女性の雇用・登用に関する企業調査

News Release
2016 年 3 月 31 日
株式会社パソナ
パソナキャリア 「女性の雇用・登用に関する企業調査」結果を発表
∼ 女性社員を積極的に活用していきたい企業は前年比6.1%増の65.2%に ∼
株式会社パソナ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 COO 佐藤司)で人材紹介・再就職支援
サービスを行うパソナキャリアカンパニーは、企業の人事・ダイバーシティ担当者向けに実施した「女性
の雇用・登用に関する企業調査」の結果をまとめました。
パソナキャリアカンパニーの取引先企業に対し、2014 年 6 月、2015 年 12 月の 2 回に渡って実施した
「女性の雇用に関する調査」、2016 年 2 月に実施した「女性活躍推進法に関する調査」をまとめた調査結
果です。
「女性活躍推進法」の施行にあたり、企業は女性の管理職やその候補者の採用を積極的に進めるととも
に、社内でのキャリア開発や育成制度の構築、また女性が活躍しやすい組織風土づくりを進めています。
パソナキャリアカンパニーでは、専任のコンサルタントが企業の女性活躍を推進する「女性活躍推進コ
ンサルティングチーム」を 2016 年 3 月に発足いたしました。人材紹介サービスや女性リーダー研修プロ
グラムを組み合わせて、企業の女性活躍推進に関するコンサルティングサービスを提供し、女性が転職
先で活躍しやすい環境づくりや風土醸成の提案をしています。
TOPICS
● 女性社員を積極的に活用していきたい企業は前年比 6.1%増の 65.2%。
● 女性社員の活用のために取り組んでいる施策は「育児・出産を支援する
制度の導入」「男女公平な管理職への登用」「女性の採用枠の拡大」が上位。
● 女性活躍推進法成立以降の変化としては「人事・ダイバーシティ担当者の意
識」「経営層の意識」「女性社員の意識」が上位。
▼報道関係者からのお問合わせ
株式会社パソナグループ 広報室
Tel:03-6734-0215
担当 平野
E-mail : [email protected]
News Release
2016 年 3 月 31 日
株式会社パソナ
1.女性社員の活用について
女性社員の活用意向について聞いたところ、
「積極的に活用していきたい」と回答した企業が 65.2%、
「できれば活用していきたい」を含めると、96.5%の企業が女性を活用したいと回答しています。2014 年
6 月の結果と比較すると、「積極的に活用していきたい」と回答した企業は 59.1%から 6.1%増加し、企
業に意識の変化があったことがうかがえます。
今後の⼥性社員の活⽤について
0%
20%
40%
60%
80%
100%
2015年12月
積極的に活用していきたい,
できれば活用していきた
活用するつもりはない,
(n=256)
65.2%
い, 31.3%
3.5%
6.1%アップ
2014年6月
積極的に活用していきたい,
できれば活用していきた
活用するつもりはない,
(n=513)
59.1%
い, 34.7%
6.2%
出展︓パソナキャリアカンパニー「⼥性の雇⽤に関する調査」
News Release
2016 年 3 月 31 日
株式会社パソナ
2.女性社員の活用に対して取り組んでいること
女性社員の活用に対して取り組んでいることについて聞いたところ、「育児・出産を支援する制度」
(53.9%)、「男女公平な管理職への登用」(40.2%)、「女性の採用枠の拡大」(31.3%)が上位とな
りました。いずれも 2014 年 6 月の調査と比較すると増加しており、特に「育児出産を支援する制度」(前
年比 8.5%増)、「男女公平な管理職への登用」(前年比 8.0%増)と回答する企業が増えました。次い
で増加率が高いのが「女性向けの研修や講習会の実施」で前年比 7.2%増となっています。企業が制度の
充実を図るとともに、女性社員の意識を変えるために、女性社員を対象にした研修や講習会を実施して
いることが分かりました。
⼥性社員の活⽤に対して取り組んでいること(複数回答)
0.0%
20.0%
40.0%
育児・出産を⽀援する制度の導⼊
45.4%
男⼥公平な管理職への登⽤
32.2%
⼥性の採⽤枠の拡⼤
25.0%
社外研修の参加推奨や補助
12.1%
⼥性向けの研修や講習会の実施
18.0%
13.3%
12.5%
12.5%
10.1%
9.0%
6.2%
9.0%
男性従業員の育児補助制度の導⼊
その他
31.3%
14.1%
相談窓口の設置
託児施設の設置
40.2%
10.5%
⼥性従業員のコミュニケーション⽀援
⼥性向けの広報活動
53.9%
16.4%
9.2%
リーダー・管理職育成の為の研修等の実施
メンター制度導⼊
60.0%
9.6%
5.1%
3.3%
2.0%
1.8%
12.1%
14.6%
2015年12月
(n=256)
2014年6月
(n=513)
出展︓パソナキャリアカンパニー「⼥性の雇⽤に関する調査」
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2016 年 3 月 31 日
株式会社パソナ
3.女性の雇用に関する課題
女性の雇用に関する課題について聞いたところ、「育児や介護と仕事の両立支援」(53.1%)、「男性
の意識改革」(34.8%)、「女性の意識改革」(34.8%)が上位となりました。2014 年 6 月と比較して
増加傾向が見られるのは「在宅勤務制度の導入」(前年比 9.0%増)、「男性の意識改革」(前年比 8.3%
増)、「女性の意識改革」(前年比 7.9%増)です。両立支援も含めて次のステージとして「在宅勤務」
を検討しはじめている企業が増加していることや制度のみならず「意識面」の改革が必要だと感じてい
る企業が増加していることがうかがえます。次いで「女性管理職の登用」(前年比 7.6%増)、「女性役
員の登用」(前年比 6.4%増)と、女性管理職・役員の登用に関して、課題を感じる企業が増加している
ことが分かりました。
⼥性の雇⽤に関する課題(複数回答)
0.0%
20.0%
40.0%
育児や介護と仕事の両⽴⽀援
男性の意識改⾰
26.5%
⼥性の意識改⾰
社内にロールモデルがいない・少ない
⼥性管理職の登⽤
20.5%
産休育休者の管理
経営層の意識改⾰
9.0%
時短勤務やフレックスタイム制の導入
⼥性役員の登⽤
理系・専⾨職の⼥性の採⽤
評価制度
⼥性の勤続年数の短さ
⼥性社員の離職率
研修制度
産休・育休取得者が少ない
その他
53.1%
50.9%
34.8%
26.9%
30.9%
26.7%
28.1%
28.1%
22.2%
19.5%
26.3%
風土改革
在宅勤務制度の導⼊
34.8%
60.0%
8.4%
18.4%
15.4%
18.0%
16.4%
14.6%
14.8%
13.3%
9.7%
12.1%
14.8%
11.3%
9.9%
10.2%
10.3%
9.0%
7.6%
4.3%
6.8%
5.9%
5.7%
2015年12月
(n=256)
2014年6月
(n=513)
出展︓パソナキャリアカンパニー「⼥性の雇⽤に関する調査」
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2016 年 3 月 31 日
株式会社パソナ
4.女性活躍推進法施行に向けて
2016 年 2 月に実施した「女性活躍推進法に関する調査」によると、女性活躍推進法の成立以降、62.2%
の企業が「なんらかの変化があった」と回答しています。変化した点としては「人事・ダイバーシティ担
当の意識」(41.4%)、「経営層の意識」(31.1%)、「女性社員の意識」(12.2%)となりました。「女
性の雇用に関する調査」において女性の雇用の課題で 2 位となっていた「男性社員の意識」については、
「変化した」という回答は 6.7%にとどまり、今後の課題がうかがえました。
また、「女性活躍推進法」で、301 名以上の企業に対して公表が定められている「行動計画」に対し、
どういった施策を実施するかを聞いたところ、「働き方の改革関連」が 76.4%と一番多い結果になりま
した。行動計画を周知していくことの目的としては、「自社社員への意識改革」(66.7%)が一番多く、
次いで「法令順守」(62.2%)、「採用力の向上」(61.1%)が続きました。
⼥性活躍推進法成⽴以降での社内の変化(複数回答)
0.0%
20.0%
40.0%
⼈事・ダイバーシティ担当の意識
41.1%
経営層の意識
31.1%
⼥性社員の意識
⼥性登⽤や活躍に関する⾵⼟
12.2%
7.8%
管理職層の意識
6.7%
男性社員の意識
6.7%
新規専任部署の設⽴
専任担当の任命
その他
60.0%
5.6%
3.3%
3.3%
変化していることはない
n=90
37.8%
対応済・対応予定の⾏動施策(複数回答)
0.0%
20.0%
40.0%
60.0%
働き方の改革関連
76.4%
研修関連
48.6%
評価・登用関連
45.8%
採用関連
その他
80.0%
43.1%
12.5%
n=72
News Release
2016 年 3 月 31 日
株式会社パソナ
⾏動計画を周知することの⽬的(複数回答)
0.0%
20.0%
40.0%
60.0%
⾃社社員への意識改⾰
66.7%
法令遵守
62.2%
採⽤⼒の向上
61.1%
自社のPR
50.0%
⾃社の経営戦略
わからない
80.0%
41.1%
3.3%
n=90
出展︓パソナキャリアカンパニー「⼥性活躍推進法に関する調査」
5.総評
「女性活躍推進法」成立以降、企業の女性登用、雇用に対する意識が高まる一方で、課題を感じる企
業も増えています。その課題感も女性の登用度合や社内環境によって様々で、課題解決に向けて取り組
んでいく中で、次なる課題が明らかになり、試行錯誤を繰り返しながら、取り組んでいる様子がうかが
えました。
また、研修やロールモデルとなる女性管理職同士の交流など、女性の意識改革に関しての問い合わせ
も増加しています。そういった企業の課題解決の一助となれるよう、パソナキャリアカンパニーの「女
性活躍推進コンサルティングチーム」では、女性の管理職候補、管理職の採用を手掛けるとともに、社
内での長期キャリア形成や定着化に向けたソリューションサービスを提供してまいります。
■ 「女性の雇用に関する調査」「女性活躍推進法に関する調査」調査概要
▼「女性の雇用に関する調査」
【第 1 回】
調査実施期間:2014 年 6 月 11 日∼6 月 27 日
調査対象
:パソナキャリアカンパニーの取引先企業(人事担当者)
エリア
:関東エリア
回答数
:513 社
【第 2 回】
調査実施期間:2015 年 12 月 15 日∼12 月 25 日
調査対象
:パソナキャリアカンパニーの取引先企業(人事担当者)
エリア
:関東エリア
回答数
:256 社
▼「女性活躍推進法に関する調査」
調査実施期間:2016 年 2 月 1 日∼2 月 15 日
調査対象
:パソナキャリアカンパニーの取引先企業(人事・ダイバーシティ担当者)
エリア
:関東エリア
回答数
:90 社
■■報道関係者の皆様へ■■
本調査結果の内容転載にあたりましては、
「パソナキャリア調べ」と付記の上、ご使用いただきますよう、
お願い申し上げます。