抄録プログラム抄録プログラム - ORE(Ocean Pacific Restorative of

インプラント治療とDigital Dentistryの最前線
∼更なる審美と予知性を求めて∼
Moderator
夏堀 礼二
勝山 英明
山下 恒彦
上田 秀朗
林 美穂
青井 良太
三好 敬三
白鳥 清人
寺本 昌司
菅井 敏郎
堀内 克啓
大河 雅之
山崎 長郎
アーネスト・リー
寺西 邦彦
山崎 長郎
筒井 祐介
Speaker
教育講演
Seminar
インプラント治療とDigital Dentistryの最前線
Session 1
渡辺 理平
平塚 智裕
田中 宏幸
竹中 崇
∼更なる審美と予知性を求めて∼
Session 2
西村 和美
土屋 厚
水上 克
深川 周
4月23日(土)10:00 ∼ 17:30
Session 3
児玉 崇
藤野 修
又吉 誉章
川島 一哲
Session 4
古宇田 道生
大山 高太郎
下田 徹
藍 浩之
Session 5
松木 良介
藤林 晃一郎
佐藤 洋司
井筒 大輔
4月24日(日)09:00 ∼ 17:00
日本歯科大学 富士見ホール・展示ホール
他
植松 厚夫
東京都千代田区富士見1-9-20
Corporate Sponsors
懇親会
4月23日(土)18:00 ∼ 20:00
プラチナパートナー
ホテルメトロポリタンエドモント
東京都千代田区飯田橋3-10-8
株式会社モリタ
株式会社カイマンデンタル
ノーベル・バイオケア・ジャパン株式会社
ストローマン・ジャパン株式会社
Chairman
大会長
堀内 克啓
Advanced Implant Institute of Japan
ゴールドパートナー
シルバーパートナー
株式会社シケン
白水貿易株式会社
大信貿易株式会社
株式会社ヨシダ
デンツプライ三金株式会社
株式会社アソインターナショナル
エンパワーヘルスケア株式会社
三井住友トラストクラブ株式会社
フォースネット株式会社
株式会社茂久田商会
株式会社白鵬
シロナデンタルシステムズ株式会社
松風バイオフィックス株式会社
日本メディカルネットコミュニケーションズ株式会社
株式会社ガイドデント
アサヒプリテック株式会社
メディア株式会社
4 23
10:00 ∼ 10:10
Session
1
4 24
SAT
10:00 ∼ 17:30
堀 内
克 啓 先生
CAD/CAM
Session
開会挨拶
Moderator
3
夏 堀
礼 二
先生
SUN
9:00 ∼ 17:00
MI Implant
先生
三 好
白 鳥
敬 三 先生
清 人 先生
基調講演
09:30 ∼ 09:50
児 玉
崇 先生
グラフトレスサイナスリフトの有効性
白 鳥
清 人
夏 堀
礼 二 先生
基調講演
09:50 ∼ 10:10
藤 野
修 先生
Biological Costの軽減を目指したインプラントと
義歯の共存について
10:40 ∼ 11:00
渡 辺
理 平 先生
Full Digital Restorative Dentistry with Intraoral Scanner
10:10 ∼ 10:30
又 吉
誉 章 先生
上顎洞へのアプローチ ―低侵襲治療を目指して―
11:00 ∼ 11:20
平 塚
智 裕 先生
CAD/CAMの現状と展望
10:30 ∼ 10:50
川 島
一 哲 先生
MIにおけるガイドの活用
11:20 ∼ 11:40
田 中
宏 幸 先生
スクリュー固定上部構造におけるマテリアルの検討
11:40 ∼ 12:00
竹 中
崇 先生
CAD/CAM RESTORATION
インプラント周囲炎の予防に配慮した上部構造体の臨床的考察
12:00 ∼ 12:20
筒 井
祐 介 先生
CAD/CAMを咬合治療に応用して
10:50 ∼ 11:00
13:20 ∼ 14:40
先生
Break
山 崎
長 郎 先生
教育講演
Lunch
11:30 ∼ 12:30
アーネスト・リー 先生
14:40 ∼ 15:00
4
展示ブースツアー
Perio/Implant
Lunch
教育講演
Session
Moderator
上 田
秀 朗
先生
林 美 穂
先生
Ridge Augmentation
敏 郎 先生
克 啓 先生
Moderator
菅 井
敏 郎
先生
堀 内
克 啓
12:30 ∼ 13:10
菅 井
堀 内
13:10 ∼ 13:30
古 宇 田 道 生 先生
Simultaneous Approachにて行った咬合再構成
13:30 ∼ 13:50
大 山 高 太 郎 先生
失敗症例から学ぶBone Graft
先生
基調講演
15:00 ∼ 15:30
林 美 穂 先生
基調講演
13:50 ∼ 14:10
下 田
徹 先生
ダブルテンプレートテクニックを用いて歯槽堤増大と
即時荷重を行った下顎フルボーンアンカードブリッジ症例
15:30 ∼ 15:50
西 村
和 美 先生
機能と調和した咬合再構成を目指して
14:10 ∼ 14:30
藍 浩 之 先生
上顎前歯部の連続欠損における骨造成について
15:50 ∼ 16:10
土 屋
厚 先生
インプラント治療における合併症のリスクマネージメント
16:10 ∼ 16:30
水 上
克 先生
Management of Intrabony Defect
16:30 ∼ 16:50
深 川
周 先生
周術期の環境を整備した歯科医療をめざして
iCube Dental Clinic新浦安での取り組み
14:30 ∼ 14:50
Session
16:50 ∼ 17:00
17:00 ∼ 17:30
04
敬 三
10:10 ∼ 10:40
12:20 ∼ 13:20
2
三 好
09:00 ∼ 09:30
11:00 ∼ 11:30
Session
Moderator
5
Break
寺 西
邦 彦 先生
教育講演
展示ブースツアー
Esthetic Dentistry
Moderator
大 河
雅 之
先生
山 崎
長 郎
先生
14:50 ∼ 15:20
大 河
雅 之 先生
基調講演
15:20 ∼ 15:40
松 木
良 介 先生
当院における審美修復への取り組み
15:40 ∼ 16:00
藤 林 晃 一 郎 先生
予知性の高い包括的治療をめざして
―顎顔面に調和した補綴物作製―
16:00 ∼ 16:20
佐 藤
洋 司 先生
前歯部インプラント治療に対する配慮
16:20 ∼ 16:40
井 筒
大 輔 先生
咬合再構成におけるスタイナー分析の活用
16:40 ∼ 17:00
植 松
厚 夫 先生
Biologic and Esthetic Harmony by Gingival Remodeling
05
Session 1
渡 辺
CAD/CAM
理 平
1998 奥羽大学歯学部卒業
夏堀デンタルクリニック
[所 属]
日本口腔インプラント学会専門医
日本顎咬合学会認定医
3Dアカデミー
青森インプラント研究会
OJ正会員
田 中
宏 幸
1997 岩手医科大学歯学部卒業
大阪医科大学歯科口腔外科入局
2002 兵庫県西宮市にてヒロデンタルクリニック開業
Full Digital Restorative Dentistry with Intraoral Scanner
スクリュー固定上部構造におけるマテリアルの検討
近年のデジタル歯科の発展は目覚ましく、各社、ハードウェア、ソフトウェア、マテリアルの進化により、日々加速度
インプラント治療が普及し、インプラント歯周炎等の問題がクローズアップされるに従い、スクリュー固定式のイン
を増して、補綴物の作製スピード、精度、審美性、耐久性、予知性が向上し、臨床の現場に様々な恩恵を与え続けてい
プラント上部構造が見直されている。
しかしながら、従来型金合金を応用したカスタムアバットメントによるスク
る。治療の際に、白く、自然に、早く、快適で安全な、新しい技術の歯科医療を望まれる患者さんは多い。
このようなこ
リュー固定式上部構造はプラークが堆積しやすいことから、インプラントの上部構造に最適であるとはいいがたい。
とから今後は従来の治療法に代わり、デジタル歯科を導入•活用した、地域の先駆的なオピニオンリーダーが求めら
また、近年各社からCAD/CAM技術を応用した各種機材、材料が多数開発され、簡便にスクリュー固定上部構造が
れる時代と思われる。
製作できるようになった。
そこで、本発表では今、まさに臨床で爆発的な広がりを起こそうとしている口腔内スキャナーに焦点を当て、当院で
今回はその中から、臨床で使用されることの多い、ジルコニアと2ケイ酸リチウム2種の材料をピックアップし、歯肉
使用している高精度口腔内スキャナーを活用し、全顎的に治療したケースを提示させて頂きたいと思う。
親和性についての観点からインプラント上部構造のマテリアルについて検討してみた。
平 塚
竹 中
智 裕
2004 昭和大学歯学部卒業
東京医科歯科大学高齢者歯科学分野専攻
2009 ブローネマルク・オッセオインテグレイション・センター勤務
東京医科歯科大学高齢者歯科学分野非常勤講師
[所 属]
fromNAGASAKI
日本補綴歯科学会会員/日本歯周病学会会員/日本顎咬合学会会員
日本口腔インプラント学会会員/OJ正会員
06
CAD/CAM Session 1
崇
2004.03 福岡歯科大学卒業
2004.04 福岡歯科大学咬合修復学講座冠橋義歯学分野入局
(福岡歯科大学医科歯科総合病院補綴科)
2008.04 医療法人MASURAO松尾歯科医院(佐賀県唐津市)勤務
2010.04 竹中歯科医院(北九州市若松区)副院長
2012.09 南カリフォルニア大学歯学部客員研究員
[所 属]
日本顎咬合学会認定医/日本補綴歯科学会/日本口腔インプラント学会
日本包括歯科臨床学会
上田塾/FIRA(福岡口腔インプラント研究会)/JACD(筒井塾)/歯達会/WNT
CAD/CAMの現状と展望
CAD/CAM RESTORATION
インプラント周囲炎の予防に配慮した上部構造体の臨床的考察
デジタル技術の進歩は目覚ましく、我々の生活を大きく変化させてきました。歯科医療においても、オッセオインテ
現在、インプラント治療は欠損修復の手段として広く応用され普及している。同時に上部構造の種類・マテリアルも
グレーションタイプのインプラントが初めて臨床応用されてから半世紀が経過し、数多くの研究結果、臨床データ、な
数多く誕生した。中でも強度・生体親和性・審美性を兼ねたジルコニアが臨床応用されてきた。
これらの開発や進化
らびに各種コンポーネントの変更や開発から、今日では適応範囲も拡大し患者のQOLの向上に大きく貢献していま
を牽引しているのがCAD/CAMテクノロジーの著しい進歩であると考える。先人たちが実践されてきた基本を守りつ
す。
これにはデジタル技術の開発が大きく影響しており、治療のワークフローすら変えつつあります。
しかし、その恩恵
つ、新しい修復法・材料に対応していく必要性がある。一方、現在問題視されているのがインプラント周囲炎である。
を正しく適応するためには、溢れる情報の中から、術者が正しい情報を察知し、選択をすることが求められます。つま
インプラント周囲組織の構造は天然歯のそれとは異なり、炎症がひとたび励起されると治療困難となってしまう場合
り、従来の積み上げてきた知識と技術、そして生体の反応を踏まえたうえでの応用が必要であると思われます。
が多い。同疾患の主要因であるプラークへの配慮を行った上部構造の製作が肝要である。
今回はCAD/CAM技術において、現状と今後のさらなる発展について考察いたします。
今回、インプラントを用いた欠損修復を行った。その長期予知性の向上を図るべく上部構造形態を模索・製作し、
臨床的考察が得られたので報告したい。諸先生方の御意見・御指導頂ければ幸いである。
07
Session 1
筒 井
CAD/CAM
祐 介
2004 日本大学歯学部卒業
日本大学歯学部口腔外科入局
2006 筒井歯科医院勤務
2007 筒井歯科医院継承
[所 属]
JACD
上田塾
北九州歯学研究会
Perio/Implant Session 2
西 村
和 美
2000.03 福岡歯科大学卒業
2003.01 西村歯科医院開院
[所 属]
WDC会員
審美歯科協会会員
日本顎咬合学会認定医
日本歯周病学会会員
日本臨床歯周病学会会員
CAD/CAMを咬合治療に応用して
機能と調和した咬合再構成を目指して
昨今、歯科用デジタル機器は多くの種類が一般の歯科医院でも扱えるようになった。代表的なものはCAD/CAMだ
私の開業している山口県長門市は田舎で高齢化が進んでいる。来院される患者は1、2本の修復処置で治療完了と
が、他にも下顎運動解析器やそれに伴うバーチャル咬合器なども普及しはじめている。様々なデジタル機器を用いる
なることは少なく、咬合支持の欠如、ペリオへの罹患等により、全顎的治療が必要となる場合が多い。
事で、従来とは違う視点から、新しい取り組みが出来るようになった。
今回、試行錯誤しながら咬合再構成を行った2症例を発表させていただく。未熟ではあるがご意見、
ご教授いただ
今回、下顎運動解析器とCAD/CAMを用いた症例を提示する。当院では従来より下顎運動解析器を用いて、咀嚼運
けたらありがたく思う。
動を中心とした顎運動を測定し、臨床応用を行ってきた。ただ下顎運動解析器は顆頭、歯牙の動きの診断をする事は
出来ても、実際の補綴操作や咬合調整等に直接リンクさせる事が難しかった。新しい取り組みとしてCAD/CAMと下
顎運動解析器を併用する事により、実際の患者の顎運動を直接的な咬合治療に実践出来るようになってきていると
実感している。稚拙な症例であるが、デジタルデンティストリーの一例として発表をさせて頂き、
ご指導を仰ぎたい。
土 屋
厚
1995 鶴見大学歯学部卒業
2000 静岡県伊東市にて栄光歯科医院開業
[所 属]
SBC
日本臨床歯周病学会会員
日本口腔インプラント学会会員
インプラント治療における合併症のリスクマネージメント
インプラント治療は、失った天然歯の代わりに歯列弓の回復に寄与し、患者QOLに多大な恩恵をもたらしてきた一
方で、術中・術後に生じる合併症は、生物学的・力学的・医原性などの様々な原因によって引き起こされる。特にイン
プラント周囲炎を発症すると、バイオフィルムを機械的に除去することは難しく、継続的な妥協的メンテナンスを余儀
なくされる。
解剖学的制約や周囲組織の状態、患者の希望などの何を優先させるかよって治療計画や術式の選択は異なってく
るが、起こりうる合併症のリスクを低下させ、インプラント周囲組織の環境を整えた上で、清掃性・機能性・構造力学
的安定性やトラブル時に対応のしやすい上部構造体を装着することが望まれる。Longevity( 永続性)をコンセプト
に据えつつ、
より安全で、
より低侵襲な治療を心掛けたいと考えている。今回、臼歯部インプラント治療を中心に臨床
08
症例を提示し、皆様のご意見を賜りたい。
09
Session 2
水 上
Perio/Implant
克
1989 九州歯科大学卒業
1992 水上歯科医院開設
[所 属]
日本顎咬合学会(認定医・東北支部理事)
日本歯周病学会
日本臨床歯周病学会(歯周病認定医、歯周インプラント認定医)
日本顕微鏡歯科学会(認定医)
Osseointegration Study Club of Japan(正会員)
日本口腔インプラント学会(専門医)
MI Implant Session 3
児 玉
崇
2003 福岡歯科大学卒業/九州歯科大学第二口腔外科入局
2007 博士(歯学)取得/九州歯科大学第二口腔外科助教
2010 スウェーデンUmeå大学口腔顎顔面外科に上級客員研究員として留学
2011 たけした歯科サクセスインプラントセンター勤務
2013 医療法人兒玉歯科クリニック院長
2015 医療法人兒玉歯科クリニック・TMTインプラントセンター開設
[所 属]
島根大学医学部歯科口腔外科学講座臨床講師
I.O.R.(Institute for Oral Reconstruction)外科講師
KIG(北九州インプラント臨床研究会)会員/(公社)日本口腔外科学会口腔外科認定医
(公社)日本口腔インプラント学会認定JSOI専修医/(公社)日本顎顔面インプラント学会会員
Management of Intrabony Defect
グラフトレスサイナスリフトの有効性
近年のインプラント治療の発展には目を見張るものがあり、その有用性はますます拡大傾向にある。その一方で
従来サイナスリフトは、上顎洞粘膜を剥離挙上した後に骨補填材を移植する場合が多い。
しかしながら、骨移植に
2012年1月にNHK「クローズアップ現代」で「歯科インプラント トラブル急増の理由」
という放映があり、患者サイドに
よるリスクも存在する。
とくに、移植された骨補塡材がいったん感染してしまうと、感染を助長して上顎洞炎を惹起す
はインプラント治療に対してネガティブなイメージを持っている側面も垣間見られる。
る怖れがある。上顎洞粘膜を挙上する際に裂開が起きてしまった場合、骨補塡材が固有上顎洞に漏出するリスクが
本来ならば、患者の口腔健康に大きく寄与するはずのインプラント治療が、そうならない原因はなんであろうか?
ある。さらに、骨補塡材の吸収不全や、自家骨を採取する場合ではドナーサイトの侵襲が大きく、手術・手技も複雑に
その一因として、インプラント治療を優先するが故の安易な抜歯処置や、歯周病学的問題や咬合学的問題を解決せ
なる。今後、われわれにとって、いかに合併症のリスクを軽減しミニマルインベーシブな治療法を検討していくかが重
ずにインプラントを適用した結果としてのトラブル発生が考えられると思う。
要な課題である。
今回、骨縁下欠損を伴う残存歯のマネージメントに焦点を当てて、進行した歯周疾患患者に対するインプラント治
近年、骨移植することなくサイナスリフトを行い、骨再生することが報告されている。
この術式では、骨補塡材を移
療の在り方について考察を加えてみたいと思う。
植しないため合併症のリスクが減少することが最大の利点である。今回、グラフトレスサイナスリフトにおける骨再
生と合併症について検証したので、その概要を報告する。
深 川
周
2000 東京医科歯科大学歯学部卒業
2003 NPO法人歯科医学教育国際支援機構プロジェクトリーダー
2006 医療法人UC会銀座UCデンタルインプラントセンター勤務
2010 iCubeDentalClinic新浦安開設
2012 医療法人社団iCube理事長
[所 属]
UCLAインプラントアソシエーションジャパン
日本体育協会公認スポーツデンティスト
10
藤 野
修
1965 盛岡市生まれ
1990 岩手医科大学歯学部卒業
岩手医科大学歯学部歯科補綴学第一講座入局
1995 岩手医科大学歯学部歯科補綴学第一講座助手
1996 ふじの歯科医院開業
2013 岩手医科大学歯学部臨床教授
[所 属]
日本補綴歯科学会/日本顎咬合学会/日本口腔インプラント学会
盛岡インプラントスタディーグループ(MIG)
108の会/スタディーグループ赤坂会/OSI STUDY CLUB
周術期の環境を整備した歯科医療をめざして
iCube Dental Clinic新浦安での取り組み
Biological Costの軽減を目指したインプラントと
義歯の共存について
レッチウス線条や永久歯胚を眺めるたびに想うことがあります。個体発生は系統発生を繰り返すといったのは、
超高齢化社会の到来によりConventionalな義歯のみによる口腔機能の回復が非常に困難な症例に遭遇すること
Ernst Haeckelですが、生命進化の過程のなかでわれわれのご先祖が辿った形跡を探りながら138億年ともいわれる
が多くなって来た。
宇宙の歴史をふまえたうえでの内臓臓器としてとらえた口腔を日日潜思彷徨しています。
しかしながら、患者さんの全身状態等、種々の理由により必ずしも理想的な解決策をご提供させていただけない
診療内容を細分化すると各分野の専門性も要求度も高くなります。総合的に判断できるGeneral Practitionerとし
場合も多い。このような症例に対してインプラントオーバーデンチャー(ISOD)を適用し、長期的なBiological Cost
ての技量はもちろんのこと、限界を認識する勇気も必要になりました。歯学科、歯科衛生士科、技工士科のみならず
の軽減を認めた例を経験した。
医学部、看護学科、検査技術科など総合医療大学だったことの利点と学生時代のネットワークを生かして各分野の専
今回は、機能回復に際し様々な問題を抱えた症例に対して、治療用義歯の製作、SIMPLANTを用いた画像診断、ガ
門性を重視した連携診療を実践しています。役割分担の大変さはありますが、患者さんにとっても最適で最善な診療
イデッドサージェリーを施行しISODを装着した症例について報告する。また局部床義歯から総義歯までのISODの症
を施すという観点から術前にはじまって治療完了後のフォローまでPerioperative Management Treatmentを実践
例における長期的な予後の観察から得られた知見についても供覧してみたい。
する当院での取り組みについて発表をさせていただきます。
11
Session 3
又 吉
MI Implant
誉 章
2002 九州歯科大学卒業
2005 九州歯科大学大学院 飛び級にて学位取得 第二口腔外科
2006 九州歯科大学第二口腔外科助手
2007 たけした歯科サクセスインプラントセンター勤務
2009 又吉歯科医院シンシアインプラントセンター副院長 (神奈川県鎌倉市)
2014 医療法人湘誉会又吉歯科医院開設 院長
[所 属]
日本口腔インプラント学会会員/日本口腔外科学会会員
IDIA(International Dental Implant Association)Mastership
IOR(Institute for Oral Reconstruction)講師
Ridge Augmentation Session 4
古宇田 道生
1999 日大松戸歯学部卒業
有床義歯補綴学講座入局
2005 こうた歯科クリニック開業
2009 surgical basic courseインストラクター
[所 属]
Osseointegration Study Club of Japan会員
日本顎咬合学会会員
アメリカ歯周病学会会員
上顎洞へのアプローチ ―低侵襲治療を目指して―
Simultaneous Approachにて行った咬合再構成
「上顎洞炎」
とインターネット検索すると、当院が上位に出てくるため、上顎洞炎に対する問い合わせが全国から寄
近年、インプラント治療の普及に従って、インプラント処置に伴う外科手術に用いる材料も多種多様となっている。
せられる。その中には、抜歯や根管治療後に上顎洞炎になったというものから、インプラント治療後に上顎洞炎に
こういった最新の情報を得て、多くの選択肢を持っておくということは、治療を円滑に進めるにあたり素晴らしいアド
なったというものまで様々である。共通するのは、上顎洞炎の症状に苦しんでいることと、歯科に対して不信感を抱い
バンテージとなる。
ていることである。
また、全顎的な症例の場合、患者のほとんどができる限り少ない外科処置の回数の治療計画を熱望することが多
上顎臼歯部のインプラント治療は、垂直的な骨量不足から、上顎洞へのアプローチが必要である事が多い。
しか
く、その希望を叶えるためには、術者の技術の向上が欠かせない。
し、
このアプローチによってQOLを上げるはずが反対に下げてしまっては本末転倒である。できる限り低侵襲に骨造
今回のケースは、不良補綴物等の存在により咬合崩壊し、それに伴って咬合性外傷により進行した骨欠損が認めら
成を行うことは、術後の回復に有利であり、感染のリスクも軽減できる。
れた患者に対して、自己血由来フィブリンブロックを用いて骨造成と同時にインプラント手術を行い、咬合再構成を
今回、私が行っている直径3∼5mmという小さい開窓部からのサイナスリフト
(ラテラルウィンドウテクニック)の
目指した全顎的な症例を提示しご意見をいただけばと考える。
利点や欠点、サイナスリフト後の上顎洞の動態、上顎洞炎、上顎洞内のトラブルへの対処法について発表したい。
川 島
一 哲
2005.03 昭和大学卒業
2005.04 三好デンタルクリニック勤務
[所 属]
デンタルコンセプト21
OJ正会員
大山 高太郎
1997 日本歯科大学卒業
1997-02 日本歯科研究研修協会、霞が関歯科診療所勤務
2003-07 ロマリンダ大学歯学部インプラント科留学
2007 ロマリンダ大学歯学部臨床客員助教授
2008 ロマリンダ大学にてMaster of Science Degree取得
2008 大山歯科院 勤務、継承
2014 日本歯科大学非常勤講師
[所 属]
Loma Linda University
日本口腔インプラント学会/AO/AAID/OJ
JARD
MIにおけるガイドの活用
失敗症例から学ぶBone Graft
歯科治療においてさまざまな分野でデジタル化が急速に進化してきている。そのことはインプラント治療におい
インプラント治療を進めていく上で、骨欠損をともなう場合には、長期的に予後の安定したインプラント修復物を
て、大きく影響を与えることとなった。インプラント補綴だけでなく外科に関してもデジタル化を取り入れて10年以上
確保するため にも、十分な骨量の確保を目的として、Bone Graftを選択することが、日常よく行われる。Bone Graft
の月日が経てきた。そして経験を積みそのシステムや使い方を習得することで、再現性をもって予定通りの治療する
は、熟練した手術者であれば、予後の良い骨造成を確立できる術式であるが、十分な知識を持ち合わせず、未熟な手
ことが可能であるとわかってきた。患者にとってストレスを感じる外科をできるだけ低侵襲に遂行できることは、患
術技術によるBone Graftは、患者様に対し、多大なる迷惑をかけることがある。
者サイドにも術者サイドにも大きなメリットとなる。今日では、ガイドを正しく使いこなすことにより、外科手術が正
今回、私が発表させて頂く症例は、まだ、自分自身がインプラント外科治療を始めた頃のBone Graftにて失敗した
しくなされること、術後の結果の予見性が上がること、既存の組織を最大限に活用することができるようになり、単に
症例を供覧させていただき、みなさんと一緒に再考できる機会になればと思います。
低侵襲治療ができる以上のことも可能となっている。
今回、ガイドを使用し補綴設計を考慮しながら低侵襲な治療を行った症例を発表したい。
12
13
Session 4
Ridge Augmentation
下 田
徹
1995 鹿児島大学歯学部卒業
鹿児島大学歯学部第一口腔外科入局
1999 鹿児島大学歯学部附属病院歯科麻酔科文部教官助手
2000 国立療養所星塚敬愛園厚生労働技官歯科医長
2006 オパールデンタルクリニック開院(兵庫県尼崎市)
[所 属]
AII/福岡SJCD理事/日本口腔インプラント学会/日本口腔外科学会 他
ダブルテンプレートテクニックを用いて歯槽堤増大と即時荷重を行った
下顎フルボーンアンカードブリッジ症例
インプラント治療において長期的な成功を得るには、メンテナンスしやすい上部構造をいかに作製するかが重要
Esthetic Dentistry Session 5
松 木
良 介
2002 九州大学歯学部卒業
九州大学病院第二口腔外科入局
2008 学位取得
2008 福岡市内にて勤務
2010 まつき歯科医院開業
[所 属]
JACD
上田塾
北九州歯学研究会
である。メンテナンスを考慮した上部構造は①耐久性があり、②万一壊れても修復しやすく、③生体親和性の高い、④
当院における審美修復への取り組み
清掃性に優れており、その実現のためにはインプラントの埋入ポジションが非常に重要であり、ガイデッドサージェ
近年、歯科医療においては患者が求める治療結果や、歯科医師として要求される技術もさらに高い質と専門性が
リーにより正確な埋入が可能となっている。下顎無歯顎患者に対するインプラント治療では、オトガイ孔間にインプ
求められているように感じますが、補綴処置、歯周治療、歯内療法など、ほとんどの処置を自院で行う医院のほうが多
ラントを埋入できれば臼歯部に著しい骨欠損があっても治療は可能である。しかしその上部構造の形態はいびつに
いというのが現状であると思います。
なり、基底面の高低差は清掃性を低下させ、ひいてはインプラント周囲炎の要因となりうる。
したがって無歯顎症例で
これらすべての処置に対し専門性を持って行うことはなかなか難しいことではありますが、例えば審美修復治療で
あっても、臼歯部骨吸収の著しい症例ではメンテナンスしやすい形態にするために骨削合や骨増生などにより顎堤
あれば適切な補綴前処置により歯および歯周組織をできるだけ良好な状態にした後、正確な支台歯形成、印象採得
の形態を可及的に高低差をなくす必要がある。
を行うというように基本的な治療の積み重ねであると考えれば、一つ一つの治療の精度を上げていくことが審美修
無歯顎患者に対する即時修復治療は患者のQOLに大きく貢献できるようになった。さらに骨削除や骨増生を伴う
復治療の成功へとつながり、長期的な予後も可能となってくるのではないかと思います。
症例でも、インプラントシミュレーションソフトウェアにより入念に手術計画を立案できるようになってきた。
今回は当院での補綴前処置から審美補綴修復までの取り組みを提示させていただきます。
今回、重度歯周病患者に対し、CAD/CAMにて作製された骨削除用とインプラント埋入用の2つのサージカルガイ
ドを用いて、歯槽堤増大とインプラント埋入、即時荷重を行い、CAD/CAMにてフルボーンアンカードブリッジによる
上部構造を作製した。この症例を通じて、インプラント治療におけるデジタルデンティストリーの有用性についてお
話ししたい。
藍 藤林 晃一郎
浩 之
1988 大阪歯科大学卒業
2000 愛知県東海市にて開業
[所 属]
5-D Japanインストラクター/光機能化バイオマテリアル研究会Mentor
BIOMET 3i Mentor・公認インストラクター/AO(Academy of Osseointegration)会員
AAP(American Academy of Periodontology)会員/日本臨床歯周病学会会員
OJ( Osseointegration Study Club of Japan)正会員
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1996 朝日大学歯学部歯学科卒業
1997 朝日大学歯学部附属病院臨床研修歯科医
1998 朝日大学歯学部歯科補綴学講座総義歯学講座入局
2001 タキノ歯科医院・瀧野裕行先生に師事
【現】医療法人社団裕和会タキノ歯科医院ぺリオ・インプラントセンター
(京都市右京区)
2006 フジバヤシ歯科クリニック開設
[所 属]
日本歯科補綴学会専門医/日本臨床歯周病学会会員/日本口腔インプラント学会会員
AAP(アメリカ歯周病学会)会員/OJ( Osseointegration Study Club of Japan)正会員
JSCO(JIADS Study Club Osaka)会員/JIADS Club会員
NGSC(New Generation Study Club)会員
上顎前歯部の連続欠損における骨造成について
予知性の高い包括的治療をめざして ―顎顔面に調和した補綴物作製―
上顎前歯部のインプラント治療において審美的な結果を得るためには、補綴主導によるインプラントの3次元的な
近年、審美治療は歯科界のみならず一般社会でも幅広く認知され、患者の審美的要求はますます高まる傾向にあ
埋入ポジションが重要であることは言うまでもなく、機能性や審美性を獲得し長期的に維持安定させるためには、プ
るが、マテリアルの進歩により、精度と予知性も満足できる結果が得られるようになった。
ラットフォームと歯槽骨頂そして隣在歯の付着の位置関係が重要な鍵を握る。一歯欠損の場合、インプラント周囲の
その中でわれわれは、患者に満足していただくものを提供するべく、患者の審美・機能的満足を得るために、歯・歯
軟組織形態は、隣在歯の付着の高さに依存している。
しかし連続歯欠損の場合、歯槽頂の軟組織形態はそれを支える
肉レベルの診断から顔貌・口唇まであらゆる角度からの情報を得て、それを臨床に活かさなくてはならない。実際の
硬組織形態により維持されることとなる。歯根破折や歯周病のような歯肉縁下の感染により抜歯した場合、骨は垂直
臨床では、つねに上顎中切歯のポジション・咬合高径・バーティカルストップ・アンテリアガイダンス・顎関節ポジショ
的・水平的に大きく失われ 、それに伴い軟組織も退縮する。補綴的に適切な位置にインプラントを埋入し、残存歯と
ンを、三次元的に決定することが求められる。
調和した機能的・審美的にすぐれた上部構造を作製するためには、歯槽堤の3次元的な再建術が必要となる場合が
本症例では、セファロ分析を用い、咬合高径の決定の参考にし、インプラントによるバーティカルストップの確保、
多い。
Ridge Augmentationによるティッシュマネージメントを含めた審美治療を行うことにより、患者の満足を得て治療
そこで、上顎前歯部の連続欠損おける骨造成について述べたい。
を終えることができたので報告する。
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Session 5
Esthetic Dentistry
佐 藤
洋 司
1997 岩手医科大学卒業
秋田大学附属病院口腔外科
2000 能代歯科医療会鈴木歯科分院みなみ歯科勤務
2004 さとうデンタルクリニック開院
2007 AkitaEstheticImplantCenter設立
[所 属]
日本口腔インプラント学会認証医/日本歯科審美学会/日本顎咬合学会
日本顎咬合学会東北支部理事
一水会会長(2012∼2014)
日本成人矯正歯科学会/東京SJCD/JSTD/OJ/嵌植義歯研究所
Esthetic Dentistry Session 5
植 松
厚 夫
1985 神奈川歯科大学卒業;歯周病学教室助手
1989 ハーバード大学歯学部留学;ClinicalFellow
2007 歯学博士
[所 属]
日本口腔インプラント学会指導医
東京SJCD理事
ITI Member
前歯部インプラント治療に対する配慮
Biologic and Esthetic Harmony by Gingival Remodeling
インプラント治療は昨近では、もはや特別な治療法ではなくなっており機能するのは当然のことながら、隣在する
審美歯科治療は、顔貌と歯列が統一性ある種々な基準の中で総合的な調和を考慮した審美性を獲得しなければ
歯牙にいかに同調させ、長期的な安定を見込めるインプラントを提供できるかが治療のポイントになってきている。
成 功したとは いえな い 。様々な 審 美 的 構 成 要 素 の 中 に 、歯 列 審 美 の 構 成 要 素 が 存 在しそ の 基 準 が 、① 正 中 線
そこで今回は、歯根破折した歯牙およびその直下に存在する過剰埋伏歯の抜歯を含む比較的侵襲性の高い症例
(Midline)、②配分(Weight)、③対称(Symmetry)、④均衡(Balance)であることは周知の通りであり歯列単位で審
を通して、審美インプラント治療に必要なテクニックや補綴マテリアルなどについて話すつもりである。
美的な評価をおこなう場合に適応されている。
今回のケースにおいては、沢山の要素が盛り込まれており、治療の進め方もDrによって様々であると思うので、皆
中切歯切端の位置を決定し歯の露出量や左右歯列の対称性を作りだしていく中で、最後に歯の適切なサイズを歯
さんの意見もいただきながら活発なディスカッションができれば幸いである。
肉レベルで決定し、バランスのとれた歯冠長と幅径を補綴物へ与えなければならない。
生物学的そして審美的な調和は歯肉のリモデリングによって成立しており、その部分は審美領域にインプラント治
療をおこなう場合も多く応用されている。
今回は、
このような部分を考慮して審美歯科治療をおこなった症例に関してお話ししたいと思う。
井 筒
大 輔
2002 岡山大学歯学部卒業
2005 井筒歯科クリニック開院
2014 明石矯正会インストラクター
[所 属]
下間矯正研究会
FTA
COKI
GPO
咬合再構成におけるスタイナー分析の活用
咬合再構成を行う際、顎位を設定した後、まず最初に前歯の位置決めを行うことが多い。そのポジションは患者の
歯牙と口唇との調和、側貌の審美性に直結すると同時に、咬合平面・臼歯のポジションといった治療咬合のその他の
デザインすべての基準となるため、治療全体のクオリティーを大きく左右することになる。その前歯の位置決めであ
るが、口元が寂しいケースや、前歯部が既に欠損しているケースにおいては、アディショナルモックアップや、ロウ提
を用いて口元と前歯の調和状態を確認することができるが、前歯が残存し、口元が突出しているようなケースにおい
てはそのような手法を用いることができず、突出した前歯をどこまで後退させれば良いかは、我々が苦慮するところ
である。
今回、矯正の分野で用いられるスタイナー分析を用いて前歯の位置決めをし、大きく突出した口元を劇的に改善し
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た咬合再構成ケースを通じ、その手法を紹介したいと思う。
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企業展示
8F
展示ホール
フォースネット
ORE 2017 in Hawaii
2017年4月開催予定
シケン
大信貿易
白鵬
Next Chairman
エンパワー
デンツプライ
ストローマン
モリタ
ノーベル
カイマン
大会長
1F
土屋 賢司
展示ホール
先生
学生ホール
(休憩室)
ダイナース 白水貿易
ヨシダ
茂久田
シロナ
松風
アサヒ
プリテック
ASO
メディア ガイドデント
メディカル
ネット
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ORE 2016 TOKYO 事務局
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-46-12-1F 青山通り表参道歯科クリニック内
TEL. 03-3486-4484 FAX. 03-3486-4483 [email protected]
http://www.ore-dentistry.com