新興国ウィークリーレポート 2016/4/11 【韓国】 総合指数は週間で 0.1%安とほぼ横ばい、一進一退で方向感に乏しく 先週の動き/今週の展望 総合指数は 0.1%安と小幅に 3 週続落。上昇と下落を繰り返す不安定な週となった。週初 4 日は現代自動車と起亜自動 車が新車販売の不振で売られ、相場は軟調だったものの、終盤の海外投資家の買い越しで小幅反発となった。5 日は原油 相場下落を受け海外勢の売りが強まり、ハイテク株のサムスン 電子と LG 化学が売られ反落。6 日は大手鉄鋼株のポスコと現 ▼指数チャート 2,050 [KOSPI/day(2016/1/26 - 2016/4/8)] 代製鉄が上昇し、相場を押し上げた。7 日は原油相場の大幅続 2,000 伸で市場心理が改善し、海外勢の買い越しで続伸したが、8 日 は原油相場の反落や世界経済への懸念を背景にサムスン電子 やポスコ、現代製鉄が下げ、反落した。 今週は 13 日に中国の貿易収支、15 日に韓国の失業率や中国 の GDP、鉱工業生産、小売売上高などが発表される予定。 【ロシア】 1,950 1,900 1,850 1,800 1/26 2/4 2/18 2/29 3/10 3/21 3/30 4/8 RTS 指数は週間で 2.0%高と堅調、今週は一段高を目指すか 先週の動き/今週の展望 先週の米ドル建て RTS 株価指数は週間で 2.0%高。概ね堅調な原油価格の推移に支えられ、しっかりの展開。週前半 は欧州株安やブレント原油先物が 37 ドル台まで下落したことで指数は一時 840 ポイントを割り込んだが、6 日には取引 終盤に米エネルギー省(EIA)週間石油在庫の発表で原油在庫 ▼指数チャート が 493.7 万バレルの取り崩しとなったと発表されると、ブレン [RTSI$/day(2016/1/28 - 2016/4/8)] 900 ト原油先物価格が上昇し RTS 指数も一時、865 ポイントを回 復。週末には再び調整していたブレント原油が上昇したことや、 ノバクエネルギー相がドーハで開催される主要産油国会議で 850 800 の生産凍結の合意を期待すると述べたことから終始堅調に推 750 移し、一時 882 ポイント台まで値を伸ばした。今週はブレント 700 原油価格が 40 ドル前後で推移すれば、一段高も目指せるか。 650 【ベトナム】 1/28 2/8 2/17 2/29 3/10 3/21 3/30 4/8 VN 指数は 2.4%高と 4 週ぶり反発、ビナミルク次第で一段高も 先週の動き/今週の展望 先週の VN 指数は週間で 2.5%高と 4 週ぶりに反発。週初は原油安から慎重な取引となったが、5 日から 8 日までは 4 営業日続伸。原油価格が比較的堅調に推移したことでエネルギー、金融がしっかりとなったが、最も影響を与えたのは時 価総額最大のビナミルク。同社は 4 日の株主総会で定款に記載 ▼指数チャート された 7 事業を削除する案が承認された。7 事業はすべて外国 [VNINDEX/day(2016/1/25 - 2016/4/8)] 600 人投資家保有比率の規制対象になるといわれる分野で、削除は 外国人投資家保有比率の上限撤廃を想定したもの。これを受け 575 て同社株は出来高を伴い上昇し、7-8 日には連日で上場来高値 550 を更新。VN 指数に対する週間寄与率は約 39%と突出した。指 525 数は 200 日移動平均が走る 579 ポイント台が昨年末の終値で もあり、今週はこれを上抜けできれば一段高もあり得る。 500 1/25 2/3 2/19 3/1 3/10 3/21 3/30 4/8 2016/4/11 【インドネシア】 【シンガポール】 【先週の動き/今週の展望】ジャカルタ総合指数は 0.1% 高、今週は 3 月の貿易統計に注目 【 先 週 の 動 き / 今 週 の 展 望 】 ス ト レ ーツ タ イ ム ズ 指 数 は 0.4%安、今週は 14 日に 1-3 月期の GDP 発表 ジャカルタ総合指数は週間で 0.1%高と続伸。週半ばにかけ ストレーツタイムズ指数は週間で 0.4%安と 3 週続落。目立 て国内要因が指数上昇をけん引したが、後半は買い材料が少な った材料がなく、原油価格の値動きが指数を左右した。4 日は く低調だった。4 日はインドネシア政府が今月から一部の燃料 1-3 月期の住宅価格指数が 10 四半期連続で前年同期を下回った 価格を引き下げた効果で、物価上昇圧力が弱まるとの期待感が ことを受け、現在の低金利が住宅市場への追い風になるとの見 広がり小幅に反発。6 日はパナマ文書流出による租税回避問題 方が広がり、不動産株が買われた。5 日は原油価格の下落が嫌 で、政府が対応に着手したことが好感されて 3 日続伸したが、 気されて前日比 1.2%安と反落したが、その後は価格回復に連 7 日に反落すると 8 日は銀行株が売り込まれて続落した。今週 動して 7 日まで続伸した。今週は 14 日に 1-3 月期の GDP、15 は 12 日に 2 月の小売売上高、15 日に 3 月の貿易統計が発表さ 日に 2 月の小売売上高が発表される予定。GDP 成長率の市場 れる予定。外部要因では中国の 3 月貿易統計で前年同月比の輸 予想は前年同期比 1.7%で、15 年 10-12 月期の 1.8%と同水準 出額が市場の予想通りにプラスに転じれば好材料。 の伸びが見込まれており、上振れするかが注目される。 ▼指数チャート ▼指数チャート 5,000 [JCI/day(2016/1/27 - 2016/4/8)] 3,000 4,900 2,900 4,800 2,800 4,700 2,700 4,600 2,600 4,500 [FSSTI/day(2016/1/27 - 2016/4/8)] 2,500 1/27 2/5 2/17 2/26 3/8 3/18 3/30 4/8 1/27 【タイ】 2/5 2/18 2/29 3/9 3/18 3/30 4/8 【マレーシア】 【先週の動き/今週の展望】SET 指数は 2.2%安、軟調な 値動きで 1400 ポイント割れ 【先週の動き/今週の展望】クアラルンプール総合指数は 0.5%高、リンギ高が指数を下支え SET 指数は 4 営業日の取引で 2.2%安と 3 週ぶりに反落。不 クアラルンプール総合指数は週間で 0.5%高と続伸。原油価 安材料が重なり、軟調な値動きが続いたが、週末にやや持ち直 格の不安定な値動きが続く中、為替相場でのドル安リンギ高傾 した。5 日は原油価格下落で資源株が売られたことに加え、3 向が指数を下支えした。週初の 4 日はリンギが一段高となった 月に開催された FOMC の議事録公表を控え利食い売りが出て ことが好感されて前営業日比 0.9%上昇したものの勢いは続か 指数は 5 営業日ぶりに 1400 ポイントを割り込んだ。休場明け ず 5 日に反落。6 日に発表された 2 月の輸出額は前年同月比 の 7 日はゴールドマン・サックスがバンコク銀行を含む複数の 6.7%増と市場予想から大幅に上振れしたものの買い材料にな 金融機関の目標株価を下方修正したことが嫌気されて前営業 らなかった。今週は 11 日に 2 月の鉱工業生産が発表される予 日比 1.2%安と低迷したが、8 日は 6 営業日ぶりに反発して引 定で、前年同月比の増加率の見通しは、1 月の実績をやや上回 けた。今週は国内の重要イベントが少なく、中国の貿易統計や る 3.8%。米国の原油在庫減少による価格回復を受け、前週末 米国の小売売上高など、外部の経済指標に左右される展開か。 にダウ平均が値上がりしたことへの市場の反応も期待される。 ▼指数チャート ▼指数チャート 1,450 [SET/day(2016/1/28 - 2016/4/8)] 1,750 [FBMKLCI/day(2016/1/27 - 2016/4/8)] 1,725 1,400 1,700 1,350 1,675 1,300 1,650 1,625 1,250 1/28 2/8 2/17 2/29 3/9 3/18 3/29 4/8 1/27 2/10 2/19 3/1 3/10 3/21 3/30 4/8 本レポートは、株式会社 DZH フィナンシャルリサーチ(以下、「DZH」と称します)により作成されたものです。 本レポートは、DZH が信頼できると判断した各種データ、公開情報に基づいて作成しておりますが、DZH はその正確性、 完全性を保証するものではありません。 ここに示したすべての内容は、DZH で入手しえた資料に基づく現時点での判断を示しているに過ぎません。 DZH は、本レポート中の情報を合理的な範囲で更新するようにしておりますが、法令上の理由などにより、これができ ない場合があります。 本レポートは、お客様への情報提供のみを目的としたものであり、特定の金融商品の売買あるいは特定の金融商品取引の 勧誘を目的としたものではありません。 また、本レポートによる情報提供は、投資等に関するアドバイスを含んでおりません。 本レポートにおいて言及されている投資やサービスは、個々のお客様の特定の投資目的、財務状況、もしくは要望を考慮 したものではありませんので、個々のお客様に適切なものであるとは限りません。 本レポートで直接あるいは間接に取り上げられている金融商品は、株価の変動や、発行者の経営・財務状況の変化及びそ れらに関する外部評価の変化、金利・為替の変動などにより投資元本を割り込むリスクがありますが、DZH は一切その 責任を負いません。 DZH は、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。 DZH およびグループ会社は、本レポートの論旨と一致しないレポートを発行している場合があり、また今後そのような レポートを発行する場合もあります。 DZH、グループ会社およびその役職員は、本レポートに記載された金融商品について、ポジションを保有している場合 があります。 本レポートでインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、DZH 自身のアドレスが記載されている場 合を除き、ウェブサイト等の内容について DZH は一切責任を負いません。 本レポートの利用に際しては、お客様ご自身でリスク等についてご判断くださいますようお願い申し上げます。
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