新興国ウィークリーレポート

新興国ウィークリーレポート
2016/4/4
【韓国】
総合指数は週間で 0.5%安と続落、30 日に年初来高値を更新
先週の動き/今週の展望
米 FRB のイエレン議長の講演を前に周初の 2 日間は慎重な動きとなり、3 月 28 日は小幅反落、29 日は海外投資家が
買い越しに転じ、反発した。翌 30 日はイエレン議長の利上げに対する「ハト派」発言を好感し、サムスン電子や LG デ
ィスプレーなどが買われた。終値で 2000 ポイントに乗せ、年
▼指数チャート
初来高値を更新している。ただ、31 日は目先の達成感を背景
2,050
[KOSPI/day(2016/1/19 - 2016/4/1)]
に海外投資家が売り越しに転じ、反落。4 月 1 日は 3 月の貿易
統計で輸出が 4 カ月ぶりの小幅減少にとどまったものの、利益
確定売りに押されて続落となった。
2,000
1,950
今週は 6 日には中国の 3 月財新 PMI サービス業が発表され
1,900
る。米 FOMC 議事録(3 月 15-16 日開催分)も公表される予
1,850
定で、内容が注目される。
1,800
【ロシア】
1/19
1/28
2/11
2/22
3/3
3/14
3/23
4/1
RTS 指数は週間で 0.03%安と横ばい、今週は原油先物の動向次第
先週の動き/今週の展望
先週の米ドル建て RTS 株価指数は週間で 0.03%安とほぼ横ばいだった。1 週間を振り返ると、週前半は軟調な展開。
一部の投資銀行が、原油価格が再び下落する可能性を指摘し、ブレント原油先物が 40 ドルを割り込んだことが響いた。
30 日には原油先物が比較的堅調に推移したことでエネルギー、
▼指数チャート
公益、金融株が上昇し、指数が大幅に反発。31 日も続伸し、3
月月間では 14.0%高となった。4 月 1 日は反落。サウジアラビ
[RTSI$/day(2016/1/21 - 2016/4/1)]
1,000
アの副皇太子が、イランを含む他の主要産油国が同調しない限
900
り増産凍結は行わない意向を示したと伝わり、ブレント原油先
800
物は高値から 4%超下落。RTS 指数は週半ばの上昇分を全て吐
700
き出した。今週は原油価格の動向次第で上下にブレやすい。下
600
値目処は 25 日移動平均線が走る 838 ポイント付近か。
500
1/21
【ベトナム】
2/1
2/10
2/19
3/2
3/14
3/23
4/1
VN 指数は 2.4%安と 3 週続落、今週は原油先物の下落で連れ安も
先週の動き/今週の展望
先週の VN 指数は週間で 2.4%安と 3 週続落。手掛かり材料不足から一進一退を繰り返したが、終盤には息切れし、値
を崩した。週前半は 25 日に発表された 1-3 月期の GDP 成長率が 5.46%と前回の 6.68%を大きく下回ったことで慎重
な取引が続いた。原油価格の下落でエネルギー、金融などの主
▼指数チャート
力株が指数を押し下げる場面もあったが、砂糖価格の上昇で製
[VNINDEX/day(2016/1/18 - 2016/4/1)]
625
糖株がしっかりとなった。31 日は月末・四半期末でもあり全
体的に様子見。3 月月間では 0.3%高だった。4 月 1 日も弱含ん
だ。後場にはポジション整理の売りもあり、終値ベースでは 2
600
575
月 19 日以来の安値で週を終えた。サウジアラビアが原油増産
550
凍結を見送るとの一部報道が 1 日の取引後にあり、原油価格が
525
NY 時間で大幅下落したことから今週は軟調か。
500
1/18
1/27
2/5
2/23
3/3
3/14
3/23
4/1
2016/4/4
【インドネシア】
【シンガポール】
【先週の動き/今週の展望】ジャカルタ総合指数は 0.3%
高、外国人投資家が指数を下支え
【 先 週 の 動 き / 今 週 の 展 望 】 ス ト レ ーツ タ イ ム ズ 指 数 は
1.0%安、今週は 3 月の製造業 PMI に注目
ジャカルタ総合指数は週間で 0.3%高と反発。3 月月間では
ストレーツタイムズ指数は週間で 1.0%安と続落。3 月月間で
1.6%高。週初の 28 日まで 5 営業日続落となり、11 営業日ぶり
は 6.5%高。先週は 1 週間を通じて不安定な値動きが続いた。
に終値で 4800 ポイントを割り込んだが、29 日に反発すると、
29 日は前日に発表された米国の 2 月個人消費支出が小幅な上
30 日から週末にかけてこの水準を維持した。連休明けの 28 日
昇にとどまったことが嫌気されて 3 営業日続落。30 日は今後の
はイエレン FRB 議長の講演を翌日に控えた様子見の影響で、
利上げに慎重な姿勢を示したイエレン FRB 議長の発言が好感
前営業日比 1.1%安。31 日は議長発言を受け日本を除くアジア
され、前日比 1.9%高と大幅反発したが、週後半は反動で続落
株が全面高となった前日の反動が広がる中、外国人投資家が買
し、1 日は 3 週間ぶりの安値で引けた。今週は 4 日に 3 月の製
い支えた効果で 3 日続伸。今週は 5 日に 3 月の消費者信頼感指
造業 PMI、7 日に外貨準備高が発表される予定。前週末に発表
数、7 日に外貨準備高が発表される予定。前週の為替相場で米
された 3 月の米経済指標の内容が堅調だったことを受け、ダウ
ドルに対し一時急落したルピアが堅調に回復すれば追い風か。
平均の終値が約 4 カ月ぶりの高値をつけた効果が期待される。
▼指数チャート
▼指数チャート
5,000
[JCI/day(2016/1/20 - 2016/4/1)]
3,000
[FSSTI/day(2016/1/20 - 2016/4/1)]
2,900
4,800
2,800
4,600
2,700
4,400
2,600
4,200
2,500
1/20
1/29
2/10
2/19
3/1
3/11
3/22
4/1
1/20
【タイ】
1/29
2/11
2/22
3/2
3/11
3/22
4/1
【マレーシア】
【先週の動き/今週の展望】SET 指数は 0.4%高、週半ば
に約 5 カ月ぶりの高値更新
【先週の動き/今週の展望】クアラルンプール総合指数は
0.4%高、為替相場でリンギ高が加速
SET 指数は週間で 0.4%高と続伸。3 月月間では 5.7%高。先
クアラルンプール総合指数は週間で 0.4%高と反発。3 月月間
週は前半に 1400 ポイントを下回る水準で推移したが、30 日に
では 3.8%高。先週は国内に目立った材料がなく、外部要因が
イエレン FRB 議長の利上げに関するハト派発言が好感される
値動きを支配した。週初の 28 日は前週の流れを引き継ぎ続落
とこの水準を回復し、場中に約 5 カ月ぶりの高値をつけた。そ
したが、29 日は為替相場でリンギ高が加速し、1 ドル=3.9 リ
の後は週末にかけて続落したものの、1400 ポイント台を守っ
ンギ台に突入したことを好感して指数が反発。1 日は中国の 3
て週の取引を終えた。経済指標では 29 日発表の鉱工業生産が
月製造業 PMI が 50.2 と節目の 50 を 9 カ月ぶりに上回ったも
前年同月比 1.6%減と前月からマイナス幅が縮小し、株価指数
のの、米 S&P が中国の債務格付け見通しを引き下げたことが
の続落に歯止めをかけた。今週は 7 日に 3 月の消費者信頼感指
嫌気されて続落した。今週は 6 日に 2 月の貿易収支が発表され
数、8 日に外貨準備高が発表される予定。外国人投資家による
る予定。前週末に公表された 3 月の米雇用統計で非農業部門の
資金流入が続けば好材料。6 日はチャクリー記念日で休場。
就業者数が堅調に増加したことへの市場の反応が注目される。
▼指数チャート
▼指数チャート
1,450
[SET/day(2016/1/22 - 2016/4/1)]
1,750
1,400
[FBMKLCI/day(2016/1/19 - 2016/4/1)]
1,700
1,350
1,650
1,300
1,600
1,250
1,200
1,550
1/22
2/2
2/11
2/23
3/3
3/14
3/23
4/1
1/19
1/29
2/12
2/23
3/3
3/14
3/23
4/1
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