Yano Research Institute Ltd

2016 年 4 月 7 日
プレスリリース
ペットビジネスに関する調査を実施(2015 年)
-キャットフードが好調、ペット関連サービスはペット保険や動物病院が牽引役-
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内のペットビジネスの調査を実施した。
1.調査期間:2015 年 10 月~2016 年 2 月
2.調査対象:ペットフードメーカー、ペット用品メーカー、卸売業者、小売業者および関連団体等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用
<ペット関連総市場とは>
本調査におけるペットとは、犬や猫を中心にペットショップ等にて販売されるペットを対象とし、ペット関連総市
場とは、主にペットフード、ペット用品、その他ペット関連産業に大別される。なお、その他ペット関連産業には、
生体やペット美容室、ペット医療、ペット保険、ペットホテルなどの各種サービスが含まれる。
【調査結果サマリー】

2015 年度のペット関連総市場規模は前年度比 101.3%の 1 兆 4,689 億円の見込み
2014 年度のペット関連総市場規模は、小売金額ベースで前年度比 101.5%の 1 兆 4,502 億円で
あった。ペットフードでは、キャットフードが前年度以上に好調に推移し市場が拡大した。サービス関
連では、ペット保険や動物病院など健康関連サービスが牽引役となっている。
2015 年度も同様の傾向が続いており、前年度比 101.3%の 1 兆 4,689 億円の見込みである。
 キャットフード、付加価値フードが好調に推移、ペットフード市場を牽引
2014 年度のペットフード市場規模は、小売金額ベースで前年度比 102.9%の 4,604 億円であった。
近年当該市場を牽引するキャットフードが好調だったほか、ドッグフードもプレミアムフードの好調に
より市場が拡大した。安心・安全や健康維持・管理といった観点から、付加価値の高いペットフードへ
の底堅い需要等に支えられ、当該市場は今後も緩やかに拡大していくものと予測する。
 ペットの健康維持・管理への需要が高まり、関連商品・サービスが拡大
ペットの健康維持・管理に関連する製品やサービスへの需要が、近年のペット関連市場を支えて
いる。2014 年度もペットフードでは健康に配慮したプレミアムフードが好調に推移し、ペット用品では
デンタルケア用品が引き続き好調を維持している。ペット関連サービス産業では、ペット保険が拡大
傾向にある。ペットが家族の一員として認識される中、ペットの健康維持・管理に関わる製品及びサ
ービスへの需要は今後も高まっていくものと考える。
◆ 資料体裁
資料名:「2016 年版 ペットビジネスマーケティング総覧」
発刊日:2016 年 3 月 4 日
体 裁:A4 判 394 頁
定 価:105,000 円(税別)
 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。
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2016 年 4 月 7 日
プレスリリース
【 調査結果の概要 】
1. 市場概況
1.ペット関連総市場概況と予測
2014 年度のペット関連総市場規模は、小売金額ベースで前年度比 101.5%の 1 兆 4,502 億円であっ
た。ペット用品は伸長率が鈍化しており微増推移となったが、ペットフードはキャットフードが前年度以上
に好調に推移し市場が拡大した。サービス関連では、ペット保険や動物病院など健康関連サービスが
牽引役となっている。
2015 年度も同様の傾向が続いており、前年度比 101.3%の 1 兆 4,689 億円の見込みである。今後も、
飼育頭数の大幅な増加は見込みにくいものの、安定的な猫人気、ペットの高齢化や、ペットの健康維
持・管理への意識の高まりなどから、これらに関連する製品・サービスの旺盛な需要に支えられ、当該市
場は引き続き拡大が続くものと考える。
2. 主要分野別の概況
本調査におけるペット関連総市場は、ペットフード、ペット用品、その他ペット関連産業(生体やペット
美容室、ペット医療、ペット保険、ペットホテルなどの各種サービス)に大別される。
2-1.ペットフード市場
ペットフードの 2014 年度の市場規模は、小売金額ベースで前年度比 102.9%の 4,604 億円であった。
近年市場を牽引しているキャットフードが前年度以上に好調に推移し市場規模を押し上げた。引き続き
安心・安全や健康維持・管理といった観点から、付加価値の高いペットフードへの需要は高く、特にドッ
グフードはプレミアムフードの好調により市場が拡大した。
また、キャットスナック類に対する関連各社からの期待は引き続き高い。この背景にはスナックを通し、
懐きにくいとされる猫とのコミュニケーションを図りたい飼い主からのニーズの高まりが挙げられる。小売
業では販売売場を拡大し、参入メーカーでは新商品を投入するなど、関連各社においてキャットスナッ
ク類を強化している。
2-2.ペット用品市場
ペット用品の 2014 年度の市場規模は、小売金額ベースで前年度比 100.3%の 2,506 億円となった。
2014 年度は消費税増税後の反動減と消費マインドの低迷で、更なる需要低迷が懸念されたが、排泄ケ
ア関連の消耗品についてはほとんど影響がなく、堅調な推移を見せた。
用品分野別に見ると、健康維持・管理といった観点からデンタルケア用品が好調であった。また外出
時や室内におけるマナーとして、ペット用おむつなどの排泄ケア関連の消耗品が引き続き拡大基調に
ある。一方、シャンプー・リンス類、消臭剤・脱臭剤、防虫剤・殺虫剤、しつけ剤は、縮小基調が続いてい
る。
2-3.ペット関連産業市場
ペット関連産業市場には生体やペット美容室、ペット医療、ペット保険、ペットホテルなどの各種サー
ビスが含まれる。2014 年度の同市場規模は、小売金額ベースで前年度比 101.1%の 7,391 億円であっ
た。
ペット関連サービス産業については、ペットに対する健康維持・管理の意識が高まっているなか、動
物病院の利用が拡大傾向にある。それに伴い、ペット保険の加入も年々増加し、市場規模は大幅な拡
大基調にある。
ペットが家族の一員として認識される中、ペットの健康維持・管理に関わる製品及びサービスへの需
要は今後も高まっていくものと考える。
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2016 年 4 月 7 日
プレスリリース
図 1. ペット関連総市場規模推移と予測
(億円)
矢野経済研究所推計
注1. 小売金額ベース
注2. (見込)は見込値、(予測)は予測値
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