BTMU Global Business Insight Asia & Oceania April 8, 2016 Ⅰ.タイの採用市場:AEC 発足により変化する採用事情 JAC Recruitment Thailand Managing Director 山下 … 2 … 5 … 8 勝弘 Ⅱ.インドネシア語とインドネシア語契約書について PT.JAPAN ASIA CONSULTANTS 取締役社長 吉田 隆 Ⅲ.各国トピックス 【インドネシア】滞留する輸入貨物に改善策=景気刺激策第 11 弾 【インドネシア】脱税取締りを徹底、外資 2,000 社対象に 【ミャンマー】新政権陣容固まる=スー・チー氏が 2 大臣を兼務、国家顧問に就任 【インド】食品小売分野規制緩和に伴うビジネス・チャンス 【インド】電子商取引業、条件付で外資の 100%出資を認可 【ベトナム】1~3 月の外国直接投資額を公表=国別首位は韓国、日本は 4 位 ・本資料は情報提供を唯一の目的としたものであり、金融商品の売買や投資などの勧誘を目的としたものではありません。 本資料の中に銀行取引や同取引に関連する記載がある場合、弊行がそれらの取引を応諾したこと、またそれらの取引の実 行を推奨することを意味するものではなく、それらの取引の妥当性や、適法性等について保証するものでもありません。 ・本資料の記述は弊行内で作成したものを含め弊行の統一された考えを表明したものではありません。 ・本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されていますが、その正確性、信頼性、完全性を保証するものではあり ません。最終判断はご自身で行っていただきますようお願いいたします。本資料に基づく投資決定、経営上の判断、その他 全ての行為によって如何なる損害を受けた場合にも、弊行ならびに原資料提供者は一切の責任を負いません。実際の適用に つきましては、別途、公認会計士、税理士、弁護士にご確認いただきますようお願いいたします。 ・本資料の知的財産権は全て原資料提供者または株式会社三菱東京 UFJ 銀行に帰属します。本資料の本文の一部または全部 について、第三者への開示および、複製、販売、その他如何なる方法においても、第三者への提供を禁じます。 ・本資料の内容は予告なく変更される場合があります。 1 BTMU Global Business Insight Asia & Oceania Ⅰ.タイの採用市場:AEC 発足により変化する採用事情 2015 年末に発足した東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体(AEC)。 「ヒト・モノ・カネ」がより流 動的に動くといわれていますが、実際はどれほどの変化があるのでしょうか。企業はどのように対応すれば よいのでしょうか。以下、AEC または最近の制度が絡んだ人材市場の変化とその対策について述べたいと 思います。 AEC 発足 ■「モノ」 「カネ」は動いても「ヒト」は動かない? AEC が 2015 年末、ついに発足しました。より広範な連携を取っている欧州連合(EU)とは異なり、 宗教、言語、文化、経済レベルもさまざまな国の経済共同体ということもあってか、EU より緩やかな共 同体といわれています。そのような中で公式にうたわれている通り、人が国境を越え、域内を適材適所 に移動するようになるのでしょうか。 公式発表(AEC ブループリント)ではまず下記 8 分野に関して人の移動が自由化するといわれていま すが、現段階では「ASEAN 内を自由に人が動き職を見つける」という状態とは程遠いスタートとなって います。それはなぜでしょうか? 2 BTMU Global Business Insight Asia & Oceania なぜならこの 8 分野に関しては、共通の資格とすることを決定したのみで、各国の労働許可と連動し ていないからです。例を挙げると「歯科医の資格を統一することを決めたので、マレーシアで歯科医の 資格を取得したら、タイでもその資格を有効として勤務もしくは開業できるようにしましょう。ただし 労働許可はきちんと取ってください」ということです。上記のほとんどの分野は在 ASEAN 日系企業と の関連は薄いと思われますが、深く関わりそうなエンジニアや会計職に関しても他の ASEAN の国から の駐在者や移住者 1 が働くには労働許可が必要となります。これが第 1 の法律面での障壁です。 1. 法律面での障壁 1)外国人 1 人の雇用に付き、資本金 200 万バーツが必要 2)外国人労働者 1 人に対し、タイ人 4 人の雇用が義務付けられている 上記 1.の 1)を見てみましょう。企業がタイ国籍者以外の人材を雇用するためには 1 人につき、200 万 バーツ(約 660 万円)の資本金を投資する必要があります。さらに、この 1 人が労働許可証を取得する ためには 4 人のタイ人の雇用が義務付けられており、厳格に運用されています。従って、タイで、例え ばマレーシア人のエンジニアを日系企業が雇用しようとすると、この問題が常に障壁になるわけです。 この現象は現地企業であっても同じです 2。 2. 言語面での障壁 企業組織内では現地語がメーン言語であるため、社員をマネージするのに現地語か通訳が必要 もう一つの障壁は言語面です。英語が社内公用語であれば比較的障壁になりにくいのですが、ASEAN では移動する側(前述の例の場合でいえばマレーシア人のエンジニア)がいくら英語が堪能でも、受け 入れ側(この場合、タイにある企業)が社内公用語を現地の言語(同タイ語)にしている場合、現地の 従業員が英語が堪能でない限り、仮に法的な面が解決しても他の ASEAN 各国から移動してきた人材が 社内で活躍することは難しいでしょう。 在タイ日系企業を例に挙げると言語とマネジメントの構造は下図のようなものが一般的です。 3 BTMU Global Business Insight Asia & Oceania 英語または通訳者を用い、タイ人マネジャーたちとコミュニケーションを行い、彼らにその部下のマ ネージを任せることのできるポジション(多くの日本人駐在員がこれに当たる)以外は現地語で仕事を 進めていかなければなりません。従って企業側からすると、タイ人を雇用し、タイ語でコミュニケーシ ョンさせることが最も組織を機能的・機動的に動かせるということになります。もちろんこの構造に当 てはまらない専門職も存在しますが、その数は決して多くありません。従って 8 職種の資格を共通化す ることは人の移動の自由化の一助にはなっても「自由化した」と言い切るには程遠いものとなっていま す。真に自由化するためには各国の法律の変更と言語、つまり教育面にまで踏み込んで、この二つの障 壁を解決する必要があります。 ********************************************************************** 1 例外としてカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム各国とタイでは 2 国間で条約を結んでおり、労働者の移動 がかなり自由化されています。これはタイの労働者不足および隣国とタイの経済レベルに大きな差があることが背景に あります。この点のみにおいては人の移動はかなり自由化されているといえます(ただし給与の上限が設けられている ため、中間層以上のビジネスパーソンなどには事実上適用されないことになります) 。 2 タイ投資委員会(BOI)の承認を得ている企業は法的規制が緩和されています。 記事提供: JAC Recruitment Thailand Managing Director 山下 勝弘 関西学院大学卒業後、近畿日本ツーリスト社入社。キャリアデザインセンターへ 転職。海外展開の為に東南アジアを訪れた際、JAC Recruitment Thailand から オファーを受け 2012 年 2 月に来タイ。2013 年 10 月より現職。 (2016 年 2 月 17 日作成) 4 BTMU Global Business Insight Asia & Oceania Ⅱ.インドネシア語とインドネシア語契約書について 概要 インドネシアにおいてはインドネシア語の契約書のみが有効であるという話を耳にします。しかしな がら実際は、他の言語による契約書であってもケースによっては有効となるようです。 インドネシアは、欧米ほどではないように思われるものの、さまざまな調査などにおいては契約書が 重視されることが多いようです。特に裁判や税務調査などにおいては契約書通りに運営がなされている かどうかによって問題視されたり否認されたりするケースも多いようです。 この契約書について、インドネシア語の契約書のみが有効であるという話を耳にします。実際はどう なのでしょうか。今回はインドネシア語とインドネシア語契約書について考えてみます。 インドネシアでは国威発揚のためか、2009 年 7 月 9 日付で法律 No.24/2009「国旗、言語、国章など 国家に関する法律」が制定、施行されています。同法第 25 条には、1945 年憲法第 36 条に基づきインド ネシア語が唯一の国語であると規定されています。 また、同法第 31 条においては、下記の通り規定されています。 (1)インドネシアの国家機関・政府機関・企業・国民との合意書または契約書においてはインドネシ ア語が用いられなければならない。 (2)上記(1)でいう合意書または契約書において外国当事者が関係する場合には、当該外国当事者 の母国語(bahasa nasional)および/または英語でも記載し得る。 上記第 1 項の解釈からすると、 日系企業がインドネシアの企業またはインドネシア人と契約するには、 インドネシア語の契約書を作成しなければならないと考えられます。一方、同条第 2 項においては、母 国語(例えば日本語)および/または英語でも記載可能と読めます。 第 1 項と第 2 項の関連については不明確な点があるようですが、外国当事者が契約する場合において は必ずしもインドネシア語の契約書だけが有効ということでもないように読めます。 また複数言語の契約書を作成した場合、どちらの言語の契約書の解釈を優先させるかという記述をす る、例えば当該契約書に「日本語版を優先させる」としても問題は生じず、当事者間の決定によるとい うのが一般的な解釈であるとされているようです。 しかしながら当該法律の解釈については明確ではない部分もあり、外資(PMA)企業がインドネシア 国内企業と契約を締結した場合には、インドネシア語の契約書作成を求められる可能性が高いという点 に注意が必要です。 5 BTMU Global Business Insight Asia & Oceania 過去の裁判においても、同法 31 条の解釈の問題から、英文のみで作成された契約書を無効として係争 となった事例も多いようです。特に日系企業間の契約ではなく資産の権利の移行などに係る契約の場合 には、必ずインドネシア語の契約書も準備しておく必要があるものと考えます。 さて、この「インドネシア語」ですが、どのような言語なのでしょうか。インドネシア語はアジアの 言語の中でも美しいアクセントを持ち、特に女性が使うインドネシア語には品があるとも評されている 言語です。インドネシアはパンチャシラ(建国 5 原則)*におけるマジョリティーであるイスラム教を国 教としませんでしたが、同様に、インドネシア語もまたマジョリティーであるジャワ語ではなく、マイ ノリティーの言語の中から国語に選択された言語です。国語が、当時日常的に使用していたのはインド ネシア人の 12%にすぎなかったマレー語(バハサ ムラユ)を母体とする「インドネシア語」で統一され たことは、インドネシア国民の統一という観点から、大きな意義をもたらしたものと思われます。 インドネシア語は、言語学的にはマレー語であり、別名ムラユ語とも呼ばれています。今日のスマト ラ島、マレー半島の間に横たわるマラッカ海峡は古くから東西文化を結ぶ交通の要所であり、インド人、 アラビア人、中国人、欧州人とさまざまな民族がやってきて交易を行い栄えた海洋地域でした。階級格 差もなく、複雑な敬語表現もなく、意思疎通に便利なマレー語は、交易言語として諸民族に利用されま した。 マレー語は、1824 年の英蘭協約によってマラッカ海峡を境に分断され、英国領とオランダ領でそれぞ れ別の発展を遂げていくこととなります。インドネシア(オランダ領)においてはオランダ語、ポルト ガル語やジャワ語・スンダ語などの地方語、古くからのサンスクリット語・ヒンディー語・アラビア語・ ペルシア語にも影響され、 (英国領の)マレーシア語とは異なる言語に発展していきます。 オランダがこの地域を統治していた時にはすでにマレー語は都市部とその周辺で頻繁に利用されてい た言語でした。都市言語、民族を結ぶ言語、階級格差をつくらない言語、民主的な言語として、理論的 に、選ばれるべくしてインドネシアの国語に選ばれた言語でもあります。 オランダは植民地政策において、この言語を巧みに利用し植民地支配を強化したつもりであったよう ですが、オランダ統治政府がインドネシアを本格的に統合する意図があったなら、むしろもっと早くか らオランダ語政策を行うべきであったのかもしれません。オランダ植民地政策の大きな失敗であったか もしれませんが、しかしながら時すでに遅く、マレー語がインドネシア語となり浸透していきました。 独立運動の過程において、オランダ領東インドの中で最大の人口を持つジャワ人が使う言語ジャワ語 を独立達成後の言語とするかどうかの議論もあったようです。 すなわちジャワ人中心の国家か、インドネシアという全く新しい国家かといった議論であったようで すが、この極めて重要な問題に対してインドネシア語を選択し、1945 年憲法にインドネシアの国語はイ ンドネシア語であると正式に決定したことは、その後のインドネシアの国家形成「多様性の中の統一」 において決定的な要素となりました。 6 BTMU Global Business Insight Asia & Oceania ジャワ語の特徴は、日本語より難しいといわれる「敬語」です。 ンゴロといわれるのは友人・目下に対する言葉、クロモは年長者・目上の者に対する言葉、マディア はンゴロとクロモを混合した言葉、クロモモンデソは丁寧な田舎言葉、クロモ・インギルは特定の高位 者に対する言葉、ボソ・クラトンなどは王宮で使用される貴族言葉とされ、複雑なジャワ語は語学能力 もさることながら相手が何者で、どの程度の社会的地位なのかを察する能力がないと、コミュニケーシ ョンが取りにくいとされています。 ジャワの風土の中で育った人でないと習得できないともいわれています。 歴史上において「もし」ということはあり得ませんが、ジャワ語がもっと簡素で普遍的な言語であっ たならば、あるいはオランダ語がもっと早くから熱心に教育されていたならばインドネシア語の存在は なかったかもしれませんし、国家の大きな柱が違ったものとなったかもしれません。インドネシアの国 の形態も変わっていたかもしれません。 ちなみに「多様性」を持つインドネシアにおける地方言語数は、言語学者の話によると、合計 746 言 語あり、その中でも文字継承可能言語は、ジャワ、スンダ、アチェ、バタック、ムラユ(マレー)、バリ、 ブギス、ランプン、ササックの 9 言語のみであるようです。 日本の方言と同様に、インドネシアの経済が発展するに従って、地方言語は徐々に消えていくことと なるのでしょうか。 ************************************************************************* *唯一神信仰、人道主義、インドネシアの統一、民主主義、社会正義の原則 (2016 年 2 月 1 日作成) 記事提供:PT. JAPAN ASIA CONSULTANTS 取締役社長 吉田 隆 会計税務の専門家。YKK 株式会社及び YKK インドネシア社での勤務を経て、1996 年に PT. JAPAN ASIA CONSULTANTS 社設立。13 年を超えるインドネシアでの会 社経営経験を活かしたインドネシア事情の解説に定評がある。 7 BTMU Global Business Insight Asia & Oceania Ⅲ.各国トピックス 【インドネシア】滞留する輸入貨物に改善策=景気刺激策第 11 弾 インドネシア政府は 3 月 29 日、景気刺激策の第 11 弾を発表した。今回の景気刺激策には「港湾の輸入 貨物滞留日数の短縮」が盛り込まれており、港湾での蔵置(倉庫への保管)から搬出までの貨物の取扱い 方法が改善され、港湾での輸入貨物滞留日数が短縮される見通し。 現在は輸出入に関わる省庁のリスク管理が分散している為、輸入貨物の搬出には平均 4.7 日を要してい る。今回の政策では、それぞれの省庁が持つシステムを集約し輸出入者情報を管理することで各省の手続 を効率化し、8 月までに 3.7 日まで短縮することを目標とする。これにより、飲食品や医薬品など港湾から の搬出を急ぐ輸入品を始め、多くの商材に好影響を与えると考えられる。 また、今回の景気刺激策では、上記以外に「不動産投資信託(REIT)の発行会社に対する減税措置」 「医 薬品・健康機器産業の成長促進」 「中小企業向け輸出金融の優遇」の 3 項目も発表された。 【インドネシア】脱税取締りを徹底、外資 2,000 社対象に バンバン財務相は、過去 10 年間にわたって法人税を脱税していた可能性のある外資系企業(PMA)約 2,000 社を対象に脱税調査を行うことを発表した。投資調整庁(BKPM)と共同で特別捜査チームを結成し て調査体制を強化し、脱税を摘発する考え。対象企業の多くは、軽課税国の関連企業との取引価格を操作 して、インドネシアでの納税額を圧縮していると見られている。 地元の報道によると政府は、脱税が発覚した企業に対して法に則った金額の追徴課税や、BKPM による 投資認可の取り消しの措置を取るとしている。 【ミャンマー】新政権陣容固まる=スー・チー氏が 2 大臣を兼務、国家顧問に就任 3 月 30 日、ミャンマーの首都ネピドーで行われた議会で、ティン・チョー新大統領が正式に就任した。 およそ半世紀に亘る軍政権に終止符を打ち、アウン・サン・スー・チー氏率いる与党、国民民主連盟(NLD) が国政を担う。 外国籍の息子を持つスー・チー氏は憲法上大統領にはなれない。その為、入閣時のポストに注目が集ま っていたが 30 日にスー・チー氏が、 「外相」 「大統領府相」 「教育相」 「電力・エネルギー相」の 4 大臣を兼 務することが発表された。その後、適任な人物が見つかった為「教育相」 「電力・エネルギー相」は兼務し ないこととなり、重要ポストである「外相」と「大統領府相」の 2 大臣を兼務することとなった。また、 スー・チー氏は新設の「国家顧問」に就任する予定。実質的にスー・チー氏が政治の実権を握ることとな る。 「軍の政治関与を認めた憲法の改正」「少数民族武装勢力に対する対応」「今後の経済発展」などの課題 解決に向けスー・チー氏がどの様な姿勢で臨むのか、国内外から注目されている。 8 BTMU Global Business Insight Asia & Oceania 【インド】食品小売分野規制緩和に伴うビジネス・チャンス インド国内で生産・加工された食品の販売について、100%の外資出資を認める規制緩和が行われること になった。これに伴い、外資系小売業のインドにおける事業拡大が見込まれる。日系企業には、当該小売 業向けの食品加工、物流、倉庫、建設などの分野における事業機会が生じる見込み。 なお、商工省は、今回の規制緩和に伴い、外資系企業が小売業に投資する場合、投資額の 15%を、物流・ 貯蔵といった「バックエンド・インフラ」に充当するように義務付ける方向で検討を進めている。 (詳細は下記 URL、BTMU Global Business Insight 臨時増刊号 3 月 18 日号 「インド: 食品小売分野規制緩和に伴うビジネス・チャンス」をご覧下さい。) http://www.bk.mufg.jp/report/insasean/AW20160318.pdf 【インド】電子商取引業、条件付で外資の 100%出資を認可 3 月 29 日、インド商工省は電子商取引(EC)業態に対して、条件付きで外資の 100%出資を認めること を発表した。これまでは、企業と消費者間(B to C)の EC 業態には外資に対する出資規制を設けていたが、 今回それを撤廃した。 規制緩和の対象は、在庫を持たず、商品・サービス・情報の「提供者」と「消費者」をつなぐ取引の場 を設ける「マーケットプレイス型」の EC 業態。既に外資の 100%出資を認めている企業間取引(B to B) の EC に加え、B to C の EC 取引も外資の 100%出資が可能となった。 インドの EC 業界は昨年、全産業中最大の外国投資(50 億米ドル)を呼び込んでおり、今回の規制緩和 で更なる外資の投資拡大が見込まれる。 【ベトナム】1~3 月の外国直接投資額を公表=国別首位は韓国、日本は 4 位 3 月 29 日、ベトナムの計画投資省外国投資局(FIA)は、2016 年 1 月 1 日から 3 月 20 日までに認可し た外国直接投資(FDI)総額を公表した。新規投資と既存案件への増資の合計は、676 件・40 億 2,630 万米 ドル(約 4,572 億円)となり、前年同期比 119.1%増(約 2.2 倍)を記録し、堅調な伸びを見せた。 国・地域別での投資認可額首位は、件数・金額共にトップの韓国で、208 件、8 億 8,870 万米ドルを記録 した。2 位は 48 件、5 億 5,440 万米ドルのシンガポール、3 位には 46 件、4 億 6,560 万米ドルを記録した台 湾がランクインした。2015 年通年での投資認可額 3 位の日本は 4 位で 107 件、3 億 4,540 万米ドルだった。 しかし、前年同期比では 17%増のペースで順調に推移している。 (各国トピックスの出所)各国政府・業界団体発表、各種報道 9 BTMU Global Business Insight Asia & Oceania (編集・発行) 三菱東京 UFJ 銀行 国際業務部 (照会先)橋本 昌太郎 北村 広明 (e-mail): [email protected] 本レポートのバックナンバーは、以下の URL からご覧いただけます。 http://www.bk.mufg.jp/houjin/kokusai_gaitame/report/index.html ・本資料は情報提供を唯一の目的としたものであり、金融商品の売買や投資などの勧誘を目的としたものではありません。 本資料の中に銀行取引や同取引に関連する記載がある場合、弊行がそれらの取引を応諾したこと、またそれらの取引の実 行を推奨することを意味するものではなく、それらの取引の妥当性や、適法性等について保証するものでもありません。 ・本資料の記述は弊行内で作成したものを含め弊行の統一された考えを表明したものではありません。 ・本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されていますが、その正確性、信頼性、完全性を保証するものではあ りません。最終判断はご自身で行っていただきますようお願いいたします。本資料に基づく投資決定、経営上の判断、そ の他全ての行為によって如何なる損害を受けた場合にも、弊行ならびに原資料提供者は一切の責任を負いません。実際の 適用につきましては、別途、公認会計士、税理士、弁護士にご確認いただきますようお願いいたします。 ・本資料の知的財産権は全て原資料提供者または株式会社三菱東京 UFJ 銀行に帰属します。本資料の本文の一部または全部 について、第三者への開示および、複製、販売、その他如何なる方法においても、第三者への提供を禁じます。 ・本資料の内容は予告なく変更される場合があります。 ~アンケート実施中~ (回答時間:10 秒。回答期限:2016 年 5 月 8 日) https://s.bk.mufg.jp/cgi-bin/5/5.pl?uri=PG26FV 10
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