第5章 1 この計画の着実な推進のために 各主体の責務及び役割 この計画を着実に推進するためには、各主体が、それぞれの責務及び役割を十分に認識し た上で、相互に連携し、日頃の生活又は事業活動の場で取組を実践していく必要があります。 (1)県民の責務及び役割 □ 商品を購入する際には、必要であるかどうか十分に考えた上で、繰り返し使用できる 商品、再生品である商品等を選択するとともに、マイバッグの使用及びレジ袋の辞退等 を心がける。 □ 物を大切にすることを意識し、購入した商品をできるだけ長期間使用すること、購入 した食材を使い切ること等を心がける。 □ 商品を購入する際又は購入した商品が不要となった際には、リユースショップ等の活 用により、中古品の有効利用を心がける。 □ 物を廃棄する際には、市町が設定した区分に従って分別するとともに、資源物等に付 着した汚れを取り除くよう努める。 □ 使用済みの家電製品、自動車、パソコン等については、各種リサイクル法等に基づき、 適切に引渡し等を行う。 □ スーパー等による店頭回収、自治会等による集団回収等を活用し、ペットボトル、食 品用トレイ、古紙、空き缶、空き瓶等のリサイクルに努める。 □ 不法投棄等を発見したときには、不法投棄 110 番等を活用し、関係機関への速やかな 通報に努める。 □ 環境教育・環境学習の場に積極的に参加し、廃棄物及び放射性物質に対する理解、平 時及び災害時における処理施設の必要性についての理解等を深めるよう心がける。 (2)事業者の責務及び役割 □ 廃棄物をできるだけ発生させないことを意識した上で、発生した廃棄物については再 使用、再生利用及び熱回収に努め、それができない場合には、責任を持って処分する。 □ 製造業者は、拡大生産者責任に基づき、製品等の耐久性の向上、リサイクルを促進す るための設計の工夫及び材質等の表示等に努める。 □ 小売業者は、エコマークの認定商品等の取扱いの拡充、レジ袋の配布の自粛、簡易包 装の推進等に努めるとともに、ペットボトル、食品用トレイ等の回収ボックスの店頭へ の設置等により、自らが販売した商品の容器等の回収に努める。 □ 備品等を購入する際には、繰り返し使用できる備品、再生品である備品等の選択を心 がけるとともに、事業所内における家具、パソコン、複写機等の再使用に努める。 □ 事業所内で発生した廃棄物の分別を徹底するとともに、廃棄物に付着した汚れの除去、 古紙等の売却等に努める。 □ オフィスで発生した使用済家電製品等については、各種リサイクル法等に基づき、適 切に引渡し等を行う。 □ 事業所内で発生した廃棄物の処理を委託する場合には、排出者責任を踏まえ、優良な 55 処理業者の選択を心がける。 □ 不法投棄等を発見したときには、不法投棄 110 番等を活用し、関係機関への速やかな 通報に努める。 □ 環境教育・環境学習の場に積極的に参加し、廃棄物及び放射性物質に対する理解、平 時及び災害時における処理施設の必要性についての理解等を深めるよう心がける。 (3)処理業者の責務及び役割 □ 廃棄物の処理に当たっては、廃棄物処理法等を遵守し、周辺地域における生活環境の 保全に配慮するとともに、廃棄物を分別した上で、できるだけ再生利用に努め、再生利 用ができない場合には熱回収し、熱回収もできない場合には最終処分するという取組の 優先順位を理解する。 □ 優良産廃処理業者認定制度に対する理解を深め、優良認定を取得できるよう努める。 □ リサイクルの推進等に必要な従業員の研修、処理施設の高度化等に努める。 □ 栃木県リサイクル製品認定制度について理解し、当該制度の積極的な活用に努める。 □ 処理施設の設置に当たっては、地域住民の積極的な雇用等を心がける。 □ 平時及び災害時における処理施設の役割を認識し、処理施設及びその維持管理状況の 積極的な公開等を通じて、処理施設に対する地域住民の理解促進に努める。 □ 災害時において事業を継続し、災害廃棄物の処理を行うことができるよう、事業継続 計画の策定、処理施設における災害対策の強化等に努める。 (4)市町等の責務及び役割 □ 一般廃棄物の処理に関する統括的な責任を踏まえ、一般廃棄物処理計画に基づき、区 域内の一般廃棄物全般に関する施策を総合的かつ計画的に推進する。 □ ごみ処理の有料化の実施、ごみ処理の手数料の見直し等に積極的に取り組むことで、 廃棄物の排出量に応じた住民の負担の公平性を確保するとともに、住民による廃棄物の 排出量の削減、資源物の分別の促進等を図る。 □ 一連のリサイクルシステムの構築を図るため、地域の実情に応じた多様な循環ルート の確保に努める。 □ 地域住民、事業者及び処理業者に対し、廃棄物の発生抑制、再使用及び処理、各種リ サイクル法等に基づく処理等に関する普及啓発を行う。 □ 県、地域住民等と連携し、不法投棄等の不適正処理の防止を図る。 □ 区域内の事業者及び処理業者の育成を図るとともに、廃棄物処理法等を遵守しない事 業者及び処理業者には厳正に対処する。 □ 平時及び災害時における民間の処理施設の必要性に加え、廃棄物・リサイクル産業の 市場規模等の拡大等の状況を認識した上で、環境教育・環境学習の場等において、処理 施設に対する地域住民及び事業者の理解促進を図る。 □ 県と連携し、放射性物質に対する県民の不安の解消、理解促進等に努める。 □ 職員の研修等による人材育成、処理コストの低減等による一般廃棄物の処理の効率化 等により、一般廃棄物の処理体制の充実を図る。 56 □ 一般廃棄物の処理に関する統括的な責任を踏まえ、それぞれの実情に応じて、一般廃 棄物処理施設の継続的かつ安定的な確保を図る。 □ 計画的かつ効率的な維持管理により、処理施設の長寿命化を図る。 □ 平時及び災害時における周辺施設への熱供給又は電力供給の重要性を認識し、焼却施 設における熱回収設備の高度化に努める。 □ 地域の実情に応じて、焼却残さの溶融スラグ化、公共事業における溶融スラグの積極 的な使用等により、最終処分量の削減を図る。 □ 非常災害時における災害廃棄物の処理体制の整備、処理施設における災害対策の強化 等を図る。 (5)県の責務及び役割 □ この計画に基づき、県内における廃棄物の発生抑制、再使用及び処理並びに処理施設 の整備促進等を通じた廃棄物・リサイクル産業の育成のための施策を総合的かつ計画的 に推進する。 □ 県民、事業者及び処理業者に対し、廃棄物の発生抑制、再使用及び処理、各種リサイ クル法等に基づく処理等に関する普及啓発を行う。 □ 一連のリサイクルシステムの構築を図るため、地域の実情に応じた多様な循環ルート の確保に努める。 □ 「とちの環エコ製品」について、県民、事業者及び処理業者に対し、栃木県リサイク ル製品認定制度を周知し、需要の拡大を図るとともに、認定件数の増加を図る。 □ 民間による再生利用のための処理施設の整備及び熱回収設備の導入の促進を図る。 □ 市町等、県民等と連携し、不法投棄等の不適正処理の防止を図る。 □ 事業者及び処理業者の育成を図るとともに、廃棄物処理法等を遵守しない事業者及び 処理業者には厳正に対処する。 □ 優良産廃処理業者認定制度に関する普及啓発を行うとともに、優良認定を受けた産業 廃棄物処理業者に関する情報を積極的に公開し、事業者が優良認定を受けた産業廃棄物 処理業者に処理の委託をしやすい環境の整備を図る。 □ 平時及び災害時における一般廃棄物の処理について、研修会の開催等を通じて、市町 等を支援する。 □ 研修会の開催等を通じて、市町等の実情に応じた一般廃棄物処理施設の継続的かつ安 定的な確保を支援する。 □ 関係都県等と連携し、非常災害時における県域を越えた相互応援体制の構築を図る。 □ 平時及び災害時における民間の処理施設の必要性に加え、廃棄物・リサイクル産業の 市場規模等の拡大等の状況を踏まえ、環境教育・環境学習の場等において、処理施設に 対する地域住民及び事業者の理解促進を図る。 □ 市町等と連携し、放射性物質に対する県民の不安の解消、理解促進等に努める。 □ 循環型社会の形成の推進に加え、地域経済の活性化、企業誘致の促進等の効果も期待 できることを踏まえ、廃棄物・リサイクル産業を育成する。 □ 「栃木県環境マネジメントシステム」に基づき、環境に配慮した製品及びサービスの 57 優先的な調達、イベント開催時における廃棄物の発生抑制等の推進、公共事業における 耐久性のある資材、再生品である資材等の積極的な使用等に努める。 2 計画の進行管理 この計画を着実に推進するため、県では、毎年度、各種施策の実施状況を把握するととも に、その状況を公表することで、各主体と共通認識を図りながら、この計画の進行を管理し ていきます。 58
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