徳島県立病院病院総合情報システム更新支援業務概要説明書 1 業務委託名 徳島県立病院病院総合情報システム更新支援業務 2 業務委託の背景と目的 徳島県病院局では、平成30年8月までに、徳島県立3病院(県立中央病院、県立三好 病院、県立海部病院)の病院総合情報システムを同時に統一的に更新する。 新システムの整備の方向性としては、「徳島県立病院次期電子カルテシステム整備方 針」(別紙1)(以下「整備方針」という。)に沿ったシステムの構築を目指すものであるが、 整備方針はこの内容のとおり整備することを決定したものではなく、予算上の制約等によ り、優先順位を付けて取捨選択をする可能性があることを前提として作成したものである。 以上の目的を達成するために、必要最小限の費用で、効率的かつ効果的に、県立3病 院の病院総合情報システム及びその他部門システムを含めた病院全体の情報システム (以下「システム」という。)を更新するための設計を行うとともにシステム調達仕様書(以下 「調達仕様書」)を作成し、システムベンダ決定後には、導入業務の進捗管理と稼働後平 成30年度末までの品質管理を行うことを目的とした業務委託を行うものである。 なお、県立海部病院は、現在新病院の建設中であり、既存システムを新病院に移設後 のシステム更新となる。 また、県立病院と関係の深い徳島県鳴門病院、徳島大学病院とのシステム連携や、医 療番号制度への対応についても最適な方法を提案し、必要に応じて今回の更新計画に将 来に向けて準備すべき内容を盛り込むことも求めている。 3 業務対象施設 徳島県立3病院(県立中央病院、県立三好病院、県立海部病院) 4 対象システム 対象システムについては、現行の「システム全体概要図」(別紙2)を参照すること。 なお、県立海部病院は、今後新病院にシステムを移転する予定である。 また、各システム概要図はそれぞれ作成時点のものであり、その後に変更が生じている 可能性があるとともに、今回の検討範囲には概要図に含まれていない(連携できていない システムや、システム化されていない業務の部分)も含まれる。 -1- 5 委託料の上限額 総額 90,000千円(消費税及び地方消費税含む) 平成28年度 39,000千円(消費税及び地方消費税含む) 平成29年度 31,000千円(消費税及び地方消費税含む) 平成30年度 20,000千円(消費税及び地方消費税含む) ※ この金額は契約時の予定価格を示すものではなく、契約内容の規模を示すも のである。各年度の上限については、総額を変更しない範囲で、平成29年度と平 成30年度の合計額が60,000千円(消費税及び地方消費税を含む)を上限とし て、変更した提案を認める。 ※ 支払いについては各年度の業務履行状況を確認の上、年度毎に分割して行う ものとする。なお、本業務契約時に協議の上、設定した上限額を基に業務完了後 支払うものとする。 6 スケジュール 平成30年度末までのシステム更新に関するスケジュールは以下のとおりであるが、企 画提案において、更新期限(平成30年8月)内に更新することを前提として、別の提案を することは差し支えない。 平成28年5月 システム更新支援業務契約締結 平成28年5月~ システム基本計画書、仕様書作成、ベンダ選定準備 平成28年9月~ システム更新予算作業 平成29年4月 第1回事業者(ベンダ)選定委員会、医療器械等購入審議会 平成29年5月 調達公告 平成29年7月 入札、第2回事業者(ベンダ)選定委員会 平成29年8月 新ベンダとの契約作業 平成29年9月~ システム導入作業 平成30年8月 新システム稼働 平成31年3月末 システム更新支援業務終了 7 業務内容 (1)一般的事項 ① 本業務において、再委託は認めない。 ただし、あらかじめ、病院局の承諾を得た場合は、この限りでない。 ② 本業務における総括(主)担当者は、業務の中核を自ら担い、病院局及び各病院 担当者と協力し、必要時には病院局及び各病院の幹部職員への報告を行うこと。 ③ 業務の順番、手順については、病院局と協議後に変更することは構わない。 ④ 全体スケジュールを早期に提案し、病院局と協議の上決定すること。 -2- ⑤ 記載した業務以外に、独自の提案を行い追加・実施することは構わない。 ⑥ 県立海部病院が平成29年1月末までの工期の予定で、新病院を建築中である。 改築に伴い、建物の構造が現病院から変更するとともに、現在稼働しているシステム を開院までに移設、稼働させる予定であることに留意して支援業務を行うこと。また、 病院に意見を求められた場合や、システム更新業務上必要と判断した場合は助言を 行うこと。 ⑦ 平成30年8月末までに新システムが稼働する前提で業務を実施すること。 ⑧ 契約期間中の総括(主)担当者の変更は、原則認めない。(受託者に瑕疵がある場 合、病院局の方針に適さない場合は除く) (2)個別内容 ① プロジェクト体制構築支援 ・ 整備方針を踏まえ、病院局及び各県立病院から、これまでの検討経緯や事業状 況に関するヒアリングを実施すること。 ・ ヒアリング内容を踏まえ、プロジェクトの実施計画書を作成し、全体会議、部門ワ ーキング会議等のプロジェクト体制構築及び運営方針策定の支援を行うこと。 ② 現行システム及びネットワークの基礎調査・分析 ・ 各病院における現行システムのシステム機能、接続機器、移行対象データ、端 末配置、特殊機能、保守契約、ネットワーク敷設状況他の調査・分析を行うこと。 (各種資料確認及びヒアリング) ・ 現在のシステムベンダからのヒアリングを実施し、課題を整理すること。 ・ 徳島県鳴門病院、徳島大学病院とのシステム連携について、最適な方法を提案 し、必要に応じて今回の更新計画に、将来に向けて準備すべき内容を盛り込む ため、病院局を通じて必要な資料を収集し、分析を行うこと。 ③ 市場調査・情報収集 ・ システムベンダ市場の情報を収集し、病院局への情報提供を行うこと。 ・ 最新技術動向を確認し、病院局への情報提供を行うこと。 ④ 更新対象範囲及び構想策定 ・ システムの更新対象範囲(新規にシステム化する部分を含む)及びシステム構 想(想定するハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク機器等の構成)を策定する こと。 ⑤ データ移行に関する方針策定 ・ 現行システム等の電子カルテデータ等の保存や移行に関する方針を策定するこ と。 -3- ⑥ 予算計画策定 ・ データ移行費及び運用保守費を含めたシステム導入費の積算及び削減案を策 定すること。 ⑦ スケジュール策定 ・ 調達、導入、稼働、保守維持までのスケジュールを策定すること。 ⑧ 効果的なシステム更新提案と基本方針策定 ・ ①~⑦を踏まえ、より効果的なシステム更新提案を検討し、実現すべき期待効 果を病院局及び各病院の幹部職員と協議し、費用対効果が大きく運用面で最適 な基本方針案を提案すること。 ・ 提案にあたっては、収集された現在及び今後に向けた課題等を整理し、解決の 優先度をつけた上で、整備方針のうちどこまでの整備を目指すか目標を設定す る支援を行うこと。また、運用変更を伴う部分については、必要に応じて基本フロ ーを作成するなどの具体例を提示すること。 ・ 徳島県鳴門病院、徳島大学病院とのシステム連携について、最適な方法を提案 し、必要に応じて今回の更新計画に、将来に向けて準備すべき内容を盛り込む こと。 ・ システム更新範囲、スケジュール、調達方法、各病院の導入体制の検討・提案 を行うこと。 ・ 平成28年9月までにシステム更新概算費用が算定できるように、支援、提案を 行うこと。 ⑨ 会議実施に関する支援 ・ プロジェクト進捗管理や課題検討を行うため会議開催の支援を行うこと。(開催 する会議、スケジュール、頻度について、病院局と協議の上決める。) ・ 主な業務は、会議へのスタッフの派遣、会議資料の作成・説明、議事録の作成 (主要なポイント、課題、決定事項のやり取りが確認できる内容)、その他運営に おいて必要となる業務とする。 ⑩ 調達仕様書等の作成 ・ 病院総合情報システム更新の調達仕様書のたたき台となる「素案」を作成し、 「素案」に対する意見を確認して「案」を作成すること。 ・ 調達仕様書案は、調達に係る委員会などで検討するたたき台となるため、その 後の修正が発生する可能性があることを前提に作成すること。 ・ 調達仕様書に加え、さらに以下の案を策定すること。 ア 予定価格 イ 入札説明書 ウ 審査基準書、様式集、提案書等作成要領 -4- エ 調達仕様書付属資料(システム概念図、想定業務量、開発導入スケジュール (案)、接続機器一覧、端末配置計画 など) オ 契約書(案) カ システムベンダへの意見招請(要求仕様への回答、最終見積徴収・価格調整) ・ 調達仕様書案では、システムに関連する業務が稼働後に安定かつ円滑に運用 できるよう、データ移行、操作教育、リハーサル等の役務の要件、業務・システム に関する障害時対策・災害対策・拡張性・システムライフサイクルコストの低減に 関する提案を行うこと。 ⑪ システム調達支援 ・ 県立3病院のシステムの調達業務を支援すること。 ・ 県立3病院のシステムの調達に係る資料案を作成すること。 ・ 調達方法を複数提案し、病院局とともに最適な調達方法について検討すること。 ・ システムベンダへの通知、質問回答などのやりとりについて、資料案を提供し、 病院局の判断に応じて作業を実施すること。 ・ 県立3病院のシステムの選定方法について、具体的に提案すること。 ・ 選定方式に応じた募集要項、要求仕様に対する回答書式(提案書式)、システム ベンダからの提案(技術提案)に対する評価基準などの準備業務を支援するこ と。 ・ システムベンダからの提案を分析し、分析結果を病院局に報告すること。 ・ 調達仕様書に対するシステムベンダの提案(回答書)を採点、比較した資料を作 成し、不明瞭な回答に対する疑義照会等を行うこと。 ・ システムベンダからの調達仕様書等に関する質問の回答支援を行うこと。 ・ 契約方法について、過去の事例などをふまえて、機器・役務・工事・保守等の契 約締結の支援を行うこと。 ⑫ システム導入支援 ・ システムベンダ選定後、システムの導入を支援すること。 ・ スケジュール、予算、品質等を確保するための監理業務を実施すること。 ・ 病院局の指定する機能別・システム別のワーキング会議に出席し、仕様書・提 案書からの逸脱が生じていないかのチェックや助言を行うこと。 ・ システムの構築に関することで問題が生じた場合は、システムベンダに対し病院 局と共に指導すること。 ・ マスタ設計及びマスタ作成を行うこと。 ・ システムベンダが実施する作業について、仕様書・提案書の内容を満たしている か精査を行い、満たしていない場合は、システムベンダに対し病院局と共に指導 し、改善を図ること。 ・ 定期的に進捗管理会議を開催し(月1~2回程度)、ファシリテートを行うこと。ま た、会議の場で、導入に関する問題や課題を整理し、計画に従って進捗するよ う、助言を行い改善を図ること。 -5- ・ リハーサルや職員研修等について、システムベンダに対し病院局と共に指導す ること。 ・ その他、必要と考えられる管理すべき事項について病院局へ提案を行い、病院 局と協力してシステムベンダへ提示すること。 ⑬ システム稼働後の支援 ・ システム稼働後の状況整理、状況把握を行うこと。 ・ 検収支援業務を行うこと。(システム及び成果物について仕様書・提案書からの 逸脱が生じていないかの確認等) ・ 病院やシステムベンダからの情報を基に稼働後の問題点をリスト化して指摘し、 今後の対応策について病院局と共にシステムベンダに対し指導し、改善を図る こと。 ・ 課題を整理し、今後の運用方法についての提案を行うこと。 8 委託業務の実施体制等 ① 業務履行するために必要かつ十分な能力、知識、経験を有する人材を配置する こと。 ② 受託者は、常に病院局の担当者と電話や電子メール等で連絡の取れる体制を取 り、業務の遂行に当たっては担当者と十分な連絡を保ち、処理方針については病院 局の指示及び承諾を受けるものとする。 ③ 受託者は、契約書及び本業務概要説明書に明示されていない事項についても、 業務に当然必要となる事項については、病院局の要請に応じて、誠実に対応するこ と。 ④ 病院局と関連の深い、徳島県鳴門病院、徳島大学病院との検討については、柔 軟に対応するものとする。 ⑤ マイナンバー及び医療番号に関する検討については、柔軟に対応するものとす る。 ⑥ 業務の遂行に当たっては、関係法令及び適用基準等を遵守しなければならない。 ⑦ 受託者は、本業務に関する先進事業の調査及び分析を通じ、本業務概要説明書 に記述された内容にとどまらず、病院局に有益な助言や情報提供を積極的に行うこ と。 ⑧ 本業務の遂行によって生じる権利は、病院局に帰属するものとする。 ⑨ 受託者は、業務により知り得た事項について、秘密を守り、他に漏らしてはならな い。また、契約終了後においても同様とする。 9 業務の成果物 ① 成果物に関しては、病院局が指定する文書及び電子データを指定する期日まで に提出すること。(文書の部数の上限は20部とし、印刷製本し、A4版を基本とする -6- (必要な場合にはA3版でも可)、電子データは文書を収めたCD-ROM(又はDV D)を4枚とする) (例) 業務/システム分析書 基本計画書 調達・開発に必要とする詳細なシステム化計画書 調達に必要な評価資料や関係資料 各ベンダからの要求仕様に関する回答資料のまとめ ワーキング等の議事録等 各工程指摘事項一覧 各テスト工程品質評価レビュー結果報告 構築管理業務事業実施報告 その他、必要とし指示する資料 ② 成果物については、平易な表現で図表化するなど視覚的にわかりやすいものとす ること。 10 その他 ① 受託事業者は毎月1回の定期報告をすること。ただし、必要に応じて関係者を招集 する等、臨機応変に情報共有を徹底すること。 ② 受託事業者は、病院局と十分に連携し、当初提案に含まれない事案等が発生した 場合は、双方協議の上、問題解決に当たること。 ③ 本業務の履行に必要な旅費、機材、消耗品等は全て受託者の負担とする。 ④ 本業務について、病院局から提供した情報は、毀損又は滅失しないように慎重に 扱い、本業務の委託期間終了までに返却しなければならない。 ⑤ 本業務概要説明書に定める事項について疑義が生じた場合及び受託業務の細目 については、病院局と受託者で協議の上、決定するものとする。 -7-
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