は、業務遂行のため他人の所有する土地に立ち入る場合は、あらかじめ土地所有者
に了解を得て、紛争の起こらないように留意しなければならない。また、業務遂行中に事故
等が生じた場合は、直ちに甲に報告し、その指示を受けなければならない。
(乙の責務)
第 16 条 業務遂行中に乙が第三者に与えた損害は、
乙の責任において解決しなければならない。
2 業務において必要な手続き及び甲が貸与する以外の資料収集は、乙が行うものとする。
3 乙は、業務に関して知り得た事項を漏らし、または作成した資料を他に利用してはならな
い。
(成果品の帰属)
第 17 条 業務に係る成果は全て甲に帰属し、乙は、これを甲の許可なく第三者へ公表、貸与を
してはならない。ただし、乙が作成したシステムプログラム及びデータベースについては、
適用外とする。
(履行期限)
第 18 条 本業務の履行期限は、委託契約締結日の翌日より、平成29年3月31日までとする
が、甲の要求する成果品については、各工程完了後速やかに提出するものとする。
(検査)
第 19 条 業務完了後、検査を受け、必要がある場合は速やかに修正を行い再検査を受けるもの
とする。また、納品後であっても乙に帰すべき事由による過ちが発見された場合には、直ち
に修正を行うものとする。
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第2章 業務概要
(業務基本方針)
第 20 条 本業務の遂行にあたっては、第2条「業務目的」を念頭に、次の基本方針を定める
(1) 評価基礎資料の作成において、航空写真撮影及びオルソデータ作成の品質確保等に向
けた適切な取り組みについて提案する。
(2) その他、現状の業務課題に即した前項の成果を活用した評価基礎資料作成や、その成
果を有効活用した業務を提案する。
(3)システムに関するコンサルティングを通じて、
システム統廃合など効率化を提案する。
(業務実施範囲及び数量)
第 21 条 本業務の実施範囲及び数量は、概ね以下に定めるとおりとする。
(1) デジタル航空カメラ撮影(地上解像度 10cm 程度)185.19k ㎡
(2) 写真地図作成(地図情報レベル 1000)185.19k ㎡
第3章 固定資産評価基礎資料作成ほか業務
(撮影条件)
第 22 条 撮影は、下記の条件を満たす機材及び要領で行うこと。
(1) 航空機の性能
ア 必要な撮影装備をした状態で、所定の高度、コースにおいて撮影に適した安定飛行
を行えること。
イ 撮影時において、飛行姿勢、航空カメラの水平規正及び偏流修正角度のいずれにも
関係なく常に写角が完全に確保されること。
(2) 航空カメラの性能
ア 航空カメラは、デジタル航空カメラ(撮影時の平均地上解像度が約 10 ㎝相当のフル
カラー撮影が可能なデジタルカメラ)を使用するものとする。
イ 同一区域内の撮影は、原則として、同一航空カメラで行うものとする。
ウ やむを得ず他の航空カメラを使用する場合は、同一コースは同一航空カメラを使用
するものとする。
エ 航空カメラの露出時間は、飛行速度、撮像素子、フィルター、計画撮影高度等を
考慮して、適切に定めなければならない。
オ デジタル航空カメラに GNSS/IMU を搭載し、直接定位方式が実施できるものとする。
(撮影計画)
第 23 条 撮影計画では、撮影区域ごとに次の各号の条件を考慮して作成するものとする。
(1)地形等の状況により、実体空白部を生じないようにする。
(2)撮影コースは、基準点の配置を考慮する。
(3)同一コースは、直線かつ等高度で撮影する。
(4)同一コース内の隣接空中写真との重複度は 60%、隣接コースの空中写真との重複度は
30%を標準とする。ただし、地形等の状況及び用途によっては、同一コース内又は隣
接コースのどちらについても、重複度を増加させることができるものとする。
(5)撮影計画においては、撮影区域を完全にカバーするため、撮影コースの始めと終わり
4
の撮影区域外をそれぞれ最低 1 モデル以上撮影するものとする。
(6)撮影基準面は、原則として、撮影区域に対して一つを定めるが、比高の大きい区域に
あっては、数コース単位に設定することができる。
(7)撮影コース長は IMU の蓄積誤差を考慮しておおむね 15 分以内とする。
(8)固定局は、撮影対象地域内との基線距離を原則 50km 以内とし、やむを得ない場合でも
70km を超えないものとし、
GNSS/IMU 装置の位置をキネマティック解析で決定するため
の GNSS 観測を行うものとする。
(9)新たに固定局を設置する場合は、1 級基準点測量及び 3 級水準測量に準ずる測量によ
って水平位置及び標高を求めるものとする。
(10)固定局の設置位置は、上空視界の確保及びデータ取得の有無、GNSS アンテナの固定の
確保に留意するものとする。
(撮影)
第 24 条 撮影は、次のとおり行うものとする。
(1)地形等の状況に応じて撮影
撮影は、地図情報レベル 1000 に対応するものとしフルカラー画像を取得する。
(2)撮影飛行
多可町の地形を考慮してコースの設定を行い、発注者の承認を得た撮影計画に従い、
所定の撮影高度及びコースを保持するものとする。ただし同一コース上での地形の高
低差などにより、高度の補正が必要な場合は、発注者の承認を得た上で必要な処置を
とるものとする。
(3) 撮影露出
撮影の際の露出は、画像が十分に解明度を保つように留意し、適正露出を心がける
とともに、天候等の理由で適正な露出が得られないと判断される場合は、発注者より
特に指示が無い場合は、撮影を見合わせるものとする。
(4)撮影条件
航空写真撮影は、原則として、撮影に適した時期で、気象条件が良好な時、GNSS 衛
生の配置が良好な時に行うものとする。撮影時刻は、正午を中心として前後 2 時間の
時間帯に行うものとし、かつ快晴の日を撮影の条件とするが、特に発注者より指示が
あった場合はそれに従うものとする。
(再撮影)
第 25 条 撮影終了後、デジタル航空カメラ撮影画像データの点検を行い、画像データで現況
確認が明瞭にできない場合、著しい光輝部分又は暗影部分がある場合、平均地上解像度が
指示された数値と乖離している場合等、再撮影の必要がある場合は、速やかに再撮影を行
うものとする。
(標定図作成)
第 26 条 撮影完了後、国土地理院発行の 1/25,000 地形図を用いて、標定図を作成するものと
する。
(数値写真処理)
第 27 条 撮影が終了した時は、速やかに原数値写真の統合処理を行うものとする。
(1)数値写真は、歪曲収差のないものとする。
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(2)統合処理した数値写真よりサムネイル写真を作成するものとする。
(3)原数値写真の統合における対応点の同定精度は、0.2 画素以内とする。
(4)統合後に原数値写真からの劣化が生じていないこと。
(5)数値写真の色階調は、各色 8 ビット以上とする。
(6)画像ファイル形式は非圧縮形式とする。
(数値写真の点検)
第 28 条 写真処理及び数値写真の統合処理が終了したときは速やかに点検を行い、
精度管理表
等を作成し、再撮影が必要か否かを判定するものとする。点検は、次の各号について行う
ものとする。
(1)撮影高度の適否
(2)撮影コースの適否
(3)実体空白部の有無
(4)写真の傾き及び回転量の適否
(5)数値写真の統合処理の良否
(6)数値写真の画質
(7)指標及び計器の明瞭度
(標定点の設置)
第 29 条 標定点の設置は、デジタル航空カメラ撮影時における GNSS 観測結果の検証及び調整
を行うために設置するものとする。標定点の設置は、ブロック撮影時において四隅付近と
中央部分に均等に配置するものとする。
(GNSS/IMU データ取得)
第 30 条 GNSS/IMU 装置を用いた撮影を行う場合の GNSS/IMU データの取得では、
固定局の GNSS
観測データ、航空機搭載の GNSS 観測データ及び IMU 観測データを取得するものとする。
(1)固定局の GNSS 観測データ取得間隔は、30 秒以下とする。
(2)航空機搭載 GNSS 測量機の GNSS 観測データ取得間隔は、1 秒以下とする。
(3)
航空機搭載GNSS/IMUは、
撮影の前後に連続して5 分以上の観測を実施するものとする。
(GNSS/IMU の解析処理)
第 31 条 撮影が終了したときは、速やかに GNSS/IMU データの解析処理を行うものとする。解
析処理は、固定局及び航空機搭載の GNSS 測量機の観測データを用いて、キネマティック解
析を行うものとする。解析処理は、キネマティック解析及び IMU 観測データによる最適軌
跡解析を行うものとする。最適軌跡解析結果より外部標定要素を算出するものとする。
(GNSS/IMU の解析結果の点検)
第 32 条 GNSS/IMU の解析処理が終了したときには、固定局及び航空機搭載の GNSS 測量機の作
動等速やかに点検を行い、精度管理表等を作成し、再撮影が必要か否かを判定するものとす
る。点検は次の各号について行うものとする。
(1)撮影時の衛星数は 5 個以上を標準とする。
(2)撮影時の DOP 値が 3 以下であるか。
(3)GNSS 基線解析において往復差が 0.3mであるか。
(4)撮影コースにおける姿勢の標準偏差が XY で 0.005°以内、Z で 0.018°以内とする。
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(同時調整計算)
第 33 条 同時調整は、
デジタルステレオ図化機により画像同士つなぎ合わせる対応点としてパ
スポイント、タイポイント及び標定点を取得し、GNSS/IMU 解析で得られた外部評定要素と
の調整計算を行った上で、各写真の水平位置及び標高を決定するものとする。
(画像基準点測量)
第 34 条 画像基準点測量は、
同時調整計算に使用する調整点及び精度管理に使用する現地検証
点を以下のことに留意して取得するものとする。
(1)同時調整に使用する調整点は適宜ブロック及びコース数に応じて使用し、その他の点
を検証点として使用する。
(2)現地検証点は、数値地形モデル及びオルソ画像の点検に使用する。
(3)画像基準点測量は、ネットワーク型 RTK 法における単点観測法により実施するものと
する。
(数値地形モデル作成)
第 35 条 デジタルオルソ画像作成に必要となる地表面の標高である数値地形モデルを作成す
るものとする。
(1)同時調整にて得た結果を活用して、自動標高抽出技術により標高情報を取得する。
(2)標高情報の取得では、ブレークライン方も併用し取得するものとする。
(3)取得した標高情報は、グリット又は不正三角網へ変換するものとする。
(4)ステレオモデル上に表示し、著しく地方面と異なった点を修正するものとする。
(写真地図データの作成)
第 36 条 写真地図データの作成は、数値写真を標定し、数値地形モデルに基づいて、正射変換
し、写真地図データを作成するものとする。鉄道、道路等の高架部や直接部については、
ブレークライン等を活用し歪みや乱れを補正するものとする。
(成果品等整理)
第 37 条 成果品整理等は、電子データで提出するオルソ画像データファイル、位置情報ファイ
ル等の測量成果を検定証明書及び検定記録をつけ提出できるようにする。
(成果品データのコンサルティング、取扱い)
第 38 条 本業務で作成された写真地図(デジタルオルソ)は、多可町既存システムもしくは、
画像表示ビューア等により表示できるように設定するものとする。
また、本業務で得られる成果に関して必要なコンサルティングを実現性のあるものより
行うものとする。
(成果品)
第 39 条 本業務の納入成果品は、次のとおりとする。なお、電子納品物については、国土交通
省の「測量成果電子納品要領(案)
」及び「電子納品運用ガイドライン(案)
」に準じるこ
と。
(1)数値写真データ
1式
(2)外部評定要素
1式
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(3)撮影標定図
1式
(4)撮影記録及び精度管理表
1式
(5)同時調整データファイル
1式
(6)デジタルオルソ画像データ
1式
(7)位置情報ファイル
1式
(8)数値地形モデル
1式
(9)各精度管理表
1式
(10)成果品に係るもの
1式
(11)その他甲が指示するもの
1式
以上
8